銭形平次

749〜771話  フジテレビ/東映

西の湖園地キャスト
銭形平次/大川橋蔵
お静/香山美子
八五郎/林家珍平
おきよ/市毛良枝 おくみ/桂木あや
松吉/鎌倉俊明
万七/遠藤太津朗 清吉/池信一
青柳伸之介/森田健作 樋口一平/永田光男


第749話 「平次・忍術入門」 1981.1.7 49

 身の軽すぎる怪盗が跋扈、何をとち狂ったか平次は忍術の先生と称する男のもとへ入門。しかし「潜入」にはきちんと訳もあり、果たして真実もそこに転がっていたのだった。

ロケ地

  • 釣りの師匠に声をかける平次、大覚寺大沢池堤法面・水門傍。師匠の家は市ヶ谷左内坂設定、尾張屋敷跡がまるっと市ヶ谷駐屯地。釣り場面の設定は江戸城外濠・市谷御門付近か。
  • 霞小僧が仏像を盗りに現れる海真寺、神光院。親分が山門をくぐって境内へ、あとは本堂西側縁先や中興堂前などで展開。像が隠されていたのは門入ってすぐの建物。

*忍術の師匠・成瀬九十郎は小池朝雄、ふざけてるのかマジなのか判りかねるあたりが妙味で「兄さん」と二役。彼の娘は叶和貴子で、いつものように八が一時岡惚れ。千両箱盗られて腹切りのところ親分を頼る尾張様の用人は木田三千雄、一緒についてくる蔵役人は浜田雄史。霞小僧に狙われる寺の住職は岩田直二、ホントに生臭かどうかは不明。


第750話 「再会」 1981.1.14 75

 大風の夜舞い込んだ珍客がもたらした僥倖、それにより幸せを掴んだ女だが、五年後の恩人との「再会」は平穏な暮らしをめちゃくちゃにする。夫婦は別離・お店は欠所という悲劇だが、悪徳商人がお縄なのが救い。

ロケ地

  • 秋田屋と伊三郎が入札妨害の密談をする材木置場、斉宮神社脇にあったアレか。材木の奥に蔵映り込み。
  • 大津屋が伊三郎に呼び出され入札を遠慮せよと脅される神社、鳥居本八幡宮。伊三郎ははじめ舞殿に腰掛け、石段に移動。
  • 入札会場、大覚寺明智門。警備に詰める親分たちは御殿川畔に立ち、人の出入りで大門前あたりの参道や参道石橋も映り込む。
  • 伊三郎がおいちを呼び出し金をねだる神社、豊国廟鳥居下石段。このとき鳥居は映らず石段のみ映り、尾行している八の背後に石垣が来る。石段下にはみっしりと落葉が降りつむ。ここは以降も重要な舞台となり、金を渡す段や伊三郎の検屍の段および刺殺の段では、大きな鳥居が映り込む。
  • 大津屋を問い詰める平次、大覚寺護摩堂。石仏も映り込む。
  • 伊三郎を殺したあと、おいちが佇む水辺、中ノ島橋上手堰堤脇・中州側。橋映らず、鮮やかな紅葉映り込み。

*大店の女将として幸福を得るも運命に追いつかれる元女郎のおいちは二宮さよ子、亭主の大津屋は石山律雄。おいちを苦界から救済した仏であり、幸福から引き剥がした悪魔でもある伊三郎は藤木敬士、彼をずっと追っていた目明しは山本清、彼に大津屋脅迫を依頼した悪徳商人は浜田寅彦。


第751話 「魚河岸の暴れン坊」 1981.1.21 49

 魚買占め一味に憤る棒手振りの青年は、助け合って育った孤児仲間に裏切られてしまい殺人者として追われる身に。最終局面では友が改心し悪党ども一網打尽、罪に服す友を待つ青年の情が泣かせる。

