江戸を斬る VII

*便宜上「VII」としましたが、この作品にはナンバーは振られておらずタイトル画面には「江戸を斬る」とのみ記されています。「新・江戸を斬る」と表現されることもあるようです。キャストは下段参照。

第1話 サブタイトルなし 1987.1.26

 北町奉行・遠山金四郎成立前夜の話。荒んだ世を憂いひとり立ち向かおうとしていた無頼の若様は、水戸烈公に見出される。
豪華そのもののキャストが次々登場し、頭がくらくら。若様の居候先は町火消しの一番組、「お京」はここの娘。北町同心のレギュラーはぞろぞろと三人もいて、親しい岡っ引の子分も二人いたりする。やもめの雨森同心の娘・お加代ちゃんは、第四シリーズから登場の堅太郎坊ちゃんのような役柄。

 ロケ地、岡っ引・文蔵の姪・お鈴を助ける箱根山中の街道、谷山林道。水戸藩上屋敷、大覚寺大門。逃げた金四郎を追って烈公の屋形船を誰何してしまう南町同心、広沢池東岸


第2話 「桜吹雪が悪を裁つ」 1987.2.2

 新北町奉行・遠山金四郎の初手柄は第一話に出た石翁一味の成敗。若様がお奉行と喜ぶ一番組や、お奉行に破天荒オッケーの許しが出て舞い上がる同心トリオが描かれるが、金さんの初手柄を見たがっていた文蔵親分は殉職。桜吹雪は書付を持つ娘を監禁の船上大暴れで、袖を裂かれた際に出す。

 ロケ地、江戸城イメージに書割のほか姫路城天守。中野石翁隠宅、中山邸通用門。文蔵がお鈴に失踪したお竹の居所を聞く、大覚寺護摩堂前。鉄心らがお竹とお鈴を拉致して逃げる船着き、広沢池東岸


第3話 「島抜けの謎を追え」 1987.2.9

 人足寄場から逃げた男たち、微罪と見えて実は上方から来た凶賊。一番組の衆が半纏盗られたり、ひさごに立て籠もったりとお約束の展開、訪ねてきてとっ捕まる間抜け役は小松政夫がつとめる。

 ロケ地、石川島人足寄場、琵琶湖岸か。事後、神田明神にお参りのお京とお秋(島抜け船頭の恋人)北野天満宮本殿。金さんがお汁粉に誘われてしまうのは本殿脇。
*お白州、桜吹雪のきっかけは船頭の無罪にえこひいきと騒ぎ俺らも神妙とぬけぬけと述べる賊に「喧しいやい」。その賊は田中浩と山本昌平ですげぇ怖いビジュアル、引きずり込まれた船頭は河原崎次郎。賊の手下に福ちゃん、隠し金掘り出し現場とラス立ちに登場、お白州はナシ。


第4話 「偽りの自首」 1987.2.16

 心ならずも捨てた娘を求める母、拾って育て上げた養父。質屋のヒヒ爺殺しで互いに庇いあう父と娘を見た母は、引き離せぬ絆と知る。お白州で真犯人の断罪と出生の秘密あかしをやるので、長い尺をとる。桜吹雪開陳はなし(見せてない)

 ロケ地、吉五郎に捨てた娘のことを話す備前屋の女将、梅宮大社本殿、神苑(切石橋上)
*養父の大工に名古屋章、アル中・中風でぷるぷる。女将に加茂さくら、お糸を襲うヒヒ爺に北村英三。*お糸に岡惚れは速水同心、舞い上がりやに下がるが「兄さんみたい」で↓金さんのフォロー「あの娘はまだ色づいちゃいない」がなんかヤラしい。


第5話 「潜入深川無法地帯」 1987.2.23

 「濠外」スラムもの、軸は幼馴染の妓を身請けしたかった男の哀話。大金を欲した男はヤバい橋を渡り追われる身となり、深川の「シマ」へ逃げ込み高飛びの船を待つが、哀しい男女を別天地へ誘う船は遂に来なかった。

