時代劇拝見日記
2008年8月

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2008/8/31

■ 遠山の金さん 第2話「大追跡!消えた大砲」1982テレビ朝日/東映48

 罪無くして忌避されたことで世間を恨んだ浪人は、世直しと称する一味に手を貸すが、そやつらは彼を利用し富を得ようとする大悪党なのだった。

ロケ地
・商家へ押し入り爆破して逃げた「天誅党」が渡る橋、中ノ島橋。逃げ込んで大筒を出してきやがる「屋敷」は橋たもとに塀あしらいか。このあと橋をドカン、もちろんモデルを爆破。
・天誅党が入った屋敷の検分、広沢池東岸に塀あしらい。
・捨て子をした浪人のことを聞き込み回る金さん、掃除中の神職に傘張り浪人の情報を貰うのは下鴨神社河合社門前、東側から鳥居越し。
・その浪人・須藤の素性を猫目同心から聞く町角は大覚寺五社明神
・大村塾裏口の船着きに陣取り、大筒が好きだから仲間に入れろと嘯く金さん、広沢池東岸か(水辺に塀あしらい)
・塾を出た大村をつけるお竜、浪人らに囲まれ阻まれるのは相国寺宗丹稲荷裏手塀際。その間に大村が一人でこそこそ入ってゆく蔵奉行・中條定信邸は相国寺林光院。悪企みを話す中條邸の座敷は不明。
・天誅党が大筒を構えお城を狙う桜田門外、嵐山公園中州岸(石積み護岸の上)。そこから見遣るお城は書割。
・江戸払いとなった須藤一家を見送る街道、下鴨神社参道
*叔父の横領事件のため世間からはじかれ窮する須藤浪人は伊吹吾郎で砲術に堪能な設定、妻女は服部妙子。天誅党を利用し使いこみをごまかしたうえ公金丸取りを企む黒幕の蔵奉行は御木本伸介、グルの塾頭は久高惟晴で配下の強面に出水憲司・五十嵐義弘・小峰隆司などお馴染みメンバー。
2008/8/30

■ 刺客請負人2 第6話「闇の正体」2008.8.29TX 

 刑部を見込んでのたっての「依頼」、頼み人は介錯の仕事を断わった相手の妹。彼女が語る恨みの筋は、刑部の古傷をぐさぐさと抉る。

ロケ地
・渡海屋神隠しのあと、前を通りかかった刑部を誰何し「顔貸せ」と連れ出す岩切同心、南禅寺三門(ラスト、刑部の江戸家老殺しを見たあとのシークエンスも同所)
・長十郎がおみやと出会った市中、仁和寺九所明神
・新村藩上屋敷、仁和寺本坊表門(上部のみ、イメージ)
・闇猫のアジトの閻魔堂、浮御堂。道八の掌に煙管を押し付け哄笑したあとお堂の扉を開けるシーンは中から、湖水の向こうに河口州と三上山が霞む。橋を含む浮御堂自身の外観もあり、高所からの撮り。
・刑部の吹く「長十郎の笛」の音に引き寄せられるおみやのくだり、音の来る方を見遣る橋は上賀茂神社神事橋、刑部はならの小川べりに腰掛けて笛を吹く。神事橋では真上からのアングルもあり。
*おみやは高橋かおり、彼女を殿様に召しだされたことに逆らい腹切りに至る婚約者・長十郎は山口馬木也、彼の妹は林美穂。殿様の名を騙りおみやを我が物としていた悪家老は小沢象。*闇猫の姐さんが闇法師のおかしらを現認するほか、岩切同心が新村藩下屋敷における刑部の「仕事」をきっちり目撃。
2008/8/29

■ 銭形平次 第743話「傷だらけの恋」1980.11.19フジ/東映48

 島帰りの青年が、曲折を経て恋を取り戻す過程を描く。平次や青柳同心の見守りも泣かせる情話。

ロケ地
・井筒屋の番頭から、刃傷沙汰後にお店が傾いた経緯を聞いた政吉が佇み物思う橋、永観堂放生池石橋。政吉の回想、番頭の手引きでおきくと密会した神社もここの弁天社。
・自分を庇って無抵抗で殴られた政吉を手当てするおきく、手拭を浸す川は罧原堤下河原
*政吉は江藤潤、おきくは佳那晃子、兄で現井筒屋当主は北條清嗣。政吉の勤め先の主で井筒屋乗っ取りを企むおためごかしの腹黒男は穂高稔、汚れ仕事を請け負うチンピラは木村元。

■ 金さんVS女ねずみ 第14話「恐怖の三味線通り魔」1998.7.25テレ朝/東映48

 妻の死に目にも会えなかったワーカホリックな男は、勤め先の若旦那を庇い苦悩の日を過ごすが、変態青年もその親も忠義に報いることはなく敢無く始末されてしまう。

ロケ地
・お志津の弟子の娘が三味の糸で吊り殺される夜道、中ノ島橋上とたもと(娘の家は「この橋を渡ってすぐ」の木挽町)
・お奉行が瓦版の件で勘定方にクレーム入れられ/老中にハッパかけられの登城イメージに姫路城天守
・母の墓に参るお志津、勝持寺桜が丘下の石垣付近か(墓標はあしらいものか)。このあと金さんと話すのは鐘楼付近(こちらは確実、本堂や庫裏も映り込む)
・勘平親分が女装して吊り野郎を誘き出す川端、八幡堀堀端。欄干を支点に糸がかけられるのは明治橋。
*お志津は蜷川有紀、父の大坂屋通い番頭は木村元。大坂屋父子は石山律雄と佐野圭亮、つるむ勘定吟味役は原口剛、用心棒で福ちゃん・クレジットはベタなれど判決の際「滝川」と呼ばれ。*吊り技はほぼ「勇次」のパロ、でも動機は変態さん。
2008/8/28

■ 銭形平次 第742話「眠りからくり」1980.11.12フジ/東映48

 妹の死因を作った男を殺すのに、周到なアリバイを用意する女。僅かな痕跡も見逃さぬ平次により罪は暴かれ、青柳同心の淡い恋も終る。

ロケ地
・芸者・お涼が若旦那殺しに利用する深川の船宿・きらく、大覚寺大沢池畔に裏口あしらい。そこから船着きが見える設定で、大沢池船着(小)を使用。ここで昏睡強盗の男女二人の打ち合わせおよび若旦那殺害が行われる。船着きにはきらくの幟が上がっていて、これがアリバイ突き崩しの決め手に。
・若旦那の土左ヱ門が検分される大川端、大覚寺大沢池溢水口
・お涼を連れ出しきりきり探りを入れる平次、灯籠だらけの一件は不明、石材店か何かか・灯籠とか多すぎ。
・お涼の悪夢および若旦那への恨みを語るくだりで出る妹の「墜死」、保津峡落合落下岩(設定は伊豆・下田)
*青柳同心を誘惑しアリバイ作りに利用する芸者・お涼は結城しのぶ、彼女の幼馴染で妹を孕ませ捨てた若旦那は大月正太郎。昏睡強盗をはたらいた船頭と女中は福原圭一と中条郷子、船頭がとっ捕まる賭場の中盆は福ちゃん。

■ 金さんVS女ねずみ 第13話「おさわり茶屋殺人事件」1998.7.11テレ朝/東映

 お紺の瓦版で汚職がバレそうになり証拠隠滅をはかる悪党ども、接待に使われた茶屋女たちの始末の段、間抜けな経緯でお奉行の奥方が関わってタイヘン。

ロケ地
・接待の茶屋、不明(他作品でもよく出る門、桐院席に似る)
・瓦版のことが幕閣でも問題となるくだり、江戸城イメージに皇居巽櫓
・賄賂の運び役の部下を消す波多(勘定方役人)嵐亭。矢をつがえる波多は延命閣前、姿を消せとの命令を断わった部下が頭に矢ボコンで倒れるのは庭園入口の門。
・米問屋・俵屋の寮(空き屋敷設定、木場・要橋近く)中山邸通用門
・口封じの不始末を協議する波多と俵屋、白沙村荘倚翠亭(問魚亭窓越しアングルで導入)
*波多は佐藤仁哉で腹心は石倉英彦、俵屋は遠藤太津朗、勘定奉行は南原宏治。茶屋女の一人に坂上香織。
2008/8/27

■ 銭形平次 第741話「負けるな!父(ちゃん)」1980.11.5フジ/東映74

 悪党に逆ねじを食らわされ十手召し上げとなる熱血目明し、屋台蕎麦の親爺となっても永年染み付いた職業意識は消えず、結局事件に関わってゆく。家族三人三様に運命が激変するドラマを、最後にきゅっと情話で締める。

ロケ地
・新吉坊が落ちた橋へ行ってみる平次、御土居の天神川。この時点では木橋と土手のみ。
・母が見知らぬ男に証拠の鈴を渡すのを目撃する新吉、吉田神社竹中稲荷。二人がいるのは本殿脇の祠前、母をなじり駆け去る新吉は竹中稲荷参道の重ね鳥居を走り抜け、吉田神社本殿脇の参道石段を駆け下りる。ここから先は御土居まわりにスイッチ、御土居西側の現京都衣笠アーバンライフ南塀際の路地を北野さん方向へ走り、マンション南東角のラウンド塀を背景にして「谷」を下り、橋上から真っさかさまに天神川河床へ落っこちて頭を打つ運び。
*猪と異名をとる熱血目明しは下川辰平、昔の男に出てこられ姿を消す女房は谷口香、実は父の子でなかった新吉は早川勝也。御用材横流しの悪徳商人は睦五郎、つるむ普請奉行は柴田昭彦、殺し屋は浜伸二。目明しが十手を取り上げられた事件の被害者の幼馴染で、睦五郎を強請りにかかる船乗りは福ちゃん、ベタでクレジットあり。

