時代劇拝見日記
2009年8月

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2009/8/31

■ 水戸黄門40 第6話「肝っ玉母さん猛烈告白」2009.8.31TBS

 威勢のいい女網元に叱られるわプロポーズされるわ、振り回される老公。よその子を何人も養育する「母」には、家業を嫌い出奔した実の倅がいた。

ロケ地
  • 政宗公お墨付きの、山清の漁場、琵琶湖岸。西岸松原と、宮ヶ浜っぽい「島」が見える浜を併用か。一部合成くさい絵も。終わり際に本物の松島島嶼をイメージカットで挿入。
*猛母は水前寺清子、母を嫌う倅は細山田隆人。山清の漁場を狙うヤクザは萩原流行、これとつるむ役人は山内としおで、お娟とお風呂ギャグ。
*EPGのサブタイトルには、画面に無い「ご老公ドッキリ!」などという余計な付け足しが入っていた。

2009/8/30

■ 榛名ばやし 喧嘩鷹  内出好吉監督作品  1959.8.26東映53

 渡世の義理で人を斬った佐久の新助だが、旅先でどうにも面白くないその後の仕儀を聞き、足利へ駆け戻る。義理筋の親分は新助をごまかそうとはかるが、やがて真相は明らかとなり、恋しい女も戻り、ともに故郷の信州へ。

ロケ地
  • 新助が桑名から足利へ戻る道、不明(東海道舞阪は琵琶湖畔か/甲州街道は山道/旅の一座を助ける日光道は切り通しと棚田/足利宿はずれで太田一家が待ち構える茶店は棚田の傍らに)
  • お静と二人ゆく新助、それを見遣るお蝶と一座、不明(川沿いの道の谷口部分、奥に開けた台地が望まれる)

2009/8/29

■ 遠山の金さん 第45話「十年間寝られなかった男!」1983テレビ朝日/東映56

 贖罪と供養のため孤児を養育する男だが、犯行を見ていた賊が現れ、押し込みの手伝いを強要。しかし的の屋敷には、男の密告状で計画を知った金さんが入り込んでいた。

ロケ地
  • 植木職の松五郎の仕事先の三河屋別邸、大覚寺望雲亭。松五郎を脅す賊の手下がいる茶店は、門口を望む有栖川畔にしつらえ。
  • 松五郎の子らが遊ぶ坂、二尊院紅葉の馬場。松五郎の亡妻の墓は二尊院墓地。金さんに亡妻のことを語る松五郎、大覚寺大沢池船着(大、屋形船繋留)

*十年前、阿漕な金貸しをはずみで殺してしまった松五郎は川地民夫、帰ると妻が子を産んで死んでいる悲劇←長女はこのときの子で実子。金貸しは有川正治。駕籠屋を営み情報収集する賊は福山象三、松五郎の殺しを見た手下は伊吹徹。


2009/9/28

■ 銭形平次3 第9話「夜歩く」1993フジ/東映56

 タイトルは夢遊病でも殺人鬼でもなく、夜な夜なお宝の安否を確かめにゆく女賊の、傍目には丑の刻参りにも映るふるまい。その女の「娘」と称する女医は、「母」の正体を知らず奇妙な経緯で診療所を開いていた。

ロケ地
  • 女医の「母」が夜に通う地蔵の祠、竹と木混じる林に巨岩、鳥居本か。小柴垣の小道も映る。
  • 般若のおもんの元手下が、いちおう掘ってみるふくろう池畔、広沢池東岸。汀に漁師小屋あしらい、女医監禁中。
★ご覧いただいている方からメール貰うて、長いこと見んままほったらかしやった紋次郎のDVDをセット…オープニングで紋次郎さんが寝てはるのんは、藪田神社やったわ。↓証拠写真の舞殿越し本殿。
藪田神社
藪田神社のページにはこのアングルの写真は貼ってへんかったのに、よう見つけはったわ…脱帽です。
ところで、この舞殿を鳥居本八幡宮やて決め付けて記事書いてましたスイマセン。さっき直しときました。お知らせくださった方、ありがとう。

2009/8/27

■ 銭形平次3 第8話「覗かれた手紙」1993フジ/東映56

 上州から呉服屋に届く文が狙われるが、記されているのは謎の数字。相棒を裏切って得た金で、のうのうと暮らしていた元盗っ人の正体を暴くには、けっこう難儀するのだった。

ロケ地
  • 飛脚が殺される板橋街道本郷付近、上賀茂神社。枝垂桜脇〜神事橋を渡ったところで賊が出る。
  • 保科同心と一緒に知恵を借りにゆく並木さまの御長屋、建仁寺禅居庵門。
  • 賊の指示で身代金を置きにゆく外神田・長命寺、神光院本堂。放生池石橋たもとに捕り方が潜むが、背後から襲われる。
  • もう一方の受け渡し場所の佃の渡し、広沢池東岸に桟橋あしらい。

2009/8/26

■ 銭形平次3 第7話「出刃を研ぐ女」1993フジ/東映56

 不可解な殺しは、犯人が告白の遺書を残し墜死で決着。しかし動機が不明なことにこだわり調べる平次、哀れで健気な仇討ち事情が明らかとなる。

ロケ地
  • 遺書を残して巳之吉が落ちた橋、西明寺参道・指月橋。行く戻る双方のアングルのほか、清滝河原から見上げの絵もある。
  • 「三人」の恩人・鳴海屋が吊った木、不明。
  • 映画村オープンセットのコンクリ屋根民家の背景に嵯峨っぽい山なみ合成。

2009/8/25

■ 銭形平次3 第5話「消えた花婿」1993フジ/東映

 仮祝言に来なかった花婿、亡母の恋人で父とも思う浪人、二人が似通う、有り得ぬ不思議を平次が解く。劇中でも二役を演じていた怪優は、キレた部分全く無しの抑えた演技。

ロケ地
  • 木曽屋の跡取り娘・お里が恋人と出会った八幡境内、大覚寺五社明神。本殿前に露店あしらい、ならず者の手からお里を引き剥がすのは本殿裏手。手を引いて天神島朱橋を渡り、落ち着く船は広沢池東岸
  • 婿を迎える駕籠が木場から今戸へ向かう土手八丁、大覚寺大沢池堤。往還とも同所。
  • 平次が逃がした浪人をつける八五郎、夜道は大覚寺有栖川(河床から見上げ)
  • お里を呼び出し始末しようとする親戚筋と一味、大覚寺五社明神(舞殿前、夜)
■ 銭形平次3 第6話「落ちた天神花」1993フジ/東映56

 汐見橋下で起きた殺人事件、その解決のほか、ここを遊び場にしている悪童をめぐる情話を絡ませる。頑なないたずらガキは、身を捨てて思ってくれる爺さまに心を開く。

ロケ地
  • 常盤津の師匠が絞め殺されて見つかる汐見橋下の河原、流れ橋上手河原。見えている橋脚は右岸寄りのコンクリート部分、橋上には灯台あしらい。
  • 平次に爺さまの釈放を迫る悪童・三太、車折神社参道。
  • 金をくれた職人に平次がやって来ると知らせる三太、職人がお店のお嬢様とお参りだった神社は車折神社本殿。
  • 釈放された爺さまを送ってゆく平次、罪を被った訳を聞くのは大覚寺護摩堂前。お静と八五郎に連れられやってきた三太が放生池堤を走り爺さまに縋り付く。
★流れ橋花火放火に怒
 せっかく新旧の橋桁の色が馴染んできたと思ったら…夏の風物詩では済まされない、毎年毎年全くもういい加減にしてほしい。下写真は今年8/15の「焼かれる直前」のもの。

