桃太郎侍

第10話 「のろ松恋ごころ」 1976.12.5

 お化け長屋のしがない蜆売りに、奇妙な経緯できれいな嫁が来る。その女果たして大いに訳ありだったが、騒がしく腥い茶番を経て、晴れて「はきだめの鶴」となる。
薄汚れてみっともないが、優しさで幸せを勝ち取る左右田一平が味わい深い。

東高瀬川堤

ロケ地

  • 腰元にもみくちゃにされる殿様になった夢を見る松五郎、夢オチで、寝ていたのは東高瀬川堤上、抱いてたのは狸の置物。土手上には茶店の床机やお地蔵さまなど設置され、土手法面には草刈りをする人も配置。松本酒造の蔵には、修理中なのかビケ?が見える。キャストに「重臣」とあるのは夢に出てきた格好で、実際は松五郎を笑って見ていた通行人。
  • 「お鶴」が加納屋に「嫁だった」と引き取られてしまったあと、町で「お鶴」を見かける松五郎、湯豆腐嵯峨野南塀際(塀際のシーンの前に生垣が映っているが、石人像は見当たらない。西側に当たる「奥」に中山邸の柵と塀が見えている)。このあと、番頭と旗本のシークエンスを挟んで映る「寮の入口」は、湯豆腐屋に似るも、塀裾の茂り具合などから広隆寺の外塀にも見える。

桃太郎/高橋英樹 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ おみよ/吉本眞由美 ちょろ髭/下之坊正道 お兼/南条みづ江 かん平/桂小かん お文/本阿弥周子 加納屋政二郎/西沢利明 椎名主膳/安倍徹 喜助/富田浩太郎 重臣/池信二 上総屋/外野村晋 作造/浜伸二 お慶/島村昌子 お美津/富永佳代子 松五郎/左右田一平 猿の伊之助/植木等

脚本/山本英明 監督/松尾正武

※ラス立ち、旗本・椎名とその家来および加納屋番頭、ごろつきの喜助はマジ斬り・血振りあり。土壇場で自分が操られていたことを知り、見苦しくうろたえる加納屋は髷切り。


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