■ 金さんVS女ねずみ 第12話「桜吹雪と河童騒動」1998.7.4テレ朝/東映48

 哀れな子らと老爺は河童伝説を利用して糊口をしのぎ、いつの日か自分たちの家を持ちたいと夢を見る。曲折を経て子らは新天地へ旅立つが、そこに老爺の姿はなかった。

ロケ地
・子らが扮した河童が出て出前持ちや屋台引きを脅かす本所おいてけ堀、大覚寺大沢池畔。放生池堤石橋たもとの池端に「塀」あしらい。
・子と老爺が巣食う本所南割下水御預屋敷(出ると噂の元旗本屋敷)、不明(二尊院唐門や実相院門に似る)
・勘平が入船屋に裏帳簿を突き付け迫る浅草御米蔵の河岸、八幡堀新町浜
・一旦荒れ屋敷から逃げた子らが爺さまを待つ町角、大覚寺石仏前。
・勘平とお紺が上総へゆく子らを見送る街道、羽束師堤
*子らを裏切りかける老爺は高松英郎、闇米相場で巨利を得ていた浅草御蔵米米問屋は橋本功で消される手代は伊藤高、その他手下に谷口高史や福ちゃん。
2008/8/26

■ 銭形平次 第740話「わたしは見ていた!」1980.10.29フジ/東映48

 殺人事件を目撃する女だが、折りしも亭主に秘密の行動中。頑なに証言を拒む女を情をもって説く親分、ちゃんと亭主に話も通してやる。

ロケ地
・夜五つの鐘を撞く鐘楼、不明。おせんが酒肆(曖昧宿じみたいかがわしい場所設定)を出て渡る本所・二ツ目橋、中ノ島橋(橋標も「書き替え」)。若旦那が女を絞め殺していたのは橋下手右岸河川敷。
・届け物途中のおせんを呼び止め二ツ目の酒肆にいたか聞く平次、大覚寺五社明神祠前。
・若旦那の策略で犯人に仕立て自死を装い殺された男の検分、広沢池北岸
・おせんが巳之吉に金を強請られているところへ現れ捕縛する親分、大覚寺護摩堂
*おせんは山口果林、亭主の小間物屋は住吉正博。安中宿でのおせんの情夫・巳之吉は田中浩、いつもねっとりと悪いが女に切りつけられるのは初めて見た。身籠った女を殺す外道の若旦那は高峰圭二。

■ 金さんVS女ねずみ 第11話「奉行の母!長崎の秘密」1998.6.27テレ朝/東映48

 元長崎奉行の妻だった「金さんの御母堂」がらみで物騒な怪しい話が出てくるが、悪党の秘密は永らくオルゴールの中に蔵されていた。

ロケ地
・湊屋が絶命するところへ行き合わせるお紺、上賀茂神社神事橋〜ならの小川畔(夜間撮影/千石屋深川寮近く設定)
・南町奉行役宅、妙心寺天祥院(門の部分のみイメージカット)
・湊屋の最期の言葉に奉行の母が出てきた件を金さんに告げるお紺、仁和寺塔前林間に茶店あしらい。
・未解決事件の調書を読んだお奉行の想像(お白州のくだりでも出る)、抜け荷常習犯たちが殺されて打ち上げられた野母の浜、琵琶湖か。
・弥寿がさらわれる市中、不明(背景に枝垂桜やツツジ、仁和寺か)
・弥寿が監禁される谷中・隆昌寺、不明(両に大きな狭間の薬医門、前の石段は草ぼうぼう/内部はセット撮りで建具ぼろぼろ・荒れ寺設定)
*ポーカーで弥寿に負け全財産を失い夫婦で縊死とされていた潮見屋の遺児は岡野進一郎、親切ごかしに育てた富商は川合伸旺で用心棒は岩尾正隆、昔の悪党仲間を強請って殺された湊屋は有川博。
*回想で出る長崎時代の奉行の母はドレス纏い、某人魚亭のマダムに似る。

2008/8/25

■ 銭形平次 第739話「愛の墓標」1980.10.22フジ/東映48

 あまりに哀しい、男女の邂逅と別離を描く。父を冤罪で亡くした寂しい女は、懐に飛び込んできた男を庇護し愛を紡ぐが、その男は使命を帯びて行動中の工作員なのだった。

ロケ地
・宇和島藩江戸家老の駕籠が襲われる夜道、広隆寺東塀際。
・若君擁立派の脇田が、浪人してまで使命を果たした二人の懐刀を連れ国許さしてゆく街道、下鴨神社参道。参道を西側から見上げるアングルもあり、親分に打ち負かされた相良が瀬見の小川河床に落ちる図もある(撮影当時水は枯渇/現在は復元されて流水あり)。ここの設定は、先回りして三人の前に立ちはだかる親分が道中合羽羽織ってるので、御府外の街道筋・宇和島へ向かう道ゆえ東海道と推測、品川あたりか。
*無実の父が獄死したせいで影のある女となった端唄の師匠は新藤恵美、彼女の運命の相手は竜崎勝。江戸家老暗殺のカムフラージュのため辻斬りをはたらく朋輩は五十嵐義弘、二人の「浪人」を操る脇田は西山辰夫。*師匠に惚れて通いつめる万七親分、どうやったらそこまでの音痴ぶりがナイスだが聞いてるとマジで頭イタイ。

■ 金さんVS女ねずみ 第10話「隠密同心殺人事件」1998.6.20テレ朝/東映48

 抜け荷探索中の隠密同心が消され、残されたダイイングメッセージから金さんが容疑者に。手配され追っかけ回されのどたばたを利用し、金さんはうまうまと敵中に入り込む。

ロケ地
・お紺が咬みつき犬の瓦版を売る橋、中ノ島橋
・隠密同心・小松の墓、不明(招善寺か/丘の上・遠景は林)
・密談を立ち聞いた北海屋の女中が死体で見つかる大川、八幡掘堀端。
・金次が犯人の瓦版を売り出すお紺、中ノ島橋。お紺を連れ出して話す林は橋近く(嵐山側)の公園(石のベンチ見えてる)
・北海屋が荷揚げしているところへ「虚無僧」を追って走りこむ勘平、八幡掘堀端。
*業者と癒着し悪事を働く北町の抜け荷担当与力は寺田農、虚無僧でうろつき。悪徳商人は成瀬正孝、グルの口入屋は中田博久。小松を慕っておりむきになって金さんを追う同心は大橋吾郎、彼付きの岡っ引は松澤一之(殺された女中の兄)。福ちゃん二態、センセイ方の一人と、八幡掘で逃げる金さんに当たられかける左官←動きすげぇシャープ。
2008/8/24

■ 刺客請負人2 第5話「狙われた軍用金」2008.8.22TX(スペシャル拡大枠)

 命を狙われる献残屋、刑部にも彼を的の依頼が来るが、頼み人は「元」妻女。いつものようにすぐには荒事に入らぬ刑部は、献残屋と談合を持ったことにより複雑極まりない騒動に巻き込まれてゆく。

ロケ地
・奥野将監の墓に詣でる刑部、金戒光明寺長安院下坂〜本堂裏手墓地西側路地〜墓地。同じく墓参りに来た高田郡兵衛らと邂逅、元赤穂藩士だった献残屋・鳴海屋の話を聞き、誘拐された妻子の長屋に落ちていた違鷹羽紋入り煙草入れを見せるのは三門。
・闇猫に鳴海屋殺しを依頼する「妻女」、待つ茶店は今宮神社高倉下に床机あしらい。猫の使いの雀が現れるのは稲荷社前。
・「山中」の妻子が監禁される浅野本家の向島寮、宝厳院通用門(後段、刑部が救出に入るくだりでは映らず)
・赤穂の軍用金を求め山科さして東海道をゆく刑部一行、川崎から神奈川、等ヶ谷あたりの地図に被る橋は流れ橋
・刑部一行を襲う闇の七人衆(道八入り)酵素。刑部たちは降り口を来て河川敷へ、ここでチャンバラが展開され、介入した岩切同心は葦原で派手な立ち回り。その後道八を追ってゆくシーンはダート、やり過ごしたあと出てきた道八の上にお吉が木から降ってくる(欲かいた道八をうりうりいたぶってお仕置き)
・なお東海道をゆく刑部たち、箱根から御殿場の地図に被る萱葺は美山民家。沼津から府中間の地図に被る「海岸」は琵琶湖西岸の砂浜、遠景の河口州の上に富士山合成。この後に来る切通しは不明(酵素か谷山か)
・渓流に足を浸し休む徳松と御隠居のくだり、保津峡落合河口右岸汀。上で見張りの刑部は落下岩。設定は、丸子宿が端っこにあった、先に映った地図からすると宇津ノ谷峠か。
・山科へ入る刑部一行、イメージに美山町北村の民家群遠景。西野山村へ入るくだり、北村の萱葺を映したあと「お宝のある神社」は鳥居本八幡宮。広場から導入、鳥居下へ出て、荷物を置いてあるのは舞殿、本殿前に阿吽のはずが阿と阿の狛犬をあしらい(口から「平」と書いた紙が出る)。浅野本家の侍たちが殺到するのは鳥居付近、立ち回りは石段のほか林間でも行われ、「赤穂崩れ」の郡兵衛たちが助太刀に入る。
・「平」は川崎の平間村のこと、と御隠居の謎解きを受け早駕籠を仕立てて東海道を下る徳松、嵐山自転車道(刑部は走る)
・平間村へやって来る刑部たち、田畔は不明。秘密を蔵した阿・阿で対の狛犬がある神社は走田神社、稲荷社前に狛犬あしらい。
*鳴海屋(山中半四郎)は遠藤憲一、「山中」の妻のお依里は美栞了。奥野将監は西岡徳馬(回想)、高田郡兵衛は岸本祐二、毛利小平太は北斗潤、小山田庄左衛門は横田真吾。最後に正体を現して去る御隠居の近松門左衛門は大地康雄。
*原作を大幅に改変してあり、大石の密命を守り続けた天晴れ忠義の士にして、妻子を思い続けていた熱き心の持ち主なエンケンはメチャおいしい役回りで、親子三人新たなスタートを切るハッピーエンド。
*猫の姐さんにぐりぐりやられる姿もなかなかな本田博太郎、ラス立ちで刑部に頬を切られブチ切れ「ぅむぅまぁつぅばぁのぉ刑部!」と斬り付けた刀が、勢い余って狛犬の阿ーちゃんの頭をかっぱぎ「秘密文書」が出てくる運びも大笑い。

