遠山の金さん82〜101話


キャスト
金さん(北町奉行遠山左衛門尉景元)/杉良太郎
お仙(密偵)/山口いづみ
甚兵衛(蕎麦屋・長命庵主人)/村田正雄
赤目玄蕃(南町同心)/岸辺シロー
花川戸の新八(赤目付岡っ引)/植田峻
青木紋十郎(北町筆頭与力)/伊東四朗


第82話「三割三分三厘」1977.5.19

 稼ぎの悪さで女房に悪態をつかれるダメ亭主、うまい話に乗ってしまうがやはり裏アリ。夫婦ともども消されかかるところへ、飲み仲間の金さんがおうおうと現れる。

*ロケなしセット撮り、お白州の前に大覚寺の甍が映るがバンク映像。*船宿におさまったはずのお仙だが、当たり前のように密偵をつとめ金さんも仕方なく了承の運び。長命庵には看板娘として西崎みどりが入る。*贋金造りと見えて、以前公儀が出してすぐ引っ込めた悪貨をこっそり隠していた悪党が放出にかかる事件、タイトルはその悪貨の金銀銅比率。首魁の地金屋は伊達三郎、猫の蚤とりが生業のダメ亭主は桜井センリ、きっつい女房は正司花江で金さんに塩まいたり。


第83話「しじみに咲く花」1977.5.26 7

 百両の当り籤をめぐって起きる仲間内の殺し、目撃者であり知らずに籤を運んでいた蜆売りの少女が狙われる。もちろん危機には金さんが出て事なきを得るが、柄のわるい男たちに脅える少女がはじめ金さんをも怖がるくだりが笑える。

ロケ地
・殺された小唄師匠といい仲の浪人が巣食う空き寺・無音寺、招善寺(墓地参道坂、墓地門、本堂前など使われ、悪党の一味が「七地蔵」裏に潜んでいる)
・門前に潜んでいた連中をひきつけて「まく」お仙は大覚寺へスイッチ、五社明神から護摩堂裏の広場へ誘導、木にのぼってやり過ごす。
*一味の首領格の浪人は天津敏、師匠殺しのゴロツキは西田良。蜆売りの少女は蝦名由紀子、病の母は野口ふみえ。*百両は少女に下げ渡し、狙われないかの危惧は母の判断で町役に預けられる運び。タイトルは蜆桶に入っていた菜の花をさしての金さんの台詞。


第84話「地獄のかっぽれ」1977.6.2

 幇間を連れて船遊びの富商が拾った身投げ女は彼の亡き娘に酷似、記憶喪失のうえ探す者もない女は当然の成り行きで養女として引き取られるが、彼女と「父」は母の遺恨を晴らしに来ていた。

ロケ地
・荒木屋が出した屋形船が身投げ女を拾い上げる大川、桂川松尾橋下手(右岸から)
・荒木屋が小野寺藩櫨方の役人と密談中の回想、駿府へ直訴に向おうとした亀助の女房たちが捕縛された国境、酵素河川敷(導入は大胆な俯瞰)
・お白州の前の大覚寺甍は使い回し。
*幇間の亀助は柳沢真一、放蕩が妻を死に追いやったと悔悟、馬鹿踊りは針の山で踊ると自嘲するのがタイトルの所以。娘は瞳順子、小田原藩の櫨を買い叩き民を苦しめる荒木屋は伊沢一郎。


第85話「夕闇に消された女」1977.6.9 8

 邪魔な女を消させた若旦那だが、亡霊に脅え続けた挙句悶死。しかしそもそも殺しは起こっていないのだった。

ロケ地
・子ができたと伊勢屋の若旦那に訴えるおしず、広沢池東岸
・釣りの浪人におしずの件で相談を持ちかける若旦那、大覚寺護摩堂前。
・夜、若旦那が伴ってきたおしずを「斬る」浪人、大覚寺石仏前〜護摩堂裏。浪人はおしずを放生池(水無し)に蹴り落し、埋めてあった早桶に入れて蓋(設定は六万坪埋立地の沼地)
・寺嶋村のおしずの実家、広沢池北東岸の「民家」か(離れて見やる金さんとお仙のシーン、老母に会いに行く金さんの寄った絵では別の萱葺き民家)
・おしずの回想、息子が誘拐されたあと呼び出され、若旦那に芝居を仕掛けるよう強要された法泉寺裏、二尊院か(無縁塚を寄せたような一画・卒塔婆立ても見える)
・堀切の伊勢屋寮、不明(銭平でも見たような料亭ふうの門)
*おしずは今出川西紀、伊勢屋の後妻は西尾美恵子。ハマりすぎの薄幸の女と、絵に描いたような毒婦。