 ロケ地、雨森が潜伏する汀の苫小屋、嵐峡船着きに小屋・漁具や柵をあしらい(潜入するも露見し危機に陥ったお鈴と鶴吉を逃がすのにお芝居で突き落とし川ボチャ)
*「シマ」のビジュアル、ローアングルで映画村怪獣プールを映したり、入口の一本橋はセットに高橋を組んだりけっこう凝っている。事後、沖の船を見やり物思う金さんの「海」は琵琶湖かとも思えるが島影が不可解で船はミニチュア。*いろんな作品で描かれてきたお話、謎の元締が何食わぬ顔をして日常に溶け込んでいるなど共通の見せ場もある。お白州はナシ、桜吹雪は亥之助(にしきのあきら)がつかみ合いの際見て同類と納得する小道具。荒くれたちには井上昭文・小船秋夫・浜田晃など怖い顔がわんさか、福ちゃんも賭場の中盆などする。


第6話 「桃の節句の鬼退治」 1987.3.2

 事件は贋金つくり、江戸払いが解けて戻ってきたばかりのかざり職人は妻子の前に立てずにいるところを、ワルに見込まれ引きずり込まれかける。彼の子をさらって言うことを聞かせようとの策略は拉致段階で金さんに阻まれ、以降雨森同心の息女・お加代ちゃんを使ったお芝居に。彼女が父には健気に要りませんと言っていたお雛様は、お奉行からご褒美としてどどーんと五段飾りでやって来る。

 ロケ地、かざり職人が土左ヱ門で見つかる三又の浮州、嵐山公園中州下手河原。源三がワルに見込まれてしまう天神様、今宮神社(境内、楼門)。源三の娘誘拐未遂も同所の稲荷社裏手。
*源三に長谷川明男、女房に本阿弥周子、黒幕の加賀藩の偉いさんに睦五朗。福ちゃん二態、北町奉行所におけるその他大勢の同心の一人(妙にきょろきょろするので目立つ)と、誘拐犯(お白州では後列)。


第7話 「恐怖の凶賊 紅蝙蝠」 1987.3.9

 凶盗一味の一人を捕縛、しかし何も吐かせられぬまま加代とお竹が拉致され、男の身柄引き渡しが要求される。二人の監禁場所をめぐるドラマが見もの。

 ロケ地、お参りの加代が犬に吠えつかれるのを助ける隠居、今宮神社摂社と高倉脇坂。一番組が土木工事の河原、嵐山公園中州下手河原。監禁された蔵から合図のくだりで中ノ島橋越しの中州料亭、高窓から簪の光がキラキラという趣向。
*凶賊・紅蝙蝠のかしらは戸浦六宏、ふだんはひさご出入りの絵が趣味なご隠居さん。加代を犬から助けるくだり、一瞬見せた残忍な顔を子供の目は見逃さない…加代の「あの人はホントはわるい人です」が笑える。*福ちゃん二態、その他大勢の北町同心と、捕り方の下っ端。*今回桜吹雪は見せず、お白州もあっさり。


第8話 「邪剣断った白頭巾」 1987.3.16

 娘ばかりを狙う辻斬りが多発、遠山奉行の懈怠を責める声上がる。身辺に手が及ぶと知った新刀試しの馬鹿殿とその取り巻きは、気の毒な浪人を犯人に仕立てようとするが白頭巾出てアウト。

 ロケ地、本多軍之助ととりまきが自ら囮になったお竹を襲う鎧戸渡し付近の堀端、嵐峡船着き(白頭巾登場は嵐亭の生垣付近から・派手に飛び降り)
*白頭巾はお奉行、つごう二回登場。桜吹雪はなくて、今回はお白州での証拠に頭巾から見えてた「俺の目」。変装は奉行だけでなく、同心三人も。雨森は蕎麦屋、若手二人は女装。*血に飢えた馬鹿殿に小野進也、とりまきに内田勝正、ハメられ浪人に森次晃嗣。


第9話 「幼い脅迫者」 1987.3.23

 大店のどら息子に陵辱されたうえ婚約者を殺されてしまう娘、金と権力で色魔を庇う父。犯行を見ていた孝行者の幼女が人参のため脅迫をはたらく挿話などあり、彼女を消そうとするならず者の前に桜吹雪がぱっと咲く。

