新旭町水鳥センター 餌やりタイムのユリカモメ

 センターでは午前九時と午後一時の二回、前浜で鳥に餌を与えています。
給餌の時間が判るのか、午後一時前になるとカモが次第にセンターに近付いてきます。
ユリカモメもそわそわしだします。
観察指導員の桑原氏が笛を吹き鳴らして餌の入ったバケツを手に現れると、ユリカモメがさあっと舞い始めました。
  

 まず湖に浮かべた餌箱に細かく砕いた飼料を入れてやったあと、角切りにしたバンをひとつかみ空に差し出すと、ユリカモメがひらっひらっと器用に飛び交いながら氏の手から一切れずつパンを貰っていきます。
 いくら人馴れしやすい鳥とはいえ、人の手から直接餌をとっていくまでになるには、信頼関係を築くまでに相当の時間を要したものと思われます。
そのせいか、ここのユリカモメは最近各所で見かけるあつかましいふるまいはせず、何となしにお行儀もよいように見えました。
また、ユリカモメの数も過剰なものではなく、他の鳥を蹴散らしてしまうようなふうは見受けられませんでした。けっこう賢い鳥なので、人を見ているのでしょうか。

 それでも、氏の頭に乗っかったりするお茶目な奴もいたりして。
つい先日伊丹の昆陽池でユリカモメにもみくちゃにされたので、ここのはほんとにおとなしいな、と思いました。
それにしても見事な飛翔力で、群れになってさあっと飛び去り飛び来る姿を眺めていると、翼ある者の魅力をあらためて感じます。
ユリカモメにパンをひとしきりやり終えると、カモのための細かい飼料がまかれるので、それを知ってかオナガガモがじわっじわっと氏の足元に寄せてきています。

→水鳥センター表紙


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