2008/8/23

■ 遠山の金さん 第1話「新奉行登場!!顔のない人気作家!」1982テレビ朝日/東映1

 放蕩者の死が炙り出す、当代の人気戯作者の秘密。日陰の身に甘んじてきた、純朴な男を見捨ておかぬ鉄火奉行なのだった。

ロケ地
・秋水の死体検分、桂川・松尾橋上手右岸河川敷(中州流れ込み際)
・鈴国の弟が経営する料亭・梅暦、不明(入口の脇は細竹編み、料亭か)
・金竜散人が鈴国を呼び出す屋形船、広沢池東岸
*お上に筆を折られ作品を表に出せなかった秋水の弟子・金竜散人はなべおさみ。彼から作品を買っていた木々亭鈴国は松橋登、グルだが始末される芸者は黒田福美。秋水の妻子は高田敏江と賀田裕子、版元は芝本正。
2008/8/22

■ 銭形平次 第738話「晴れ姿神田祭り」1980.10.15フジ/東映48

 孫娘と仲良く暮らす老爺には秘密、そして十年を経て立ち現れる悪夢。孫の命をとると脅され蔵の鍵を開けてしまう爺さま、しかし遺児を育て上げたことで贖罪は済んでいるとして、目こぼしを決め込む親分だった。

ロケ地
・弥助の家へ押しかけ外へ連れ出して仲間になれと迫る隼組、不明(651,655,707話と同所、脇に灯籠林立の石段)
・新吉に語るおさよの回想、弥助に何度も連れて行かれた両親の墓、不明(丘の上っぽい立地、あしらった二基の卒塔婆の後ろは竿石の上に宮付きの同デザインの墓碑が並ぶ)
*元鍵師の弥助は下元勉、「養女」の孫娘・おさよは小林幸子で恋人の新吉は峰竜太。賊のかしらは汐路章で手下に中田博久や平沢彰。

■ 金さんVS女ねずみ 第9話「若き日の奉行を愛した女」1998.6.13テレ朝/東映

 頻発する御用金盗を追っていた金さんは、家督を継ぐ前のなつかしい顔に出会う。不幸の裡にあるその女は、「武士を捨てた金四郎」との暮らしを夢見ていた。

ロケ地
・行きがかりで助けた青年を諭し別れる金さん、直後青年の極道親父が現れる町角、妙心寺衡梅院北東角塀際。
・住職が炊き出しをしている芳泉寺、不明(棟門の向こうにお堂の甍)
・花火見物の町衆でごった返す橋から「身投げ」、中ノ島橋。検分は橋下手河川敷、橋越しにのぞく堰堤からの溢水多し。
・南町奉行役宅、妙心寺天祥院
・親方に博打を咎められ暴れる仙吉を止めに入る金さん、普請場は酵素河川敷で民家セット映り込み。
・山岡頭巾の武士が用心棒の浪人と出てくる芳泉寺通用門、不明(福ちゃんの足取りを見ると三段ほどステップおりてる模様、門の内側も下がっている感じ)。直後の、金さんの目の前で浪人が口封じされる場所も不明(基壇みたいな石垣、祠など映り込む)
・奉行に会いにやってくるも門前で奈津を見て去るお甲、妙心寺天祥院。外出から戻った奈津は寿聖院前を来て門前にいるお甲を見る。
*金さんの桜を彫った職人の娘のお甲は藤吉久美子、賊の一味のDV亭主はでんでん、息子の仙吉は角田英介。賊を追い使う悪徳和尚は和崎俊哉、グルの北町与力は河原さぶ、用心棒は福ちゃん。
2008/8/21

■ 銭形平次 第737話「大激流」1980.10.1フジ/東映74

 遠く秩父で起きた事件が波及し、江戸で冤罪が発生。悪党と通じた同心が事件を壟断するが、十手を置き私人として現地に出張った親分の活躍で暗雲は払われる。

ロケ地
・長瀞の工事現場から逃げる人夫たち、保津峡落合崖道。追っ手迫り斬られて落ちる男は落下岩、撃たれ一本橋を掴んで流れてゆく男は落合河口、一人逃れた辰三は保津峡の巌頭に隠れて追っ手をやり過ごす。
・辰三殺しの真犯人・重蔵を見かけ追ってゆくおゆう、川べりの道や山道、林間は不明。これとは別に秩父へ向かう平次たちがゆく道、林道や「怖い橋」は不明、工事現場を見下ろす崖道は保津峡落合崖道(落下岩前)、「現場」に仕立てた落合河口汀に小屋あしらい。
・捕まったおゆうを救出し逃げるくだり、保津峡落合を中心に清滝川下流部も使い、激流下りはもちろん保津峡で「大胆な」合成もあり。重蔵が馬で岸を追ってくる道は保津峡沿いの道か、護岸やカルバートもちらりと映る。
*冤罪で入牢の大工は森次晃嗣、恋人のおゆうは日向明子。大工の友で江戸へ逃げ帰ったところを殺される辰三は石倉英彦。黒幕の、ピンハネ+手抜き工事の口入屋は田口計、そこの小頭・重蔵は浜田晃、グルの同心は石橋雅史。

■ 金さんVS女ねずみ 第8話「二代目極道の妻」1998.6.6テレ朝/東映48

 女房にまで「二代目」と呼ばれる重圧に耐えず、女郎に耽溺する口入屋の「二代目」。鑑札狙いの悪党が差し向けた刺客に襲われ、このとき女郎が巻き添えに。その仇を討とうとする行為は、二代目の名からの解放と新生をもたらすのだった。

ロケ地
・傷を負った二代目を発見するお紺、八幡掘(鼻歌お紺は堀端、石垣の路地に藤八)
・質屋通いの千春が帰り道にお参りする神社、上御霊神社。お参りは本殿、亭主の居所を聞き出そうとする男たちに刃物を突きつけられるのは本殿脇。
・縋ってきたとんぼを保護する奈津、嬉しげに連れ歩く縁日は上御霊神社境内に露店あしらい。とんぼが藤八の姿を見て駆け出すのは楼門。
・江戸払いになった藤八がゆく街道(中仙道・浦和へ四里半の道標)大覚寺放生池堤。千春ととんぼが待っていて「見送る」のは護摩堂前。
*千春は芦川よしみ、先代に見込まれ嫁に来た元芸者。藤八は伊藤洋三郎。殺される女郎は神乃毬絵、可愛がられていたかむろ・とんぼは井上真央。鑑札を狙う代貸は江角英明、中盆は峰蘭太郎、代貸が雇う島帰りは渕野直幸。
2008/8/20

■ 銭形平次 第736話「闇の商人」1980.9.24フジ/東映74

 大店乗っ取りの、手の込んだ仕掛けにハメられる青年。しかし逃げ込んで立て籠もった先にいた娘は彼を怖がるふうもなく、どころか同郷と知ったのちは積極的に助けようとして動く。身寄りも亡くし江戸に疲れた娘は、これを機会に青年とともに故郷へ帰ろうと志したのだった。

ロケ地
・政吉とおなつが話す伊那のくだり、天竜川イメージに清滝川下流部の荒瀬。柿をもって連れ立ってゆく子らは保津峡落合の崖道。雪嶺は不明、用心棒シリーズで同じのを見た覚えが。
・「火傷男」が追い使う、殺しもしてのけるゴロツキどもが隠れ家にしている下谷の但馬屋寮、中山邸通用門
*政吉は火野正平、盗みに入って死体見てギャーのあと娘が一人で暮らす家に逃げ込み立て籠もるが、このとき使う脅しの道具は娘の仕事道具の火熨斗で、大真面目にそれをかざす仕草が可愛いったらない正ちゃん。この陽性は故郷の話をする際も同じで、名物被害者役女優が前向きな性格になっていて笑える。そのおなつは久保にしき名義で出ている。賊を引き込んだ番頭にして怪しの「火傷男」の黒幕は中井啓輔、乗せられて資金提供のライバル店主は永野辰弥、賊の一人は福本清三で「由松」の役名あり・物騒な台詞あり。*この回でゆめやの妹が退場、理由付けはお屋敷奉公でニューフェイスも顔見せ。

■ 金さんVS女ねずみ 第7話「毒殺!千両富くじの妻」1998.5.30テレ朝/東映48

 女郎あがりの職人の女房は、富籤がらみで亭主を殺されてしまいその後も騒動に巻き込まれるが、罪は全て自分に起因として仕置を望む。大事にしてくれた亭主を思う健気さに、お奉行の情けがかけられる。