流れ橋
2009/8/24

■ 水戸黄門40 第5話「美人剣士の婿選び」2009.8.24TBS

 美しい女剣客は、亡父が選んでいた婿がねと手合わせして、その黒さを嗅ぎ当てる。そして、硬骨漢だった父の真の死因を探る過程で、常に傍らにあったまごころを知るのだった。

ロケ地
  • 紅花の荷駄を襲う暴漢を懲らす美雪、酵素ダート。後から助格が介入。
  • 紅花畑を眺める美雪に、婿のことで軽口を叩き怒らせる平作、現地と合成か。このあと城下へ向かう街道筋は大堰川堤
  • くしゃみで一句捻ろうとして苦吟する芭蕉、うるさい蝉を追い返り討ちに遭う曽良、大覚寺大沢池畔の林。設定は尾花沢から山形へ向かう道、R347・西部街道か。
  • 婿がねの湯沢を試す平作、妙心寺大庫裏脇クランク付近。湯沢と話すのは黄鐘調鐘基壇のステップ。
  • 湯沢と手合わせする美雪、走田神社参道。
  • 父の死について湯沢に聞く美雪、酵素河川敷。設定は紅花加工場で、花洗いの女たちが川に。
  • 素振りの美雪に声をかける老公、龍潭寺参道脇斜面。
  • 湯沢のもとへ美雪をやるものの、物思いに沈む平作、酵素河川敷。ここへ湯沢の正体を暴く知らせが届く。平作が美雪のもとへ走る道は大堰川堤、美雪が湯沢と対峙するのは走田神社参道で稲荷社の重ね鳥居も映り込む。
  • 芭蕉が「閑かさや」の句を詠む立石寺、イメージに本物の外観を映したあと、お芝居の行われる林は鳥居本八幡宮広場。
*女剣士・美雪は西田ひかる、剣客にして農学家だった父は藤田宗久で美雪はファザコン設定。父の弟子で美雪のお供の平作は宮川一朗太、月代が伸びてて二分刈り状態。紅花一手扱いを目論む悪徳商人は村松利史、グルの勘定奉行は小沢象、こやつらと通じていやがった婿がねは菊池健一郎。ラス立ち福ちゃんチラリ。
2009/8/23

■ 大忠臣蔵  第一部「刃傷・松の廊下」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 吉良の意向で勅使接待役は浅野家に、はじめから分限の赤穂を毟ろうという腹づもり。大石や片岡源五右衛門の心配をよそに、江戸家老が届けた進物は菓子折りひとつ。吉良は箱を念入りに調べさせ、しまいに饅頭を全て割らせるが、もちろん中からは何も出ない。これをきっかけにはじまる吉良さまの意地悪は、数々のエピソードをてんこ盛り。内匠頭のほうも、最初の衝立ケチつけられからもうキレかけ。そして運命の日、大石の案じていた通りの事態が勃発する。

ロケ地
  • 正月の江戸城、イメージに姫路城天守彦根城博物館(塀越しに建物)。日蝕を見て騒ぐ一同は二条城二の丸御殿黒書院廊下。日が翳ってくるイメージに二条城隅櫓(内側の絵もあり)
  • 浅野家抜き打ち防火訓練(自主行動)のくだり、寝静まる鉄砲州の浅野屋敷、大覚寺明智門。火事と声が発せられ、道具を持った藩士らが続々と出てゆく大門は彦根城博物館冠木門。藩士らが下をくぐってゆき、灯を持って奥方のところへ急ぐ戸田局が渡る反った回廊は妙顕寺尊神堂・三菩薩堂間の渡廊
  • 赤穂城、二条城本丸櫓門の橋を横から見て(南望)、背景に海を合成。藩士らがお城を下がってくる情景。
  • 赤穂・大石邸、随心院長屋門。帰ると江戸から文が来ていて、浅野家に勅使饗応役が回ってきたと知る。
  • 庭にいる阿久里に予定を話す、帰って来た内匠頭、随心院回廊
  • 江戸入りの大石を迎えに出る品川の浜、琵琶湖岸。
  • 諫言するも会っても貰えず帰る大石が奥方に挨拶の縁先、随心院廊下と内庭。
  • 呉服橋吉良邸、相国寺大光明寺。門が映り、式台玄関が塀越し見下ろしのアングルで京から帰ってきた吉良の駕籠が映る。浅野の家来が来たと知らせを聞く吉良は石庭に。後段では、中仕切り越しに石庭を見る図が出てくる(柳沢とガーデンセットでお話)
  • 伝奏屋敷、随心院薬医門大玄関。家来たちが気ぜわしく立ち働くなか端座する内匠頭は相国寺方丈座敷(廊下の高欄と塀越しに法堂映り込み)。見分にやって来るという吉良の噂をする安兵衛たちは相国寺方丈廊下(弥兵衛にサボるなと怒られ/建物内部の廊下で、奥に法堂基壇が映り込んでいる)。廊下へ出て溜息をつく内匠頭は相国寺方丈廊下(白州前、南廊)、見遣るお城は回廊の位置に合成されていて、玄関沓脱あたりに片岡が立ち殿を見る趣向(このあと「玄関」の随心院薬医門へ行き、吉良が来ないか見まわす→吉良が仮病を使って来ないと知らせが入る)
  • 勅使院使一行がやって来る道、二条城桃山門(内側から)二の丸御殿塀際。
  • 主を案じ伝奏屋敷を抜け出してきた安兵衛と郡兵衛が家老に詰め寄るくだり、大覚寺明智門回廊(阿久里が出てたしなめる段はセット撮り)
  • 正式の儀式がはじまる際の江戸城イメージ、皇居巽櫓
  • 勅答の儀の朝、目覚めた内匠頭が庭先に控える源五右衛門と話すくだり、建仁寺久昌院方丈座敷と前庭。
  • 畳屋へ走る安兵衛、建仁寺境内(両足院ちらり、植え込みの間を走りぬけ)。畳職人たちが入ってゆく増上寺裏門、随心院拝観口。作業が行われるお堂前、妙心寺法堂脇。
  • お城へ入る勅使一行、二条城唐門。松の廊下イメージの甍はお西さんか。
■ 大忠臣蔵  第二部「風雲赤穂城」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 刃傷ののち異常に早く下るお裁きはきっちり片手落ち、この報が伝わった国元では大騒ぎ。一方、上杉家家老・色部は腹心を赤穂に遣わし、情勢をつかもうとしていた。
城へ集まる人数は減ってゆき、思い通りの覚悟の士が残ったそのとき、大石は存念を明かす。