 ロケ地、近江屋の馬鹿息子を殴りつけるも刺されてしまう幸三、中ノ島橋たもと(辻占売りの娘は橋上)。幸三を殺したと名乗り出た偽者に騙され川浚いの色川、中ノ島橋上と河原(設定は大和橋)。色魔が釈放されたと聞き絶望したおみねが入水(未遂)嵐山公園中州下手河原。お和が近江屋に金を置くよう指示した烏森神社の灯籠、仁和寺九所明神。お和とお鈴が簀巻きにされ放り込まれかける橋、中ノ島橋
*近江屋に嵯峨善兵、どら息子の代わりに出頭するヤクザの一人に福ちゃん(クレジットはベタ、劇中呼称は捨吉)、台詞もたっぷり・お白州にも登場。


第10話 「瞼の父は大泥棒」 1987.3.30

 十年前に江戸を荒らした大盗が江戸に立ち戻り、娘に金を渡してそっと去ろうとするが、彼に罪を着せて凶行をはたらく一味があった。お話は父娘の情話、お白州でべったべたのドラマが展開される。

 ロケ地、おきみが賊に父のことで脅される、北野天満宮参道本殿裏手。事後、お鈴らを明神さまへ連れ出す金さん、楼門前参道(縁日の屋台あしらい)


第11話 「お京誘拐御用旅」 1987.4.6CAL

 碌に準備もせず大物の凶賊を捕えた秋月らは、手下に襲われお京を人質にされ逃げられてしまう。以降は旅もの、甲州街道を相州に向かう賊一味を追ってゆく。

 ロケ地、逃走し神田川をのぼった一味の船、広沢池東岸際。大山参りに扮した一味の目を盗みお京が簪を刺す道標(甲州街道追分、大山道分岐)、不明。賊が船頭を脅して船を出させる多摩川の渡し、罧原堤下河原。一味がゆく街道、広沢池池底(東岸際・北望、水無し)。藤枝宿近くの金の隠し場所、谷山林道(ラス立ち)。馬で逃げた首領を追う金さん、北嵯峨農地・陵前の道
*賊の首領・稲取の勘兵衛に川合伸旺、スケベ心を発しお京ちゃんをカニばさみにしてぐるぐる回る荒技をかます(未遂)。


第12話 「裏切り盗っ人仁義」 1987.4.13

 お仙の過去がのぞく一話。命の恩人の「本格のお盗め」のおかしらと偶然出会うお仙、しかしおかしらは年老い手下は畜生働きに堕ちていた。町方との関わりが知れハメられるお仙の危機を、弥平次と白イカ奉行が救う。

 ロケ地、丹次にハメられたお仙が南の捕り方に囲まれる両国吉川神社、大覚寺五社明神。事後、おかしらの墓に参って半ベソのお仙を迎えに出ている金さんと弥平次、大沢池木戸前。
*おかしら・天満の佐五平に御木本伸介、丹次に宮口二朗。お仙が町方に囲まれているとき盗みに入る丹次一味のシーン、ちらっと福ちゃんが見えたような気がするが立ち回りには見えず。


第13話 「藤の花の殺意」 1987.4.20

 馬鹿息子どものなぐさみ者にされ死んだ妹の仇を討つ芸者の話、最後の一人をやり損ねたところで金さん介入、これ以上の殺しを止めようとするが哀れな女はお京を庇い命を落とす。

 ロケ地、娘にからむ大潮一家にかかってゆく政吉たち・あとから金さんも介入の縁日、今宮神社東門付近境内。仲のよい姉妹を見て泣き入るお染、東門(扉は閉まっている)
*金さんボコられタイヘンの一話、しまいにお京を人質にされタコ殴りされた挙句堀にざばーん。ラス立ちには、堀から這い上がってきた設定で髷ぐちゃぐちゃ、最初っから諸肌脱ぎで入ってくるので「見せるに惜しいが」なんてカッコつけもなし。立ち回りは終始ぶっとい薪ざっぽ持って大暴れ。


第14話 「命がけの大嘘つき」 1987.4.27

 母子再会のベタ情話、正直者の亭主が騙されて縊死して以来、世を拗ねカタリとして生きてきた女を中村メイコが熱演。彼女が手伝った掏摸のヘルプは、実は生き別れの息子を陥れる企みだった。涙の母子再会はお白州で。