ロケ地
・富突きが行われる梅ノ宮、梅宮大社境内。お奉行ファミリーも来ている。富突きは舞殿。
・錺職が殺された件で引っ張られた女房と出入りの小間物屋たちが腹をさぐりあう帰り道、梅宮大社神苑池端。
・小間物商たちの早桶の野辺送り、鳥居本八幡宮。野辺送りの列を舞殿の屋根越しに広場見下ろし、死体改めにやって来る脇坂と勘平は小柴垣の道を来て、僧立会いで埋葬の段は広場の隅っこ。
*女郎あがりで皆が口を揃えて悪女という女房は一色彩子、錺職の亭主は草川裕馬。悪い小間物屋三人のうち最も腹黒かった優男はひかる一平。
2008/8/19

■ 銭形平次 第735話「呪われた蔵の中」1980.9.17フジ/東映48

 見たとおりで済まされかけた首吊りを怪しむ平次、粘って見つけた麻糸の輪っかから密室トリックもお見通し、出てきた15年前の悪夢には同情を示し酌量を約す。

ロケ地
・15年前山形屋の蔵で縊死した女中・おきぬの千住の実家を訪ねてゆく八、聞き込みの西新井大師は今宮神社参道に露店あしらい。露店の老婆に連れて行かれ悲惨な昔話を聞かされるおきぬの母の墓、広沢池東岸に卒塔婆あしらい。
・店を抜け出した市松とおしまが密談を交わす神社、今宮神社境内祠前、おもかる石もちらりと映り込む。ここへ現れ犯行を指摘する平次の談話で出る、江戸へ出立する母・おきぬ(渡船に乗船)を追っていった幼い兄妹、桂川畔か。
*復讐のため山形屋へ入り込んだ兄妹は佐藤仁哉と山本ゆか里、操を汚され縊死した母は宮本毬子。色魔の山形屋は北原将光、主の死因を追求もせず覆い隠そうとするなんか微妙な女将と番頭は伊吹友木子と大竹修造。

■ 金さんVS女ねずみ 第6話「瞼の母の犯罪」1998.5.23テレ朝/東映48

 まっすぐにお宝を目指す賊が立て続けに出て、火盗改が妙な介入をして、二件の共通点はしつこく間取りを聞く怪しの女占い師。母に会いにやってきた坊の情けが蟻の一穴となり、一味はお縄の運び。

ロケ地
・判決後、楓を正太に会わせてやる勘平、仁和寺観音堂前。塔や御室桜も映り込む。
*水晶占いの楓は日下由美、賊の首領は鷲生功、彼と通じる火盗同心は上杉祥三、罪を着せられて殺される上司の与力は小沢象。一味の下っぱに福ちゃん、ラス立ちとお白州後列。
2008/8/18

■ 銭形平次 第734話「お婆ちゃん捕物帳」1980.9.10フジ/東映48

 孫娘のお相手が気に食わぬ婆さま、実は相当な欠格理由があるのだが孫を傷つけたくなくて取る行動は突飛。八の子分に志願し珍騒動を巻き起こし、掏摸の大物を捕えるお手柄ののち「婿」とも打ち解けてゆくのだった。

ロケ地
・掏摸の親分をさした女が殺されて見つかる川、下鴨神社泉川(外へ通じる橋の下手)
・伊佐次らに捕まった万七が葛篭に込められ運ばれる林、下鴨神社糺の森。林の中に小屋あしらい、生き埋めの穴は池跡。
*婆さまは菅井きん、パワフルな活躍ぶりでイケズ風味もあり。放映当時は仕事人を放送中。孫娘は賀田裕子、恋人は高橋仁。掏摸の親分は松山照夫、万七がよろめく情婦は原良子。婆さまに頼まれ脅迫状を代書した八卦見は日高久。

■ 金さんVS女ねずみ 第5話「たった一人の忠臣蔵」1998.5.9テレ朝/東映

 恩ある主人夫婦の仇を討ちに憎き相手に向かう中間、返り討ちにあっても事を世に知らしめるため、彼は赤穂浪士のなりをして乗り込んでゆく。

ロケ地
・ねずみが煙玉で助けた弥七を追って走り出てくる藩士たち、中山邸通用門
・弥七のご主人が「呑んでいた」酒肆を出た勘平が「果し合い」の後処理を金さんに話す町角、上賀茂神社ならの小川畔〜神事橋(腰掛け)
・紅花問屋の番頭が弥七の「女」・お弓を請け出して運ぶ道、上賀茂神社ならの小川畔。
・お弓を持っていかれたと金さんに報告する勘平、大覚寺護摩堂
・弥七の回想、出立前主の内儀にくれぐれもと頼まれた門前、妙心寺衡梅院。江戸さして街道をゆく主従、嵐山自転車道
・お奉行の命で最上藩へ馬を飛ばす脇坂さま、嵐山自転車道
・偽証した酒肆の主が斬られ川へ落ちたのを引き上げる勘平、中ノ島橋下手河川敷(斬られてドボンは映画村日本橋とプール)
・討ち入り衣装を着込んだお弓が悪党どもを誘き出し逃げる夜道、大覚寺有栖川畔。
*弥七は尾美としのり、元腰元のお弓は大西結花。酒乱設定もある弥七のご主人は沖田さとし、藩邸門前で面当て自刃の内儀は小嶋ゆか。江戸家老は御木本伸介、つるむ紅花問屋は塙恵介、「果し合い」の相手の藩士は高品剛、偽証した酒肆の主は江幡高志。買ってきた反物がババくさくて気に食わない弥寿が品物をこねくり回すうしろをすーっと通る男女の片割れが福ちゃん、難易度Bのチラリ。
2008/8/17

■ 千両獅子  内田吐夢監督作品  1958.2.12東映

 将軍家ご落胤と称する押し借り強盗「葵太郎」が跋扈、蛮社の獄で名前の出ていた本物のご落胤・松平鶴太郎が難儀を蒙る。風貌振舞いともに似たその凶賊は実の兄と知り従容として縛につく鶴太郎ぎみだが、母と異父弟が妖怪・鳥居の手に落ちたと知った兄「葵太郎」は己が正体を曝しに現れる。

ロケ地
・南町奉行所、不明(門のパーツのみ)
・町場を出歩く鶴太郎ぎみ、不明(楼門をくぐり緩やかな坂、屋形見えて下に塀際の路地)
・掏摸の仙太をひねったあと話を聞く神社(?)、不明(川沿い、対岸に家並。そこから橋渡ったたもとに鳥居。「境内」は瀬田橋竜宮に配置は似るも橋とかスケールとか違う。川には船が上下)
・母里信濃守邸、大覚寺明智門
・飯田屋のもてなしを受けるため浜御殿へ赴く将軍の行列が出る城門、東映城か。
・南の国へ向け出帆する美代太郎の船、琵琶湖か。
2008/8/16

■ あばれ医者嵐山 第1話「酔いどれに恋女房」1995.10.9TX/東映

 酔っ払いの無頼医者が悪を懲らすに至る道筋を描く、起こりの話。その事件にからめて、夫婦の馴れ初めや覚兵衛たちとの関わりも一気に語られ陣内→嵐山成立。

ロケ地
・月光院の玉園寺、祇王寺山門。
・阿片を投与された茂作が埋められていた場所、不明(五社明神裏手か)
・洞石が嵐山を呼び出し話す水辺、大覚寺大沢池(庭湖石前)
*嵐山と鳴滝塾で机を並べた秀才で、御典医狙いで阿片の人試しをする洞石は津嘉山正種、グルの薬種問屋は中田浩二、用心棒は五十嵐義弘。人試しで亭主を殺された女に東啓子。

■ あばれ医者嵐山 第2話「日陰の女」1995.10.16TX/東映

 凶賊の情婦にされた女の哀話、幼時に別れた倅は成長して母を求め江戸に出てくるが、もはや賊の一味となった母は名乗って出られない。

ロケ地
・茂兵衛が始末され捨てられる河原、中ノ島橋下手河原。仕入れ途中の銀次が橋上から見かけ・設定は魚河岸近く。
・玉園寺、祇王寺山門。母の遺骨を抱いて去る鶴吉のくだりではロングの絵。
*賊に一矢報いるため金箱を隠す女は金沢碧。彼女と倅の命を救い、以降も世話を焼いていた茂兵衛は辻萬長。でっぷりと凶悪な賊は時代吉二郎、手下のセンセイは福本清三(クレジットは町人ふうに助五郎だが、なりは浪人態)。

■ あばれ医者嵐山 第3話「あばずれ純情伝」1995.10.23TX/東映

 嵐山が拾った山猫のような娘は、先生夫婦の情けに触れ改心。しかし実は大店の娘だったという「僥倖」が、彼女の命を縮めてしまう。

ロケ地
・土岐土佐守の妻女が死んでいた玉園寺、祇王寺山門。
・イカサマを仕出かしたおいちがゴロツキにシメられる町角、大覚寺五社明神
*事情を知り自ら身代わりとなるおいちは上野めぐみ、彼女を娘の身代わりにしようと図った両替商は平泉成←嵐山に詰め寄られあっさり降参・平謝り。商家に難癖をつけ持参金付きの娘を娶っては死に至らしめる旗本は内田勝正、新床でのヒヒ親爺ぶりもナイス。配下に福ちゃん。

