藤棚をしつらえてきれいに並んで花穂を垂らすフジもきれいでよいのですが、山の中、木に絡みついてひっそり薄紫の花を揺らす野生のそれには格別の風情があります。四月も終わりの日、大和川の支流・曽我川の上流域を巡るうち出会った野生のフジたちです。
上左の写真は奈良県吉野郡大淀町今木の吉野川分水路。これから写真奥に見える山をトンネルで貫いて北の大和盆地へ水を運びます。この山に由緒ありげな陵があり、こんもりと茂った木に野生のフジがからみついて花を咲かせていました。ほのかな紫色が遠目にとてもきれいでした。
これは、奈良県御所市奉膳にある川合八幡神社の社叢にからむフジ。風の強い日で、フジの花が靡く姿がなかなかでした。
撮影日 2001.4.22