桃太郎侍

第1話 「八百八町罷り通る」 1976.10.3

 鬼退治が仕事の、市井に暮らす「桃さん」が成立する、起こりの話。事件は、兄上の藩のお家騒動。
松平藩江戸家老次席の伊賀半九郎は、若殿を亡き者にして己が係累を後釜に据えようと画策していた。

北小路通

ロケ地

  • 侍の懐を狙った仙太が捻られているところへ介入する桃さん、今宮神社境内。楼門が見えている。露店等賑やかにあしらい、雑踏を表現。玉川つばめ一座は、絵馬堂で演出。
  • つばめ太夫の家に誘われる桃さん、途中通る船着は広沢池東岸。あとで太夫と屋形船に乗る際、上陸はここ・桟橋を設営。
  • 乳母の墓に詣で、松平家および鶴二郎という名を捨てたことを詫びる桃さん、永観堂墓地(石垣際、鐘楼が見えている/北望)金戒光明寺墓地(本堂裏手/南望)を組み合わせ。
  • 墓参中、悲鳴を聞きつけ駆けつける桃さん、金戒光明寺本堂前石段を駆け下り。神島百合の駕籠が襲われていたのは長安院下坂。刺客を撃退したあと、百合を送ってゆく際事情を聞く石段は三門下石段(このシーンは百合の回想、父に語るかたち)
  • 若殿が危険を避けて藩邸を出て入っている菩提寺・誓願寺、永観堂中門と御影堂縁先。このときはイメージのみ、後段、桃さんがおっとり刀で駆け入るシーンが中門で撮られている(この前に生垣際の「道」が映るが、永観堂参道の南側はいま白壁なので、参道と断定できない。しかし開口部が二つ見えるので、ここだと思う)
  • 若殿に成りすました桃さん入りの駕籠がゆく道、北小路通(興正寺塀越しに甍が映り込む)。松平家屋敷の門は西本願寺大玄関門、大玄関も使う。
  • 事後、あらためて若殿と会った桃さん、迎えに来ていたつばめと伊之助と三人で帰る道は北小路通、クレーンショットで西望の図・飛雲閣の上層がちらり。

桃太郎、松平新之助/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ 仙太/雷門ケン坊 おみよ/吉本眞由美 ちょろ髭/下之坊正道 仁兵ヱ/深江章喜 お兼/南条みづ江 かん平/桂小かん 神島伊織/大友柳太朗 大滝鉄心斎/川合伸旺 神島百合/山本由香利 大西虎之助/中井啓輔 杉田助之進/浜田雄史 伊賀半九郎/菅貫太郎 すずめ/西川峰子 猿の伊之助/植木等

脚本/野波静雄 監督/松尾正武

※ラス立ちは、兄上に化けた殿様ルックのまま。口上は、「桃から生まれた桃太郎、鬼退治に参った」のみ。マジ斬りだが、相手は忍び装束。スガカンは自刃。
※福ちゃん、川合伸旺の手下で、忍びふう黒ずくめ覆面で登場。クレジットはベタ。


 → 桃太郎侍 表紙

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