ロケ地

  • 殺しの現場に行き合わせ平次から逃げた伊佐吉が佇む夕暮れの水辺、広沢池畔葦原(いずれの岸か判明せず・奥に南堤が見えている感じ)
  • 三次の幼時の回想、いじめっ子から庇ってくれた伊佐次、罧原堤下汀。看病してくれた縁の下、不明(亀腹が見えている)
  • 三次が伊佐次を匿う海辺の小屋、広沢池東岸。水はかなり引いていて、干潟のように見え効果抜群。
  • 包丁持ち出しについて三次を問い詰める平次、嵐山公園・桂川河川敷(臨川寺地区・左岸河川敷の堰堤脇)

*伊佐吉は森進一、劇中「通りゃんせ」を披露。三次は松山政路、伊佐吉を羨み追い越そうとして焦ったことが蹉跌、済まなさそうに泳ぐ目が巧い。わるさを働く魚河岸の顔役は伊達三郎、邪魔になった子分を手ずから天秤棒でぶっ叩いて殺すのも迫力。その殺される手下は黒部進、彼が消した下っ端は阿波地大輔。黒幕の海産物問屋は森幹太。


第752話 「鬼面組御用!」 1981.1.28 49

 跳梁する凶賊が兄かもという疑念に、押しつぶされそうになる娘。見かねた友人のおくみが首を突っ込み、八の立ち聞きから平次の耳に達し、真実が明らかになってメデタシの運び。

ロケ地

  • 鬼面組がきまって消える下谷界隈、下鴨神社河合社脇。後段では賊が出てくるところに親分が立ちはだかる運び。旗本・内藤監物邸付近という設定で、万七が不忍池付近の地図を指しながら「下谷茅町」などと発言。内藤邸は映画村オープンセットを使用。

*料亭の下働きがカッコ悪くて隠していて妹の疑義を呼ぶ浪人の兄は村野武範、妹は舟倉たまき。兄と共に放逐された朋輩で鬼面組の首魁は溝口舜亮、黒幕の旗本は川合伸旺。ラス立ち福ちゃんや小船さんなど「見た顔」多数。
*葛藤のドラマは銭平らしく堅いつくり、ラス立ちはファンサービスかと思われるような展開で、手の届かぬ巨悪に十手を脱して立ち向かう親分を描く。青柳同心に十手を渡すから今から行くのかと思うと翌日、昼間に堂々と行く。しかも正面から入り、どうどうと腕組みして邸内をずんずんずかずか、わらわらと湧いて出た人数は迫力に気圧され後ずさるのみ。立ち回りははじめ素手、銭投げののち奪った刀で二刀流もやり、シケ垂らして奮戦するくだりは映画時代を髣髴とさせるが、しっかり岡っ引の殺陣なのが見どころで、峰で寸止め。


第753話 「やさしい悪女」 1981.2.4 49

 女をとって父と義絶状態の倅が、事件に巻き込まれる。切りようもない親子の絆、苦界から救ってくれた男に対する感謝の念、思いあう心は土壇場で通じ長いわだかまりも氷解し、父と息子夫婦は幸せそうに旅立ってゆく。

ロケ地

  • 泉州屋の荷が禁制品と知り怖気づく人足の房吉、逡巡しつつの帰り道で兄貴分ともみ合いのすえ刺してしまう大川端は中ノ島橋と周辺。振り返りつつゆく房吉から導入、橋下手の右岸河川敷の栗石が照らされて浮かび上がる。源次に声をかけられる段では橋が背景に来て、もみ合いの段では背割を走り堰堤上から川に落ちる次第。検分に駆けつける平次は橋上、見物衆が配される。
  • 青柳同が持っていた証拠品から源次殺しが倅の仕業と知った親爺が、女房同然のお袖に会いにゆくくだり、広沢池東岸・桟橋と茶店を汀にあしらい。お袖は柳橋の船宿勤め。
  • 身売りしようとしたあとお袖が佇む夜の橋、中ノ島橋。青柳同心が声をかける。
  • 親爺と話し房吉の居所を聞きだそうとする平次、広沢池観音島(木橋架かる)
  • お袖と房吉が落ち合う竹中稲荷(劇中ほんとにそう呼んでいた)吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居。泉州屋の手下が出て二人を拉致ろうとするところへ青柳同心が出てチャンバラ、殺陣は舞殿前へ殺到。平次が駆け下りてくるのは三高碑へ通じる石段、親爺もここから登場。
  • 上方へ旅立つ三人を見送る品川宿の大木戸、下鴨神社馬場に柵あしらい。

