川を訪ねる旅

大和川、海へ

大和川最下流部 住之江区平林南 大和川首子氏

 大和川は江戸初期の流路変更により淀川より分離され堺港に注ぐことになった。川は堺港を土砂で埋め港湾機能を低下させ、商都・堺の繁栄を翳らせる仕儀となった。今は大量のゴミが上流から流されてきて河口近くの岸辺に溜まっている。その中に美容師が練習台に使うカットマネキンがあり、よく見ないうちはすわ猟奇事件かと驚かされた。くさぐさの寄り物にはペットボトルや発泡スチロールのトレイが目立つ。個人レベルでの猛省を望む。

かもめ大橋 かもめ大橋下 橋脚を洗う波

 大和川は堺市と大阪市住之江区の境で大阪南港に出てゆく。汀に往時の面影は無い。堺側も住之江側も人口の埋立地が作られ自然の海岸線は全く見られない。
 川として態をなす最後の部分を見るべく、かもめ埠頭等のある人口島へ向かう。島へはかもめ大橋という斜張橋を渡る。ワイヤーの造型が美しい。橋の下を洗う波はもう完全に海のもの。この付近では釣りをしている人が多い。

かもめ大橋南の突堤

 かもめ大橋の北は南港内港、南は大和川河口である。南港内港には旧淀川最下流部となる木津川が流れ込んでいる。
橋の南にある突堤から河口を見に堤上を歩くが、強風に飛ばされそうになった。また、足元では波が激しく突堤にぶつかりしぶきを上げている。

突堤から堺側の岸 沖突堤の灯台
出漁

撮影 2002.1.5 大阪市住之江区


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