ロケ地
  • 刃傷の報を受け慌しく城内を駆け回る諸士、彦根城博物館を冠木門や塀越しに外から。城外に控えていた諸大名の家来が殺到する大手門は二条城北大手門
  • 鉄砲州の藩邸へ駆け込む源五右衛門、大覚寺明智門。家臣らが慌てて走る廊下は随心院書院
  • 芝愛宕下の田村右京太夫邸、長屋門は不明。源五右衛門が駆け込み暇乞いを懇願するのは相国寺林光院(駆け込みに門を内側から、訴えは式台玄関で)。田村家裏口から出される内匠頭の棺、相国寺大光明寺南通用門
  • 上杉家上屋敷、大覚寺大門
  • 第一報の早が走る赤穂城下、二条城内濠端。総登城の触れ太鼓が響くお城イメージは二条城隅櫓。それを受けわらわらとお長屋を出てくる藩士たちは妙伝寺塔頭。続々登城してゆく城門は二条城本丸櫓門。隅櫓と本丸櫓門は、以降も同じシチュエーションで登場する。
  • 殿切腹、お家断絶を知らせる第二報をもたらす早が入るお城搦手の塩屋門、知恩院黒門道(夜)
  • 籠城の噂を聞き各地から集まってくる浪人たち、街道は琵琶湖岸か。境を接する諸藩が設ける関所、不明(崖下の道や林道)
  • 浪人に無体を受けるお貴世を助ける不破数右衛門、琵琶湖東岸か。
  • 知行地にある先祖の墓に参る大石夫妻、二尊院墓地。理玖が見遣る田んぼは別撮り、不明(谷地田)。先に戻る大石の前に出て参加を懇願する不破数右衛門、大覚寺護摩堂前。追いすがるお貴世を残し去る数右衛門、大覚寺大沢池堤
  • 揖保・鵤に入る受取目付、走田神社社務所。塀に幔幕あしらい。
  • 受取目付を斬ると息巻いて走る安兵衛らを止める数右衛門、琵琶湖西岸松原。
  • 大野九郎兵衛が機密費を届ける大石邸、随心院長屋門。帰り道の大野をつける山吉新八郎、知恩院黒門道。大野が藩士らに見つかり危ないところへ山吉が介入する林は随心院裏手林、土塀も映り込む。
  • 総登城の触れに続々入ってゆく藩士たちのくだり、やって来た大石を斬りかける安兵衛たちは相国寺回廊。今夜の発表を聞けとずんずん行ってしまう大石は法堂基壇を去る。
  • 城の濠から上がってくる、大石決起を確信した山吉、二条城外濠(東南隅櫓をライトアップ)
■ 大忠臣蔵  第三部「浪士の危機」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 城明け渡しは済み、仇討ちを志す遺臣たちの苦衷の日々ははじまる。敵方においても、吉良家と隔てをおきたい色部が様々な手を打ち始めていた。
早や焦り追い詰められた者の暴発、別の道を示唆するも起こってしまう悲劇、それら全てを呑みこみ率いる大石に感じ入った色部の密偵は、手出しを躊躇う。

ロケ地
  • 遣使到着の日、堀端で苦悩する萱野三平を呼びに来る神崎与五郎、二条城内堀端。公儀目付を迎える大手門は二条城本丸櫓門、城内は収蔵庫前。赤穂藩士を腰抜けと嘲る兵士は本丸櫓門の橋上、それを見て憤激する若手藩士らは隅櫓続きの土塁(外から見た絵も)
  • 萱野の切腹未遂を大石邸に報告に来る早水藤左衛門、随心院長屋門
  • 城明け渡し後出てゆく藩士たちのくだり、二条城本丸櫓門(南望のアングルで海と合成、桃山門は残し)本丸櫓門内側(川口門設定)鳴子門。大八をひいて赤穂を去る者たちを見送る大石、流れ橋(橋から見遣る土手に荷駄を引く影、その背景にお城が合成されている。夕景)
  • 上杉家上屋敷、大覚寺大門
  • 摂州萱野村、三平の実家は民家長屋門。訪ねてきたお軽は前の田んぼの畔際に。お軽に別れを告げる池端は不明(山中の溜池、二人が立つのは堰堤上、堤体は相当の高さあり)
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。吉良登城、進退伺いするも慰留されずのくだり。
  • 山科・大石寓居、直指庵山門。松之丞を連れて釣りに出たところを色部の女密偵が猿芝居で襲うのは大覚寺放生池堤大沢池畔、五社明神もちらりと映り込む。
  • 本所へ屋敷替えのあと、十日に一度は上杉家へ出かける吉良、入る玄関は大覚寺式台玄関。色部が応対の茶室は建仁寺久昌院方丈前縁(カメラ座敷内から、生垣越しに境内林がのぞく)
  • 清水一学と手合わせする小林平八郎、相国寺大光明寺石庭。中仕切りからの絵も。上杉家を出てゆく吉良の駕籠、大覚寺大門(物陰から赤穂の浪人が窺っている)。送り出したあと、今日が浅野の命日と気付き平八郎に示唆する色部は大覚寺式台玄関(カメラ中から)。浪士たちが潜み準備する林は下鴨神社糺の森・河合社裏手、吉良の駕籠がやって来るのは馬場。
  • 江戸で田中貞四郎ら軽輩者たちが暴発したことを受け、大石を囲んで協議が行われる料亭、嵐山公園・錦(看板とかそのまま)
  • 大石に脱盟を言い渡されたあと自棄酒を飲んでお軽のいる叔父(大山崎在、与市兵衛)の家へ転がり込む三平、民家前土手に座りこみ徳利を傾ける。
  • 江戸へ向かう大石、谷山林道琵琶湖西岸松原〜罧原堤下川中(渡し場)谷山林道(切り通し各所、宇津ノ谷峠設定)。大石を救うため色部の女密偵・お蓮が差し向けた刺客を斬ったあと手を洗う山吉新八郎、清滝河原(お蓮を岩に寝かせてある)
  • 与市兵衛がお軽が身売りして作った金を届けたあと、三平が走る田畔、不明。
  • 江戸入りした大石が詣でる主君の墓、二尊院墓地(石囲いの中)
  • 京へ戻った大石が参る三平たちの墓、二尊院墓地(石積みの下あたり)
■ 大忠臣蔵  第四部「吉良の逆襲」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 吉良家に配下を付人として送り込む色部、新旧の軋轢は過激な行動も呼ぶ。一方浪士方にも変化、急進派の雄・高田郡兵衛が思わぬ罠に陥り脱落、悲劇の輪が広がる。
そして浮き様の乱行が江戸にも聞こえる頃、浅野大学の処分が決まり大石は「存念」を明らかにする。