*女郎上がりのお袖は三浦真弓、亭主の房吉は小野川公三郎、彼の父で酒肆の頑固親爺は金子信雄。泉州屋は谷口完、房吉を殺そうとして返り討ちにあう源次は唐沢民賢。
*ED小芝居、鍋を囲む三人。親分やっぱり手つきが怪しくて、いっぺんに具をざこーっと鍋ン中に。いつぞやのソルトシェイカーぶりよりはマシだけど。


第754話 「秋田から来た花嫁」 1981.2.11 49

 八の失恋話、今回はイケるかもとの期待空しく、女の腹には四月の子。夢破れ盗っ人の仲間入りをしていた「子の父」を救済する情話に仕立ててある。

ロケ地

  • 身投げから助けた女の身なりを整えたあと、お団子買って二人で食べる八、今宮神社境内の屋形(稲荷社脇)に腰掛け。
  • 盗っ人に脅迫されるも逆に犯人を仕立てて殺害の依頼をする桔梗屋の女将と番頭、今宮神社若宮社脇・灯籠を効果的に使う。見張る青柳同心は稲荷社玉垣裏手に潜み。

*八に助けられる秋田の女は浅利香津代、恋人は山谷初男で盗っ人仲間は松山照夫。賊の侵入を奇貨として旦那を殺す鬼女は山口奈美、女なのに銭を当てられ。
*そういう趣向の話なので、八の妄想炸裂。祝言の夢はいつものことだが、名岡っ引「明神下の銭っ八」は大笑い・賊をつとめるは万七と清吉で、赤ん坊は八の「二役」。


第755話 「汚れなき純情」 1981.2.18 49

 仲がよくお神酒徳利とまで称される青年たちだが、一人の婀娜っぽい女との邂逅が均衡を崩す。誤解と恣意が二人を翻弄するが、解決ののちは再び爽やかな友情が戻りめでたし。

ロケ地

  • 安吉が「吐き」伝馬町送りになったと聞いた親分が出向く途中、川辺に佇む伊之助に声をかけるのは上賀茂神社ならの小川畔。外側の柵越しのアングルも。
  • 事後、まだ「入院中」の清吉を見舞う万七のくだり、先立って映る甍は大覚寺聖天堂と大日堂の甍、背景はまばゆい青空。

*青年たちを誘惑し罪をおっつける「魔性の女」は加賀まりこ、情夫は木村元、殺された「旦那」は人見きよし。まだ16歳の青年二人は佐瀬陽一と堀広道。
*殺人犯に清吉を傷つけられた万七はフライング、青年たちを拷問するほかいやらしい詐術で彼らを引き裂く手に出たりして、親分に思い切り怒られる。しかしラストには二人に顔向けならずこそこそ隠れ、背に手を合わせる姿が描かれていて、えげつない所行の臭み消しに。


第756話 「命を狙われた万七」 1981.2.25 49

 兄の仇を討つと思い詰めた娘は万七を襲うが、悪党のはかりごと。襲撃におびえまくる万七がコミカルに描かれ、賊の使嗾を受けていた娘には咎めなく、一応「お手柄」で決着。

ロケ地

  • おみつの兄が転落して死んだ正覚寺、金戒光明寺墓地・文殊塔下。万七が呼び出されて切りつけられるくだりをはじめ、何度も登場。ラス立ちもここで。卒塔婆はセット撮りと思われる。
  • おみつが連れられてゆく相模屋の寮、不明(銭平でも何度か出ている料亭ふう入口・細竹編みの塀)。おみつが短剣投げの練習をする庭も同所か。

*おみつは佐藤万理、実は賊の一味だった兄は有光豊。龍神組の首領だった相模屋は神田隆、情婦の酒肆女将は湖条千秋。亡母の里を訪ねる設定で出る万助は岡本崇。


第757話 「見かえり坂慕情」 1981.3.4 49

 己のため罪を得た男の子供を引き取り育てる女、彼女の弱味に付け込み偽証させようとした悪党どもだが、平次乗り出しという虎の尾を踏む結果に。おそらく気持ちはもう夫婦の男女を見守る親分の目が優しい。

