離宮の水

水無瀬神宮鳥居 水無瀬神宮拝殿

 京・大阪の境、天王山の麓の山崎の地にはかつて後鳥羽院の離宮が営まれた。後鳥羽を含む三上皇を祀る神社が宮跡に建てられ、その境内に水無瀬川の伏流水が湧く。
 山の麓にはサントリー山崎工場があり、同系統の水をウイスキーの仕込みに使っている。
この神社に湧く水を「離宮の水」といい、大阪府唯一の名水百選である。

水汲みの人がちらほら 竹樋に導かれる離宮の水
井戸を守る屋形 すぐそばにある蛇口付の水場

 いただいた水はあとくちの爽やかなキレのよい味。
この淀の三川合流を眼前に見る水の里・島本町では水道水をこの伏流水から取っている。
最近、地下水位低下を理由に淀川の水を水源に混ぜようという動きがあり、住民は反対しているがふだんからこのような水を口にしていれば無理もないことである。

 以前、ここに群がるポリタン族のマナーの悪さが喧伝されていたが、この日は水汲みに来ている人は多くなく、妙な争いもなく穏やかな雰囲気であった。
ポリタン族の行儀が良くなったのかブームが去ったからなのか判らないが。

撮影 2002.2.3. 大阪府三島郡島本町広瀬


▲ギャラリートップ    ▲サイトトップ