闇の傀儡師
  1982.11.26東映/フジ

 市井に暮らす元御家人の剣客・鶴見源次郎が巻き込まれる政争を描く。
次期将軍をめぐり田沼意次に松平定信、一橋卿など大物の思惑が交錯し、ここへ八嶽党なる駿河大納言・忠長卿の忘れ形見を世に出さんとする秘密結社まで出てきて大騒動が巻き起こる。鶴見源次郎ははじめ松平定信に雇われ八嶽党と相対するが、組織内部の裏切りや幕閣の動きの変化で、事件の渦中にお払い箱。敵の女忍びや剣客と戦いのさなか情を通わせていた源次郎は、一転追われる運命の八嶽党を落としてやるべく乗り出すのだった。

 ロケ地、八嶽党に斬られた公儀隠密から密書を託される源次郎、粟生光明寺石段。青山の田沼邸裏を見張っていて八嶽党の八木典膳が塀を乗り越えるのを見る源次郎と隠密、下鴨神社河合社。八嶽党の剣客・甚内の剣から師匠・赤石道玄を探り当て隠田村に陋屋を訪ねる源次郎、広沢池東岸。妻の妹・津留が帰らないため捜す源次郎、八嶽党のお芳を見かけ尾行にかかる橋、中ノ島橋。お芳が入る見世物小屋、今宮神社境内(参道、合祀摂社、高倉)。鷹狩の折り具合を悪くした将軍の世子・家基が休息の駒場野近くの寺、西明寺山門(ここで出された茶で毒殺)。江戸城イメージ、姫路城天守。八嶽党が落ち延びる際襲われる街道筋、谷山林道保津峡落合(落下岩、崖道、河口)。八木典膳と一騎打ちの源次郎、美ヶ原
*源次郎は不倫を働いた妻を離縁とドラマでも描かれるが、相手等詳細は省かれている。妻の妹・津留が源次郎と心を通じる過程もあまり詳しく描かれず、唐突に呼び捨てになっていたりする。
*キャストは、主人公に北大路欣也、八木典膳に岸田森、伊能甚内に峰岸徹、松平定信に石橋蓮司、その配下の白井に和崎俊哉、一橋卿に神山繁、田沼に西沢利明など豪華。


・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪テキスト版目次 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ  ・サイトトップ