ロケ地

  • 見回り中の平次らが苛められる太吉を見かける神社、吉田神社竹中稲荷。八にお昼をねだられている親分は参道重ね鳥居下、父なし子と罵られ悪童に水をかけられる太吉は灯籠付近。
  • 江戸払いになった栄次郎を見送る街道、木津堤流れ橋。堤法面の登り道に木戸をあしらい、おしのと太吉が走る「坂」に仕立て。付き添いの役人が栄次郎を解き放つのは橋上、右岸のコンクリート橋脚部分。流れはけっこうある。おしのの回想で出る河原もこの付近と思われるが特定に至らず(足もとは砂地かシルト)。親分が江戸入りを見逃し見送るくだりももちろん同所。
  • 子に会いたくてひそかに江戸へ戻った栄次郎がおしのたちと落ち合う約束の神社は吉田神社竹中稲荷、栄次郎がヤクザに囲まれ殺されかけるシーンは本殿裏手の摂社群、涙の再会は舞殿前や参道で。

*おしのは田中真理、ロマンポルノの星は芯の強い薄幸の女を演じ絶品。彼女を庇い罪を得た板前の栄次郎は久高惟晴。ヤクザは元締が長谷川弘で手下に小沢象(殺人犯)や内田勝正、殺された錺職にして栄次郎に不利な証言をした男は大竹修造。
*栄次郎を見送る街道の設定は語られず、東海道だと六郷の渡しだし、甲州街道だと川は無いので、日光街道・千住大橋かと思われる。但し、「見返り坂」もしくは見送り坂が本郷だった場合は、もうわけわかんねーのでパス。あと、勘兵ヱ一家が蟠居するのは根津界隈設定、竹中稲荷がどこ設定なのかは語られず・根津権現とかの名前も出ず。


第758話 「黄金は白銀に散った」 1981.3.11 

 百年前に強奪された黄金が、贋金に仕立てられ江戸の町にばらまかれる危機。秘密は、消されるところ一人逃れた錺職の青年から露わになり、平次は悪党が巣食う秩父の雪嶺へ。

ロケ地

  • 贋金つくり一味が潜む秩父山中、不明。ずいぶん高い雪嶺で、木の生えてない斜面広すぎな条件からするとゲレンデっぽく、湖北のスキー場みたいな感じ。狙撃から一人逃れた仙太が辿るルートも不明、神社参道っぽい林や、笠を失敬する農家(萱葺)など映るが、全て雪景色。
  • 一味の男が仙太の妹を連れ出し居所を迫る墓地、招善寺墓地。かなり判りにくいが、福ちゃんの背後に映り込んでいる「お堂」が桶置場のすぐ北にある小堂と一致。設定は、浅草三間町の長屋のかみさんが「裏のほうへ行った」と言っているので、広小路を隔ててある浅草寺ではなく、浅草本願寺かもしれない。

*仙太は火野正平、妹は村上理子。一味の頭目は田中弘、手下の鎖鎌使いに唐沢民賢、仙太を殺しに出向くのは福ちゃんで、小船秋夫もちらり。


第759話 「浮世がからんだ一番富」 1981.3.18 49

 一番富は三百両という僥倖が、ひとの心にもたらす明暗。謎解きは、様々な人間模様を照射し、ドラマを紡ぎだしてゆく。

ロケ地

  • 富籤が売り出される湯島天神、上御霊神社。八とお静が買って帰るくだりでは本殿の唐破風が映り、富突きは舞殿で行われ、当り籤は自分のものだとお春が金を受け取りに来る段では境内に幔幕がめぐらされる。
  • 吉川浪人に話を聞く平次、広沢池観音島(水無)
  • 江戸を出るお春がゆく街道(箱根の先の故郷へ帰る設定)広沢池東岸〜北岸(斜面)で、水面は映らず。東岸に茶店があしらわれ、大山まいりの衆が休んでいる脇を、万七を従えたお春がずんずん通り過ぎる。その法華衆(どんくつの団扇太鼓アリ)が正体を現しお春に襲い掛かるのは北岸、危機に平次が駆けつけ大立ち回り。

