水分かれの路
ここは京都府船井郡日吉町胡麻にある「水分かれの路」。ここに降った雨は時として日本海に、時として大阪湾へと流れてゆく。故にここは大分水界である。
写真では小高い丘に見えるだろうが起伏は小さく、北と南に別れてゆく二本の川は明るく開けた谷の平坦な部分で谷頭を接している。
下の二葉が別れゆく二本の川である。
胡麻川は桂川水系の淀川3次支流で、由良川はこのあと高屋川に注ぎ由良川本流へと注ぐ。
由良川
胡麻川
赤い丸で囲った部分が水分かれの地となる。
まるっきり平坦な場所で、谷中分水界であるとともに平地分水界という珍しいものである。
ちょうどJR山陰本線が通っていて、胡麻駅を過ぎると細々と線路沿いを流れていた胡麻川が尽きやがて由良川が現れるのが車中からも見られる。
またここからまっすぐどんどん西にゆけば兵庫県氷上郡氷上町の石生には有名な水分かれがある。
陰陽往還の道のそばで、水もひっそりとドラマを作っている。
*ここで取り上げた由良川は日本海へ注ぐ大河・由良川の本流ではなく支流・高屋川に注ぐ同名の川である。畑郷川という呼称もあるようだ。
水分かれの看板と道を隔ててある愛宕社。
境内には落ち葉が厚く降り積もり、晩秋の気配。
撮影地 水分の路看板…日吉町胡麻新町 由良川…日吉町畑郷 胡麻川…日吉町保野田
撮影日 2001.11.3