必殺仕切人
  1984ABC/松竹

糺の森キャスト
お国/京マチ子 虎田龍之助/高橋悦史 勘平/芦屋雁之助
お清/西崎みどり 日増/山本陽一
新吉/小野寺昭 勇次/中条きよし


第1話「もしも大奥に古狸がいたら」1984.8.31

 起こりの一話は、お国とお清が大奥を追放される場面から始まる。その直後、将軍の胤を宿した女たちが御台付き御年寄の歌橋に粛清され、逃れた腰元に刺客が差し向けられる事件がお話の主軸。彼女から事情を聞いたお国にも「仕切人」が向かうが、元締・鬼アザミのあざとさに反発した勇次と新吉は離反。正体を見てしまったお国と龍之助は切所で殺し屋の仲間入りを表明し、形どおりターゲットが示され金が置かれる運びとなる。

ロケ地
・江戸城、姫路城天守外観。中搏ェ・お国と部屋方・お清が賄賂を受けたとして追放になるくだり、衣を剥がれる不浄門、水二門。肌着一枚で出される門、への門(天守側銃眼から見る男あり)。二人が歩く城下の道、小天守をカットした姫路城相国寺大光明寺南塀を合成。虎田龍之助が追いかけてきて衣服と金を渡すシーンは大光明寺南路地
・勇次を呼び出す鬼アザミ、広沢池東岸
・お清が勤める茶店、今宮神社東門前かざりや。お国が占いの店を出す、東門真下。逃げた部屋方・お袖を見かけるお国、高倉脇坂。お袖がお参り、若宮社脇の祠。
・お部屋様変死の件を追及して譴責され武士を捨てた龍之助を向島小梅の家に訪ねたお国が帰り道の橋、木津川流れ橋(ほぼ橋桁のみ映るアングル、真横から・夕景、堤道で勇次と新吉が狙うが手を出せず)
・お国と龍之助が呼び出され始末されかかる寺、不明。
・大奥へ潜入の仕切人チーム、葛西の汲み取り船に乗り下梅林御門前から潜入の濠、彦根城佐和口多門櫓前内濠。仕掛け終わったチームの船が着く汀、広沢池東岸(見ていたスキゾーの首に三の糸が掛けられ「スキゾーの運命は?」でエンド)


第2話「もしも勇次の糸が切れたら」1984.9.7

 スキゾーの処遇はお国が易占で吉兆と言い立て、一応認められることに。縫い子の恋人が行方不明の件を勇次に図る新吉は、すげない態度につんつん角出し。しかし縫い子自身が同じ事件に巻き込まれ落命するにおよび、新吉が仕切る仕事となり結局勇次も現れるのだった。
事件というのは人さらい多発のことで、山奥に連れ込んで大筒試射の的にするという派手な設定。お清もさらわれるが、こっちは色魔への貢物。

ロケ地
・縫い子のお君と大工の政吉が待ち合わせのお清が勤める茶店、今宮神社門前・かざりや。抱き合う河原は中ノ島橋下。ここで襲われ政吉が拉致され、逃げたお君が新吉とともに探しに来て呼ばわるのは橋上。
・大筒試射の山中、保津峡落合(崖上に大筒据えて、実験の人柱は崖下の河口に括られる。救出を試みる新吉が潜って接近したり、大筒破壊を企むスキゾーが崖を登ってゆく)
・政吉を案じ泣くお君がさらわれる、今宮神社東門。龍之助出陣では東門参道が使われる。
*サブタイ通り、勇次の糸は相手が滑らせた刀でぷっつり、危機に陥る場面あり。新吉が危機を救う設定で、事後勇次はくすぐったそうに新吉を見る。


第3話「もしもお江戸にピラミッドがあったら」1984.9.14

 いよいよ出てくる珍展開、山の中にスフィンクスとピラミッド出現。近付いた者は死に、山の神の崇りと噂され江戸ではピラミッド風俗大はやり。内実は勘定奉行の贋金作り、こけおどしで人を遠ざけるほか、怪しの「クレオバ一族のトラ」姫が男を誘惑して回り強制労働にブチ込む荒っぽい展開。また、スキゾーのあらぬ妄想が映像化されてて妙ちきりんさに拍車をかける。
仕切の話はわりとまともで、騙されて連れ去られ帰らぬ兄を案じる妹に勇次が肩入れ、恨みを託される運びとなる。

