初瀬峡谷で |
大和の秋の風物詩、彼岸花。とりわけ、棚田の縁を彩るそれは心に沁みる美しさで見る者の心に残ります。
これにも裏話があって、モグラの生息を阻害する効能を持つ彼岸花を繁らせるため畔の草を刈ったりと、ちゃんと手入れが行き届いてのことと聞きました。
その昔は飢饉に備えての救荒食物として毒を抜いた球根が用いられたともいいます。
奈良で彼岸花といったら飛鳥か葛城、という声が上がるでしょう。盛りの時期にはカメラの放列が見られることも珍しくありません。
ドライブ中、あまりの見事さに車を停め眺めている人も大勢います。
見事に実った田んぼに朱色のベルト、咲いたそばから萎れて色を失う儚い美との邂逅は毎年の楽しみです。
葛城の棚田で |
撮影日 2002.9.23/2002.9.29
奈良県桜井市狛/御所市森脇