ロケ地
  • 吉良家の裏門から酔漢に追われ飛び出してきた武家娘を助ける郡兵衛、妙心寺大庫裏通用門。追ってきた付け人たちをやり過ごすのは方丈・法堂間の回廊脇。
  • 山科・大石寓居、直指庵門。
  • 上方在住の同志を集めあらためて神文誓約をする寺(瑞光院?)粟生光明寺。阿弥陀堂内部、本堂裏手回廊を使う。
  • 内田邸へ行ってみる郡兵衛、妙心寺大龍院(導入は、前の路地へやって来る郡兵衛を見下ろす図)。内田は御譜代組与力、屋敷は本所南割下水(原作設定)
  • 郡兵衛と結ばれることを祈願しお百度を踏む内田の娘・てつ、わら天神六勝大神(夜、雨を演出)
  • 脱盟を申し出る郡兵衛、中ノ島橋下手河川敷(夜)
  • 離縁され豊岡の実家へ帰る母と幼い弟妹を見送る主税、末の妹をおぶい街道まで出る道は嵐山自転車道
  • 舅の後をつけ、上杉家から出てきたところを斬る郡兵衛、大覚寺大門。その後町方に追われ逃げ回る段、走る水路は大覚寺有栖川河床。翌朝、泉岳寺の坂を駆け上がる安兵衛、二尊院紅葉の馬場。内匠頭の墓前で切腹し果てている郡兵衛は二尊院墓地。その翌日、内田の娘が土左ヱ門で見つかる両国橋近くの杭瀬、桂川大堰(姉だったお蓮が駆けつけ守袋を取って嘆く)
  • 大石の乱行を知り真意を問うべく京へ向かう安兵衛たち、東海道は琵琶湖西岸松原、京入りの野道は不明(北嵯峨か)
  • 円山会議が招集される京東山・安養寺、毘沙門堂勅使門。露見したスパイが崖上の塀際を走り、門下の坂で囲まれ自刃。
■ 大忠臣蔵  第五部「いのち雪に散る」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 赤穂はもとより、吉良、上杉に加え公儀も水面下で動く。陸続と江戸へ集結する赤穂の臣、様々な逸話を散りばめ討ち入りの支度は進んでゆく。
そして当日、集結場所へ向かおうとした毛利小平太は、助けを求め己を呼ぶ声を聞いてしまう。彼だけでなく、本懐かなわず散った魂たちは幻影となり、四十七士に先駆けて吉良邸へ馳せ参じるのだった。

ロケ地

  • 上杉家上屋敷、大覚寺大門。吉良の家来が浪士を襲ったことに激怒する色部のくだり。
  • 矢頭右衛門七が母や妹と別れるくだり、東海道新居宿付近の海浜(街道)舞子浜(碑映り込み)。女切手の不備で通行を拒否される今切関所は湖岸松原に柵あしらい。
  • 神崎与五郎が馬方に詫び証文を書くくだり、谷山林道。導入は峠を越えてくる神崎、両側切り通しの個所で、茶店は分岐のある切り通し法面にあしらい。
  • 本物の垣見五郎兵衛がやって来る道(草津)御室霊場入口付近。
  • 献残屋に入り込んだ毛利小平太が、店の娘と吉良家ほ用足しに出るくだり、路地や吉良家裏玄関、庭不明。路地には太い狭間、玄関脇には仕切り壁、庭は塔頭ふう。
  • 大高源五が茶の宗匠宅へ向かう塀際、および茶室不明。
■ 大忠臣蔵  第六部「討ち入り」 1989.1.2テレビ東京/松竹

 いよいよ討ち入り、感慨深げに吉良邸に取り付く浅野の遺臣たち。オーソドックスかつ詳細に戦闘が描かれ、付け人や家臣たちの次第もじっくり。本懐を遂げた「赤穂の浪士」たちは、お預け先でしみじみと今生の別れを惜しむ。彼らの処分に関し、政治的意図も蠢く。

ロケ地
  • 「凱旋」の永代、および寺坂が南部坂へ走る際渡る橋、渡月橋
  • 主税の回想、右衛門七と武術の稽古をした河原、桂川松尾橋上手右岸河川敷(中州流れ込み)
  • 松平綱豊邸、塔頭の塀か。
  • 片岡源五右衛門の回想、仇討ちの意思無しと偽り怒らせた「実家」、不明(萱葺に軒瓦)
  • 処分決まらず年明け、細川邸の内外で富森助右衛門と妻子が揚げる凧、相国寺大光明寺石庭(富森)仁和寺参道(妻子)
  • 大石がお預けになっている細川邸の描写(上使到着、切腹の場等)相国寺方丈廊下、白州。
  • 遠流となった吉良義周の駕籠が信州さしてゆく街道、不明(山道)
  • 色部が物思う野原、北嵯峨か。
  • 感慨深げに赤穂城を眺めやる瑤泉院、二条城本丸櫓門(北側内濠端から)
  • 義士のその後を語るナレーションに被せ泉岳寺

2009/8/22

■ 侍富士を走る  伊沢雅彦監督作品  1963.5.8東映

 身分は違うが仲良しの、二人の青年とその恋人は相も変わらず。浪費組と吝嗇組に別れて愚痴を言い合う始末だが、好きな相手と添う直前の甘い生活。しかし、奈奈姫を狙う柳沢と、肥沃な領地が欲しい大名が悪謀をめぐらし、加えて犬公方が頓珍漢なことを思いつき、結婚を前にした四人はさんざんに振り回される。見せ場は、やむなく出場する運びとなった飛脚大会。

ロケ地
  • 酒問屋・美濃屋の庭で互いの相手をケチとボヤく瓢介と奈奈姫、不明(回遊庭園?)
  • 金森家へ向かう「新郎」千四郎の駕籠が襲われる道、南禅寺僧堂坂。瓢介に追われ刺客が逃げるのは三門脇を経てセットにスイッチ。
  • 美濃屋が飛脚問屋になったあと、営業で走る瓢介が金森家醸「養老」の大看板を見る道、不明(竹林などもある平地、田園地帯)
  • 金森家江戸屋敷、大覚寺大門。拝領の瓢箪を盗って逃げた一味が、瓢介たちとばったり出会い盗った品を投げ捨てて逃げる夜道、天龍寺庫裏前の路地(西望)。追った瓢介が一味を見失う柳沢邸、不明。
  • 飛脚大会のルート、小田原手前の海岸は琵琶湖西岸松原沿いの道。あとは棚田や浅い大きな川、高橋の架かる川、山道など出るが不明。目的地の養老の滝は箕面の滝
  • 高丸屋敷(犬屋敷)、不明(長屋門)

2009/8/21

■ 銭形平次3 第4話「炎の記憶」1993フジ/東映

 辛酸を舐めて生きてきた女の初めての恋は、結ばれたその夜に断ち切られる。以来九年、待ち続けた女は消息の手掛かりを得るが、男は物騒な連中に使われているのだった。並木さまの心遣いが見せ場を作る。

ロケ地
  • 保科のダンナが平次にまた出た五人組のことをボヤく市中、大覚寺天神島。ここで掏摸を見かけた平次が八五郎につけさせると、船宿の主が財布をやられている縁日、大覚寺五社明神(露店あしらい)。獲物を広げるお光たち、神護寺五大堂縁下(平次は縁先から飛び降りて二人の前に)
  • 船宿へ金を返しにゆく女掏摸のお光だが、主は夜釣りに出てしまっているくだり、嵐峡。船だけにスポットが当たり、暗い水面が広がる。追いかけるお光の背後に嵐亭の石垣。
  • お光が九年も通いつめたお富士さま(富士浅間大権現の幟あしらい)石座神社本殿(舞殿越し見上げの図も)。どこの富士神社かは不明。
  • 賊からもお上からも逃げようとしたお光たちの前に出て、温情を示し投降させる並木さま、上賀茂神社ならの小川畔・奈良社鳥居前。
*並木さまはお光の母を捕らえた過去あり、その母は獄死。
2009/8/20

■ 遠山の金さん 第44話「悪女にされた深川芸者!」1983テレビ朝日/東映56

 兄を殺したと思い込んだ女は、悪党に脅され言われるまま悪事の手先をつとめてしまう。しかしそも事の起こりから仕込み、最初の現場を見た金さんはお見通し、結果悪徳商人は二つとも消滅するのだった。