第86話「逆恨み」1977.6.16

 執拗に商家の主夫婦を狙う浪人たち、辻斬り強盗にまで身を落とした彼らの憎悪は完璧な「逆恨み」。夫婦を保護し悪党どもを捕まえるプロセスを独特のタッチで描く、結束信二脚本になる一話。

ロケ地
・お仙の船宿を引き払ったあと浪人たちが清兵ヱを斬る相談をぶつ林、赤山禅院境内西側池端の林、水面も僅かにのぞくほか「小屋」がまだ建っている。
*清兵ヱは島田順司、女房は佐野厚子でなかなかに濃い被害者を好演。元水戸藩士の浪人たちは沼田曜一、伊吹聡太郎、上野山功一、五十嵐義弘とこれも濃すぎの面々。*主らを保護したあとの桝鍵屋で「人がいる芝居」の青木さまも見もの。


第87話「お白州で実った恋」1977.6.23

 お転婆嬢様と中間が結ばれる話。主家の廃絶を伴うあまりめでたくない経緯だが、お奉行は恋の成就を寿ぐ。嬢様の父を悪事に引き込み政略結婚を迫った悪党どもは、もちろん金さんにブチのめされて一巻の終わり。

ロケ地
・遠乗りの菊について走る中間・六平、木津河原(葦原、河原)
・材木商・木曽屋を強請った一味の手代が殺されて見つかる両国の水辺、広沢池東岸
・青木を呼びつけ強請りで殺された者たちの調査を命じる金さん、大覚寺天神島に茶店あしらい。
*菊は江夏夕子、六平は森次晃嗣。朋輩に菊とのことをからかわれたり、旗本奴らにフクロにされたり、菊の名誉のためアリバイ申し立てを躊躇ったり、森次晃嗣はいつものように被害者まっしぐら。


第88話「じゃじゃ馬姫と贋奉行」1977.6.30 8

 赤目の愚行で美よしの前を通る尾張の姫の駕籠に粗相、高慢な姫は居丈高にお仙に謝罪を要求、暖簾を持ち去る。待っても謝りに来ないのに焦れた姫は町名主を通し店だてを食わせようとするが、これが悪党の地上げに利用されてしまい、以降お仙に同情した駕籠舁きたちが金さんを贋奉行に仕立てて送り込んだり、奉行所はお仙だと強弁して姫を捕え土壇場まで行っちゃったり、ノリノリのどたばた喜劇が繰り広げられる。

ロケ地
・陳情に押しかけた町衆の騒ぎを庭で聞くお奉行、尾張の老女が来て捕えた姫を返せと青木に詰め寄る、土壇場に立たされたはずが迎えの駕籠の前という姫、各シーンは全て北町奉行所の庭設定で、大覚寺宸殿の庭。
*姫は田坂都、天然系の姫が似合い。町名主は花沢徳衛、グルの周旋屋は高野真士、名主の手下に木村元。金さんがお奉行にそっくりと駕籠舁きに教える番太は北見唯一。


第89話「呼びとめた女」1977.7.9

 知人の殺害計画を立ち聞いた芸者は急いで文をしたため、通りかかったへべれけの金さんに託す。酔ったまま行ってみるともう殺されてて、キャー人殺しで容疑者。以降、屑屋に化けた金さんが逃げ回りつつ悪党を追い詰めてゆくコミカルな展開に。

ロケ地
・芸者宅に殺し屋が出るが赤目が入ってきて逃走、金さんも逃げて呼子が吹かれるくだり、捕物に騒然となる町衆は今宮神社東参道。そこにいた駕籠舁きが中に入っていた金さんに気付いてうひゃあは境内、ボヤきながら捜す赤目たちは合祀摂社前、お仙の報告を受ける屑屋の金さんは稲荷社前の屋形。
*芸者は賀川雪絵、抜け荷買いの回船問屋は神田隆で殺し屋は山本麟一、グルの御勝手方は久富惟晴。


第90話「夫婦ざくら」1977.7.14 8

 大身旗本の家を捨て、芸者と暮らそうとした若者の悲劇。何度も職をしくじりうまく行きかけた矢先、お家大事の父に連れ戻された挙句、用意された祝言の席で惨劇が起きる。桜吹雪もお白州も変調気味の、特異なお話。

ロケ地
・大工をしくじり落ち込む清次郎に声をかける芸者・おりん、大覚寺大沢池(前を美よしの屋形船が通る)
*おりんは新藤恵美、清次郎は藤巻潤。父の旗本は岡田英次、御家来衆は有川正治はじめお馴染みの面々。


第91話「初恋に散った女」1977.7.21

 一族の軛を逃れ市井に暮らしていた女が、出世の妨げになるとして肉親に斬られる。苦しい息の下にも兄たちを恨まず、「金四郎」の腕の中で逝けて幸せと言った薄幸のひとのため、奉行は怒りも露わに白州に向う。