 ロケ地、騙された男たちがお吉をシメにかかるところへ金さん介入、大覚寺天神島。書付を出せと追われるお吉、裾まくって逃げる川は御殿川河床、勅使門橋から金さんが「水遊びかい」と声を掛ける。追っ手とやり合うのは橋南側の林間。逃げたお吉と金さんが一息つくのは心経宝塔基壇。


第15話 「火炎地獄の女」 1987.5.4

 凶賊が横行しかたや世直し様なる女占い師が大評判、もちろんお決まりでグル。首領が下足番に化けていたり、占い師が焼身の荒行を敢行などのよくある要素を詰め込んで、北町関係者が監禁されてラス立ちに突入。極めつけは、しらばっくれる首領が名前を呼ばれてつい返事しちゃって一巻の終わり。

 ロケ地、世直し様の託宣を受けた色川が赴く「巽の方向にある苫屋」、広沢池東岸。一味が逃亡をはかる浜も同所で白イカ出現。
*世直し様に蜷川有紀、首領に汐路章。


第16話 「陰謀砕く孤独の剣」 1987.5.11

 シリーズ第一作の「梓右近」竹脇無我がゲスト。眉間に縦皺の「苦悩する浪人」は、不正を糺そうとして失脚するも雌伏し志を捨てていなかった。彼は元阿波藩勘定吟味役で、金四郎の昌平黌時代の友設定。金さんは友の危機に白イカで現れ、評定の場で阿波藩獅子身中の虫を指弾し、黒幕の幕閣をやりこめる。事件は阿波なので、お決まりの藍をめぐる陰謀。

 ロケ地、無我の浪人が襲われる竹林(わらびの里か)のほかは、ラストの見送りのみ。大沢池畔に常夜灯と茶店をあしらって「品川宿」の道標、藩公直々の労いは放生池堤石橋たもと。
*悪徳商人に須賀不二男、藩留守居役に玉川伊佐男、黒幕の若年寄に加藤和夫。留守居役付きの悪方藩士のリーダーに福ちゃん、一人だけ羽織の色が違うので見分け易い(クレジットはベタ、劇中呼称はなし)。


第17話 「闇を走る暗殺集団」 1987.5.18

 烈公暗殺の陰謀。北町ファミリー総出の捜索でお忍び歩きの老公を確保、その後帰りの駕籠を狙う刺客たちだが、中から白イカが出てきてしまう。

 ロケ地、棚倉藩に潜入していた片桐の配下が斬られる林、鳥居本八幡宮広場。老公が金魚売りのお久と出会う雨宿りの草戸、大覚寺望雲亭。老公狙撃未遂の霊岸島、五社明神放生池まわりを使って表現、老公がひょいひょい歩いてくる「一本道」は放生池堤。加代が芹摘みをしていて銃声を聞く水場は放生池源頭部(この先は八丁堀設定)金さんと片桐が船でゆく北新堀、嵐山公園中州水路
*駕籠を襲う刺客の中に福ちゃん、浪人姿。


第18話 「恩返し涙の白洲」 1987.5.25

 金貸し殺しの下手人にされかかる吉五郎、彼と因業金貸しの諍いを見ていた岡っ引が仕組んだ陰謀を体当たりで砕く金さん。色川のダンナが岡っ引に利用され、今回も南町奉行ともども赤っ恥。
 ロケなしセット撮り。
*岡っ引・佐七に小鹿番。


第19話 「弱虫駕籠屋の逆襲」 1987.6.1

 あろうことか畜生働きを仕出かす岡っ引、金さんの一計で繰り広げられるお芝居に乗せられ一巻の終わり。玉川良一の岡っ引に脅される駕籠舁きコンビに、コント山口君と竹田君。