ロケ地
  • 金を持ち出して妹に責められ、はずみで博打兄が橋から川ボチャ(セットの橋)→這い上がってきたところを丹波屋の手先に薪ざっぽでボコられ再び水落ちの川端、大覚寺天神島。死体検分も同所。
  • お咲の調査結果を金さんに報告するお竜、茶店は大覚寺にあしらい?
  • お咲が山城屋を誘い出す屋形船、不明。
  • 山城屋の土左衛門が上がる川端、広沢池東岸
*お咲は松本留美、恋人の板前は剣持伴紀、ライバル消しにお咲を利用した両替商は山岡徹也で手下に小峰さん入り。お白州では悪徳商人が町人ながらお奉行に匕首かざして手向かい。

■ 銭形平次3 第3話「雪の夜」1993フジ/東映

 しんしんと雪降り積む夜に起きた殺人事件、現場の母屋は密室。雪に残された記号を解く平次、誰が犯人でもおかしくないほど憎まれていた、外道な被害者をめぐるあれこれが謎解きにからんでくる。

*ロケ無しセット撮り、ほぼ現場の寮で推移。
2009/8/19

■ 銭形平次3 第2話「死霊のお告げ」1993フジ/東映

 奇態な祈祷師が大店の跡取りを指名するが、もちろん裏あり。獅子身中の虫が仕出かした悪行は、平次の計らいで当の祈祷師が暴露する運びに。

ロケ地
  • 歳賀屋の葬儀が営まれる寺、儀式が執り行われる「内部」は粟生光明寺阿弥陀堂、平次が歳賀屋の娘と話すのは本堂脇渡廊。大番頭が平次に跡取りの「孫」の正当性証明を依頼するのは鐘楼脇。
  • 母が失踪したと平次を頼ってくる幼児のくだり、坊の話を聞いての平次の連想シーン・大川に浮いた女の土左衛門の検分、嵐峡汀。
  • 坊を「母」の塚に連れてゆくお静、不明(竹林林床)。二人を消そうとしたゴロツキが、駆けつけた平次に追われ逃げて刺されるくだりには、第一話でも出たクリーム色の塀(塀越しに中のお堂の甍や、塀手前の「土手」のほか、塀の角を曲がったところにある「門」や背後の丘も映る)
  • 事後、大人の都合で振り回された二人の幼児が遊ぶ川、上賀茂神社ならの小川。歳賀屋の娘と婿が、平次夫婦に男児の行く末を約束する。

2009/8/18

■ 銭形平次2 第17話「追われる男」1992フジ/東映56

 主が殺され、商用の大金を預かっていた手代が失踪。直前に諍いがあったとか、血つきの衣が行李から出てきたりとか、証拠は積みあがってゆくが、それは誰かが書いた筋書きなのだった。

ロケ地
  • 平次を出し抜き、成田詣でなどと称し北千住行きの渡船に乗り込む万七、嵐峡。成田へは方向違いと八五郎に説いてみせる平次は嵐亭の生垣脇を東へ。
  • 相模屋の姪・おすぎが手代の権八と逢引していた寺、常寂光寺参道石段(回想シーン交じり、仁王門ちらり)
  • もう一人の奔放なほうの姪がおすぎたちを謀って呼び出す、本所菊川町の水神の杜、鳥居本八幡宮。鳥居下から広場を使って展開。
  • 事後、相模屋の二代目の話など後の経緯をお静に話す平次、今宮神社境内に茶店あしらい・拝殿や高倉脇坂が映り込む。

■ 銭形平次3 第1話「暗闇の婚礼」1993フジ/東映

 夜な夜な現れる気味の悪い行列は、憎い仇を誘い出すためのお芝居。まんまと逃げおおせ、お宝を隠した蔵を作っている悪党を、銭が暴き出す。

ロケ地
  • 「暗闇の婚礼」の行列が消える荒れ寺、不明。低いクリーム色五本線入り塀、平門、塀前には石垣の土手、背後に竹林の山か丘が迫る。墓地も映る。ここに地蔵政の倅三人組が巣食う運び。
  • 八五郎の見舞いに行く途中の平次夫婦が寄る神社、神護寺石段下に縁日の露店あしらい、当の八五郎が起きだしてきて気炎を吐く。
  • 一座を襲った千石屋から逃げた吉之助とお文が隠れる橋、中ノ島橋。追っ手は橋上、二人は橋下護岸際に。夜間撮影。
  • 地蔵政が磔になった刑場、不明。背後に幼杉。
  • 地蔵政らの盗みのせいで詰め腹を切らされた池田家家臣の説明のくだり、盗難発覚後に警護役が走り出てくる「玄関」は建仁寺勅使門。その後警護役の娘が婚礼当日に門前払いを食らうシーン、門は建仁寺禅居庵門、とぼとぼ帰る路地は久昌院前路地、駕籠の中で自刃しているのが見つかるのは三門前石畳。
  • お文を呼び出し、彼女の父の左官が作っている千石屋の土蔵について聞く町角、仁和寺九所明神(導入は塔頂部)。ここは後段も出てきて、万七がお文を連行してゆく際には鳥居も映る。

2009/8/17

■ 水戸黄門40 第4話「赤と青 風車の秘密!」2009.8.17TBS56

 争いから遠ざけようとした実親の心届かず、養親から授かった技術を悪党に利用されてしまう娘。彼女は、弥七たちの師匠の遺児なのだった。

ロケ地
  • 米沢イメージ、滑川大滝上杉家廟所
  • 弥七の回想、現臥煙坊の弟分とトレーニングの林、不明(植林杉)
  • 御側室が砲撃から逃げて籠る寮、宝厳院通用門。
  • 浪人たちが拠る隆願寺跡、西明寺。参道石段と門、境内を使用。
  • 当地を去る弥七がゆく山道、谷山林道。船で去る臥煙坊、嵐峡
*砲術家の養女で大筒を操る娘は馬渕英俚可、彼女の技術目当てだった野心家は神保悟志、彼と通じる大目付は成瀬正孝。梅里の文貰っちゃう城代は滝田裕介。臥煙坊は第一話と同じ高知東生。
2009/8/16

■ 女の花道  沢島忠監督作品  1971.11.20東宝

 美空ひばり芸能生活25周年記念映画。
不幸な出自を持つ少女は、続く不遇に耐え抜き、やがて天賦の才を花開かせる。嫁ぎ先の檻が彼女を涸らし、一時生ける屍と化すが、禁門の変の砲声が見せた幻により、ミューズは再臨する。

