銭形平次
  348〜364話

相国寺大光明寺南塀キャスト
銭形平次/大川橋蔵
お静/香山美子 八五郎/林家珍平
おゆき/永野裕紀子 お勝/武田禎子
為吉/神戸瓢介
万七/遠藤辰雄 清吉/池信一
樋口一平/永田光男


第348話「初春 押しかけ女房」1973.1.3 27

 とんだ騙り男の甘い言葉を信じ、「銭形平次の嫁」になりにやってきた田舎娘からはじまる珍騒動。お屠蘇気分もそこそこに贋金事件を追う平次は、お静に迫られニセ平次のもとに赴き、そこで思わぬ手がかりを得る。

 ロケ地、「押しかけ女房」おたみの回想、ニセ平次が簪をくれて所帯を持つ約束をした佐倉の水辺、広沢池観音島。おたみを連れて浅草の神社へお参りのお静、今宮神社本殿、お参り後団子を食べる茶店は門前茶屋・一和。葛西村の清六の仕事場、不明(平次が偽者とやってくる道の遠景に豪壮な屋敷、とっつぁんの家は溜池端)
*おたみに沢田雅美、ニセ平次の飾り職人に山田太郎。ニセ平次の持つ十手が大笑いの特大サイズ、これにカチンと来る親分も傑作で、最後は赦してやる段で樋口さまと金棒だ火箸だと笑い話に。ニセ平次に話を聞きだす親分はコミカル路線、いたずらっ気たっぷりにニセ者をのせて喋らせる。葛西村ではニセ者を持ち上げてついて来ている設定なので、親分は尻ッ端折りしてなくて裾かっさばいての立ち回りを披露。


第349話「わんぱく純情」1973.1.10 38

 悪たれのいたずらガキは、ふだんの行動から殺しを目撃したのに信じて貰えず、というおきまりの話。母が酒肆勤めなため淋しい、庄太の心を慮ってやる親分は冷たい大人にお説教。

 ロケ地、庄太が万七を騙したり塒にしていて殺人を目撃する百姓小屋、大覚寺大沢池畔にセット。嘉藤次の調書を見た平次が出てくる神奈川奉行所、大覚寺明智門
*怪しさ満点の悪党は海賊一味、甲比丹(カピタン)の傳次なんて二ツ名がいたり、温厚な町役を装っていたり、服装がケバ過ぎて親分に見透かされる下品な女も←三島ゆり子。*万七へのイタズラの一つ、腐った櫓がクライマックスの伏線に。坊のくりくりお目目が可愛いが、甘やかすとつけあがりそうな油断ならない感じも巧い。


第350話「三人の牢破り」1973.1.17 38

 傷ついた脱走犯を捨て身で匿う女、裏には哀れな経緯。はじめ高利貸しの証文を「焼いてくれた」賊に報いるべく行動する女だが、状況が判るにつれ、思いは逃げ込んできた男個人に向いてゆく。

 ロケ地、小伝馬町を破牢した男たちが酔漢の服を剥ぐ橋、中ノ島橋。逃げた賊の一人が兄貴分と会うくだり、潜むのは橋下手・右岸の小溝に架かるステップの下(材は木と縄の模様)で、兄貴分が出てくるのは橋下(設定は両国橋)
*脱走の際肩を撃たれ酒肆に逃げ込んだ賊は森次浩司、女将は森秋子。のうのうと神田に店を開いていた賊の首領は外山高士。


第351話「女将棋指し」1973.1.24 27

 旅の将棋師が殺された一件から浮かぶ、おさまりかえった富商の過去の悪行。捕物名人の泣き所・将棋のヘボさを笑い話でたっぷりからめ、推理はいつも通りの冴えを発揮、悪党にボロを出させる大芝居に打って出る。