■ あばれ医者嵐山 第4話「縁切り寺の女」1995.10.30TX/東映

 DV夫から逃げ玉園寺へ駆け込んだ女の態度はどこか不自然、そも亭主が悪虐とは根も葉もない作り話で、或る意図をもってそこへ送り込まれた哀れな女なのだった。

ロケ地
・玉園寺、祇王寺山門。美沙のイケズで門前で待たされていた嵐山が駆け込み女を門内へ導き、襲撃者を撃退。
・火盗改与力が堺屋とツナギをとる、堺屋が乗ってきた屋形船が着く川端、広沢池東岸
*大店の内儀である駆け込み女は神保美喜、彼女に純愛の亭主は大出俊。引き込み女の「内儀」を幼時より操る凶賊は岩尾正隆、グルの火盗与力は潮哲也。

■ あばれ医者嵐山 第5話「夢のかけら」1995.11.6TX/東映

 岡場所の女に惚れた青年は、二人して暮らす夢の家を購うため無茶をする。その無理が祟り、女は男を庇って当のその家の前で命を落としてしまうのがあまりにも悲しい一話。

ロケ地
・松吉を死んだことにして出すお芝居の野辺送り、大覚寺放生池堤(玉園寺へ向かう)
・回復した松吉が庵主に言い付かった屋根直しをしているところへ、嵐山が恋人の女郎をおぶって連れてくるくだり、松吉のいる屋根はセット撮り、彼が見遣る門前は大覚寺大沢池木戸前、北からクレーンショット。このシークエンスの冒頭に祇王寺山門が挿入される。
・松吉がお杉と住もうとしていた入谷田圃の一軒家、民家(裏から全景、裏手田畔と畷でお芝居が展開される)。ここへ行くため寺を抜け出すお杉がゆく夜道に大覚寺放生池堤大沢池畔。
・お杉の墓、民家ロケ近くか(起伏あり)
*凶賊の金を掠めようとした松吉は竹本孝之、恋人の女郎・お杉は伊藤美紀。覚兵衛とも旧知で松吉に隠し金を盗られる凶賊は鹿内孝、手下に石倉英彦。お杉のいた娼家の鉄漿の遣手婆は河本けい(鉄漿)。
2008/8/15

■ 銭形平次 第733話「もう逃げはしない」1980.9.3フジ/東映48

 子を孕んだことで凶賊の亭主を密告した女、爾来逃亡の日々を過ごしつつ倅を育て上げるが、その子も長じ落ち着きかけた矢先、盗っ人どもが江戸に現れる。

ロケ地
・蝙蝠組が江戸に現れたと聞いたお直が仕事先の倅を訪ね、江戸を出ようと言い出すのは上賀茂神社、仕事を抜けてきた新吉がならの小川で手を洗う。
・蝙蝠組の下っ端に仲間に入りたいと申し出る新吉、上賀茂神社校倉
・お直を見つけたこうもりの大八が外へ連れ出して恨みつらみを述べ立て匕首を出す町角、下鴨神社河合社脇。鳥居の方から平次が現れ水入り。
・お直が入水しかける水辺、広沢池東岸。親分が水に入って止める。
・お直の回想、幼い新吉を連れ旅ゆく道、桂川松尾橋上手右岸汀嵐山自転車道北嵯峨竹林(このパート、プチ「砂の器」)
*お直は宮園純子、倅の新吉は佐藤宏之、彼の父だったこうもりの大八は垂水悟郎。

■ 金さんVS女ねずみ 第4話「狆が見た密室殺人」1998.5.2テレ朝/東映48

 気のいい棒手振り兄ちゃんは、好きだった娘に結婚祝いを贈るため奔走。しかしそのギフトがらみで、青年と娘は手前勝手な不倫男女の秘密を守るため無惨にも殺されてしまい、金さんたちが仇を討つ。

ロケ地
・不倫男女が走る掘割、大覚寺有栖川河床。その後五社明神で捕り方に囲まれ。
・大黒屋の後妻が亭主の治癒祈願と称し日参する無量山養名寺、粟生光明寺。まず山門が映り、狆抱いてて住職に犬は本堂ダメと言われる廊下は方丈縁先。浮気相手の寺侍が狆を預かりに降りてくるのはEV付階段脇の庭側石段。祈祷を受けるのは阿弥陀堂内部、この間寺侍は密会の日時を記した文付きの狆を抱いて方丈前の石庭で待つ。後段再び映る際はイメージに参道石段上部越し本堂甍。
・お奉行の御母堂が墓参の寺で狆を拾うくだり、鹿王院。イメージに中門を映し、参道石畳に駕籠があり、住職に挨拶するのは式台玄関。
*お調子者の棒手振り・弥五郎は西山浩司、皆にヤゴと呼ばれ。彼が惚れていた娘は光井みほ。亭主に毒盛り中の浮気後妻は藤田佳子、相手の寺侍は沖田浩之、後妻が連絡に使う狆を盗って弥五郎に売った男は江藤漢。
2008/8/14

■ 銭形平次 第732話「浮かれ男が落ちた罠」1980.8.27フジ/東映48

 過剰に嫉妬深い女房の亭主が浮気性、それだけでも騒がしいのに、囲われ者の性悪女が殺しの罪をダンナにおっつけるから大騒動に。事後も変わらぬがちゃがちゃ夫婦の話のシメは、平次夫婦のおのろけコメディ。

ロケ地
・妾に死体の始末を頼まれた米屋の吉兵ヱが「それ」入りの米俵を運ぶ不忍池端、広沢池東岸汀。夕涼みの市民あしらい。
*米屋の夫婦は笑福亭仁鶴と正司歌江。妾の端唄師匠は山口奈美、情夫のヤクザは内田勝正、彼と金銭トラブルを起こした死体は暁新太郎。

■ 金さんVS女ねずみ 第3話「不倫!顔のない誘拐犯」1998.4.25テレ朝/東映

 娘時代の恋人に心を残し嫁いだ女の悲劇、亭主は内儀の生んだ子を己が種でないと邪推し誘拐の狂言をでっち上げ、放蕩の借金を埋めようとする。

ロケ地
・音羽界隈の夕景イメージ、八幡掘。遊ぶ子らが順次帰ってゆくお宮さん、上御霊神社本殿裏手(誘拐される子をお紺が目撃)
・若松屋の内儀が昔の恋人に会いにゆくくだり、船は八幡掘を下り新町浜へ着き、入る出合茶屋は新町浜に面したお店を使用。
・金さんに内儀を尾行した成果を報告する勘平、大覚寺放生池畔に茶店あしらい。後段のツナギ場面にも出てくる。誘拐は内儀の芝居かもと推理を話すシーンは大沢池畔。
・若松屋の内儀に金を届けた帰りの「昔の恋人」が殺される夜道、大覚寺天神島
・合図して通った下駄職人にツナギをとりにゆく若松屋の女中、八幡掘堀端(履物屋のくせに下駄屋に歯を入れて貰っている事で、決定的な疑惑を持たれる次第)
*妻への不審を募らせ元恋人を恨み犯行に至る亭主はベンガル、内儀は有沢妃呂子、不倫なんかしてない元恋人の材木商は木下浩之。亭主が手をつけている女中は大沢さやか、誘拐に噛んでいて分け前で揉め殺される下駄職人は益富信孝。若松屋が雇っている強面は岩尾正隆、白川浩二郎、福本清三などお馴染みの面々。
2008/8/13

■ 銭形平次 第731話「花の若衆やくざ」1980.8.20フジ/東映74

 強面の用心棒を連れて乗り込んできた男装の娘は、先代の隠し子と称し相続を主張する。見た目からもとてもまともと思えぬ振舞いにはちゃんとした理由、したり顔の店主の犯した悪事が暴かれてゆく。

ロケ地
・平次を訪ねてきた老船頭が殺される夜道、中ノ島橋(殺害は橋たもと・堰堤脇)
・用心棒を連れず一人河豚を買いに出たお美代を襲うゴロツキたち、広沢池東岸
・蘭医に聞き込んで回る平次たちのくだり、八が行く一軒に中山邸門。
*お美代は汀夏子、双子の妹と二役。用心棒は原口剛、実はお美代の弟子の役者で強面は見掛け倒しという設定の珍しい役回り。老船頭と心を合わせ先代殺害の真相を探っていた番頭は水上保弘で、こちらもはじめ悪党仕立て。先代を河豚中毒に見せ掛け毒殺した現当主は早川保。ラス立ち福ちゃんちらり、雇われゴロツキの一人。

■ 金さんVS女ねずみ 第2話「将軍は見た!遠山桜」1998.4.18テレ朝/東映

 藤堂藩勘定方の奈津の叔父さんは、贋金の気配を嗅ぎつけ江戸藩邸へ。悪事を暴くも最終局面で消されてしまう叔父さんの無念を晴らすため、お奉行は命を賭して上聴裁判(公事上聴)を願い出る。

ロケ地
・施しについて却って為にならぬとお紺を諭す金さん、中ノ島橋下手河川敷(右岸)
・養生所から牢屋敷へ戻される藤造の唐丸を奪還に来る一味、民家裏塀際。
・武蔵屋の寮から逃げた藤堂藩江戸家老を追って金さんが出てくる門、不明(料亭か)。船で逃げる峯山、ロケかセットか不明。
・殿様に江戸家老の悪事を告発すべく国元へ急ぐ笹岡を襲う刺客たち、山室。畦道、堤法面の登り道や堤上の道を使い、お奉行が馬で駆けつけるシーンもある。
*奈津の叔父さんの笹岡老人は山田吾一、贋金作り首謀者の江戸家老は石橋蓮司で腹心に内田勝正。つるむ両替商は斉藤暁、錺職の藤造は井上高志でツレに西田良。首席老中追い落としをはかり贋金一味とつるむ老中は亀石征一郎、狙われる首席老中は外山高士。上様(家慶)は石丸謙二郎。ラス立ち(わざと釈放された藤造を始末にかかる一味のくだり)福ちゃん入り。
2008/8/12

