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第一シリーズ
暗剣白梅香 1989.7.12 通算1話 原作同名・1巻
鬼の平蔵がお役を退いてから急速に悪化する江戸の治安、京極備前守は急遽彼を復職させる。盗っ人どもは鳴りを潜めるが、活躍してもらっては困る筋から平蔵に刺客が放たれる。この暗殺者の内面と心の変化がドラマを作り、奇縁が交錯し哀れな結末を迎える。
ロケ地
- 鬼平解任以降出る凶悪な辻斬り、侍が抜く間もなく斬られる夜道、妙心寺春光院南路地(奥の蔵と塀は大庫裏)。
- 夜回りの平蔵、屋台に寄っての帰り刺客の気配に気付く橋、中ノ島橋。刃を交えるのは妙心寺大庫裏脇路地(原作設定は汐留付近、屋台の帰りではなく井上立泉宅を訪ねての帰り)。
- つけている香油からアシがつき火盗改に囲まれるも逃げた刺客・金子半四郎が、尾行する伊佐次の気配に足を止め鯉口を緩める堀端、大覚寺有栖川畔(河床から見上げ、伊佐次が隠れるのは川べりの祠)。
- 火盗改の動きを知り金子とツナギをとるため店を出る「仲介者」の丸太橋の与平次、駕籠が渡る橋は摩気橋(改修以前)。駕籠を降りるのは摩気神社楼門前、社務所裏を通り金子のいる蔵へ。蔵はよく似たものが社務所裏にあるが、扉が少し違う(最近改修された)。
- 事後、金子を哀れみ佐嶋に述懐する平蔵、中ノ島橋下手右岸河川敷。
キャスト 金子半四郎/近藤正臣 おえん/西川峰子 丸太橋の与平次/中田浩二 三の松の平十/中村又五郎 利右衛門/牟田悌三
*金子浪人が血の匂いを消すため塗りたくる香油は、捜査の糸口となるほか彼の人となりを端的に示すアイテム。鏡に向かい片袖抜いて塗ってるところは気味悪くも物悲しい。彼の殺気が消えてしまう原因のお女郎が、プロポーズをまったく真剣にとっていないうえ扱いがタダのお客というのも哀切。
原作では仲介者はおらず、金子は最初から平十と直に接している。ドラマでは中田浩二を斬ってから闇の元締めに会うので、又五郎丈の起用が生きてくる。
金子を「返り討ち」にする船宿の主、伊佐次が平蔵を訪ねてくる段で懐の匕首に気付くという伏線が憎い。
本所桜屋敷 1989.7.19 通算2話 原作同名・1巻
本所へ探索に出た平蔵は懐かしい人々と再会、追っていた事件は追憶の女の変わり果てた姿を見せつけることになる。
若き日の恋を抱えたままでいる親友、哀れな境遇から世を拗ねてしまった女、平蔵は桜花のもとに立ち尽くす友に声をかけず立ち去る。
ロケ地
- 小川や梅吉目撃情報を得て本所を探索の平蔵、八幡掘堀端。彦十がヤキを入れられているのを見る茶店は白雲橋上にセット、欄干越しに見る趣向。平蔵と彦十が話す姿をゴロツキが見て「鬼平」とビビるのは明治橋を見上げ。このあと訪ねる高杉道場跡へは堀を船で。屋敷は不明(低めの塀、草ぼうぼうの庭、庇つきのポーチも見える。設定通りに塀越しに桜)。
- 岸井左馬之助の回想、桜屋敷の娘・おふさと行き会う雨の路地、妙心寺大庫裏脇路地。
- 平蔵と左馬之助がおふさの嫁入り(船)を見送る橋、西の湖園地太鼓橋。
キャスト おふさ/萬田久子 岸井左馬之助/江守徹
*あばずれ女のおふさが絶品、お白州でもしどけなく横座り。
蛇の眼 1989.7.26 通算3話 原作同名・2巻(+1巻「座頭と猿」)
鬼の平蔵の勘ばたらきが、一見優しげな男の正体を峻別する。果たして名うての大盗だったその男は、仲間たちを震え上がらせている鬼平の雷名に激しい憎悪を滾らせていた。
ロケ地
- 五十海の権平と一味が処刑される品川の刑場、それを見ている白玉屋の紋蔵は罧原堤下河原。
- 雇われ浪人が平蔵を襲う道、大覚寺有栖川畔(五社明神脇)。
- 蛇の平十郎が狙う日本橋高砂町の道有屋敷、大覚寺。導入の外観は南塀を東から西にパン(平十郎宅の格子越し)、門は大門で手下が化けた蕎麦屋が店を出すのは参道石橋たもと。千賀道栄の揉み療治を終えて出てくる彦の市、紋蔵に蝋型を渡すお堂は護摩堂。
- 徳太郎とおそのがしけこむ屋形船、大覚寺大沢池畔(五社明神脇)。
- 平蔵が泳がせたおそのの前に現れる彦の市、金戒光明寺長安院下坂〜墓地際。
- 事後、新しい男を誑しこむおそのを見ての帰り、平蔵と酒井がくぐる門は黒谷三門。
キャスト 蛇の平十郎/石橋蓮司 白玉屋紋蔵/誠直也 彦の市/山田吾一 おその/松居一代