 ロケ地、旅の将棋師・文吉の死体が見つかる川端、下鴨神社泉川畔。仏を見て声を上げた娘を尾行する八、糺の森〜撮影所セットにスイッチ。解き放ちになったお香代の行く手に用心棒連れで立ちはだかる浜田屋、河合社裏手〜立ち回りは池跡へ。
*香代は早瀬久美、文吉は鮎川浩、浜田屋は河村弘二、平次の将棋の師匠に西川敬三郎、ラス立ち細いほうの浪人は福ちゃん。*今までもちらちら出てきた平次の将棋の腕、八どころかお静にも敵わぬレベルと判明、皆にあんたホントに銭形平次?などとひどい言われよう。せっかく師匠に教わった妙手も見透かされフテ寝の親分が可愛い。このほか、旦那衆釣り込みのお芝居で目こぼし料を求めるいたずらっぽい目つきも傑作。


第352話「谷中河童横丁」1973.1.31 38

 ミヤコ蝶々の母もの。20年前捨てた娘を求め江戸へやって来た浪花女は、立派に育ち婚礼を控えたその子を陰ながら見るが、子の父の島抜け男が関わってきてしまう。

 ロケ地、和泉屋をのぞいた帰り、お市とお参りのお仲、吉田神社竹中稲荷本殿。お市が内緒と和泉屋の娘が捨て子と平次に耳打ちするのは参道重ね鳥居。和泉屋の娘をさらってゆく代貸たちと立ち回りの平次、相国寺弁天社脇。
*お仲にミヤコ蝶々、はじめ我が子かと訪ねてゆき以降も関わるやさぐれ三人娘のヘッドは土田早苗。子の父は北村英三、兄弟分の制裁覚悟で娘たちを助けるかと思いきや泣きは芝居という極悪人。三人娘にいっぱい食わされ代貸に泣きつく悪徳高利貸しは藤尾純。*タイトルの「河童」の訓みは「がたろ」、三人娘の住む「大坂」者が寄る長屋を謂うもので、職を指したものではない模様。今回も河内というと河内音頭。


第353話「狙われた町奉行」1973.2.7 38

 お奉行暗殺計画情報がもたらされ情勢は緊迫、しかし話の出所が怪しいほか嫌味ったらしい火盗改が平次のまわりをうろつき、加担者と思われる男女は相次いで消され事態は混迷するが、平次は理詰めで真実に迫る。

 ロケ地、お奉行登城下城の道を固める町方一同、奉行の駕籠がゆくのは相国寺湯屋前〜弁天社脇〜鐘楼前〜林光院(訪問先の本多家?)へ入る(平次や樋口さま以下この付近の物陰や林間に潜む)。町をゆく火盗改の川辺に声をかける妹、永観堂弁天社鳥居前池端(茶店の床机あしらい)。川辺宅に小間物屋に化けて探りを入れる八、そこへ帰宅した川辺が歩く前庭、相国寺塔頭か(苔庭と石畳)。お奉行のお忍びを狙う浪人たちが潜む建物、上賀茂神社奈良社。奉行の駕籠を襲う一味とチャンバラは北神饌所前、川辺とお奉行が語り合うのも同所、その頃まだ立ち回り中の親分が浪人をシメているのはならの小川畔。
*お奉行は江見俊太郎、悪役じゃないときは上品さが線の細い優男になるのが面白い。大目付への昇進を断った清廉さが災いする設定、実はお奉行と同じ性質で硬骨漢だった川辺は吉田輝雄、小津作品でお見かけしたことが。獅子身中の虫は高桐真、黒幕の旗本は高野真二、浪人たちは平沢彰・柳原九仁夫・笹木俊志と常連の悪役陣。*平次が覚悟を迫った元吟味与力は切腹、黒幕については詳らかならず。


第354話「万七子連れ唄」1973.2.14 28

 町方が躍起になって追う凶賊、一味の男に運命を狂わされた女を万七が保護。二人は心を通わせるが、立場の違いは越えられず別れが待っている。

 ロケ地、万七がおとよに声をかける橋、中ノ島橋(その後の入水は映像なし)。万七が疾風組にボコられ因果を含められる夜道、相国寺弁天社前〜鐘楼脇。十手返上と言い出した万七に事情を聞く平次、大覚寺天神島祠脇。江戸を売ろうとしていた一味のヤサに討ち込み大捕物の寺、丹波国分寺境内(夜間撮影)。おとよが江戸を去ったことをまだ知らず坊と縁日をゆく万七、木島神社参道。
*おとよは弓恵子、彼女の元情夫(疾風組)に穂積隆信。*おとよを敢て引き止めない平次、彼女が万七の亡妻に酷似という事実を慮ってのこと(万七の真意は不明)。