 ロケ地、駕籠舁きの山吉と竹造が立小便していて川獺の熊造に脅される竹林、大覚寺竹林(背景に心経宝塔/脅迫ネタはここが将軍家光ゆかりというもの、もちろん大嘘)。金さんを乗車拒否しかける山竹、五社明神。事後の日常の描写、客を乗せて走る山竹、放生池堤。鯰を釣り上げリリースの金さん、大沢池船着(大)
*お芝居は山竹の葬儀→埋葬、早桶に熊造が落とした凶器の匕首を入れてみせ、夜に掘り出しに来たところを懲らしめる。お白州でも早桶登場、三角布つけた山竹がバァ←桜吹雪見て引っ込み。


第20話 「悲願叶えた遠山桜」 1987.6.8

 駆け付け御用を仰せつかり喜ぶ駒床だが、初のお勤めの際公用箱を奪われてしまう。その箱には、五年前の抜け荷事件の調書が入っていた。無実の罪で獄死した備前屋の名誉は名奉行によって回復される。
 ロケなしセット撮り。
*備前屋を陥れた一味の元吟味与力の浪人に宮口二朗、駒床に浜田光夫、元備前屋番頭で遺児と共に仇討ちを画す老爺に垂水悟郎。ワルの首魁・志摩屋が集めるセンセイ方の一人に福ちゃん、でも立ち回りはなくて宮口二朗の背後でぼやけて映ってるだけ。*レギュラー陣では、北町奉行は切腹と悪態をつく色川が十手失くしかけたり、速水のダンナがひさごでお豆剥かされてたりのギャグあり。


第21話 「殺しの陰で嗤う奴」 1987.6.15

 とんでもないワルの阿漕な金貸し座頭を懲らしめる話、実は目明きで目を見開くとすげぇ怖い松の市に菅貫でほぼ独演会なのに、グルの悪役陣にお馴染の怖い顔がずらりでお腹一杯。

 ロケ地、浜町の叔父さんを見舞った帰り、お京が政吉と歩く夜道、嵐山公園中州料亭・錦前。身投げ大工を止めるのは中ノ島橋。町方に目をつけられたことで消された松の市の手下・権蔵の死体が見つかる河原、嵐山公園中州下手河原。借金のカタに内藤新宿の女郎屋に売り飛ばされた女を確保にゆく道で、馬で急ぐ松の市の用心棒に追い越される秋月同心、大覚寺大沢池堤。内情を探るため通り道で待ち構え松の市に借金を頼むお京、五社明神
*メインの菅貫のほか、凄腕の用心棒に山本昌平、つるむヤクザに藤岡重慶、賄賂をつかまされる寺社方に小沢象(今回はお色気接待を受けやに下がる場面のみで後段の登場はナシ)。これだけ豪華な脇だけど、菅貫の憎さげな悪党ぶりに霞んでしまう。


第22話 「襲われた御用金」 1987.6.22

 御用金強奪事件、女と病の母をネタに一味に引き入れられていたのは秋月の親友。金さんたちの活躍でワルは正体を現すものの、哀しい男女は騒ぎの中で命を落とす。

 ロケ地、天守は書割か。日光へ向けて御用金の行列がゆく街道(杉戸手前)桂川松尾橋下手右岸堤。幸手宿から取って返す秋月ら、嵐山公園堀端(見上げ)。杉戸宿はずれの川端に乗り捨てられている大八も堀端、賊は船で堀を上手へ去る。新川筋を調べる鶴吉が船を誰何、嵐峡船着。死んだと思った親友を見かける秋月、中ノ島橋(上下を使用)。千代と吉之助の墓、不明。墓参帰りの金さん、二尊院紅葉の馬場
*勘定奉行所筆頭与力に睦五朗、悪徳商人に戸浦六宏。情けない感じの勘定奉行に波田久夫(悪者に非ず)。


第23話 「鬼が狙った唐人形」 1987.6.29

 抜け荷で大儲けの回船問屋、幕閣への接待に阿片漬けの女を使い用済みになると異国へ売り飛ばし。その大川端の寮に女子供捕まりまくりのところへ白イカ出て成敗、桜は見せずお白州では「証人は白頭巾の俺」。

 ロケ地、加代が漁師の子と干潟へ取り残されてしまう大川端、広沢池東岸。阿片中毒の芸者が死体で見つかる汐留は同じく広沢池だがちょっとアングルを変えて。勘定奉行邸イメージ?に西本願寺の甍(大屋根の連なり、使い回しか)。寮付近の湿地はスタジオセットで隠亡堀みたいな感じ。
*お竹とお京はモデル要員に回されるが、お鈴親分はガキんちょと一緒に牢に転がされているのが笑える。