原作にもある天麩羅そばが出て、うさ忠と猫どのの蕎麦対決に。種は貝柱のかき揚げ。
血頭の丹兵衛 1989.8.2 通算4話 原作同名 1巻
密偵・小房の粂八誕生秘話。かつて掟を破った自分を放逐したおかしらを信じる粂八は、いま出ている急ぎ働きの「丹兵衛」は騙りだと、己が名を明かして平蔵に訴える。変節も見、変わらぬ心根も見て、粂八は鬼平の配下となる決心をする。
ロケ地
- 島田へ向かう粂八と火盗改同心たち、谷山林道(東海道)。
- 島田宿、同心たちとツナギをとる粂八、摩気神社境内。
- 丹兵衛が粂八に落ち合う指定の宿場はずれの橋、摩気橋。丹兵衛と手下がいる高倉は摩気民家裏手の「蔵」を映してから。
- 蓑火の喜之助が現れて丹兵衛の代わりに本格のお盗めをしたことを語る
の茶店、谷山林道にあしらい・遠景に富士山合成。
キャスト 丹兵衛は日下武史、蓑火のおかしらは島田正吾。
*グルメは「鮎飯」、猫殿のそれを貪り食ったことを久栄にねじ込まれる運び。
血闘 1989.8.9 通算5話 原作同名 4巻
女密偵・おまさ成立の話、荒れる「本所の銕」を母親のように叱った少女は、艶っぽい美女となって平蔵の前に現れる。しがらみから引き込みを務めていた彼女は、町で「鬼の平蔵」を見かけたことで運命を選び取るのだった。
ロケ地
- 平蔵がおまさを見かける下谷・広徳寺、仁和寺参道石段と茶店。平蔵と酒井は「茶店」で甘酒をやる。平蔵の姿を認めて立ち去るおまさは中門をくぐってゆく。ここは以降ツナギの場として使われる。
- おまさを引き込みに入れてある札差の用心棒を殺ったあと、亡骸を乗せて船でゆく一味、広沢池東岸付近。
- おまさと仁三郎のツナギ、広沢池北岸。
- おまさが平蔵を待つも仁三郎に「内通」が露見し拉致される広徳寺境内の祠裏、仁和寺九所明神脇と祠。おまさが落としていった「針」を追うくだりに観音堂脇石畳ほか一部に竹林(わらびの里か)。連れ込まれる家は広沢池東岸の「料亭跡」、門内外のほか前の小橋もはっきり映る。ここの設定は原作によると南葛飾郡渋江村・西光寺裏の化物屋敷。
- 火盗改へ注進におよぶ彦十が駕籠を走らせる道、大覚寺大沢池堤。暴れ馬に遭うのは五社明神(原作設定は浅草・門跡前通、但し彦十ではなく鶴やの船頭・由松)。
キャスト 吉間の仁三郎は磯辺勉、強面浪人は岩尾正隆に唐沢民賢、広徳寺の茶店親爺は北見唯一。
*平蔵が救出に入った時点で嬲られているおまさ、「その女の情夫」の言葉に涙するさまと、きりりと「密偵」の顔になる切り替わりが泣かせる。
むっつり十蔵 1989.8.16 通算6話 原作「唖の十蔵」 1巻
冴えない同心にかけた平蔵の情が裏目。冷たい嫁を持つ「唖の十蔵」は、己を恃みと縋る哀れな女と出会ってしまう。
ロケ地
- 十蔵がおふじを預けた押上村・喜右衛門宅、民家前田畔と長屋門。
- おふじが仙吉を見かけた亀戸天神、今宮神社。高倉脇の坂を中心に「蕎麦屋」や茶店を演出。
- やって来た仙吉を尾行し取り囲む火盗改、大覚寺放生池堤。仙吉が飛び上がり逃げる「欄干」は観月台。
- 掛川の太平のアジトである王子稲荷裏参道の料亭・乳熊屋、中山邸参道〜通用門。
キャスト 小野十蔵/柄本明 おふじ/竹井みどり 夜烏の仙吉/宮内洋 掛川の太平/浜田晃
*平蔵就任前からはじまる原作とは設定が些か異なり、賊は野槌の弥平ではなくて小川や梅吉も登場しない。また、亀戸天神ではなく柳島・妙見堂と記されているが、柳島村の妙見大菩薩・法性寺は天神川(十間川)を挟んで向かいあたりなので水辺の設定は原作通りととってよいかと思う。原作には捕物のシーンで「天神川の柳島橋」が出てくるが、又兵衛橋ともいうその橋のたもとに「妙見堂」がある。橋は北十間川との合流点に架かる。もちろん「妙見堂」のある柳島村は押上村の隣村で、同じく境を接する亀戸村にある臥竜梅が有名っぽい梅屋敷の持ち主が「百姓喜右衛門」だったりするのも面白い。「仙吉」逃走のくだり、原作では「小川や梅吉」が柳島橋の欄干へ躍り上がり、橋を挟んで向かいの堀左京亮下屋敷に逃げ込むが、橋たもとには堀丹波守三万石の屋敷があったと切絵図に記されている。
以下書き直し予定
「明神の次郎吉」1989.8.30 通算7話 原作同名 8巻