*当選金の受け取り役に使われる酌婦・お春は水原麻記、倣岸で蓮っ葉な態度をとるがその実は哀れな女というのを好演。彼女を使嗾していた腐れ縁の地回りは江幡高志、親分の尋問に泳ぐ目線が可愛すぎ。一旦は悪心を抱くも仕了せなかったご浪人さんは原口剛、同じくガサにまで入っていた資金繰りに困る質屋は陶隆司。当り籤を亭主にワヤにされた蕎麦屋の女将は桜京美、自分のことばっかりでイヤーな感じだが当選金は全額寄付という逸話つき。蕎麦屋の親爺に籤をおっつけられひどい目に遭う大工は坂口徹郎、赤影さんは好青年。大工を襲って籤を盗った畳職人の死体を見つけた船頭は福ちゃん、富突きのシーンでも前列にいて目立っている(ベタでクレジット、しかし不自然な形の「清三」で放送当時は清二と誤記の疑いムンムン)。


第760話 「約束された祝言」 1981.3.25 49

 色悪に見込まれた商家に訪れる不幸、親分の奔走で悪党の正体は露わとなるが、ぶっきらぼうでナイーブな青年がすぐさまの復縁に応じないあたり、味のあるお話。

ロケ地

  • おいねをならず者たちから助ける与三郎、広沢池北西岸(水無し)
  • 暇乞いをして店を出た佐太が物思う岸辺、罧原堤下汀。井筒屋の主が幼い二人を連れてきた回想シーンも出てくる。

*おいねは村田みゆき、佐太は江口正昭、井筒屋は武内文平。与三郎は西田健で情婦は中島葵、与三郎の使嗾でおいねを襲ったり井筒屋を殺したりするならず者は有川正治ら。
*西田健を首実検に連れ出す際の、親分のしれっとした作り笑顔は必見。


第761話 「花の若衆仁義」 1981.4.8 49

 生き別れだった母子再会の情話、囚われの母を求める娘はきりりと男装。母はヒヒ爺に監禁されているのだが、その屋敷では親分たちが追っている事件に関わる賭博が行われているのだった。

ロケ地

  • 若衆姿で江戸へやって来るお葉がゆく川べり、嵐山公園桂川河川敷
  • 置屋で母の消息を聞いたあと、お葉が物思う川辺、桂川大堰下手中州舳先
  • 佐渡屋が差し向けた用心棒らに襲われるお葉、大覚寺護摩堂前。危機に駆けつける平次は放生池堤を走ってくる。
  • お葉の回想、父に男扱いされ剣の稽古をつけられた林、不明(竹林、北嵯峨か)
  • 小田原へ帰るお葉と母を見送る街道筋、広沢池西岸と映画村セットを組み合わせ。

*凛々しいお葉は汀夏子、ラス立ちでは襲い来る者どもをばっさばさに撫で斬り、しかし親分に斬っちゃならねぇと言われ「ハイ」で以降は峰打ち…既にいっぱい斬ってるケドいいのか。あと、勝負服が由美かおるみたいなのもツッコミどころ。母は小畠きぬ子で監禁して迫りまくるヒヒ爺の旗本は江見俊太郎。殿様を利用して旦那博打を開催する外道は田口計、手下に岩尾正隆や小船秋夫ほかお馴染みの面々に加えレツゴー三匹が出ていて笑いを添える。


第762話 「娘せんせい奮斗記」 1981.4.15 49

 婿がねの堕落に心痛め酒に溺れる父、さらに彼を陥れようとする当の元弟子。しかし、寺子屋を営み健気に家計を助ける娘の生徒が悪党の密談を聞いていて注進に及び、事件は解決の方向へ。

ロケ地

  • 賢哲塾を抜け出しメダカ捕りに行った悪童どもが通りがかり人殺しの密談を聞く稲荷町の神社、鳥居本八幡宮。子らは小柴垣の道を駆けてきて、小丘を登り本殿前へ・舞殿に隠れて悪党の話を聞く。