第24話 「倅は天下の町奉行」 1987.7.6

 第三シリーズで出てきたおばば様に似た老女が登場、息子の早世後ボケてしまい「遠山左衛尉景元の御母堂」と称し金を使いまくり。気の毒なのは若い嫁、払いのため仕方なくいかがわしい店の酌婦に。そしてきっちりヤクザがらみの馬鹿な事件に巻き込まれてしまうのだった。

 ロケ地、おばば様がヤクザに乗せられ派手に船遊び、大覚寺大沢池に屋形船。そのさまを見せ付けられる嫁、船着(小)。高額の請求書を突きつけられるのは聖天堂前。
*ヤクザは井上昭文、ヘタレの弟と組んで商家の主を殺害、嫁を陥れる。殺されたおっさんは金をタテに嫁に迫ったので同情の余地なかったりして。おばば様は養生所へとお奉行が手配するが、落ち着いただけで治ってない模様。嫁は大場久美子、おばば様は風見章子。


第25話 「願い叶えた千両富」 1987.7.13

 生き別れの兄妹が巡りあうきっかけは富籤、掏摸の一味になっていた妹が当り籤入りの兄の財布を掏るという次第。妹を藤吉久美子、兄を桜木健一が演じ、掏摸集団の元締が小松方正で、手下に江幡高志や伊吹聡太朗と妙に豪華。伊吹聡太朗の黒イカがお奉行の白イカと対決するシーンもある。

 ロケ地、富突の行われる谷中・天王寺、仁和寺観音堂(詰め掛ける民衆の背後に御室桜林、参道や水場付近も使用)。ラスト、更正した女掏摸の「妹」を見届けた金さんとお京がゆく道、五重塔前路地
*富突きの当り番号読み上げに峰蘭太郎、賭場の中盆に小峰さん。


第26話 「同心長屋に隠し妻」 1987.7.20

 怪しい深川の岡場所、両親の死後店を乗っ取られ苦界に落とされた姉妹。お話は、足抜きに失敗し大川に浮いていた姉を北町の若手同心が助けたことから始まる。その娘を秋月の組屋敷に匿ったことでドタバタあり、欲をかいた色川のダンナが赤っ恥というおきまりのパターンも。

 ロケ地、大川で船釣りの秋月と速水が葦原に浮いていたお柳を助ける、広沢池東岸。相模屋の駕籠を襲う太吉、梅宮大社神苑汀。用心棒らを撃退したあと金さんが太吉に話を聞くのは境内
*岡場所の女将や相模屋とつるむ地回り・神隠しの用心棒に福ちゃん、役名は「用心棒」とクレジット。金さんを誰何して逆に捻り上げられたり、女郎を移動する差配もして、ラス立ちも大活躍。金さんが引っ込んで捕り方が入る段でもかさかさ抵抗して雨森に締め上げられる。


第27話 「復讐!姉弟蛇皮線」 1987.7.27

 阿片がらみの事件からずるずる出てくる悪事は、元長崎奉行と悪徳商人の仕業。彼らに罪を着せられた、阿片中毒になり妻を斬り殺して死んだ長崎奉行与力の遺児が登場、姉弟は琉球舞踊の芸人に化け仇を求める。

 ロケ地、阿片決めてるところを金さんに誰何された男が始末される大川端、広沢池東岸。元長崎奉行・田宮図書頭邸、大覚寺境内を塀越しに見るショット。阿蘭陀屋の人夫として潜入した金さんが聞く三線、屋形船で営業の姉弟は大沢池(龍頭の船)
*田宮図書に御木本伸介、手裏剣の使い手だったりドラゴンの刺青をしていたりするが、大ワルの割にはすぐ観念して白イカに乗り込まれた時点で陰腹。姉弟は蜷川有紀と四方堂亘。阿蘭陀屋の用心棒に福ちゃん、けっこう出番多し。「イカ」でもすぐに判別できる姿勢の良さが光る。