ロケ地
  • 日御碕の海崖、稲佐の浜、不明(マジ海、海岸段丘と砂浜)
  • おばばの回想、ボロボロの孤児だった幼いおきみを拾った砂丘、鳥取大砂丘か。巧みな舞で天才と賞賛を浴びる神社、不明(演者は舞殿上、背景に本殿)。里の子らに苛められるおきみ、不明(池端)
  • 日御碕の旦那の申し出を蹴り故郷を出るおきみとおばば、参拝する出雲大社は本物(遠景、吹き替えかも)
  • 旅ゆく日々、草原の丘は不明。乞食は出て行けと追われる村、嵯峨鳥居本愛宕参道鳥居下、追われた二人は六丁峠へ通じる道のほうへ。雨宿りの橋、流れ橋下。稲穂の海のなか念仏踊りを舞うおきみ、木津堤外地の田んぼか。圭さんに薬を貰う渡し船、宇治川か(流れは瀞、堤に並木)
  • 京入り、イメージに清水寺全景。念仏踊りを舞う橋たもとは渡月橋(鴨川設定か)
  • おばばを亡くしたおきみが一人ゆく道、北嵯峨竹林か。鼓の音に惹かれ迷い込む、丹後が舞う二条宮の舞台、大覚寺観月台
  • 丹後の駕籠の前に出て弟子入りを懇願するおきみ、上賀茂神社ならの小川畔。丹後の屋敷、不明。丹後宅に住み込んで半年に挿入されるイメージ、保津小橋か。
  • 先輩を押しのけて選ばれ、二条宮の宴に舞うおきみ、仁和寺南庭。勅使門が映りこみ、宮様方は書院前縁に。
  • 代稽古帰りのおきみをつかまえ、彼女の舞についてネガティブな批評をまくしたてる篠原流家元・文二郎、金戒光明寺長安院下坂
  • 酷暑を避け貴船で芸者と遊ぶ文二郎、貴船川床。そこからおきみに呼び出され赴く河原は柊野堰堤下。
  • 燈籠流しでおばばに文二郎を「紹介」する河原、桂川か(礫河原)
  • 文二郎と行ったおけら参り、祇園さんそっくりのセットか(長州藩士だった圭さんと再会、後段でも登場)
  • 文二郎の屋敷(篠原流家元邸)、不明(おきみと祝言の段、幔幕張り)
  • 禁門の変で焼け出された被災者が集まる御救小屋、金戒光明寺本堂。被災者を励ますため歌い踊るおきみは本堂基壇〜石畳。煙上がる市街を望む図は合成、甍はくろ谷か否か不明。設定は東山山麓。

2009/8/15

■ 関の弥太っぺ  加戸敏監督作品  1959.12.27大映

 斬られて死にゆく当人にすら賞賛される、筋の通った兄哥はシャイな男。己を仇と付け狙う青年は斬りたくないし、施した善行を褒められると居てもたってもいられない。美女に恋して我を忘れていた森介の暴走を止めたあと、やっぱりほんとのことは言わないまま去ってゆく弥太郎なのだった。

 ロケ地は壊滅的に不明。近江かなーっと思われるところ多々あるも、同定に至らず。川とか山とか水辺とか、とにかく一切判らねー。まさかマダガスカルで撮ってるとかないし、日本のどこかだな。
2009/8/14

■ 銭形平次2 第16話「疑惑の影」1992フジ/東映

 お静言うところの「忠臣蔵の大石」を演っていた平次、悪党どもがボロを出すまでのすったもんだは、涙のあとに晴れ模様。
個性派俳優の泣きっ面と、御馴染み悪役の善人ぶりが見もの。

ロケ地
  • 目明し殺しの現場となった土手、大覚寺大沢池堤。検分シーンのほか、回想シーンなどで何度も登場・昼も夜もあり。
  • 目明しの倅と亀屋の娘が、平次に感謝しつつ行く街道、嵐山自転車道
  • 亀屋の倅と雲水(中の人は左右田一平)を会わせる亡母の塚、二尊院墓地

2009/8/13

■ 銭形平次2 第15話「封印の罠」1992フジ/東映

 代がわりした養子の殿様に煙たがられてしまう用人の爺さま、あろうことか卑劣な手段で嵌められ窮し、平次を頼る。機略と度胸で事件を解決するのはいつものこと、しがらみから逃れた気骨の人の門出を祝って終わる。並木さまの妙な話芸も傑作。

ロケ地
  • 御小姓組御番頭・安倍邸、相国寺大光明寺。門のほか、幽閉されていた奥方が逃げ出す「裏門」に南通用門。ところは谷中。
  • 安倍家用人の呼び出しに悪党一味が介入し、平次の代わりに行った八五郎がのされるくだり、頭巾の女がいざなう道は下鴨神社二の鳥居〜糺の森。
  • 呼び出した本人の手掛かりを求めて訪ねる根岸・西方寺、金戒光明寺三門と墓地←安倍家の墓地で、墓に参ったのは用人と和尚から聞く。
  • 用人を救うため並木さまに助力を求めに行く段、並木邸は建仁寺禅居庵
  • 並木さまが安倍の殿様の江戸入りを遅らせるくだり、馬を飛ばし行列の前に立つ街道は不明、背景の塀と林は暴将で玉緒ちゃんの隠宅になってたアレに似る。
  • 妾と家来が平次現ると報告しにゆく、安倍家の隣家で安倍の殿様の下役の旗本屋敷、建仁寺久昌院。門のほか、方丈縁先など内部も使用・法堂甍が映り込む図も。

2009/8/12

■ 銭形平次2 第14話「顔のない盗賊」1992フジ/東映56

 父とも仰ぎ、先方も倅だったらと言ってくれもした老目明しの死、黙っておれず、掟を超え十手を一時返上し乗り出す平次。故人の言葉通り、信じられない真相が明らかとなる。

ロケ地
  • 黒門町の直次郎を訪ね、外で話す茶店、大覚寺天神島に茶店あしらい。よく酒肆に置かれている、煤けたおかめ人形が野外出張。
  • 黒門町からの帰り、覆面の一味に襲われる平次と八五郎、大覚寺大沢池畔。
  • お静が平次を散歩に連れ出す市中(ご近所設定)今宮神社若宮社〜高倉(高倉下に茶店、床机は東側の灯篭脇に出してある)。平次にヒントを与える、鬼ごっこをして遊ぶ子らは参道石畳に。「茶店」はラストシーンにも登場。

2009/8/11

■ 銭形平次2 第13話「油まみれの死体」1992フジ/東映55

 油問屋の後妻の変死、疑うに足る容疑者はてんこ盛り。もちろん動機は恨み、相当な悪女だった被害者にはそれなりの過去があった。八五郎の恋を織り交ぜて描く、哀話。

ロケ地
  • 女将が殺される和泉屋向島寮、中山邸通用門。
  • 和泉屋の後妻に裏切られたせいで病を得て死んだ男の墓、二尊院墓地。
*タイトルは発見時の被害者の状況、死体を入れた油つきの麻袋が庭で見つかる。
2009/8/10

■ 銭形平次2 第12話「長者屋敷の秘密」1992フジ/東映

 めざましい手柄を上げる若き同心は、やはり訳あり。偉そうに人を指弾する増上慢を銭が叩き落とし、逃れ得ぬ証拠を暴き出す。

ロケ地
  • 中野村の長者・森屋宗右衛門の家、民家長屋門と裏手塀際。導入に東側からのロングショットも。母屋はまだ萱葺き。
  • 平次が推理を開陳する段で出る、甲州の温泉地でいちゃつく「小杉」と湯治に来ていたおみつ、柊野堰堤落差工下。
*温泉は甲州身延、賊で色魔なのは身延組首領の息子の殿様小僧。

■ 水戸黄門40 第3話「会津剣士、男の生きざま!」2009.8.10TBS55

 息子に罵られても黙って狼藉に耐える浪人、果たして彼には期すところがあった。
お千代ちゃんを送り届ける先に災難をもたらす悪党と、ご浪人さんの仇とが一緒で、さくっと老公に成敗されてメデタシ。