*塾の女先生は遙くらら、父の浪人は内田稔で事後就職するものの酒はやめず。仇討ちの意思をなくし盗っ人の一味にまで堕ちた元弟子にして女先生の許婚者だった元烏山藩士は岡崎二朗、賊のかしらは牧冬吉で質屋を抱きこみブツを捌くも内紛でワヤな運び。夜嵐組のブツを捌いていた質屋が殺された大川端での検分に群がる見物衆に福ちゃんチラリ、顔の振り方が派手で目立つ(+)八のうしろでけっこうなアップも。


第763話 「浮世絵の女」 1981.4.22 49

 芸者と深間にはまり破門になった絵師、その後絵が売れず遂に断筆を覚悟するに至るが、裏には欲深者たちの汚い意図が隠されていた。

*ロケなしセット撮り。元芸者は星由里子、相手の絵師は大出俊、師匠は加藤嘉。兄弟子を襲わせる悪党は石田信之でつるむ版元は谷口完。二人を始末にかかる段でわらわら湧いて出るヤクザ者に福ちゃんや小船さん。


第764話 「この愛に生きる」 1981.5.6 49

 あまり居心地のよくない婚家で過ごす若き未亡人は、ある日再会した懐かしい人に心惹かれてゆく。その人の境遇は昔と大きく異なり、町方の目に怯える日陰者、平次の気遣い空しく恋の成就は成らず。しかし残された女はこれを転機として生きてゆくのだった。

ロケ地

  • 抜け荷の証拠を売ろうとした男が消される大川端、中ノ島橋とたもと。堰堤際の法面が殺害現場、栄二郎が来かかり見てしまうのは橋たもと、夜回りの万七が橋上を来る。

*駕籠屋の未亡人は由美かおる、彼女で持つ店という設定。前科者の元寺子屋師匠のコブつき浪人は林与一、危機に際し贖罪意識から抜かず戦い落命の運び。身勝手で口喧しい駕籠屋の姑は菅井きん、身持ち定まらぬ次男坊の栄二郎は有光豊、駕籠舁きには小峰さんほかよく見る顔。回船問屋の用心棒は川浪公次郎。


第765話 「血を吸う部屋」 1981.5.1375

 目撃した血だらけの死体が忽然と消え、化かされたかとクサる八。しかしちゃんと動機のある企みが隠されており、世に不思議なし。誤ってはいるものの一途な心が作らせた、途方もない仕掛けも、やっぱり投げ銭が解決する。

ロケ地

  • 本所・亀沢町にある佐原屋の寮、不明。銭平や杉良金さんで既出の「料亭」、円山公園内の施設か。柴垣の塀が続く坂が特徴。

*亡夫の願いを叶えようとするあまり過激な行動に出る口入屋の女将は稲野和子、事が露見したあとは自ら仕掛けを作動させ壮絶な死を遂げる。女将と行動をともにする番頭は花上晃、寮にいる老僕は桑山正一。釣り天井を作ったものの強請って当の仕掛けで殺される渡り大工は平沢彰、人相書がそっくりで笑える。
*釣り天井は折角作ったので三回作動。親分はギアに銭を噛ませて止め、虎口を逃れる。


第766話 「男と女の旅路」 1981.5.20 49

 気持ちにハリをなくした楽隠居は、心の隙を埋めようと過去の思い出を手繰り、昔恋した女に出会う。老いた男女の微妙な機微を、巧者が丁寧にしっとりと演じる。

*ロケなしセット撮り、回想シーンの灯籠流しはバンクフィルムの広沢池かも。
*隠居は千秋実、幼馴染の女将は高田敏江。


第767話 「おとぼけ捕物道中」 1981.5.27 76

 阿片密売組織を追う話、密輸中継点と目される沼津へ出張の青柳や万七と、江戸に残って消された売人の伝手を調べ上げる平次と、二元中継ふうに進行。たばかられ動かされる姉弟の情話も挿み、沼津往還は賑やかに騒がしい珍道中となる。

