ケリ、ケリ、ケリ

 冬枯れの頃から早苗の季節にかけて、田んぼや畑に近づくとケリの甲高い声が聞こえます。
畝に巣を作っている場合などは、こちらに雄雌二羽で威嚇をくれることもあります。
飛ぶとツートンカラーの羽がきれいで、いつも撮ろうとしますがあまりに動作が早くて導入に失敗ばかり。

警戒の声で鳴く 雛を翼の下へ 矢印が雛の脚

 四月も終わり、早いめの夕食を町はずれのファミリーレストランでとった帰り、パーキングの裏の畑で「ケリケリケリ」の声。
金網から覗くと、畑の中にすっくと立ったケリが鳴いているのですが、こちらは見ずにきょろきょろあたりを見回しています。
そしてもぞもぞ体をゆすって座り込む、その胸から複数の脚がぶら下がっていました。雛を連れた親鳥だったのです。

 しばらくして、こちらが金網から入ってこないのを確かめると、親は警戒を解いて雛を放しました。
二羽、ふわふわの毛玉が畑を転げまわります。動きが驚くほど早く、撮った写真の半分以上がピンボケ。
田土の上では見難い羽色、ちょうど畝のシートのところへ出てくれたので柔毛もはっきり見えました。
小さい小さい体、しかし脚は既に太くしっかりと土を掴んでいました。

水田のケリ…箕面市西宿、2004/5/30  雛連れのケリ…東大阪市西堤、2004/4/29


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