ロケ地
  • 会津入りの一行、磐梯山を見遣るところ水落ちガキを拾う水辺は広沢池東岸
  • 鶴ヶ城、本物の天守をイメージに。会津イメージには漆器も出る。
  • 助格に頼みごとをする芳坊、平岡八幡宮石段下。ここは後段剣の稽古をつけるシーンや、ラスト見送りのシーンでも出てたっぷり映る。石段のほか舞殿、石段下の土俵も。
  • 漆奉行宅へ入り込むため夫婦喧嘩芝居の弥七とお娟、門は大覚寺明智門。お娟がまんまと入り込んだ後、秘密のツナギを立ち聞きするシーンでは、明智陣屋内部の廊下から明智門内側を望む図が出る(拭き掃除中設定で廊下)
  • 営業中の菅谷浪人に声をかける老公、二条城内濠端。遠景に本丸櫓門映り込み。
  • 何か知っていそうな藩士・根本に事情を聞く老公、二条城土蔵付近。立ち働き、行き交う会津藩士を背景に配置。
  • 根本の回想、彼の妻女が墓前で口走った、菅谷の妻の死に関する秘事を隠棲していた菅谷が聞いてしまう墓地、不明。
*菅谷は坂上忍、彼を庇う元朋輩の藩士・根本は向井恭介、お千代の叔父の和泉屋は江藤潤。菅谷の妻女を手籠めにした色魔の現漆奉行は中島久之、グルの悪徳商人は河原さぶ、奉行の手下で菅谷を目の仇にしてヤキを入れに来るイジメ藩士は香川耕二。
2009/8/9

■ いれずみ半太郎  マキノ雅弘監督作品  1963.2.10東映53

 博打の借金を踏み倒し、老母を置いて江戸を売った、はんちくなチンピラの半太郎。三年を経てちっとはましな兄哥となり、金も貯まり、おっ母さんに会いに江戸へ帰ろうというとき、彼は運命の女と出会ってしまう。
息苦しいまでにねっとりと濃い情愛を、名優たちが細やかに演じた力作。

ロケ地
  • 半太郎が小田原の町を見下ろす丘、不明(あまり高そうでないピーク、町は書割)
  • 嘉十との勝負に負け、とぼとぼと街道をゆく半太郎に追いついてくるお仲、不明(マジ海沿いの道か、道端にいい感じの立ち木)
  • 平塚宿はずれ、女衒の金八たちに連行されてゆくお仲のくだり、竹林とセット併用か。
  • 神奈川宿、半太郎たちを匿ってくれる老婆の茶店、不明(谷地田の奥か)
  • 半太郎がお仲の亡骸を担ぎ歩む暁の海浜、不明(マジ海か、砂地に長く伸びる影が印象的)

2009/8/8

■ 遠山の金さん 第43話「おんな牢 般若彫りの女!」1983テレビ朝日/東映55

 柳橋の売れっ子芸者が求めるのは、親の仇。幼い彼女の目に焼きついた賊一味の女の腕の刺青、それを求めてわざと罪を犯し牢に入る姐さんの健気さに、金さんが介入してゆく。

ロケ地
  • 牢名主のお甲の前歴は不明と報告する早田、下鴨神社河合社脇。これを受けて金さんはお竜に牢潜入を指示。

*染奴は小林かおり、復讐を忘れろと諭す漁師の兄は伊庭剛。腕に般若の刺青をした牢名主・お甲は中島葵、凶賊のかしらは松本朝夫で強面の乾分は石倉英彦。


2009/8/7

■ 銭形平次2 第11話「一度死んだ女」1992フジ/東映55

 何の楽しみも知らぬ気に、真っ黒になって働く女から稼ぎを毟ってゆく鬼亭主が殺され、万七は女を捕縛するが、平次の目は真実を見据えていた。

ロケ地
  • 賭場の三下が殺されて浮く大川、広沢池東岸(検分シーン)

2009/8/6

■ 銭形平次2 第10話「まぼろしの女」1992フジ/東映

 成田詣での帰り、平次が遭遇した事件は怪しさ満点。そのとき消えた不義者の御側室は、亡くなったとして葬儀まで営まれるが実体は無く、住吉神社ではお百度参りに怪異が生じ、白い被衣の女が現れて八五郎をビビらせる。平次の働きで悪が懲らされたあとには、愛の再生も待っていた。

ロケ地
  • 成田詣での帰りの平次一家が休む松戸の茶店、神護寺境内か。守山藩の網打ち駕籠がやって来て、成田講に化けた刺客が殺到する。
  • お化け百度の怪異が生じる住吉神社、社殿はセットで、参道石段は吉田神社龍神社の石段。
  • 左官・瓦職人・大工の死体が見つかる河原、木津河原か(葦原と砂地)
  • 守山藩御側室の葬儀が行われる麻布・西福寺、粟生光明寺。お堂は阿弥陀堂、平次は入れず石段で眺めやる/当の御側室が現れてひと悶着もある。小坊主から情報を聞き出すのは二尊院墓地(集合墓)。西福寺から連れ去られた御側室が殺られかけるところへ平次が現れる林は神護寺林間。
  • 若狭屋寮、入口は中山邸門。「番神堂」がある内部描写は芦浦観音寺境内、番神堂はあしらいもの。
  • 並木さまが若狭屋の寮へ矢文を射込む切り通し、谷山林道か。
  • 平次の計略で悪党を誘き出す根津・御蔵八幡宮、鳥居本八幡宮鳥居前〜広場。
  • 平次が額づく、松戸の茶店で遺言を託された侍の墓、二尊院墓地
  • 住吉神社へ参ったあと、平次夫婦が通りかかる露店立つ境内、神護寺境内。犬の八五郎を構う八五郎は和気公廟所脇。

2009/8/5

■ 銭形平次2 第9話「がい骨の予言」1992フジ/東映55

 不敵な占い師の予言は的中し、張り込んでいた平次の面目は丸潰れ。しかし事はオカルトなど無縁な盗っ人の復讐、意外な人間関係も見えてくる。

ロケ地
  • 予言騒ぎを聞いた平次が、八五郎に相模屋について質す道、大覚寺放生池堤
  • 万七らが占い師を尾行する天神境内、上御霊神社楼門〜舞殿(富突き)〜本殿裏手。
  • 相模屋の娘の身代金を取りに来た「女」が当の娘に渡しに行くくだり、粟生光明寺紅葉道〜山門・石段(山門の看板はそのまま、はっきり光明寺と読める)〜本堂脇(縁下から娘が出てくる)。娘と「女」を演じていた踊りの師匠の前に平次が立つのは石段上部、娘を迎えに来た番頭の正体を暴くのもここ。
  • ヤクザ仲間だった相模屋が、盗金を独り占めにするため「占い師」を突き落とした崖、谷山林道分岐道。
*タイトルの骸骨は、占いに使うアイテム。
2009/8/4