ロケ地
・秩父山中でスフィンクスの目が光るのを目撃した百姓夫婦が死体で見つかる沢、保津峡落合河口。
・兄と妙な女が同衾するのを見たおみねがしょげて佇む水辺、広沢池東岸
・三角くじを売ってたりスキゾーがピラミッドアングルで大道芸をかます縁日、北野天満宮(勘平がくぐる門は三光門、露店は本殿裏。スキゾーの芸は地主社前)
・瓦版で兄の行き先に見当をつけたおみねが辿る道、大堰川か(スキゾーの実験も同所)
・贋金工房のある森、下鴨神社糺の森。龍之助が勘定組頭に出会う川辺、泉川。逃げた勇次たちを追う侍のシーンは広沢池東岸堤道から泉川にスイッチ。


第4話「もしも狼男が現れたら」1984.9.21

 どこの何を参考にしたか不明の「狼男」を仕立てて世を攪乱し、邪魔な目付を葬ろうと画策する勘定奉行。シェパードを暗殺犬に訓練し人をさらってきて実験台にする大ワルは、その昔あらぬ罪を着せて処断した侍の遺児をも再び毒牙にかける。

ロケ地
・無実の罪で切腹となった父が逃がした子らがゆく山道、保津峡落合崖道。兄が転落し以降生き別れとなってしまう崖、落下岩
・お国が店を出す宮、北野天満宮参道鳥居下。


第5話「もしも鳥人間大会で優勝したら」1984.9.28

 トンデモ設定はタイトル通りの鳥人間コンテスト、賞金目当てで俄か工作大はやり。格段に飛距離を稼ぎ優勝するのはお姉が肩入れする表具屋の長次、しかしその工夫のハングライダーはワルの企みに利用された挙句、母とともに撃ち殺されてしまうのだった。

ロケ地
・一連の試し飛びのひとつ・浪人が墜落してくる路地、金戒光明寺長安院下坂。スキゾーが天狗の団扇をぱたぱたさせてちょっと飛んでみせる、本堂前石段
・鳥獲りに赴いた龍之助が長次の老母と会う、酵素河川敷の木。
・松岡藩上屋敷、相国寺大光明寺(門映り、方丈塀際に笠間藩の侍が潜む。内通者が誰何されるのは玄関前、南路地を通りかかったお国と勘平が塀から顔を出す斬られた男を見る)
・コンテスト、広沢池(足場組まれた汀は別のとこかも)
・長次が偵察させられる松岡藩に搬入される荷物の行方のシーン、大覚寺蔵(クレーン撮りで鳥瞰)
*勇次の店に糸を求めに来る長次、強度を増す話に「油か蝋を染ませて」、使う目的に「人をぶら下げる」とやるもんだから、勇次思い切りイヤーな顔。*今回の勘平のワザは以後多用されるリングふうロープ張り。勘平と言えば、今回ニワトリむしって作った「羽」でぱたぱたはたはた踊って見せる仕草がなんとも、気持ち悪くもカワイイかも。内股のオディールふう脚さばきが殊に。なんて芸幅の広い人なんだろう…。


第6話「もしも惚れ薬と眠り薬を間違えたら」1984.10.5

 文武両道で鳴らす行いすました松木藩の殿様、裏では自領で作った麻薬を江戸で捌き大儲け。家来の剣客・結城誠之助は殿に妻を所望されたのを機に藩を辞するが、麻薬密売を知る彼にきっちり魔手は伸びてくる。今回の頼み人は、夫妻の世話を焼いていた勇次。

ロケ地
・松木藩上屋敷、相国寺大光明寺(中仕切を望むアングル)
・夜釣りの勇次が同じく釣りの結城と出会う、嵐山公園中州(バックに中ノ島橋と堰堤)
・連れ立って帰る二人、犬使ったトリックで大八落として結城を負傷させる石段、金戒光明寺石段
・片腕での御前試合、相国寺方丈
・麻薬を隠した松木藩の荷駄が通る小仏関所、谷山林道か。
・麻薬で操られたライバルと果し合いの結城、酵素(ダート、河川敷)
・殿の意思に従わず自刃した結城の妻女の死体が捨てられる、桂川大堰
*今回飛ばした設定は見られず。タイトルは夜のおつとめ忌避に睡眠薬を求める勘平、片やお姉をコマすため催淫剤を買ったスキゾー、二人のお薬が入れ替わってしまう挿話から。