行き倒れを放っておけず埋葬したうえ遺品を届けてやる情深い盗っ人、そのお頭も本格の盗めをする大盗だがふとしたことから平蔵の網にかかる。次郎吉を過剰にもてなす左馬之助や平蔵に情報を上げるのをためらう密偵たちなど、その機微を描く細かい設定が秀逸。鬼平の剣友・岸井左馬之助が出る回にはこうしたものが多い。
ロケ地
- 次郎吉が宗円の遺品の銘刀を届けに来る左馬之助の寄宿先・押上村の春慶寺は西明寺山門。
- 盗めの当夜、新宿・宗清寺境内を動き回る櫛山の武兵衛一味、今宮神社。
- 信州・小田井へ宗円の供養のため旅立つ左馬之助、谷山林道。
「さむらい松五郎」1989.9.6 通算8話 原作同名 14巻
目黒・感得寺に両親の墓参の火盗改同心・山口平吉は帰途近くの目黒不動にも詣で、門前の桐屋で平蔵の妻・久栄に土産の黒飴を求める。袋を提げて境内の縁日をゆくうち「さむらい松五郎」さんではと声をかけられる、仁和寺中門(仁王門見下のアングル〜門見越しの金堂)。墓地は不明、ここだけ黒谷かも。声をかけたのは須坂の峰蔵という盗っ人で、山口をさむらい松五郎と思い込んでのこと、二人は見間違えても仕方ないほど似通った風貌をしていた。山口がうまく話をあわせるうち、峰蔵は再度会って欲しいと申し出る。今のかしらの血腥い急ぎばたらきが嫌で仕方ない峰蔵は山口と楽しそうに昔話や世間話をする、罧原堤川岸。
この後山口を信じきった峰蔵は松五郎の配下に加えてくれと申し出、今のおかしら・轆轤首の藤七の名も予定の押し込み先も明かす。帰る峰蔵を尾けるおまさと伊三次、仁和寺瓦練りこみ塀〜松竹オープンセット橋。突き止めた藤七のアジトには見張りがつく。
固めの盃を交わした帰途、峰蔵は目黒川畔でほんもののさむらい松五郎に声をかけられ混乱、怖気て逃げ去る(ロケ地、いずこかの池と思われるも不明)。松五郎は尾行していた火盗改に捕縛される。このことを同心たちやおまさとツナぐ平蔵、仁和寺九所明神。混乱のうちに江戸を売ろうと夜陰錠前はずしの七つ道具持ち出すため藤七のアジトに忍び込む峰蔵に平蔵が声をかける「これ盗っ人」。フリーズする峰蔵の前で藤七のアジトに討ち込む命を下す平蔵、乱闘のうえ制圧。
峰蔵と再度会う「山口」松五郎の座敷に出される鮎飯、設定は多摩川の鮎。
「兇賊」1989.9.13 通算9話 原作同名 5巻
年老い、死ぬまでに故郷を見ておきたいと旅に出た一人働きの盗っ人・鷺原の九平が帰途の倶利伽羅峠で耳にする二人連れの「鬼平の血を見なくちゃおさまらない」のひとことから話が始まる。峠、谷山林道。
夜回りに出る平蔵、柳原土手の呑み屋に入りかねてから評判を聞いていた芋酒を所望、親父は九平。他に芋膾を食し土産も包ませる。それに過分な金を置き、入ってきた夜鷹に酒を奢った挙句包んだ金を置いてやる心遣いに感服の九平。
店を出た平蔵は浪人の襲撃を受け(大沢池畔)抜き胴で仕留めるが、騒ぎを聞き先の[好きな浪人さん]ではと案じ出て来た九平が見たものは町方に指示し死体を火盗改役宅に運べと命じている姿。役宅へ帰る平蔵を尾ける九平、くぐり戸を入ろうとして振り返る平蔵が発する「親父、ご苦労」の一言にくたくたと崩れ落ちる。
直後九平は逐電、元盗賊で自分が説得し足を洗わせたおしづの店に転がり込む。ここで九平が見るのは倶利伽羅峠で鬼平の話をしていた男の一人。衝動に駆られこれを探索する九平、盗っ人宿と思われる青山の百姓屋を張り込む。
ここから出た男が入ってゆく向島の料亭・大村、中山邸参道と通用門。また、火盗改役宅へここから出た侍姿の男が入ってゆくのを見て混乱する九平、首を捻りながら市中を歩くうちおまさに見つかってしまう。急な病装うおまさを介抱しようとして胸を触った助平爺と言われ番屋に連行される九平、そこで己の手配書を見せられくたくた。引き出された火盗改の縁先で平蔵が用事で大村に赴いたことを聞き合点がいった九平は平蔵が危地に陥っていることを告げる。
大村に入った平蔵は刀を女中に預け「用事」の主・最上監物の待つ座敷に案内されるが気配に気付き緊張。果たしてそこに待っていたのは先頃より江戸を騒がす凶盗・網掛の甚五郎だった。辛くも斬り結ぶうち役宅から来た応援、しかし甚五郎は取り逃がす。
半月後の倶利伽羅峠、甚五郎と手下の二人連れが通りかかり地蔵堂で一休み、今度は江戸を火の海にしてと語るところへ堂裏から現れる鬼平、甚五郎を真っ向に斬り捨てる。
事後峠をゆく平蔵が伴ってきた九平を労いまた芋酒を呑みにゆくと告げる、谷山林道。