■ 銭形平次2 第7話「真夜中の客」1992フジ/東映

 仏と称される元目明しだが、裏には色々という情話。世間体を繕うための隔てが仇となるが、長年育んだ親子の情は切れなかった。

ロケ地
  • 元目明し・下谷の仙蔵・裕太親子と平次夫婦がばったり会う祭りの境内、神護寺毘沙門堂付近に露店等多数あしらい。お蝶と情夫が来るのと帰る父子がすれ違うのは和気公廟所前、山門映り込み。
  • お蝶が殺されて見つかる屋形船、広沢池東岸。設定は大川。後段、平次の聞き込みの段では、船が舫っている岸に漁師小屋があしらわれている。
  • 裕太の実父がここへ捨てたと説明する神田明神、松尾大社。この神楽殿へと手を伸ばすのは本殿前の舞殿。
  • お蝶が葬られた谷中の寺(無縁塚)、不明(背後に竹林、手前に低い五本線入り塀。はぐれ医者7話のアレと同じ)
■ 銭形平次2 第8話「幻の二万両」1992フジ/東映

 お殿様の良いではないか→イヤッガツンで殺したと思い込む町娘、それを庇う恋人。二人に獄門の沙汰が下るが、彼らの無実を信じる平次は牢に潜入までして謎を解く。

ロケ地
  • お糸に無体をはたらく勘定方の殿様の屋敷、相国寺大光明寺。中間たちの出入りに門、開けてやった下男が殿様はお楽しみ中と言い、三人で下卑た笑い声を立てる。内部はセット撮りで、殺したとパニくるお糸を菊之助が連れて出る裏門は南通用門、二人は塀際を墓の方向へ走り去るが、そっちの方向には眩しい光が演出されている。
  • 駆け通して一息つく二人、お糸の衣を置いてきてしまったと気付くのは建仁寺三門(東西両方のアングルが出てくる)
  • 平次がお糸の話を聞きにゆく小伝馬町牢屋敷、大覚寺明智門
  • 並木さまの家へ呼ばれ、事件に裏あり・とことん探れと示唆される平次、夜に訪ねるお長屋の門は建仁寺禅居庵
  • 頬っかむりして旗本屋敷へ侵入し下男を脅して情報を取る平次のくだり、飛び越えて出てくる塀は相国寺大光明寺南塀、若党の手裏剣が飛んでくる墓地は相国寺墓地
  • 牢へ潜入した亭主を気遣いお百度を踏むお静、わら天神・六勝大神
  • お糸の衣を取ってきた菊之助がそれを放棄した井戸、妙顕寺尊神堂前の井戸。ここにはお宝が隠されていて、誘き出された悪党どもが平次に懲らされる大立ち回り場面でも出てきて、尊神堂と三菩薩堂の間に以前はあったアーチの渡廊や、両堂の境に鎮まる境内摂社・慶中大菩薩もたっぷり映り込む。

2009/8/3

■ 水戸黄門40 第2話「好色強欲の悪党ども!」2009.8.3TBS55

 権威を笠に着て、金は取る女はつまみ食いのおじゃるに乗っかり、奉行と悪徳商人も跋扈。暴発しかけの民を宥め、行き違った兄妹の関係も修復し、痴れ者は懲らしめて、老公は日光を去ってゆく。

ロケ地
  • 二本松藩の行列と日光例幣使の行列が鉢合わせの街道、不明(巨杉の並木)
  • 例幣使到着を前に日光奉行所の役人が警備に走り回る市中、日吉大社東本宮境内。
  • 日光東照宮、本物をイメージカットに挿入。老公一行が休んでいてズタボロのお紋を拾う茶店、日吉大社白山宮に小屋あしらい。
  • 村の衆から上納金を取る役人たち、酵素民家セット
  • 例幣使への貢物にされる娘が吊りかける木、酵素の木(川べりに「天明宿」の道標)
  • 贄の娘を食い損ねた翌朝、宿とした屋敷を出立する例幣使、民家門
  • 兄らしき男の噂を耳にするお紋、日吉東照宮。弥七が例幣使の悪行を老公に報告するのも同所。
  • 日光奉行所へ到着する例幣使、大覚寺大門
  • 苛政に耐えかねた民衆が蜂起寸前の神社、鳥居本八幡宮広場。
  • 事後、東照宮に参拝する老公、日吉東照宮内陣。当地を発つ一行、西本宮脇。
*お紋は安達祐実、生死不明だった兄は本宮泰風(助さんそっくりという設定)、元女郎の女房は渋谷琴乃。例幣使・東十条宗房は村野武範、印籠にも畏れ入らないが中納言と聞きメロメロ、それでもまだ刃向かったり。奉行は大門正明、悪徳商人は津村鷹志。

★仁和寺・二王門の記事に挙げていた、必殺スペシャル「仕事人大集合」での使用例は完全な誤りでした。当該記事は訂正しましたが、ここにも書いておきます。何をぼーっと見てたのか、はたまた誰かの与太をそのまま信じたか、いずれにせよこうした箇所は幾つも残っていると思われますので、誤情報の伝播を防ぐため、ソースを示さず当サイトの情報を用いるのは、やはりおやめいただきたく存じます。
2009/8/2

■ 大奥悪霊の館  1981.9.4フジ/東映53

 五代綱吉の世に不幸あり、開かずの間となった怪しの一室。時を経て九代家重の大奥に怪異頻発する、曰く付きの「宇治の間」には、骸となった愛しい姫を抱く、哀れな魂魄が棲みついていた。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。ナレーションの大奥のフリにカメラがパン、西の丸へ。
  • 御半下に出たおとしが迷ったすえ上様に出会い、それと知らずタメ口をきいてしまう、芍薬が咲く内庭、不明(石庭?/「鬼婆」が来たので上様がおとしと共に隠れる植え込みは大刈込)
  • 懐妊したお逸の方を害そうとして、桁が落ちるよう仕組まれた池泉の橋、枳殻邸臨池亭前池泉。上様の叱責をくらう常盤局は臨池亭前縁に控え。
  • 藤波がおとしに今夜の伽はお幸の方と愚痴る庭、不明。
  • 常盤局の回想、加茂の土手をゆく姫君(後の家重正室)の輿、不明。姫君が衣を翻す林も不明。
  • 中臈になったおとしを所望した酒浸りの家重が、常盤局のイヤミにキレて部屋を飛び出して渡る庭の橋、枳殻邸侵雪橋。追っかけてきたおとしと話す池辺は印月池畔。
  • 終盤、おとしの方と上様が逍遥する吹上御苑、枳殻邸印月池畔(一天俄かに掻き曇り、雷鳴轟くシーンはネガポジ反転で描写)

2009/8/1

■ 刃傷未遂  加戸敏監督作品 1957.5.13大映

 浅野内匠頭の刃傷の一年前、場所も同じ「被害者」も同じ、殿中松の廊下で起きた椿事。そこに至るプロセスを、忠臣蔵を踏まえて遊ぶ痛快作で、吉良とのせめぎ合いに打ち勝つ姿は、誰もが見たかったゆくたてなのである。

ロケ地
  • 赤穂事件を語るくだり、浪士討ち入りはセットでお城は書割、勅使到着の門は仁和寺勅使門(内側から、白州に敷物)
  • 美濃守が饗応役でいよいよ勅使接待の日、屋敷を出立のくだりは仁和寺本坊表門大玄関。接待の次第について伝えきれていない辰馬がやきもきしながら門の外にいると、大玄関から兄上が出てきてしまう運び。
  • 登城する美濃守の行列に、駕籠訴を装い式次第を記した書付を渡す糸重のくだり、京都御所長屋門前〜御苑内大路。
  • 勅使がくぐる伝奏屋敷の門、仁和寺勅使門(赤穂事件説明のくだりと同じ)

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