第7話「もしも九官鳥が秘密をしゃべったら」1984.10.12

 女に無体を働いては死に至らしめる変態色魔・能役者の宝春流家元の八郎。その行為を芸の肥やしとして庇う母や、手を貸す将軍御側用人がいるからたまらない。しまいに勇次を慕っていた娘が毒牙にかかり、託された簪に足し前をして仕事を要請する運びとなる。

ロケ地
・バードウォッチングのお国が崖下に落とされた女の悲鳴を聞く、保津峡落合落下岩(宝春流の弟子二人が逃げ去るのは崖)。同じく悲鳴を聞く森林浴のスキゾーたち、植林地の斜面、不明。
・宝春流家元邸、中山邸(門、参道)。能舞台は不明。


第8話「もしも密林の王者が江戸に現れたら」1984.10.19

 深夜の町に響くターザンの雄叫び、怪しく小屋根を這うチンパンジー。
ターザンロープはどこに結わえてあるんだとか、月山はいったい裸で生活するに適当な山なのかとか、突っ込む気も失せる人さらいと闘った果ての「他左」の立ち往生、子を思い友を思う気持ちに人も獣もないと真面目に強気の「お姉」が、ホロリとさせないでもないお話。ワルはお家乗っ取りのためには幼児も平気で殺す外道で、このへんはちゃんと必殺テイスト。頼み人が猿という展開に難色を示す勇次と新吉も妙におかしい。

ロケ地
・お姉が他左に保護される山、谷山林道
・養い児を取り戻した他左が追っ手に射殺される林、大覚寺天神島
*他左に阿藤海、化け物系もイケる。


第9話「もしも女房が裸婦モデルになったら」1984.10.26

 今回はタイトルも完全に付けたり、時の風俗をパロったような妙な設定。
粗筋は、小普請組頭を次々ハメて大金を作らせては始末する一味のお話。僧正、一世を風靡する絵草紙作者、変態くさい役者の男女と異様に怪しい一団が跳梁する。仕切はお国、消された小栗の、これも斬られた息子から仇討ちを託される。

ロケ地
・一人目の小普請組頭が縊死して見つかる、広沢池東岸(怪しの一味は屋形船から見物)
・「江戸城の菊」の作者・おりょうが開く菊の宴、枳殻邸芝地(池からゲストハウスを望むアングルもあり)。西洋騎士のカッコしたおりょうが渡ってくるのは侵雪橋、小栗に挨拶する際には回棹楼が映り込む。
・おりょうとのスキャンダルを瓦版に書き立てられた小栗が訪ねる天海の寺、相国寺(お小姓姿の役者にはねつけられるのは回廊、背後に庫裏。とぼとぼ去る小栗は法堂基壇)
*パロの基本はベルばら、絵草紙の主人公はおすがと安藤…。


第10話「もしも超能力でシャモジが曲ったら」1984.11.2

 幼児に念力があるかのように装い見せ物にする一味、これは隠れ蓑で実は盗賊。子らの一人が病気なのに医者にも見せず、念力で治るなどと嘯き死に至らしめる外道、助けようとした行者が殺され、子らは勘平のところへ駆け込んでくる。

ロケ地
・スキゾーが行者を拾うお堂、不明。
・子らが旅立つ道、北嵯峨農地


第11話「もしも父親が"娘よ"と泣いたら」1984.11.9

 娘が惚れた板前との仲を認め婿に据え、後継ができたと喜ぶ料亭の頑固親父、傍目にも幸福なこの一家が不幸のどん底に叩き込まれる。きっかけは娘に執着していた根暗青年、婿取りと聞いて逆上、陰湿な嫌がらせに走る。これが同心の倅で、父親は諫めるどころか後押し、手下の岡っ引がまた頑固親父に花会の場所提供を断られて恨んでいる始末。婚礼への妨害は仕切人たちがそれぞれにケアし無事に済むが、これに怒った馬鹿親子らは料亭に押し入って落花狼藉をはたらいたうえ、親父と婿に冤罪を着せ島流しにしてしまうのだった。