「一本眉」1989.9.20 通算10話 原作 「墨斗の孫八」「一本眉」13巻
ふたつの原作をミックスして作ってある一作。
かつての手下が働いた急ぎ働きの凶行を許せず、老いて出来た子のための盗めを諦め制裁に赴く「一本眉」こと清洲の甚五郎、果たせず佐喜蔵のアジトの目前で恐れていた業病のため命を落とす。その遺志を継ぐかのように佐喜蔵を斬り捨てる平蔵。
事後、甚五郎の手下・与吉に佐渡送りを申し渡し、その上で岡部の宿の遺児に金を託す平蔵、その後与吉が密偵となったことがナレーションで語られる、情感溢れる作。
「狐火」1989.9.27 通算11話 原作同名 6巻
おまさの「昔の男」狐火の勇五郎が狐火を名乗って義弟の働く凶盗を戒めに来る。鬼平の密偵としての立場と男への情の狭間で苦悩するおまさの心の機微がきめ細かく描かれる秀逸な一作。結局義弟の説得に失敗し囲まれただ一人斬り結ぶ勇五郎、そこへ現れる鬼平は盗賊を斬って捨て、勇五郎も義弟を成敗。畏まる勇五郎の腕の腱を斬り放免しおまさと共に解放してやるのだが、旅に没する勇五郎。再び密偵として復することを願うおまさに「俺を捨てていったくせに」の平蔵の名台詞。
ロケ地
- 元狐火の瀬戸川の源八の営む中川畔の新宿の茶店、山室付近の桂川か。
- 平蔵がおまさに凶行が狐火でないという根拠を尋ねる市ヶ谷八幡境内の料理屋・万屋の離れ、錦水亭。内部も使用、開け放たれた窓から八条池が見える。
- 木母寺近くの綾瀬川岸辺にある偽狐火・義弟の文吉の盗っ人宿、広沢池東岸の堤に板塀をセット。
「兇剣」1989.10.11 通算12話SP 原作 「兇賊」「艶婦の毒」3巻
京見物の鬼平は休むどころか大忙し、虫栗の権十郎一味を召し捕るという活躍を見せる。また市中で追われる娘を助け、これがもとで大坂の大盗・高津の玄丹に刺客を差し向けられる羽目になる。京都奉行所与力・浦辺の勧めで奈良見物に赴くが道中襲ってくる刺客と玄丹が狙う押し込み先をも防ぐという八面六臂の大活躍が描かれる。
ロケ地
- 父の墓に参る平蔵、二尊院か。
- 塔の前を通る平蔵、東寺。金閣と清水寺はイメージ。化野念仏寺の石仏の間をゆく姿も撮られる(これは原作にもあり)。
- 京を出立する鬼平一行、背後の寺は清凉寺本堂。
- 街道筋、木津川流れ橋。
- 石清水八幡宮への参詣シーンは本物を使用。
- 歌姫越えをゆく途中小休止の棚倉野(現・京田辺市)の川、天神川。
- 刺客一味が出て来る歌姫街道筋の堂、大覚寺聖天堂。
- 鬼平と浦辺がゆく歌姫越え、谷山林道。
- 刺客一味が小休止の原、酵素河川敷。鬼平を見つけたと知らせ入り走る、酵素ダート。
- 鬼平が襲撃される「柳本」の神社、犬飼天満宮。
- 大和・大泉村の庄屋・渡辺喜左衛門屋敷、大覚寺明智門(中の蔵も使用)。
- 奈良のイメージに薬師寺・大仏殿・興福寺などイメージとして使用。
*食べ物ネタは忠吾の作る茶粥。京懐石は見ただけで食べられなかったうさ忠、未練たらしく料理の名を列挙がおかしい。
「笹やのお熊」1989.10.18 通算13話 原作同名 10巻
冒頭、屋根の上の黄鶺鴒の求愛求餌が映し出され縁先の平蔵夫婦に場面切り替わる。天気のよい朝、「本所の銕」のむかし馴染み・お熊婆さんが役宅を訪ねてくるのが今回の捕り物の発端。お熊の懇意にしている弥勒寺の下男・茂平の急死に際し遺した大金から盗賊一味が知れ、探索の末つとめの寸前に一網打尽となる。
ロケ地
- 弥勒寺を表す大屋根、清凉寺本堂。
- お熊の茶屋は今宮神社門前のかざりや。弥勒寺境内に東門周辺。
- 畳屋の夫婦が目配せして合図の東両国の橋は中ノ島橋。
「あきれた奴」1989.10.25 通算14話 原作同名 8巻
盗賊を信じ切り大胆な行動に出る同心・岡村の剛腹さと、妻子を救われた恩を律儀に返す鹿留の又八と、事態を半年も放置し配下の詮索にも動じぬ鬼平の太っ腹が抑制の利いた静謐なドラマとして描かれる佳品。
ロケ地
- 岡村が身投げしようとした又八の妻子を救う両国橋、中ノ島橋。又八が大川に身を躍らせて逃げるのも同じ、いずれも夜間撮影。
- おまさが岡村の助けた母子の身の上を語る水辺、広沢池観音島祠、小雨が降っている。
- 岡村が又八を捕えた谷中門前古町の正林寺、妙顕寺。尊神堂と三菩薩堂間の渡廊(現在は消失)、参道塀際(賊が塀を乗り越えるところへ通りかかり)。
- 清五郎に紋三郎を引き合わせられる又八、大覚寺天神島石鳥居前の水際(回想シーン)。