■ 銭形平次 第730話「精霊流し」1980.8.13フジ/東映73

 数奇な経緯で夫婦となった男女は、江戸の片隅でひっそりと愛を紡ぐが、禍々しい運命は追いついてくる。

ロケ地
・おさよが島抜けの追い剥ぎにお使い中の金を盗られた藤沢宿、下鴨神社河合社脇。
・おさよを助けて足を刺された同じく島抜けの卯之吉を匿う船、広沢池東岸葦原。
・竹細工の材料採りの卯之吉、北嵯峨の竹林か。
・島抜けの追い剥ぎ三人組が潜む小屋、広沢池東岸にあしらい(カメラ「小屋」の中から)
・おさよが勤め先で盗みをはたらいたらしいとの噂を聞いた卯之吉が考え事をしながらゆく道、広沢池東岸汀。後段、小夜に強請られているか問うのも同所。
・藤沢宿でのことをおさよに問う平次、木島神社本殿前。
・江戸から逃げようと待ち合わせの紅葉橋、上賀茂神社神事橋。千石船を流すのはならの小川、平次が祠脇から見ている。
*おさよは浅野真弓、卯之吉は高橋長英(島抜けって死罪と思うが、親分が口利き?)。追い剥ぎは遠藤征慈、野上竜也、白川浩二郎。

■ 金さんVS女ねずみ 第1話「大奥 妖しい京人形」1998.3.14テレ朝/東映

 汚職役人と悪徳商人は大奥表使いを取り込もうとして失敗、いきなり殺すという荒技に出るが、死体の始末をねずみ小僧におっつけようとする。怒ったねずみはきっちり出現し、瓦版屋のほうでは悪党どもに捕われたり大騒動、馬鹿な経緯で小判が夜空に撒かれたり。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守
・登城風景、仁和寺参道。賄賂を酒樽に入れて運ぶ商人を暴き揶揄するお紺は茶店に。
・賄賂受け渡し現場でねずみに金を盗られる役人のくだり、料亭イメージに大覚寺大沢池堤を挿入・桜開花。
・呉服商・後藤が内覧会を開く築地本願寺、興正寺御影堂前・北望のビュー。お西の御影堂の大屋根も映り込む。
・後藤の柳橋の寮、中山邸(お紺が連れ込まれ)
*強烈に悪い御広敷用人は横内正、配下に石倉英彦、悪徳商人は鶴田忍。一旦彼らに加担するものの土壇場で改心する表使いの添え役は八木小織。ラス立ち福ちゃん峰蘭さん入り。
2008/8/11

■ 銭形平次 第729話「小町娘と鬼の親」1980.7.30フジ/東映

 因業金貸しの父親は、娘の選んだ青年が当然の如く気に食わない。そんななか青年が殺しの罪を着せられると、浅薄な態度をとって娘を決定的に怒らせてしまうが、このとき平次に投げつけられた嫌味はオヤジの胸にぐさぐさ響くのだった。
*ロケなしセット撮り。金貸し親爺は殿山泰司、娘は村地弘美で恋人の大工は南城竜也。親爺のもとで取り立てをしていて殺される男は唐沢民賢、彼の取立て先は伊達三郎で実行犯の用心棒に阿波地大輔。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第20話「仕掛花火の怪!焼死体が歩く」1997.2-7テレ朝/東映

 狙われていると訴えていた花火師が爆殺されるが、怨恨や欲がらみの事情がずらずら出てきて不穏。そして、先々に幽鬼のごとく「真っ黒焦げの男」の影がちらつき、怪しさを盛り上げる。

ロケ地
・女中のお里に話を聞く金さん、梅宮大社神苑汀。二人を凝視する目に気付き追ってゆくくだりは境内〜楼門(勘平親分がやって来る)
・菊右衛門の墓に参るお里、不明(丘の上か/大きな五輪塔も見える)
・菊右衛門の回想、安蔵に相談を持ちかけた水辺、大覚寺大沢池(放生池堤の橋たもと)。同じく回想、安蔵が目をやられお里の父が死んだ花火事故の小屋、罧原堤下河原にあしらい。
*花火師・茜屋菊右衛門は大出俊、彼が心ならずも冷たく接してきたお里は魏涼子、菊右衛門の永年の庇護に感謝し身代わりを申し出る安蔵は野口貴史。茜屋の家つき娘で悪事のデパートな菊右衛門の女房は長谷川稀世、愛人の番頭は井上高志、実は女将の隠し子だった職人頭は柴田耕作。彼らが雇う用心棒の一人に福ちゃん、ラス立ちで見事なのけぞりを決めるほか、お白州では桜出しに一人だけ声を発し半ば立ち上がって驚き。
2008/8/10

■ かげろう絵図  衣笠貞之助監督作品 1959.9.27大映

 将軍職を退いたのちも大御所として君臨する家斉、そのため政道は歪み奥向きの風紀も紊乱。しかし「黙っていられない」有意の士は存在し、道を正そうと行動する。

 映画は大御所最晩年の一節を描く。家斉の愛妾の父として権勢を縦にするフィクサー・中野石翁は、家慶の後嗣に己の係累を据えようとはかるが、将軍派の送り込んだ可憐な密偵の働きで悪謀は阻止される。

ロケ地
・冒頭、ドラマの時代を語るくだりに映し出される「江戸城」、姫路城菱の門(塀際から見上げ)
・お多喜の方が踏み台から落ちた花見の会、勧修寺。池越しに書院を望む図や、お多喜の方が書を結ぶ芝地の枝垂桜のほか、観音堂の階も映り込む。書院前には幔幕張り巡らせ。
・飯倉片町の島田又左衛門邸、不明。大寺の塔頭か、塀と石畳が見える。ここを見張る町方のくだりでは、塀越しに法堂様の伽藍がのぞく。
・石翁邸裏門、不明。下鴨の河合社裏手に似るが、続きに坂道があるほか塀越しの建物も異なる(造りは神社)
・ドラマが終了したエンドマーク直前、大御所危篤の報を受け続々と登城する大名方がくぐる門、姫路城ぬの門
*志願して大奥へ潜入する登美は山本富士子、富本の師匠の姉と二役。彼女を遣わす有意の士は黒川弥太郎、その甥で師匠の愛人なのが雷蔵。師匠宅の隣人で事件に巻き込まれる蘭医は志村喬、彼が懐妊を診立てた中臈は阿井美千子で孕ませた愛人の腹黒侍は須賀不二男。石翁は滝沢修、養女のお美代の方は木暮実千代。
2008/8/9

■ 刺客請負人2 第4話「吉原悲恋」2008.8.8TX(スペシャル拡大枠)

 恋人に裏切られ殿様に差し出された吉原の女は、生んだ若君にも会えず日陰の身に。藩を食いものにする悪党が差し向けた刺客にしつこく襲われるその女をガードする刑部、女の名は彼の亡き妻と同じなのだった。

ロケ地
・互いを的の奇妙な二件の依頼について徳松が相談をもちかける町角、神護寺五大堂縁先。
・不可解な二件の依頼者は有明藩筆頭家老・肘井だったと話す徳松、大覚寺放生池堤。このあと向こうからやって来るゆいと、あとをつける不審な男を見咎めるが、刑部が徳松に商売道具を預けてゆくのは護摩堂前、ゆいが渡ってくるのは天神島朱橋、ゆいが佇む「神社」は天神島祠でここで襲撃、防ぎつつゆいを連れて逃げる刑部は五社明神勅使門前石橋下御殿川河床。闇法師の一味がゆいを見失い走ってゆく林は勅使門前の林間、刑部たちもここへ上がってくる。足を挫いたゆいをおぶい送ってゆく刑部は護摩堂脇を過ぎ心経宝塔前へ出て閼伽井前から石仏前へ。
・ゆいを送り届けた先にいた有明藩次席家老・山沢と話す神社、吉田神社竹中稲荷参道。
・吉原へ赴いた刑部がゆいの朋輩に聞いた話、回想シーンで出る、身請けされたゆいが男を待っていた神社、先に出た「ゆいが佇んでいた神社」の大覚寺天神島祠
・山沢の告白で出る回想シーン、縁台屋に詫び身請金を差し出すも投げ捨てられた水辺、大覚寺大沢池畔。
・肘井がしくじりを報告にゆく若年寄・長居伊賀守邸、妙心寺天祥院
・肘井の指示で殿様と若君を襲う闇法師一味、瑞穂の造成地(松林、小丘などを効果的に使用。設定は品川宿を過ぎたあたり)
・事後、タダ働きだった刑部に皮肉を言う徳松、神護寺石段〜五大堂縁先。刑部は堂脇を肩を落として去り、大覚寺大沢池北岸を通り帰宅。
*恋は逸するが刑部の働きで母性は一応満たされる「ゆい」は吉本多香美、実は裏切ってなどいなかった恋人の縁台屋(金貸し)は松村雄基。公金横領のうえ藩を売る首席家老は潮哲也、藩のためゆいと縁台屋を裂いた次席家老は左とん平。刑部に経緯を語る女郎は吉野公佳。
*原作を大幅に改変し、ゆいと縁台屋の純愛設定を入れてある。ゆいの事情を調べに吉原へ行った刑部だが、事が終るまで居続けなふうにお静に誤解されるお笑い仕立て。