ロケ地

  • 大木戸で張り込む万七、木戸の向こうからやって来る運び屋の留吉は大内の、里へ通じる道(南望)。万七らがいる大木戸内は映画村のセット。
  • 沼津さして街道をゆく万七たち、大堰川堤。堤内地の畑地から見上げのアングルと、堤上の地道を映すものとある。竹の河畔林が堤上に頭をのぞかせる。
  • 沼津宿は映画村町並みセットに富士山合成。
  • 手がかりの目明しが殺されていて仕方なく引き上げる万七たち、お昼を使う辻は大内辻堂前。八木道からおりんと三太姉弟がならず者に追われ駆けてくる。角禅が芝居に使ったならず者を始末する道は不明、大内付近の崖か(八木道かかりの山の中腹に鎮座する神社境内の可能性あり、石段上がったところの崖かも。このあと亀岡道をゆく一行を眺めやるシーンあり、この境内から見下ろしたっぽい)
  • おりんの回想、角禅に父を殺したのは青柳たちと吹き込まれた沼津宿の水辺、不明(桂川か広沢池か、水の動きは定かでない)
  • 万七たちが川魚を焼いてお昼をつかう川、柊野堰堤下巌上。青柳同心が三太と魚とりは巌下の湛水域。設定は相模川か。
  • 三太が腹痛でダウンの街道、不明(幼杉が植えられた林道)
  • 沼津さして旅に出た平次らがゆく街道、北嵯峨農地の農道。
  • 回復した三太をおぶい街道をゆく青柳たち、関所(箱根設定か)付近のシークエンスは大内亀岡道の登り。関所の柵は両側切り通し部分にセット。
  • なお旅ゆく平次らが行き過ぎる水辺の道(干潟を表現か)広沢池西岸農地沿いの道(ちらりと映る池面には水無く干上がり)
  • 青柳同心のみ乗せられてさらわれる渡し場、大堰川河川敷か(護岸のブロックが映っている。水制にも見える。亀岡と思われるが松尾下手の桂川の可能性も)
  • 泡くって青柳を探す万七を見かけ声をかける平次、桂川堤と河川敷か。平次の背後にちらりと映り込むヒマラヤ杉は嵐山東公園のそれかも。青柳同心を乗せた船が見つかる汀も罧原堤対岸の河原っぽい(葦原)
  • 青柳同心が連れ込まれ、おりんと三太も始末されかかる小屋、酵素河川敷にあしらい。立ち回りは小川沿いや竹林際に降り口など各所で展開される。

*おりんは森田理恵、三太は藤巻将義。孤児だった彼らを拾い育てた養父が、冒頭で口封じに消される運び人。一味の殺し屋で拳法の達人な角禅は石橋雅史、投げ銭も手刀で真っ二つの化物だが、親分は力学的に有り得ねー空気投げと投げ銭の併せ技で競り勝ち。阿片密売の大元の唐物商は戸浦六宏、番頭は田中弘。万七が旅籠で風呂ノゾキのくだり、年増どころではないヌードを御開陳の老婆は和歌林三津枝。
*三太が運ばされていたブツを確認する段、「借りるよ」と毀損してはならないはずの「父の形見」の太鼓を手に取るや、十手でごりごり皮を破って取り出すのも大笑いのツッコミどころ。しかも出てきたのはちっこい包み二つっきりで、こんな量じゃ商売にならねーあたりも笑いポイント。
*万七親分たちは確実に亀岡行ってるけど、橋蔵さんは行ってないっぽい←街道筋は広沢池んとこだし、川もそれだけで亀岡行かなさそう。


第768話 「平次・潜入大作戦」 1981.6.3 49

 抜け荷で肥え太る悪党が拉致った娘を、大目付に頼み込まれて救出にゆくお話。親分の変装が二態あったり、「山の御大」がご出演など豪華な一篇。

ロケ地

  • 宇野屋の娘がさらわれ未解決なまま過ぎる日、町をゆく平次をつけてきた編笠侍たちが遂に取り囲む町外れ、下鴨神社河合社脇。平次を駕籠に込めてゆく道は参道、瀬見の小川河床から見上げのアングル。大目付のところへ連れてかれるシークエンス。