第355話「地獄を告げる鐘」1973.2.21 28

 冤罪事件に取りかかる平次、しかし担当は酷薄な鬼与力で痛め吟味のすえ自白をとり、遂に白州が開かれることに。期限を切られた親分は命を賭して悪党に向い、その行為は鬼の心をも動かすのだった。

 ロケ地、八丈島遠島の罪人が船に乗せられる番所、琵琶湖西岸・浮御堂か。失踪した、鍵を握る男の実家がある柴又へ向かう平次と為吉、広沢池東岸
*罪人に情けをかけるもののたばかられ腹を切った父を持つゆえ鬼となった与力、息子と今生の別れをしている老婆を突き飛ばすなどばりばりの悪人面が、自ら非を認め職を辞する潔さを見せさばさばした顔で歩み去る「いい人」に。悪くない戸浦六宏が、悪人面と善人面同時に拝める貴重なお話。*事件は阿片抜け荷の金をめぐるいざこざ、捕まってエラい目に遭う男以外、殺されてるのもみんなワル。手蔓を辿ると糸が切れ、証人を確保するとかっさらわれと起伏の多い話、冤罪の男のいる牢に火が迫ってお解き放ちなんかもある。このときの牢奉行と平次のやりとりも情味深い。


第356話「巳之吉いのち」1973.2.28 38

 自首しお咎めも軽いと思われた男が獄死、無惨な死に様の裏には、というお話。女房の復讐譚と謎解きが緊迫したドラマを作り、テーマは涙の夫婦愛。

 ロケ地、巳之吉について担当した馬道の勘助に尋ねる平次、今宮神社東門内側・石橋たもとに茶店をしつらえ(茶店の女将は後に「刃傷事件」目撃を証言)。お房が伝馬町牢番の仙造を難詰する夜の大川端、大覚寺大沢池畔。巳之吉の墓に参るお房、黒谷か。
*お房に桜町弘子、馬道の勘助に内田朝雄。*タイトルは、巳之吉の死に関わった者どもが不審死を遂げるたびに出る「巳之吉いのち」の貼り紙。その真意を汲み取る親分が泣かせる。水茶屋勤めをしていたお房が巳之吉に救われた事情を自分と重ね合わせ、仇討ちなら完遂させてやってと懇願するお静も涙もの、ラストシーン「平次いのち」と書いてみるのも可愛い。


第357話「雪の挽歌」1973.3.7 38

 万両分限の仏具商殺し、当初息子が疑われるが彼の放蕩の因である大旦那の妾に平次の目は向く。調べると出てくる幾つもの不審、裏には惨めで哀れな浪人の実態が隠れていた。

 ロケ地、江島屋の妾・佐和の亡夫の友人に面通しをさせる寺、大覚寺(平次らは勅使門橋の上で月参りに来る佐和を待つ。彼女は有栖川沿いをやって来る)。観念し神妙な態の佐和を表で待つ平次、放生池堤(八が自害を知らせに走ってくる/親分は武家の奥方らしい最期だったか八に問う。江島屋は池之端萱町、池は不忍池か)
*佐和に三条泰子、身を捨てて男の希うところを叶えようとする哀しい愛が泣かせる。「綾乃」の情夫・最上浪人は山本学、江島屋若旦那の馴染み芸者に御影京子。「佐和」の亭主・高木浪人を看取る際の山本学の顔メチャ怖。


第358話「唄が殺しを呼んでいた」1973.3.14 38

 ヤクザの逆恨みによる殺し、はじめ間違えて別人を殺り、以降も執拗に付け狙う。ドラマは殺された女の亭主や狙われる女の葛藤を織り交ぜて進み、緊迫の捕物を経て重苦しく沈んでいた亭主の心はほどけてゆく。