2008/8/8

■ 銭形平次 第728話「瞳の中の鐘」1980.7.23フジ/東映73

 欲深い男のせいで、忌まわしい記憶を呼び覚まされ奇行に走る娘。幼女を気遣っての秘め事だったが、きれぎれの記憶が却って娘を苦しめていた。

ロケ地
・おしのが無茶苦茶に撞く穀町の鐘撞き堂、不明(建物の配置は妙顕寺に似る)
・結城屋の根岸寮、中山邸。通用門と庭園、建物も映り込む。
・寮近くの沼に張り出した鐘の無い鐘撞き堂、広沢池観音島にセット組み(池に張り出し)。沼の汀は東岸で撮影。
・寮近くで聞き込みの平次、背後の民家は北嵯峨か。
*結城屋の一人娘・おしのは藤真利子、母のおときは小林トシ子。母と組んで事実を隠蔽した医師は溝田繁、寮の番人は梅津栄。*八百屋お七まで入っている幻想シーン、鐘の向こうにウルトラQみたいなインク流しのサイケ模様が演出され、記憶が戻ってゆくにつれ実景が重ねられ、最終的に子守女を襲う色魔がクリアに。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第19話「笑う真犯人 裏切られた金四郎」1997.2-7テレ朝/東映48

 好いた女のため職を汚す同心だが、金を渡す相手と取る相手は同じという皮肉。お小夜が抱いたシンパシーは、哀れな境遇のほか「ご同業」なのだった。

ロケ地
・凶賊を見張っていた目明しが見つかり殺される水辺、大覚寺大沢池北辺並木。目明しは一時池におりて身を隠す。呼子を聞く勘平たちは天神島朱橋付近。
・目明し殺し現場で大倉同心を見た金さんが彼をつけてゆく道、大覚寺放生池堤
・おなみに話をしに出かけたお小夜が当人を見かける町角、大覚寺五社明神本殿前。見遣る先の、おなみが佇む武家屋敷は不明(他作品でも出る薬医門、二段ほどのステップ付き・門前に堀川あり石橋が架かる。門前に竹林と「祠」。
*薄幸の女には違いない鬼面の賊のかしらは山下容莉枝、手下は中田浩二に草薙良一、竜川剛。おなみに惚れる同心は秋野太作。不人情で女ねずみを怒らせるどケチ商人は岩尾正隆、凶賊とダブルブッキングという趣向。すげー慎重な仕掛けを蔵に施していた次の的の商人は北見唯一。
2008/8/7

■ 銭形平次 第727話「刈干切唄」1980.7.16フジ/東映48

 寄場帰りの青年は世間の冷たさに挫折しかけるが、似た境遇の娘との出会いと平次の言葉が、蟻地獄へ落ちる一歩手前で彼を救う。

ロケ地
・安吉の回想、幼い頃見た山で働く両親の姿、不明。山の斜面が草場、稜線の向こうに杉の大木。美山の萱場か。燃えた家は不明(崖際か)。鞠子の宿で両親が吊った木は酵素の木。回想は冒頭と中段に出てくる。
・安吉が怠業と責められる寄場、不明(河原か)
・お秋と話し込む川端、桂川松尾橋上手右岸河川敷(罧原堰堤下中州合流点の下手)
*安吉は江口正昭、お秋は木村理恵。安吉を唆す狡猾な女衒紛いの兄貴分は佐藤京一、彼とつるむお秋の養母で野心家の毒婦は松村康世。平次に頼まれいやいや安吉を雇う髪結床の夫婦は小鹿番と伊吹友木子。*安吉は日向の出で、両親の歌う労働歌が「刈干切唄」。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第18話「偽装心中!箱根路の逃避行」1997.2-7テレ朝/東映

 意に沿わぬ縁談から逃げ、殺人を犯したカップルは謎の山伏集団に襲われ危地に。金さんは後ろ向きな二人を諭し、彼らを始末しようとした黒幕を懲らしめる。

ロケ地
・近江屋の娘が恋人の手代と逃げる途中、追ってきた番頭ともみ合い石段から落としてしまう神社、吉田神社摂社・龍神社
・二人は駆け落ちと観月に聞く勘平、吉田神社若宮社(石段を登ってくる二人を中から)
・東海道に娘と手代を追う山伏たち、山室(堤道のほか登り道下に茶店あしらい)。二人が走る海辺、琵琶湖(松原)
・金さんが箱根へ馬を飛ばす道、不明(植林杉の林道)。箱根山中で山伏に囲まれる二人、谷山林道分岐道。谷底を示す絵に落合を組み合わせ。
・山伏を撃退したあと金さんが二人を諭す林、不明(巨石あり)
・手代の父が亡くなっていたと二人に告げるお小夜、琵琶湖(岩の見える岸辺、ヤナギの生えた湿地も)
・近江屋の後妻が山伏とツナギをとる茶店、広沢池東岸にあしらい。
・江戸へ戻った二人が頼ってゆく観月邸、中山邸通用門
・絶望した二人が自刃しかけるも思い直すと、後妻と山伏が殺しにやって来る神社、吉田神社本殿(セットと併用)
*後妻は本阿弥周子、黒幕の鼓打ちは新藤栄作。
2008/8/6

■ 銭形平次 第726話「命を賭けた訴え」1980.7.9フジ/東映48

 民を泣かせるヤクザ、その束ねの親玉に司直の手がのびることはなく、歯噛みするのみ。しかし被害者の老爺が我が身を捨てて体当たりした事件が、暗雲を吹き払うきっかけとなる。

ロケ地
・山崎屋の賭場で儲けて消された男の検分、大覚寺大沢池溢水口。
・所払いとなったお千代の行く手に立ちふさがる山崎屋の子分たち、北嵯峨の竹林か。
*山崎屋はスガカン、捕まっても全然平気な傲岸不遜さがハマり役、ラス立ち前平次に追い詰められた際の表情が凄絶。菅貫の手下に有川正治や阿波地大輔。菅貫に刺された芝居で自刃する親爺は増田順司、彼の娘は沢井桃子で恋人の魚屋は小野川公三郎。*憎いヤクザの首魁を罪に落とすため打たれる芝居、これを放置せず事実を暴く平次という捻りを入れたシナリオで、手柄に浮かれ騒ぐ万七親分がコントラストを作り出す。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第17話「不倫の清算!バラバラ殺人」1997.2-7テレ朝/東映48

 邪魔者を始末して人に罪をなすりつける悪党ども、付け込まれたのは不倫カップルと寝取られ亭主で、哀れな人妻は事態を誤解したまま悲嘆の裡に逝く。

ロケ地
・畳職人が殺された川端、広沢池西岸湿地。
・水辺に佇み沈み込む人妻を見かける金さん、広沢池東岸(灯台あしらい、後段入水未遂も同所・切断現場設定)
・他のパーツが出る両国の稲荷のやしろ、吉田神社竹中稲荷参道と境内摂社。
*不倫人妻は立原麻衣、面打師の夫は津村鷹志。殺された畳職人は小林健、雇い主で公共事業に吸い付いて丸儲けの親方は成瀬正孝、荒っぽい子分は中田博久と石倉英彦、汚職畳奉行は田口計・大奥納入の畳を安物に。
2008/8/5

■ 銭形平次 第725話「裏をあばけ」1980.7.2フジ/東映73

 寄場帰りだが更正した、馬鹿正直な青年をハメる悪党ども。彼を信じる親分の粘り勝ちで、真実は明らかとなる。

ロケ地
・巴丸が航行する洋上、琵琶湖か(モデル浮かべ?/お芝居はセットで)
・仙太が大八に轢かれた権現坂、吉田神社大元宮脇坂
*ちょっとトロい青年は住吉正博、ヤク中なため彼をハメる兄貴分は西園寺章雄。水夫頭は田口計、情婦は行友勝江、グルの岡っ引は左右田一平、この三人が阿片がらみの悪の枢軸。伍市の申し立てのくだりで出る回想シーン、後片付けを済まし去る人夫水夫の一人に福ちゃんチラリ。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第16話「料亭女将の妖しい二つの顔」1997.2-7テレ朝/東映48

 老舗料亭の女将と名門道場の高弟、それぞれが邪魔とする人物が殺されるが二人には完璧なアリバイ。口封じで綻びが見え、相応の刑が言い渡されるが、苦労人の女将にだけは特に言葉をかける奉行なのだった。

ロケ地
・藤八が殺されて見つかる大川端、八幡掘堀端汀。
・藤八の死体を見てきた金さんが勘平に経緯を聞く道、大覚寺放生池堤(桜開花)
・桃井道場師範代の死体が見つかる四谷・鮫ヶ橋、広沢池東岸。後段、夜鷹が始末されるくだりでは映画村日本橋の上下を使ってある。
・師範代の墓、二尊院墓地
・おそのが中間に脅されているところへ寺尾兵馬が現れ蹴散らす波除神社、上御霊神社本殿前〜本殿裏手。
・お小夜に寺尾の首実検をさせて報告する勘平、大覚寺大沢池堤(桜開花、茶店あしらい)
・殺しの記憶に苦しみ物思うおそのに声をかける清吉、八幡掘堀端。
・おそのが兵馬に相談を持ちかけるも口封じされかかる夜の神社、鳥居本八幡宮。石段をのぼり舞殿脇で兵馬が出てくる。吊られかけたおそのを助けたあと、女ねずみが兵馬に追い回されるところへ金さん登場は広場の林間。
*おそのは二宮さよ子、板前の清吉は羽場裕一、兵馬は神保悟志、藤八は大木正司。
2008/8/4

