河川の定義


 降水は、地面では重力により低い方に流れる。この流水の通路となる細長い凹地と、流水とを併せて河川という。
河川は枝状に分かれているが、その中で水量・長さ・流域面積などの大きいものを本流または幹川といい、それに合流する川を支流という。
本流から分かれ、直接湖や海に入るかまたは再び本流に合流する川を分流または派川という。
下流方向に向って右を右岸、左を左岸と呼ぶ。
河口の位置はその両側の地形と海水の状態とで決まる。
一つの本流とその支流分流及びこれに関係する湖沼を総称して水系と呼ぶ。
河川は流路の型によって樹枝型、格子型、短冊型、放射型、環状型、求心型等に分ける。

川の発生的分類
必従河川 地表の一般傾斜の方向に流下する川。造った谷は必従谷という。隆起海岸平野・隆起準平原などに最初に形成される谷。本流を成すことが多い。
適従河川 土地の地質構造に適応した流路を持つ河川。必従河川の支流となるものも多い。
逆従河川 土地の一般的傾斜と反対方向に流れる川。その地域の必従河川と反対方向に流れる。
再従河川 斜面を流れる河系ができあがって後に二次的に地質構造や侵食地形に支配され一般傾斜と同方向に流れるような川。
無従河川 川の流路の方向が明瞭な原因によって支配されていない河流。ふつう、原地表面の傾斜に対し斜めに流れる。平坦地が一様な堆積面から成る時、花崗岩のような均質の岩石が広く分布しているところにでき易い。例は、武蔵野台地、千葉県北部の台地の川。

外国語で川は?

 英語のriverは誰でも知っているが、英国と米国で使い方は違う。
米ではthe Mississippi riverだが、英ではthe river Thamesとなる。
スペイン語ではrio、米墨国境のリオ・グランデは有名。ドイツ語ではder Fluβが一般に河川で、大河はシュトリーム小川はバッハ、細流はリンザルという。仏語はリビエールだったと思うが綴りを表記できないし、セーヌ川は単にラ・セーヌと言っている。露語ではリェーカ、中国語は川がチュアンで、江がジィアン、河はヘェ、韓国では川がカン、小川はネかシネかケウル、小川や用水路はトラン、どぶや溝がケヂョンだったと思う。


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