大塚陵墓参考地

 大塚陵墓参考地は、大阪府松原市大塚二丁目と羽曳野市南恵我之荘に跨る前方後円墳で、周囲に三つの濠を持ち、陵本体は立入禁止の深い森となっており、濠にはフェンスが巡らされた野鳥の楽園です。
 すぐそばを阪和自動車道が通り、周囲をびっしりと住宅が取り巻く環境ですが、陵への畏敬からか無茶を働く人も少なく、フェンスによじ登るなどの無体を演じなければ驚くほど警戒心少なく、気の弱いバンなども間近に見ることができます。
 また、付近には古くから溜池も多く、大和川も近くを流れているので、鳥達はそれらとここを行き来しているようです。
 訪れた秋風の立ち始めた日にはもう渡りの水鳥たちも来ていて、既に繁殖羽がきれいに陽をはじいていました。

 陵の西側の池にはマガモのほかバン・ヒドリガモ・アオサギ・ハシビロガモ・カイツブリ・コサギ・ハシブトガラス・ヒヨドリ・ハクセキレイが観察できました。

西池に居着きのバン。幼鳥

 北池に来ていたオシドリの群れ。雌が一羽に雄が数羽、雌を争って派手ないちょう羽を振り立ててのディスプレイが始まっていました。北池の、樹木が池に垂れかかった暗い場所に群れていました。こんな町中の水辺に来ていても、本来の生息地に近い環境を好むようです。

 北池にはオシドリのほか、ヒドリガモ・ハシビロガモ・マガモが群れていました。池から飛び出ている植物はヒシ。水面を覆うようにびっしり生えていました。
 去年の冬にはここにユリカモメの大群がいて、餌を投げている人もいましたが、この日は見かけませんでした。ひょっとしたら近所の家の人に怒られたのかも知れません。北池のすぐそばまで迫った住宅には布団が干してありましたから・・・。
 

 西池で撮ったマガモの雌のすぐ傍にいたミシシッピーアカミミガメ。池畔にはイシガメやクサガメの大きいのもいましたが、数的にはこのミドリガメのなれの果てが優勢を占めているようです。
 水鳥の卵やヒナが危険にさらされないか、気になります。

撮影日 2000.11.5


▲鳥撮日々目次   ▲サイトトップ