*原作では同心は岡村ではなく小柳。グルメ談義は五鉄の亭主が身投げ未遂女に出してやる里芋と飯蛸の煮物。ぬめりをとってはいけないと力説。
「泥鰌の和助始末」1998.11.1 通算15話 原作同名 7巻
商家の蔵に盗み細工が見つかり大騒ぎ、大工の帳面から和助の名が浮上。頭の死後足を洗った和助だが、貰い子に出した息子が勤務先で濡れ衣を着せられ首を括ったのにその商家・小津屋を狙う。盗み金を搬出するところに盗賊改の手が回るが、一人逃れた和助は船上から堀に金と証文を投げ捨てるのであった。これが元で小津屋は傾き、潰れる。何年も前に仕掛けておいた盗み細工を手際よく外し蔵を破るシーンは圧巻。
ロケ地
- 磯太郎に店での悩みを相談される和助、大覚寺天神島大楠の根方。
- 小津屋の蔵、大覚寺明智門入ってすぐの蔵。
- 金を運び出す日本橋川の汀、広沢池東岸。
*原作の平蔵の古馴染みで「恩人」の剣客のエピソードがすっぱり省かれている分、和助の人情話が前面に出る。シンプルでいいかも。
「盗法秘伝」1989.11.29 通算16話 原作同名 3巻
浜松へ叔母の法要に赴く平蔵、大井川の渡しでちんぴらに絡まれている夫婦を助けるが、役人は主家から金を盗った女として引き立ててゆく。
この行動を見て人柄に惚れこんだ一人働きの盗っ人・伊砂の善八は平蔵にまとわりつき仕事の手助けをしてくれと依頼する。ターゲットは助けた夫婦の女房の主家・升屋で、道中聞いた悪評やこれに賄賂を受けている宿役人たちを見た平蔵は含むところあって善八の盗みに同行、川止めまでして踏み込んできた役人たちとひとしきりやりあったのち身分が明かされるのだった。
老境に差し掛かり行く末を思い平蔵との邂逅を心底から喜ぶ善八の描写を主題に軽妙なドラマが進行、血腥い殺陣も無し。
ロケ地
- 大井川渡し、大堰川か。
- 平蔵にアプローチかける善八、祭礼の村の橋は摩気橋(橋脚は木)、お宮さんは摩気神社参道。街道の茶店、不明(溜池際、道側は切り通しか)。
- 女房を取り返すのに鎌持ち出してきたものの立ち竦む弥吉と出会う平蔵、植林杉の林道。話を聞いてやる宮は摩気神社本殿脇(覆屋の下)。
- 善八が根方に金を隠していた木、スダジイか。
*善八はフランキー堺。不正蓄財の宿役人は津村鷹志。
「女掏摸お富」1989.12.6 通算17話 原作同名 2巻
掏模の元締に育てられた女の有為転変を描く。
ロケ地
- 冒頭、石段で転ぶふりをして財布を掏る付け黒子の女のシーン、金戒光明寺。
- 王子権現に詣でる鬼平と三沢仙右衛門、今宮神社東門前。権現前の茶店での掏模の女を見張る鬼平と彦十、今宮神社門前茶屋のかざりやの床机。権現に額ずくお富、今宮神社本殿。権現の縁日、今宮神社境内。
- 娘時代のお富、初めて掏模をはたらく縁日、大覚寺五社明神前に仕立てたセット。
- 岸根の七五三造が失敗り片腕を斬りおとされ川に落ちる、嵐山・中ノ島橋。
- 父の死後市兵衛の店に身を寄せたお富が卯吉に求婚される川のほとり、上賀茂神社・ならの小川。
- 腕を失くした七五三造がお富に無心をする行人塚の林、下鴨神社・糺の森の池跡。根方に石仏があしらってある。
- 事の終わったあと、血が騒ぎ掏模をはたらいてしまったお富、掏った財布を流す上賀茂神社・ならの小川神事橋下の水場。平蔵が火盗改長官として現れお富の指の筋を斬り立ち去る。
*グルメ談義は仙右衛門方で振る舞われる葛ひきの納平汁を賞味した平蔵が提案する蕎麦粉ひきの趣向。「味の勘ばたらき」と笑う。確かに野趣溢れる一品かも。
「浅草御厩河岸」1989.12.13 通算18話 原作同名 1巻
いすかの喜左衛門の手下・錠前外しの松吉、本田博太郎。親孝行を愛でた平蔵の情に救われ赦免となり平穏な暮らしが続く。
或る日持ち込まれた大店の仕事、オルゴールの鍵開け。持ち込んだのは実は盗人・海老坂の与平。松吉の親父(これも元盗人)は無責任にも「つとめ」を唆す。松吉が遂に与平を訪ねてしまった夜、親父の軽口で夫の来歴を知った女房のお梶、別れを持ちかけるも松吉は火盗改の手先なのを利用し誤魔化す。居心地の悪そうな笑み、本田博太郎の真骨頂が良く出ている。
与平のつとめの鍵を細工していてお梶に問い詰められ白状する松吉、女房は肝を据え松吉を送り出したあと鬼平に密告。与平のアジトを急襲する平蔵、与平は松吉を逃がし捕縛される。事後、件のオルゴールを弄り回す鬼平夫婦の描写が優れもの。