■ 銭形平次 第724話「猫の毛」1980.6.25フジ/東映48

 八を見込んで猫を捜させた女の哀話、女の情夫の盗っ人を捕え彼女を解放したあともひとくさりお話が続く凝った作りで、親分の鋭さと情け深さを描き出す。

ロケ地
・宗兵ヱがお園を呼び出す根津権現裏、今宮神社稲荷社周辺。平次が現れ大立ち回り。
*賊の囲われ者の美女・お園は三浦真弓、情夫・宗兵ヱは内田勝正で八の頭をぶっとい薪ざっぽ振りおろしてカチ割り。お園に「遺産」を残そうとした賊のかしらは清水彰、宗兵ヱ以外の手下は平沢彰に安井孝。*猫は三毛の子猫でオス、お園に託されたかしらの飼い猫。帰巣本能で「遺産」のあるかしらの家に案内という趣向。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第15話「ねずみに殺人容疑 金さん困る」1997.2-7テレ朝/東映48

 お小夜の飯屋に駆け込んできた女は訳あり、家族の仇を討とうとする健気さに女ねずみが肩入れ。しかし事情は複雑で、直接の仇のうしろに悪党がぞろぞろ隠れていて金さんに暴かれるのだった。

ロケ地
・黒河藩江戸屋敷、妙心寺隣華院
・家老とグルの医師・宇田川玄庵邸、妙心寺聖澤院
・おみち(みわ)たちが父亡き後暮らしていた住居、酵素河川敷にあしらい(炎上)。みわが帰ってくる道は木の傍から。
・お小夜が玄庵宅を探りに行ったと金さんに話す勘平、大覚寺放生池堤(南側下方から見上げのアングル)護摩堂(屋根越し見下ろしのクレーンショットあり)
*実は誰一人殺していなかったおみちは中野みゆき、暗殺された勘定奉行の父は芝本正。黒幕の家老は小沢象、実はグルの横目付は石原良純で良い所全くナシの超悪党。始末される仲間の医師は立川三貴。家老の家来で福ちゃん登場、おみちを羽交い絞めにして殺しかけるところを金さんにどつかれ・その後も殺陣に参加、姿勢の良さにあらためて感心させられるシーン多数。*脇坂さまぼそり呟き「美人に甘い」が大笑い。*小夜が店を閉めているので勘平は奉行宅でおよばれ・グルメ映像はこちらに/おみち見送りで弁当を渡す際、小夜の台詞でグルメ描写あり。
2008/8/3

■ ひばりの森の石松  沢島忠監督作品  1960.3.29東映

 次郎長の身内にしてもらった石松だが、しくじりを埋めようと張り切って喧嘩沙汰。ほとぼりをさますため代参に出されるが、お家騒動に巻き込まれた幼い姫様を保護する羽目に。気のいい相棒ができて助け手となり、迫り来る悪党を防いだ石松は迎えに出た藩士に姫様を託し、生まれて初めてちぐはぐでないいい事をしたと笑う。

ロケ地
・茶摘娘たちが働く茶畑、不明(背後に大きく富士、合成か否か判別できず/静岡撮りかも)
・海辺で亀とお話の石松、不明(礫の大きさや波からするとマジ海)
・石松のお説教から逃げた豚松とお弓がいちゃつく桟橋、琵琶湖西岸(右手に河口州、対岸に三上山)。石松がやって来て三人とも水落ち。
・自分のせいで逃がした仙右衛門の父の仇・小五郎を捜す石松のくだり、走る侍たちをとどめてものを尋ねる土手は大覚寺大沢池堤。侍たちが駆け去ったあと石松に声をかける豚松、大沢池堤下の畑地。二人して寝転がるのは堤法面、ここで姫様が落とした草履が石松の顔に当たる。堤法面には木で作ったステップがついている。
・小五郎が甲州武居のドモ安のところにいると三次に聞いた石松が走る街道、木津堤
・ドモ安の賭場が立つ秋葉権現、不明(水場のような屋形が見えるほか奥に大きめの甍。清水一家が駆けつける参道には赤山禅院に似た石積み。立ち回りの杉林はセット)
・代参のため街道をゆく石松、清水から一里の道は琵琶湖岸・岬際の道。姫様が襲われているのに遭遇する街道は北嵯峨農地・竹林際、家老に姫を託され隠れるのは農道際の積み藁。
・三次が消えて文無しになった石松が腹を減らして姫様とゆく道、木津堤
・四国へ向かう船、琵琶湖。船上の絵はセット撮り(江戸っ子だってね・寿司食いねぇのアレが入っているが戻り船に非ず)
・藩士を連れて石松のもとへ急ぐ三次、琵琶湖岸・岬際の道(先に出た清水近くの道と同じ)
・姫を藩士に託したあと刀を金刀比羅宮に納めにゆく石松、豊国廟石段(大量の参拝者と幟あしらい)

 石松は美空ひばり、単細胞で猪突猛進の彼を、清水一家皆して可愛がるほのぼのが楽しい。ひばりは朋輩に物語をする茶摘娘・お君と二役で、金毘羅代参を終えた時点でお話を止め、「悲劇」は描かれない。清水一家は次郎長が若山富三郎、大政は加賀邦夫、小政は長島隆一、増川の仙右衛門は尾上鯉之助、豚松は花房錦一。掏摸の三次は里見浩太郎、彼の隙を窺い石松の胴巻を盗る稲妻のおとしは松風利栄子。仙右衛門の父の仇・神沢の小五郎は徳大寺伸、武居のドモ安は阿部九洲男。ドモ安と清水一家の喧嘩を仲裁する大和田の友造と津向の文吉は高松錦之助と中村時之介。丸亀藩の姫様は植木千恵、姫を護る家老のじいは大河内伝次郎。お家乗っ取りを企み姫を狙う悪党の首魁は沢村宗之助、一味に吉田義夫。
2008/8/2

■ 遠山の金さん2 第30話「怨みをはらす紅化粧」1979.10.18テレビ朝日/東映48

 弟を不具にしてしまったその日に、帰ってみると親が殺されたという娘。三年後のいま借金取立てや嘘芝居で彼女を苦しめる外道が、そも三年前の不幸の因というもつれた話を鮮やかに裁いたお奉行は、娘のトラウマをも取り除いてやる。

ロケ地
・紅を買いに走るおときが、まとわりつく弟を突き飛ばしてしまう石段、吉田神社若宮社。設定は縁日。
・仁三と七兵ヱのことを釣りの金さんに報告するお駒、大覚寺大沢池水門傍(釣り禁止の看板あしらい)
*おときは瞳順子。兄とか称して入り込む仁三は遠藤征慈、升屋は土方弘で殺される取り立て人は井上茂。一味のかしらの鐘つき番は福原秀雄。*鐘つき番が一軒三文集める金を、高利貸しに使うという設定。一味の前身は盗っ人で、金を隠してあった家におとき一家が越してきてしまった次第。
2008/8/1

■ 銭形平次 第723話「帰って来た極道息子」1980.6.18フジ/東映48

 倅の更正を信じない母だが、近寄る気配はしっかり感じていたという情話。彼の生家を乗っ取った男が殺され、当然のように疑いがかかるが、親分は証言者のふるまいをきっちり怪しんでいた。

ロケ地
・ご赦免の浜(船番所)、大沢池か(柵あしらい)
*極道息子は田村亮、失明している母は葦原邦子、恋人の芸者は奈三恭子。彼をハメたヤクザは宮口二郎、乗っ取りに加担する元壺振り女は黒沢のり子。

■ 遠山の金さんVS女ねずみ
 第14話「花嫁惨殺!完全犯罪を裁く」1997.2-7テレ朝/東映48

 花嫁とその父が斬り殺され、残された身重の後妻は嘆き悲しむ。状況証拠真っ黒の浪人が自刃するが、揃いすぎのお話を金さんは怪しみ、ねずみは女の勘を働かせる。

ロケ地
・おあきが犯人逮捕を祈願してお百度を踏むやしろ、木島神社本殿。
・金さんが勘平におあきに対する疑義を話す夜の橋、上賀茂神社神事橋。後段、勘平の報告場面では金さんが橋たもとの川端に。いずれも夜間撮影。
・おあきの身の上話を聞く金さん、仁和寺参道(背景に塔、木は紅葉)。金さんと別れたあと仲間二人と落ち合うのは茶店。
・おあきが金を隠してあった法妙寺、神光院中興堂。容疑者三人を呼び寄せる趣向。
*後妻・おあきは辻沢杏子、グルの浪人は佐藤仁哉、同じくグルの手代は冷泉公裕。

■ 刺客請負人2 第3話「妻の武士道」2008.8.1TX

 病に苦しむ浪人から妻女を奪った悪徳医者が的、刑部は夫婦の境遇に甚く心を寄せる。岩切同心がまわりをうろつくほか、闇法師一味が医者の用心棒をしている加減でお吉も一枚噛んでくる。

ロケ地
・徳松が良玄からの仕事の話をする船着場、沢ノ池東岸。
・医師・小寺良玄宅、龍潭寺山門。
・中沢浪人の死後、刑部に経緯を話す元妻女・琴枝、上賀茂神社ならの小川畔。
・闇猫のアジトへ新見を伴いやって来る道八、雀が降ってくる竹林はわらびの里か。
・琴枝の供として良玄宅へ入る刑部たち、龍潭寺山門。用心棒たちと斬り結ぶ林は参道山側の崖地、新見との立ち回りおよび良玄の髷切りは参道。
・良玄と琴枝を姦通者として晒す老中・堀図書頭邸門前、大覚寺大門
*琴枝は佐藤藍子、夫の中沢弥一兵衛は神保悟志。良玄は沼田爆、老中は峰蘭太郎。闇の七人衆の新見は山崎銀之丞。*中沢が元浅野家中という設定は無く、高田郡兵衛なども出てこない。原作では琴枝ゲットの老中は柳沢吉保、新見は吉良の付け人崩れ。
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