河畔の夾竹桃

 大阪府八尾市上尾町にある衛生処理場敷地内には、生駒山系からの小流が錯綜して流れています。
そのうちの一本・水越川の河畔にはキョウチクトウがたくさん植えられています。丈高く密に繁った見事なものです。

 根方を見るとマングローブの密林のような感じで昼も暗く、川が流れているのもわからないほどです。
衛生処理場の駐車場の一角となっているのでほとんど人もおらず、そのことをよく知っている鳥たちのサンクチュアリとなっているようで、こちらの気配に驚いたゴイサギの群れが奇声を発し飛び去って行きました。夜行性の彼らはここをねぐらにしていたのでしょう。悪い事をしてしまいました。
 このキョウチクトウの林は貴重なハビタットとなっていますが、肝心の川では先年ダイオキシンが発見され問題となりました。せっかくの鳥たちのねぐらですから大切にしてやりたいものです。

 キョウチクトウはインド・中東を原産とし日本へは江戸期に中国から伝わったといいます。
葉は竹に、花は桃に似るところから「夾竹桃」と命名されました。

 ひところ、喘息の原因とされ嫌われましたが、ぼちぼち誤解も解けてきたようです。
汚染に強い植物です。

撮影地  大阪府八尾市上尾町 八尾市立衛生処理場   撮影日  2001.9.30


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