北野天満宮の西に「お土居」が残っている。すぐ横を流れる天神川の堤のように見えるが、これは洛中防備のため秀吉が作った堡塁で、北は紫野・上賀茂、南は東寺、東は鴨川、西は北野に及ぶ長大なもの。
今もぽつんと残されているものがあり、史跡指定を受けている。
この土手の上に大ケヤキがどっしりと根を張っている。幹は苔むし着生蘭がつき、あたりは天神川の水気立ち込める町なかとは思えない静かな場所にひっそりと立っている。
一日この樹下でゆっくり寝転がっていたいものだが、蚊に大量献血する羽目に陥ること必至ではある。
撮影日 2002/5/19 京都市上京区馬喰町