石津川

大阪湾流入河川  石津川水系二級河川 訓:いしづがわ

 大阪府堺市南部を流れる、大阪湾に注ぐ川。
堺市南端の丘陵に発し泉北地域を北流、石津漁港(堺泉北港の内側)に注ぐ。
起点は堺市田中・鉢ヶ峯寺の鉢ヶ峯川合流点。全長約13km。

石津川支流
・鉢ヶ峯川 ・法道寺川 ・妙見川 ・陶器川 (←前田川 ) ・和田川 (←二又川 ) ・伊勢路川 ・百済川 (←美濃川百舌鳥川 )

■ 上流

 石津川の最源流は鉢ヶ峯寺(はちがみねじ)の丘から来る。
現在、源流の丘陵には「ハーベストの丘」という農業テーマパークがある。

上 ハーベストの丘を望む
下 切川橋上手・下流望
61号堺かつらぎ線から下流望
丘は鉢ヶ峯寺の丘陵

 「ハーベストの丘」から流れ出した川は、丘下の小集落を抜け61号堺かつらぎ線脇に出てくる。
上写真の切川橋上手で小支流・鉢ヶ峯川を受けるあたりが起点となる。
上流から三面護岸の川相で、河床は草に覆われ水は草の下をちょろちょろと流れている。
流域には畑地と新規造成地が混在する。
このあと丘陵の間を縫って北上するが、支流群も似た相を持つものが多い。

■ 中流

 泉北高速鉄道の泉ヶ丘駅の西方で妙見川を受けるあたりからJR阪和線津久野駅付近までは、泉北2号線沿いとなる。
道沿いに広く開けた川相となり、鉄道や高速道路からもよく目立つ。

片倉・栂境 井尻橋から下流望 上 水制、下 カルガモ

 上写真は泉ヶ丘駅の西方、若松台と原山台ふたつの丘の間をゆくあたり。
深い目の谷を刻み、川幅はかなり広いが水深はごく浅く中州も多く見られる。
周囲は道沿いに商業施設立ち並ぶ典型的な新興住宅地であるが、川中にはカモ等の水鳥が苔を啄ばんでいる。

毛穴町 なかよし橋から 左上流、右下流望

 八田(はんだ)で大支流・和田川を受ける付近からはいっとき蛇行する。
水量はかなり増し、川中にはカモのほか巨鯉の姿が多数見られる。
上写真のなかよし橋付近に至ると、堤はかなり高く作られるようになってくる。

■ 下流

 百済川を受け、国道26号をくぐる付近から向きを西に振り、海を目指す。
下流部には鉄道や主要道路などのライフラインが次々と渡ってゆく。

堺市浜寺石津町東・浜寺船尾町東境 石津橋から 左上流、右下流望
左写真奥の橋は国道26号線

 上写真の石津橋まで来ると、潮の影響で流れは滞りはじめる。
水質は今ひとつで、時には臭うこともある。

■ 河口

湾岸線下 河口を望む

 海沿いに通じる阪神高速湾岸線が石津川の最後の橋となる。
下流部にはたくさんの船が舫っている。
河口の右岸は埋立地、左岸は漁港となる。
右写真の奥に霞む影が築港新町の埋立地。

石津漁港 港の夕暮れ

 左岸の漁港は石津漁港、左手は浜寺水路で、突堤の向こうは堺泉北港でその先が大阪湾となる。
港では名物の「くぎ煮」にするいかなごを販売している。
漁船だけでなく、大阪湾に出てゆく警戒船なども見られる。


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