大名囃子

キャスト
京極鶴三郎/市川右太衛門 三千代/長谷川裕美子 菊姫/丘さとみ 闇人形のお仙/浦里はるみ お今/勝浦千浪 京極若狭守/波島進 岡倉徳五郎/進藤英太郎 大名小僧/堺駿二 大村伊賀之介/三島雅夫 長屋幸助/加賀邦男 土方旗十郎/山形勲 赤松司/清川荘司 殺しの鉄/阿部九州男 鷹取大膳/香川良介 松平斉忠/徳大寺伸 太閤政/吉田義夫 竹次郎/渡辺篤 保科剣之助/神田隆 埼玉屋梅翁/荒木忍 笹島喜兵ヱ/水野浩 山田鳥平/有馬宏治 花田民之進/沢田清 空っ風の久六/星十郎 永井三郎兵ヱ/大邦一公 天狗岩/大丸巖 雑巾熊/小田部通麿 とんびの松/山内八郎 ぴん市/団徳磨 御家老の弥太/百々木直 おはる/円山栄子 お豊/常盤光世 おせつ/吉田江利子

原作/山手樹一郎 脚本/結束信二


大名囃子  佐々木康監督作品  1957.3.13東映

 将軍・家斉の御子に藩主の座を追われたお殿様は、隠居して市井を徘徊する日々を送る。矢場女をヤクザから助けたり、狂乱の君主から女を匿ったり、そんな彼が煙たい向きから、物騒な刺客が送り込まれる。

仁和寺本坊表門

ロケ地

  • 子沢山の家斉が諸藩に子を押し付け、と語られるナレーションの背景で出る忍藩上屋敷、仁和寺本坊表門(壁に海鼠壁パネルあしらい)
  • お今をヤクザから助け矢場に送り届けたあと、夜道で襲われる鶴三郎、妙心寺大庫裏脇路地
  • 大名小僧と仲間が大名屋敷を物色して歩くくだり、仁和寺参道〜本坊表門前で狙い損なしと呟いて行き過ぎる。
  • 梅翁が三千代に滞在を勧める中屋敷の庭、不明(池泉)
  • 町人に身をやつした忍藩士に尾行される鶴三郎、妙心寺路地。大法院道(西望)で見失い、開いていた戸を見て中に入ると鶴三郎が待ち構えていて誰何する運び。戸は通玄院か霊雲院か、中は墓で、塀越しに徳雲院入口(?)の獅子口がちらり。
  • 三千代を差し出せとの使者がやって来る忍藩下屋敷、妙心寺大門
  • 夫の墓前で自刃しようとした女を助ける鶴三郎、金戒光明寺墓地(本堂裏手)。お豊をさがす男どもは本堂裏手を駆け回る。
  • 鶴三郎の妹・菊姫が無聊をかこつ忍藩中屋敷、不明(映るのは門上部のみ)
  • 腹を切った三千代の父・笹島の墓に参る鶴三郎、くろ谷か。その帰り、大名小僧が接触してくる道は東福寺、南塀(道は坂になっていて、小僧は塀上に)〜南西角〜東光院前〜日下門前。このあとはセットにスイッチ。この間、鶴三郎暗殺を企む者の存在や、忍藩の使いが中屋敷から娘を連れ去ったことなど知らされる。
  • 上屋敷から三千代を救い出したものの、前に鬼蔵本陣の人数、後ろに斉忠の付け人・伊賀之介で窮する道、南禅寺僧堂坂。十重二十重の捕り方の御用提灯は、参道林間に見え隠れ。

大名囃子 后篇  佐々木康監督作品  1957.3.27東映

 暗殺の危機を大名小僧の機転で脱した鶴三郎は、ユニークな盗賊集団とともに悪に立ち向かう。裏に権力者がいるためやりたい放題のヤクザども、これとガチンコ対決のすえ、繰り出した大目付を大喝し町衆の喝采を浴びる痛快さが見もので、御身分を知った姐さんの心中も描かれている。

青蓮院

ロケ地

  • 敵に囲まれ万事休すのところ、捕り方の真実を知らせるため鶴三郎の袖を引く、岡っ引に扮した大名小僧、南禅寺僧堂坂。盗っ人たちが化けた捕り方は坂と参道の間の林に。
  • 鶴三郎が丸亀藩邸へ向かう途中刺客に襲われる橋、相国寺天界橋
  • 鶴三郎が妹と三千代の身柄を頼みに行く丸亀藩邸、青蓮院長屋門(正面から)。門番あしらい。
  • 泥棒長屋から出た大名行列を夜道に襲う鬼蔵の人数、ほぼセット撮りと思われるが、蓮華寺の露仏によく似た大きな仏が映り込む。
  • 激怒し、鶴三郎を斬れと家臣団に命ずる斉忠、忍藩上屋敷門は仁和寺本坊表門(壁に海鼠壁パネル)
  • ヤクザどもと対決のくだり、屋敷の門前に武装した家臣を並べ報告を待つ丸亀藩主・京極若狭守、青蓮院長屋門。西からのアングルで、石段下の拝観入口なども映る。捕り方がスタンバイしている町奉行所は御所長屋門。大立ち回りは京撮の日本橋端で。

*東映チャンネルのラインナップには「后篇」とあったが、拝見した映像には「後編」と表記されていた。


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