再び松吉に情をかけ見逃す平蔵。松吉は父を荷車に乗せ故郷を目指す。荷車を押すお梶とのやりとり、必殺仕舞人の直次郎を彷彿とさせる。
*原作に松吉(岩五郎)の眼光を「山林の闇の彼方の得体の知れぬ物音へ相対する獣のそれ」とあるのがキャスティングの理由か。獣性と子犬のような人懐こさを同時に演じられる役者は凄い。
ロケ地
- オルゴールの鍵を開けたあと竪川掘割で酒井とツナギの松吉、罧原堤下河原。水面は原作設定通り夕照に輝く。
- 海老坂の与平のターゲットの本郷一丁目・醤油酢問屋の柳屋の蔵の型を取りに入る松吉、大覚寺明智門入ったところの蔵。
- ラスト、逐電し故郷・越中を目指す松吉一家、谷山林道。
「むかしの男」1989.12.20 通算19話 原作同名 3巻
甲州まで平蔵が出張中に捕縛された嘗役を取り返しに動く盗賊一味。ターゲットとなるのは久栄、平蔵と結ばれる前に関係のあった御家人・近藤唯四郎が盗賊の走狗となって現れる。気強くはねつける久栄だが、姪をさらわれ窮地に陥る。しかし息子の辰蔵と酒井の働きで姪を取り戻し一味も捕縛、帰着した平蔵は久栄との関係を吹聴し高笑いの近藤にのろけ混じりの応対、漏れ聞いた久栄の緊張から解放された表情が秀逸。
*女房の手をとる鬼平、辰蔵が走ってくるとぱっと手離すのが笑える。今回お手柄の息子に紙入ごと遊蕩の軍資金渡す久栄「殿さまのような男になって貰いたい」…いいのかなぁ。
ロケ地
- 甲州へ出張の平蔵がゆく山道、谷山林道切り通し。途中小休止のほうとうを出す小仏峠の茶店、頂上付近作業場にセット。山なみの眺望は別の切り通しから。
- 久栄が妹と参詣し近藤が灯籠脇から見ている神社、梅宮大社楼門〜舞殿〜本殿。
- 久栄が近藤に呼び出される音羽護国寺門前の茶屋・よしの屋の庭、梅宮大社神苑参集所。
- 役宅で禁足中の辰蔵を誘い出しに来る悪友たち、妙心寺大庫裏西側通用門。
- 姪が誘拐されたあと久栄が近藤に呼び出される浮州の森、下鴨神社糺の森池跡。
- 人質交換場所の本郷林照院、粟生光明寺。本堂前境内から石段上部、駕籠が置かれるのは踊り場、人質が出て来るのは墓地付近から、久栄たちと入れ替わりに辰蔵と酒井が駕籠かき姿で上がってくるのは石段下部。
「山吹屋お勝」1989.12.20 通算20話 原作同名 5巻
平蔵の従弟、巣鴨のお大尽・三沢仙右衛門が年甲斐も無く惚れこんで一緒になると騒ぐ茶屋女は凶盗の仕込んだ引き込み女だった。せっつかれて仕方なくお勝を見に行った平蔵は、掴んだ手首を返す妙な鮮やかさに疑義を抱き調査を下命。調べに入った密偵・関宿の利八はお勝がかつて夜兎の配下だった頃惚れあったおしのと知る。利八はおしのとの不義ゆえ掟により指を詰めさされたのだった。
お勝と顔を合わせずその場を去った利八は調べの上「おしの」が以前と同じく盗賊の配下の一人と情を通じていることを知り、男と共に逃がしてやろうと図るが、間わるくうさ忠のツナギ入り利八をイヌと知ったお勝はお頭の霧の七郎のアジトに走りこみ逃げろと叫ぶ。お勝がそこで見せられたのは恋人の惨殺死体、お勝にも断罪の刃が振り下ろされるところへ走り出た利八は自身にそれを受け女を逃がそうとする。しかし献身虚しく女の胸にも霧の七郎一味の刃、ここへ討ち込む火盗改、平蔵は瀕死の利八に女は浅手と言いまたこれも虫の息の女の手を握り頷いてやり見送る、鬼平の慈愛。
ロケ地
- 巣鴨大尽の屋敷、摩気の民家。
- 王子権現門前の料理屋・山吹屋、不明。
- 調べに入った利八がお勝を見て「おしの」であることを知り悄然とゆく川辺、上賀茂神社ならの小川。
- お勝の「男」と接触し逃亡を勧める利八、雨の中泥に塗れ争う、上賀茂神社渉渓園。
- 霧の七郎のアジトの駒込片町の数珠屋・油屋、今宮神社東門外のかざりや。
- 事後、怒鳴り込んできた仙右衛門から逃げ出し役宅通用門から出る平蔵、妙心寺大庫裏西側通用門。
「敵」1990/1/14 通算21話 原作同名 4巻
盗めをやめている大滝の五郎蔵、しかし配下の文助が病篤く余命幾許も無いのを知り、苦界に身を沈めた文助の女を請け出すため再びの盗めを決心。だがかつての手下は掟に外れた小妻の伝八に籠絡され五郎蔵を裏切る。伝八はまた自分が殺めた五井の亀吉の息子に仇は五郎蔵と偽り伝え、息子は五郎蔵に斬りかかり手に掛かってしまうのだった。