ロケ地
・力仕事のバイトするスキゾー、桂川堰堤下川中。
・料亭の娘・妙に迫る同心の倅、大覚寺護摩堂。勇次に阻まれ、悔し紛れに晴れ着を裂いて立ち去る、放生池堤石橋上。
・遠島に処せられた父と夫を追い大海に漕ぎ出す妙、広沢池か。
*悪党の妨害に遭う一家を手助けする仕切人たちがバランスよく描かれた一作。ゆえにバイト情報誌や流行歌等の小道具さして目立たず。


第12話「もしも江戸が厳戒態勢に入ったら」1984.11.16

 琉球のお姫様を入れ替えて、更なる悪謀をとはかる一味は薩摩藩。消されかかって逃げた姫を拾ったのは勇次、恨みの筋をしたためて自刃をはかるのを阻止し、ワルをさくっと始末しお姫様を元に戻してやるのだった。

ロケ地
・親覚姫の宿坊となる浅草観音寺、大覚寺大門。消されかかった姫が湯衣一枚で逃げる掘割、御殿川
・夜釣りの勇次が薩摩藩士から姫を隠してやる船、嵐山公園中州湛水域に繋留。
・江戸城イメージ、姫路城天守閣(全景)
・宿坊にワルを襲う仕切人たち、勘平の仕置は大覚寺大沢池木戸前、ロープ技のあとブレーンバスターと人間風車炸裂。
*「厳戒態勢」でワリを食うのは勘平、度を越した数の検問に引っ掛かり浮気デートに間に合わず。


第13話「もしも16000両だましとられたら」1984.11.23

 札差の野心につけこんで大金を騙し取る勘定吟味役。老中の名を出して拠出させた金を運搬する際、鬼婆が出たなどと強引な芝居を岡っ引に打たせて金を丸獲り。その「鬼婆」は、旅人を荒れ寺に誘い込んで一服盛り懐中を掠め取る女、十年前同じ手口で騙され死んだ札差の娘の成れの果てであった。

ロケ地
・品川へ一里半の街道、雲水と山伏が道端のアベックを嘆かわしいとボヤきつつ行く、桂川松尾橋下手右岸堤
・被衣の女に出会う、中ノ島橋(この後荒れ寺に誘い込まれる)
・勇次が行ってみる際も中ノ島橋を渡るが、女は橋下。
*勇次のみ一服盛られず、寝込んだ体には被衣が掛けられるという特別待遇。この色男、瀕死の「鬼婆」おりんを看取ってやる際、火傷跡を撫でて「きれいだよ」とやるのは、女殺しなのか魂鎮めなのか。*お国不在ここから。


第14話「もしも歳末富くじがイカサマだったら」1984.11.30

 セミヌードの女に富籤突きをさせて男たちを幻惑し、イカサマで丸儲けの一味あり。御開帳の弁天様に使われている女はヤクで操られており、琵琶法師の父のもとから拉致された身の上だった。盲目の父の五感は娘の悲鳴を聞き分けるが、二人ながら始末されてしまい、仕切の依頼は弁天様の後継にされかかった妹分から来る。

ロケ地
・イカサマ富籤の弁天様、吉田神社。富籤突きが行われる舞殿は竹中稲荷、娘の悲鳴を聞く琵琶法師は表参道石段、娘のことを聞きに行って始末されるくだりは本殿鳥居
・弁天様の「もと」の回想、父と旅路の道端で琵琶を弾き合わせる、桂川松尾橋下手右岸堤。もとの死体が上る汀、松尾橋上手汀。
*琵琶法師に織本順吉、弁天様を操る年増女に佐野アツ子と渋い人選。*今回の仕切はスキゾー、依頼者の若い巫女が若いお坊さんなら悪を許せない筈という発想で頼み込み。「仕切ってくれますね」の言葉もなんかカルい。*佐野アツ子は勇次と昔関係アリ設定で、新吉が疑り深い目で勇次の仕様を監視しているのも面白い。


第15話「もしも珍発明展が開かれたら」1984.12.7

 故郷の産業振興を背負って機を織る娘、酒癖のわるい父がいて酒代欲しさにライバル藩の意を受け、娘の仕事を邪魔にかかる。妨害をくぐり抜け織物を仕上げる娘だが、窮したワルに父ともども消されてしまい、新吉が恨みを託される。