 ロケ地、下手人の渡世人にたばかられた梅吉がチンピラに殺されかける桜堤、不明(土手下は荒地)。樋口さまが念仏の寅蔵の素性を聞きにゆく関八州取締役役宅、相国寺林光院(導入は内側から、待っていた平次と路地を西へ)。囮になり町をゆく師匠を行商人姿で尾行する平次と八、仁和寺水掛不動入口〜鐘楼前〜経蔵から金堂付近の林間(ここで立ち回り)
*師匠は小畠絹子、彼女の家へ転がり込んでいた女が喉をきかせていて誤認されるのがタイトル。殺された女の亭主は長谷川明夫、暗い目をして仇討ちを志す翳のある男を好演。傑作なのが渡世人の藤岡重慶、通り名の念仏は子分の位牌を持ち歩き始終ぶつぶつやっていることから来ていて、執拗な性格がよく出ている。呟いてるのは南無阿弥陀仏じゃなくてお題目。


第359話「平次御用」1973.3.21 38

 疾風組なる賊が横行、糸口を掴みかけた平次を悉く邪魔する嫌味な十手持ち、しかも彼は事もあろうに平次が賊の手引きをしたように扱い、縄をかけようとまでする。亭主を賊の一味と知った女房が平次に縋る一幕もあり、これがまた間わるく状況をややこしくするが、結局悪は白日のもとに暴かれる。

 ロケ地、弥助が疾風組の首領を呼び出し分け前を要求する神社、新日吉神社本殿裏手。平次がおゆうに呼び出されやって来るのも同所、平次は舞殿裏の参道石畳を来て本殿前石段に近づき、おゆうはお猿の裏側に隠れて声をかける。おゆうと揉めていると弥助の悲鳴が聞こえ、行ってみると彼は刺され殺されていて、おゆうの娘・お竹が平次が殺したと「偽証」。疾風組がおゆう母子を連れて船に乗る河原、松尾橋下手右岸汀(河原に六兵ヱが潜む船小屋セット)
*マムシと異名をとるネチネチ親分・天現寺の六兵ヱに稲葉義男、一味を調教して使嗾する手の込んだ仕掛けが見もの。一味のどうしようもない男を情夫とした哀しい女に吉行和子、彼女の娘を演じる子役がまたちゃきちゃきと憎さげで巧く、これも見どころ。


第360話「十手を捨てるとき」1973.3.28 38

 粋がる若手の岡っ引は、張り込みに行った先で容疑者の娘に入れ込み思い悩む。事終ったのち、平次は彼の十手を取り上げ、別の生き方を示唆。事件は凶賊の江戸入り、足を洗った錠前師が帰参を強要される筋立て。老目明し殺しが発端となる。

 ロケ地、塗師・佐吉に聞き込みの帰り道、平次らを襲う雇われ浪人たち、大覚寺五社明神(佐吉宅は殺された目明し・油坂の文吉の向い/本郷の油坂か)。佐吉が凶賊一味に呼び出され船に乗せられる船着き、大覚寺大沢池船着き(小)。娘に過去をバラすと脅された佐吉が押し込み先に向かう道、下鴨神社河合社(東の鳥居をくぐり門前へ)河合社裏塀(小三郎が出て自首を促すが腿を刺され足止め)
*小三郎は佐々木剛、佐吉は水島道太郎。