裏切りのアジトで窮する五郎蔵、そこへ鬼平の急襲。計らいで仇を討った五郎蔵はその後平蔵の密偵になることを諾い、平蔵は支度金として文助の女の身請け料を用立ててやる、昔気質の盗賊・五郎蔵と鬼平の機微通じ合う人情噺。
ロケ地
- 本所仲の郷本町如意輪寺門前の花屋へ入る五郎蔵を見る岸井左馬之助、建仁寺三門〜放生池石橋。くぐる門は神光院山門にスイッチ、花屋は水場まわりにセッティング。盗っ人宿と推測し盗賊改へ足を向ける岸井の場面は再び建仁寺へ戻り、禅居庵と久昌院間の路地・クランク部。
- 五郎蔵が亀吉の息子・与吉に斬りかかられる三国峠、谷山林道切り通し(両側)。
- 坊主の湯、高雄の指月亭。
- 葛西から五郎蔵を訪ねてきた手下とツナギ、神光院本堂裏手。
- 葛西のアジト、萱葺きの大きな民家、不明。
- 亀吉を手に掛ける伝八、不明(罧原堤下にしては水量が疑問)。
- 事後、身請けした文助の女房を伴い行く五郎蔵、木津堤か。
「金太郎そば」1990/1/24 通算22話 原作・他作品 「にっぽん怪盗伝/金太郎蕎麦」
金太郎そばの女将・お竹、片袖ぬいて出前する肩には見事な金太郎の刺青。恩人のくれた藁の馬(東北地方の民具)をお守りにしている。この民具は盗賊・藁馬の重兵衛が盗みのしるしに置いていくもので、これを軸に話が展開してゆく。盗みのシーンも無く立ち回りも無い話、「にっぽん怪盗伝」を原作に持つ作。原作を大幅に改変ししんみりした人情話に仕立ててある。お竹を裏切った伊太郎の髻を切り落とすエピや、ラスト平蔵の手にかかる際に重兵衛がお竹を大慈大悲の観音菩薩と表現するシーンは泣かせる。
ロケ地
- 金屋の息子・伊太郎がお竹とデートの場面は上賀茂神社ならの小川・神事橋付近。またお竹が伊太郎の婿入り話聞き貰った簪を川に流すのは神事橋下手右岸の水場。
- お竹と由松が金太郎蕎麦の店を出して一年目のお礼参りに赴く、北野天満宮地主神社。
「用心棒」1990.1.31 通算23話 原作同名 8巻
味噌問屋・佐野倉の用心棒・高木軍兵衛は見掛け倒しの張子の虎で、店に入り込んでいた盗賊の引き込みに弱味握られ脅され金蔵の鍵の金型とり渡す羽目に。彼を憎からず思っていた佐野倉の女中・おたみは事を知り諭す。二人は以前市中で狼藉者を容易く捻る姿を見た浪人者「木村平九郎」に縋る。これはもちろん鬼平で、火盗の人数手配したうえで高木に加勢し事なきを得る。
ロケ地
- うさ忠が役宅に使いを頼んだ蕎麦屋の職人が賭場の手入れと思い船宿に注進、その夜船上で実は盗っ人の正体明かされ刺される、広沢池東岸。
- 蕎麦屋の高木軍兵衛が賭け勝負挑んできた浪人にのされる林、相国寺法堂前疎林(原作設定・州崎観音)。
- おたみと葛西からの帰り高木が通りかかる水辺、大覚寺大沢池放生池堤。同じ浪人が若侍にからんでいるのを平蔵が捻る、大覚寺護摩堂(原作設定は深川の三十三間堂)。高木が平蔵を呼び止める、大覚寺護摩堂裏手の石仏群前。盗賊・馬越の仁兵衛一味が火盗改の手勢と斬り結ぶ、大覚寺五社明神。
原作とは設定をかなり異にするがすっきりとおさまっている。高木軍兵衛の平蔵評「怖く優しく思い遣りがあり暖かいがやはり怖い人」は原作そのままに語られる。原作にある万七の兎汁のエピソードは設定変更で省かれるがドラマでは深川飯の味噌か醤油かの議論に。
「引き込み女」1990.2.7 通算24話 原作同名 19巻
築地鉄砲州で一人働きの盗賊・磯部の万吉を目撃する五鉄の三次郎、探索に出たおまさが渡る深川万年橋、中ノ島橋。旧知のお元が佇むのは堰堤脇。奉公先の菱屋に入った引き込みと推測したおまさは話を平蔵に上げる。お元の処遇はおまさに一任される。
お元が立ち寄った茶店に偶然を装い入るおまさ、再会を喜ぶお元、大沢池畔。再会を期し別れる、放生池堤。
その夜お元は蔵の金型とりツナギの座頭に渡す。頭は駒止の喜太郎、お元はその情婦。
おまさを呼び出し悩みを打ち明けるお元、今宮神社合祀摂社前。盗めのことは隠し奉公先の旦那と割り無い仲になり出奔を促されていることを語る。おまさは駆け落ちをすすめる。磯部の万吉がこの様子を窺い見ている。押込みの当日、店を出て旅装束のお元、声かけるおまさ、斬りかかってくる万吉、阻む沢田同心、中ノ島橋。一言も発せず去る沢田に深々と頭を垂れるおまさ。