ロケ地
・勇次と新吉が遠征しての仕事、鳥居本八幡宮(広場、石段)
・火打石を探すスキゾー、熊が出たと思い込み死んだフリをして旅帰りの勇次たちに笑われる、保津峡落合河口。
*娘と同じく酒癖の悪い父を持った新吉、急速に心を交わしてゆく。この経緯を横から見ていた勇次、冒頭の仕事で女を冷徹に殺した新吉に投げた嫌味を取り下げ。ただしキザっぽく。*事件の発端は諸国物産展、おさとがブースで機織り実演。スキゾーもブース借りてて発明品を発表するがことごとく失敗。*酒のみ親爺は江幡高志、似合いすぎ。


第16話「もしも討入りに雪が降らなかったら」1984.12.14

 忠臣蔵をパロった一話、真面目な中揩ェ邪魔なお局さまが、家老とグルになり謀殺するという筋立て。
舞台は播州・浅野家の江戸屋敷、謀殺される中揩ヘお浅の方で、対立するお局さまはお高の方、お浅の方づきの忠義の腰元はお石で、家老なんかモロの大野九郎兵衛。お浅の方を陥れる手立ての最初は、手文庫から金盗って窮地にとの企みで、これは実家から急遽補填して貰い凌ぐという、お料理違いや畳替えにあたるもの。そして将軍家の姫御輿入れの「使者」が到着の際の「衣装違い」まであり、最後は老松の見える「廊下」で「刃傷」を演出、庭にいたグルの中間が後ろからお浅の方を羽交い絞めにして「刃傷でござる」と騒ぐ悪ノリぶり、お浅の方は自刃を繕って殺されるが、形式は切腹の作法に則っていたりする。その上、「お石」が勇次にもしもの時は仕切をと頼んだうえで「お高の方」の駕籠に斬り込みをかけるというオマケつき。仕切の済んだ翌朝は雪、これを見て夕べに降ってたらと呟く勘平でシメられるが、そもそものっけから勘平の夢が山崎街道の定九郎(中の人は勇次)
*仕切に赴く新吉の台詞に「播州・浅野家」とあるが、元禄14年に除封となって以来赤穂は浅野じゃないし播州には他に浅野家無いので?だが、これも楽しいお遊び。


第17話「もしも江戸に占いブームが起ったら」1984.12.21

 父を亡くし叔父の家に寄食する若者、城郭の図面コンテストでトップをとり仕官を夢見るが、悪辣な叔父の手により母は汚され、図面を奪う過程で恋人を殺され、遂には若者自身も消されてしまうのだった。恨みの筋は、息子の墓前で自害した母が旧知のお国に託した形見によって果たされる。

ロケ地
・お勝が占い師の口車に乗り勘平にすっぽんを捕らせる水辺、大覚寺放生池堤
・麟太郎の墓、くろ谷か。
*占いブームは勘平夫婦の艶ネタに使われるほか、お国と麟太郎の接点の小道具。仕切の段で唐突に龍之助も帰ってきてフルメンバー揃う。


第18話「もしもソックリの殺し屋が現れたら」1984.12.28

 タイトルどおり各人に酷似した殺し屋が現れ、外道仕事をしてのける。相手が百化け一味と知り、一時活動停止を決め嵐の過ぎるのを待つ仕切人たちだが、江戸を出ろと迫られ、お国にハメられ危地に陥ったことの報復に勘平家の雇い人が殺され、仕切人たちの詳細を記した高札を立てられるにおよび反撃に出る。依頼は殺された雇い人から、彼は裏家業に手を染めていたが元締の死に遭い、陽の当たる道を歩もうとしていた矢先だった。

ロケ地
・偽者と対峙するお国、大覚寺五社明神
・別れに際して集まる林、下鴨神社糺の森池跡(紅葉)。勇次が去る道、泉川畔。新吉がゆく野道、北嵯峨農地。鳥を放つ龍之助、谷山林道頂上付近。船でゆくお国とお清、罧原堤下桂川。追ってくるスキゾー、左岸汀
*冒頭、ニセ仕切人が行う殺しをそれぞれが目撃する仕立て、もちろん反撃に際しても各人が自分の偽者と戦う作りとなっている。チームの人数が多いので長い尺となる。反撃のくだりは、同じ技を使う者との戦いとなり見せ場多し、しかしスキゾーのはなんだかよく判らないまま相手が倒れ「とにかくV」…。


・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪テキスト版目次 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ  ・サイトトップ