鴨川の春

 ヤナギは芽吹きの頃がいちばん美しい。この日は生憎の朝からの雨で、暗い絵となったが、かんかん照りの日よりはしっとりして好ましい。
このヤナギは正確には鴨川ではなく、鴨川に合流する直前の高野川右岸・剣先の河畔に生えているもの。橋は河合橋、後ろの森は下鴨神社糺の森。

 京都市上京区の鴨川右岸河川敷堤防にある歩道沿いの小公園に植えられたユキヤナギが満開。桜に先駆けての春の使者。

 同じ公園に咲いていたレンギョウの花。朝鮮半島では日本の桜のように好まれる春の花という。

京都市左京区の鴨川と高野川に挟まれたデルタ地帯に鎮まる賀茂御祖神社・通称下鴨神社には、古の山城原野の名残を留める「糺の森」と称される深い森が残っている。鬱蒼と繁る広葉樹と常緑樹の混じった混交林には低木も多く、自然に生えたアオキやシュロのほか植えられたツバキやアセビがある。桜の開花を間近に控えた3月も終わりのこの日、馬酔木が満開となっていた。この社地にあるのは白花のものが目立った。
スズランに似た鐘状の花が房になる可愛い姿だが毒なので注意。奈良公園では鹿がそれを知って食べないので馬酔木だらけになっている。

撮影日  2001.3.25


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