*平次に磯崎藩邸潜入を依頼する大目付は片岡千恵蔵、彼に使われていて露見しさらわれた宇野屋の娘は平野真理、同じく奉公中の「同志」は小林かおりで成敗時にはくの一ルック。抜け荷親玉の江戸家老は横森久、腹心は中田博久で蝋燭垂らしの拷問とかもやる。悪徳商人は伊達三郎、密談を立ち聞き始末される正義派の藩士は峰蘭太郎。娘を助けて貰ったお礼が大量の蝋燭な、気の利かない親爺は阿木五郎。
*変装は賭場潜入の町人髷ムシリ付き(これで盗っ人姿もアリ)と、総髪の浪人。浪人・銭野平八郎の紋は寛永通宝で大笑い。殺陣は往時を髣髴とさせる武者ふうのもので、年食っても橋蔵は凛々しい。


第769話 「さまよえる死体」 1981.6.10 49

 堀に浮いていた死体がなくなったあとに起こる怪異は芝居、平次はそのあとを引き継ぎからくりを暴き、アリバイを突き崩す趣向。世に不思議なしの明快な典型的橋蔵銭平だけど、藁の切片でお見通しのほか、柄杓の落ちた音で鹿威しの仕掛けに気付く親分凄すぎ。

ロケ地

  • 結城屋の死体捜索の川浚い、罧原堤下汀と川中(船上)。後段、漁師が網に亡骸を引っ掛けるのも同所。青柳同心が出張ってくる場面では嵯峨の山なみが映り込む。結城屋がはじめに浮いていた堀はセットで、設定は深川佐賀町。
  • 結城屋の部屋にズタズタの血だらけ衣が「出た」翌日、八にそのことを告げる結城屋の娘、広沢池畔(水無し、水脈が見えている)。設定に格段の言及なし。

*生まれ育ちから金に執着するタチだった結城屋の後妻は原良子、蓑合羽つけての疾走がなかなかに派手。登場早々に死体の結城屋は波多野博で娘のおみつは賀田裕子、物陰から睨む顔が怖すぎて犯人に見えてしまう忠義者の番頭は梅津栄。
*EDの小芝居でもいじられ役の八、話中でも万七に脅かされ。


第770話 「禁じられた恋人たち」 1981.6.17 49

 恋してはならない人と夫婦約束をしてしまう島帰りの青年、事情を知るも言えずにいた青柳同心だが、悪党の企みにより最悪のタイミングで事実が暴露されてしまう。しかし悪党のさらなる悪行は、二人の縁を再び結びつけることになる。

ロケ地

  • 待ち合わせの政吉とおさき、永観堂弁天社石橋上。池畔の鳥居前に茶店の床机があしらわれており、青柳と八がそこで休んでいて、女を待つ政吉を見かける運び。二人して帰る政吉たちは参道石畳、中門越しの絵もある。
  • 昔の仲間におさきの兄を殺した件をばらされたあと、政吉が佇む水辺、広沢池(水無し、水脈が見えている)
  • 政吉を仲間に引き込むべくおさきを拉致した辰三らが、旅に出ようとした政吉を連れ込み脅す葦原、西の湖園地

*喧嘩で相手の出した匕首を使い刺し殺してしまった政吉は佐藤仁哉、その相手の妹だったおさきは佳那晃子、二人は互いの素性を知らずに愛し合う設定。左官の政吉が出入りの店を狙う昔の悪い仲間・辰三は根岸一正。
*人の幸せを壊す言いふらし野郎どもをシメる青柳さま、裾おっ広げてのハイキックが傑作。


第771話 「父娘ばやし」 1981.6.24 49

 男手ひとつで育てた娘が嫁ぐに際し、せめて心尽くしをと願う父の心を弄ぶ悪党。もちろん、親分が哀れな親心を罪に問うことはない。

ロケ地

  • 合鍵を作らせるためおたまをさらう稲妻組、広沢池東岸並木
  • 監禁する大川端の船小屋は広沢池東岸池底にあしらい、池水は無し。

*怪しみつつ金も欲しくて合鍵を作る父の職人は小鹿番、鍵を失くして困っている人がいてと騙す幼馴染は木村元で、質屋に潜入していた情婦は湖上千秋、賊のかしらは長谷川弘。結婚間近の娘は金沢明子で八木節を披露、恋人の板前は水上保弘。ラス立ち福ちゃん入り、賊の一味。


銭形平次 表紙


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