第28話 「過去を秘めた女」 1987.8.3

 知られたくない過去をネタに恐喝、聞かねば殺すという悪辣な口入屋、裏には役人がいて犯科帳からネタを供給。加代を町で助けてくれた雨森の亡妻に似た女も、彼らに脅され続けていた。

 ロケ地、百本杭に上がった油問屋の内儀の検死、広沢池(西岸か)。付近で遺留品探しのお鈴らに声をかけるお京ら、渡月小橋(お京は橋上、お鈴は右岸河川敷)。内儀が脅迫者に金を渡していた深川の出合茶屋・伊勢花、望雲亭(後段、ワルの宴に乗り込むおとせのくだりの伊勢花はスタジオセット)。越後へ帰るおとせを見送る金さん、広沢池東岸に渡し場セット。
*口入屋に深江章喜、グルの同心に亀石征一郎、おとせ・しのぶ(雨森の亡妻)二役は佳那晃子。ラス立ちとお白州(後列)に福ちゃん(チンピラ)。


*29、30話は続きもの

第29話 「血染めの遠山桜」 1987.8.10

 江戸入りの清国使節、見え隠れする黒い影。烈公の示唆で出張った金四郎(着流しの浪人)は、成り行きで仇討ち娘を保護することになる。使節団が八ッ山まで来た段、悪の首魁のもとへ乗り込んだ金四郎が狙撃され堀に落ちたところで中程。

 ロケ地、保土ヶ谷手前の街道をゆく使節団、酵素か北嵯峨か。砂金を持ち逃げした男が大山参りに偽装した一団に殺される野原、酵素河川敷降り口。船頭ふうの土左ヱ門を検分する北町同心ら、嵐山公園中州舳先付近。鈴ヶ森手前の街道筋、茶店で休む金四郎たち、酵素ダート広場(使節団が通りかかり、保護した若衆姿の娘が大目付を父の仇と斬りかかり→集団チャンバラ)。使節団が入る八ッ山・東海寺、妙顕寺(山門、境内)。千石屋のもとへ乗り込んだ金四郎が狙撃され落ちる堀、嵐山公園掘割(堀端に壁をセットしたか合成かは不明)


第30話 「天下を救う名裁き」 1987.8.17

 金四郎の落ちた堀に血がどばー、の場面から再開。五分ほど周囲をやきもきさせた後、弥平次の報せであっさりと無事確認。このあとは、ヒヒ爺の水野から秀麗救出・烈公が御浜御殿で水野をやりこめ・トンズラ寸前の錣の利兵衛をとっちめてラス立ちという運び。

 ロケ地、千石屋の寮・松風庵、中山邸通用門。千石屋の荷を誰何する秋月、中ノ島橋。御浜御殿イメージの池の釣殿、不明。
*ラスト二話のゲスト、水野越前守に岡田英次、千石屋と錣の利兵衛は小林昭二の二役(というか変装している同一人物、お白州でマスクべりべり剥がし)、大目付は外山高士、用心棒のリーダーに山本昌平。清国娘の秀麗はお竹の辻沢杏子が二役。*堀で血ゴボは腹を撃たれた傷らしいが、立ち回り等に気配ないのが笑える。*烈公、簡単なセンテンスだけど中国語をお喋りで教養を見せるが甘いもの隠匿の悪癖は治ってナイ。羊羹を鋭く嗅ぎ当てる用人役の中村錦司氏も変わらず面白い。


キャスト

北町奉行 遠山金四郎/里見浩太朗
ひさご お仙(女将)/鮎川いずみ お竹/辻沢杏子
一番組 お京(小頭)/有森也美 政吉(纏持)/大門正明 吉吾郎(頭取)/藤岡琢也
北町同心 秋月兵馬/森田健作 速水新太郎/太川陽介 雨森忠助/松山英太郎
北町御用 お鈴/大沢逸美 鶴吉/高橋元太郎 亀三/谷幹一 文蔵/佐野浅夫(2話で殉職)
南町 色川伝兵衛(同心)/小松政夫 矢部駿河守(奉行)/高野真二
水戸家 水戸斉昭/森繁久彌 片桐弥平次(密偵)/若林豪 中山喜左衛門(用人)/中村錦司


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