第361話「母娘はぐれ鳥」1973.4.4 38

 やくざ者の亭主を失い娘とはぐれ、自らは盲いた女。その目が開いたとき、彼女は地獄と極楽を同時に見ることとなる。

 ロケ地、お袖の娘かも知れない幼女が暮らす寺(孤児院/尼寺)、不明(お堂に花頭窓、前庭に刈り込み)。熊谷宿を逃げたお袖一家、道で渡世人が立ちはだかり亭主が斬られる水辺、広沢池東岸(水無し)
*お袖は小山明子、彼女の亭主を斬った渡世人にして今はお袖のため堅気になり親身に世話を焼く男・弥助に木村功。はじめ弥助が犯人と疑われる金貸し殺し、主の倅に頼まれた実行犯のヘッドに小田部通麿(助かった女中が弥助の面通しの際の、いかついならず者で髭が等の表現が的確すぎて笑える。出てきた小田部氏はきっちり見事な髭づら)。*手術で目が治り、その場で我が娘を確認できるものの、もはや離れ難くなっていた弥助は遠島。ここで全てをハッピーエンドにしないあたりが当節にはない味わい。きっぱり別れを告げてゆく弥助の演技も巧く、二人の進展具合にも含みを持たせていて深い。*亭主を失い出てきた江戸で地震に遭い娘とはぐれるお袖、この「乙未」の大地震がいつなのかは不明。


第362話「ついてない男」1973.4.11 38

 とことん運の悪い男、心機一転はじめた焼き芋屋も壺が爆発。払いに困った男はあてどなく町を彷徨うが、殺しの現場に立ち入ってしまい、罪人にされるのを恐れ逃げ回る羽目に。

 ロケ地、屋台の親爺に化けた熊五郎の示唆で万七が赴く不忍池、大覚寺大沢池畔。服に血のついた怪しい男は五社明神舞殿の柱に抱きつき中(嫁取りで舞い上がり・血は興奮して吹いた鼻血)。家に帰れず野小屋で夜明かしの熊五郎親子、下鴨神社泉川畔。首吊りを試みて失敗の林、糺の森
*熊五郎は長門勇、独特の演技で話を長門カラーに染める。彼の倅役の子がぷっくり肥えててよくお似合い。千葉敏郎の浪人がやっぱり悪いのも笑える。*嫁も戻り焼き芋屋再開、しかし爆発を恐れ皆遠巻き。ここへ親分が出て、表しか出ない細工をした銭で「激励」のコイントス。


第363話「」1973.4.18 39

 桶職人の粂吉が富商の井戸替えで拾った小判、やっかみ半分の悪い噂が立つが、その金の出所にはとんだ大悪党の目論見が隠れていた。事実を暴露できず、粂吉を苦しめた「噂」を解消してやれぬ事態となるが、悪党だけにちゃんと他の罪も犯していてお縄。

 ロケ地、後から出てきた紛失金のことで粂八に話を聞いた帰り、八がボヤくのは御室霊場・大窪寺前の石橋たもと。このとき墓参の態で向こうを通りかかる備前屋の娘、お堂前。このあと坂を登り、別のお堂裏で露次郎と「逢引」。設定は観音堂、坂を行くお琴を見て平次があちらに墓は無いのにと不審を抱く。備前屋の井戸は個人宅か。
*粂吉に柴田p彦、いつものように困り顔の被害者役で女房は藤田弓子。お琴に無体の色悪は大村文武、つるむ浪人は柳原久仁夫・轟謙二などお馴染みの面々。


第364話「泣くな八五郎」1973.4.25 28

 おゆきちゃんの「てぇへんだ」は八の恋、もちろんいつもの通り成就はないが、人のよい八はあくまで恋した女の幸せを願い、相手の男(ちょっと頼りないボンボン)を叱咤激励し自らはピエロに徹する。そんな八が可愛くて仕方ない、親分の表情も見どころ。

 ロケ地、八がお照を呼び出しもじもじ言い寄る神田明神、今宮神社境内(恋人の若旦那が来て、お照は石橋を渡り東門を去る)。ヤクザの仁兵ヱが殺されて見つかる水天宮、石座神社舞殿脇(八が若旦那の煙草入れを見つけるのは参道脇の屋形)。八がお照に煙草入れを見せるも、恋の意趣返しだ卑怯だと詰られるお宮さん、今宮神社若宮社/合祀摂社傍。
*お照は鮎川いづみ、勝気でポンポンがちょっと「加代」風味、八っぁんにほだされる場面もある。若旦那は住吉正博でお照の父大工は花沢徳衛、殺されるヤクザは藤尾純、真のワルのヤクザの子分に田口計で用心棒に阿波地大輔。


→銭形平次 表紙


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