花博記念公園・鶴見緑地 |
ここは、大阪市鶴見区にあるかつて「国際花と緑の博覧会」会場となった花博記念公園・鶴見緑地で、もとは塵芥埋立地だったところです。博覧会開催前とは周囲も公園自体も様子が変ってしまっていますが、この大池は元のままの場所にあります。大池の北側は小高い丘になっていて、これが元のゴミの山で、今は諸外国の植物が植えられ、東端には風車が回っています(風車は元からありました)。池の向こうに見えるタワーは花博当時に作られた「いのちの塔」、横に見えるドームは「咲くやこの花館」。
バードウォッチングのポイントはこの大池と日本庭園で、大池では冬のカモ類やバン・サギ類などが、日本庭園ではカワセミが見られます。また、広い芝生にはスズメやドバトなどが大量に群れています。丘の上の樹林帯ではさまざまな小鳥が見かけられます。
● 大池の水鳥たち
● 各国庭園・芝生
花と緑の博覧会が開催される前の鶴見緑地は、どこかゆるいというか、ほどほどに放置された感じがあってとても好きでした。また、周囲も草ぼうぼうのグラウンドや田畑の残る大阪市内とは思えない田舎っぽいいいところでした。あまりに草丈が高すぎてネズミ取りの警官の姿が見えずとっ捕まったりしたのも思い出となってしまいました。 大池は残っているものの、以前はいまのように水際も整備されておらず、自然度も高かったように思います。鳥達は変らずやってくるようですが、ハビタットとしての多様性が著しく損じられたことは間違いないでしょう。花博の喧騒も去り、このまま日数を重ねればいつかあの「ゆるい」空間も帰ってくるでしょうか。 夜に緑地の前を通りかかったとき、森から流れてきた乳白色の霧がたなびく光景がいまも目に焼き付いています。 |
撮影日 2001.1.14