この後菱屋に押し入った駒止一味は手配の人数に捕縛、菱屋主人にお元は戻らぬと告げる鬼平。お元を逃がしたおまさは平蔵に謝罪、同心たちに礼をと返す平蔵。ラスト、旅路のお元の姿に引き込み女の末としては稀有な幸運とナレーションが入る。原作設定では捕縛逃れた万吉が三年後にお元を殺害することになっている。密偵に対する平蔵の心持ちが主題なので映像ではテレビ放送の設定のほうがテーマが際立つかも知れない。
「雨の湯豆腐」1990.2.14 通算25話 原作・他作品 「殺しの掟/梅雨の湯豆腐」
浅草寺の縁日、蝦蟇の油売り見ている越後屋を針で一突きの殺し屋、居合わせた平蔵駆けつける、清凉寺境内参道。
ヤサへ帰る殺し屋の時次郎、カラスを飼う楊枝職人。上松の清五郎来訪、越後屋殺しの半金持参し新たな殺しの依頼。ターゲットの辻屋の女房・お照の名聞き動揺するも受ける。
神田明神へ参詣のお照、北野天満宮。参道〜中門〜本殿。本殿裏でお照に声かける大工の為吉、時次郎尾けてゆく。そのさまを参道の屋台陰から見ている火盗の酒井と伊佐次。
報告を受けた平蔵、浅草寺での一件からの勘働きで時次郎探索を下命。
時次郎には重ねての依頼、大工為吉の殺害。時次郎と為吉は昔同じ頭の下にいた盗賊仲間、照は頭の娘。照に手出し為吉にボコられ不能となった時次郎は以来ロンリーとなり殺し屋に。
関わりがあった人間のコロシに苦悩し消耗する時次郎、ぎらつく眼とカラスの赤い口のコントラスト、「適材」を配し洗練されたビジュアルに仕上がっている、さすが鬼平スタッフ。
殺し屋として歯車の狂った時次郎は為吉殺害現場に得物残してしまう。思い余って照に上方へ逃げようと持ちかけるが自身の殺害を元締に依頼され破滅に向かう時次郎。
藤枝梅安ものを原作に頂く異色作、時次郎のキャスティング壺ハマり、顔見た女児が泣き出すシーンも。
ロケ地、浅草塩入土手下という設定の時次郎のヤサ、民家。
「流星」1990.2.21 通算26話SP 原作 「大川の隠居」6巻、「流星」8巻
大坂、生駒の仙右衛門が凄腕の浪人・沖と杉浦に鬼平の殺しを依頼。
江戸では平蔵が風邪で寝込んでいる。その枕頭から煙管が盗まれる。引退した盗賊・浜崎の友五郎の仕業で、平蔵は粂八を使い悪戯仕掛ける。その際山谷堀で友五郎と昔語りする粂八、広沢池畔。
蠢動をはじめる生駒の仙右衛門の魔手。盗賊改同心・小柳の妻女が外出先で惨殺される、妙心寺大庫裏と霊雲院の間の路地(設定・市ヶ谷七軒町)。その後木下同心・下男の治兵衛と殺され厳戒態勢に入る鬼平、その間隙をつき次々と出没する凶盗。京極備前守の呼び出し受ける平蔵、大覚寺五大堂(設定・京極私邸)。助勢の人数回すと言う京極に盗賊改の名に関わると自力解決を望む平蔵。見回りに出た夜の市中では密偵たちが手分けして見張りに出ているのを本来の業務に戻れと退かせるも気遣いにせきあげる鬼平。
友五郎の勤める船宿・加賀屋へ訪ねてくる仙右衛門とタッグの盗賊・鹿山の市之助の手下、浅草・橋場の大川端で身内を人質にとられ盗めの話呑まされる友五郎、広沢池。
巣鴨・本明寺へ凶盗、寺僧以下を惨殺し財を根こそぎ盗む、外観遠景は近江八幡の長命寺。探索中、小休止の竹林で手がかり模索し話し合う平蔵たち、鳥居本か(林床に巨石)。同心・小柳の思いつきで川越に探索の手出す。
板橋宿はずれ、川越街道への道をゆく平蔵に馬上からいきなり斬りかかってくる仙右衛門差し回しの殺し屋・沖。体勢を崩しながら崖道を駆け下り小川の中で斬り結ぶ平蔵、数合にて沖を斬り捕える、嵯峨酵素。役宅で激しく沖を責め問いする鬼平、自ら割れ竹を振るい遂に染井村のアジト吐かせる。早速踏み込むが一味はおらず監禁されていた友五郎の身内が発見される。手がかりなくし窮する平蔵のもとに川越から急報、川越水路起点近くの福岡村の新河岸川の岸辺の廃寺に鹿山一味のアジト発見の報、ロケ地河畔の竹林から亀岡盆地を流れる桂川と思われる(要確認・キャプチャ)。川越へ急行する盗賊改、川越街道に馬を走らせる、下鴨神社糺の森・馬場。荷運び出す寸前に打ち込む盗賊改、平蔵は離れた場所で船で待つ。そこへ友五郎の操船で逃げてくる鹿山一味、前へ出張る平蔵の乗った船、それを見てわざと船を座礁させる友五郎。捕物が終わり船に座り込む友五郎に優しげになぜ逃げなかったかと声かける平蔵、空に流星。
→鬼平犯科帳表紙
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