ロケ地
・おゆうが連れ出され殺される吾妻の森、仁和寺九所明神前。危機を察し駆けつけた金さんは経蔵脇の崖に立ち、倒れているおゆうを発見する。
*おゆうは葉山葉子、言い寄った男が悉く死んでいたのは監視していた兄の差し金で、「不幸を呼ぶ女」なんかじゃなかったメチャ可哀相な役まわり。勘定奉行に内定の鬼畜兄(現・小普請奉行)は和崎俊哉、同じく鬼の親戚は有馬昌彦や中田博久、つるむ口入屋は加賀邦男。元じいやの爺さまは木田三千雄。*同席させた須貝主水正に「役儀により言葉をあらためる」と向き直るお奉行だが、ここからべらんめえ口調になり口汚く罵って「桜吹雪」。


第92話「雷雨の中の女」1977.7.28

 お偉方が目をつけた美女が手強そうなので、あの手この手でかかる、意を受けた富商。芯の強い女に手こずりつつ助けに走る金さんや、一目惚れしてタイヘンな赤目のダンナが大笑い。

ロケ地
・志乃が弟を連れ長崎へ向かう街道、北嵯峨農地竹林際(駕籠舁きに拉致されかけ・金さんが馬で駆けつけ阻止)。このあと話を聞く雨宿りのお堂から見える「外」は大沢池畔か(一味の殺し屋が見ている)
・志乃が連れ込まれる角屋の向島寮、不明(料亭の入口ふう)
*志乃は長谷川稀世、勘定吟味役は不破潤、角屋は田島義文で手下の駕籠屋元締めは北原義郎、医師殺しは小田部通麿。


第93話「盗っ人修行」1977.8.4 8

 新しモノ好きの殿様のドジと見えた件に裏あり、語り草の情話を持つ元錠前破りの爺さまの内懐に飛び込んだ金さんは、きっちりネタをつかんでくる。盗っ人話も面白いが、何より殿様の珍騒動が笑いのツボはまりでお奉行もノリノリ。

ロケ地
・仙台の殿様が江戸へ向かう道中、北嵯峨農地竹林際、田畔を見立てる。
・元錠前破りの老爺・清兵ヱが寺男をしている荏原のお不動さま、神光院西壽寺を組み合わせ。金さんが勝手に鐘を撞いて怒られつまみ出されかかるのは西壽寺の鐘楼と石段、去り際チンピラに襲われる場面に山門。清兵ヱや孫娘とのくだりはほぼ神光院中興堂まわり。設定は荏原郡目黒村瀧泉寺の目黒不動か。
*清兵ヱは浜村純、お盗めに出ようとすると孫娘が袖を掴んでいるのを見てほだされ自訴という「美談」にうっそォと感じるのは正解の、やっぱりいつもどおり悪い爺ィ。孫のお銀は志摩みづえ、お不動さんの和尚は中村錦司。清兵ヱの手下に山本昌平や福ちゃん。仙台の殿様・松平陸奥守は犬塚弘、手錠はめたままの道中が傑作で、駕籠の中でなんとか外そうとしてじたばたと悪戦苦闘。殿様に手錠を持ってきた異人女がまた怪しくて、オランダ人かと思いきや英語喋ってるしイベリア・ルイサなんていうスペイン人みたいな役名なうえ、女優さんの名前がジュリー・コワフスカでロシアまで入ってくる。


第94話「命乞い」1977.8.11

 仲のよい大工夫婦を見舞う不幸、それぞれの過去から悪い因縁が祟るが、許せぬ悪と過ちをきちんと裁く遠山桜が夫婦の絆を繋ぎとめる。

ロケ地
・おしなにむささびの鉄のことを尋ねる金さん、大覚寺大沢池堤(岡っ引が出て金さんを不埒者として連行)
*おしなは中山麻里、大工の亭主は島津住男。双方隠していた過去を持つ運び。むささびの鉄は市原清彦、彼に殺される牢名主は大木正司。鉄の隠し金を狙う悪辣な目明しは小林昭二。赤目を騙す太女郎は亀淵友香。


第95話「殺しが呼んだ恋月夜」1977.8.18 8

 鼈甲を持っていた船頭が殺されてはじまる事件はもちろん抜け荷がらみ、全ての糸を引く与力に別口で脅されタレコミ屋をしていた親爺の件では、白州で金さんの正体を見て娘の恋が終ってしまう哀話もついてくる。

ロケ地
・賭場で金さんに駒の代金として鼈甲を渡した船頭が通るのを見ているお昼寝金さん、大覚寺護摩堂縁先。その直後編笠侍が船頭を斬るのは天神島、これらの設定は佃島。
・屋台蕎麦屋の喜八が南町与力に呼び出され脅されるのは大覚寺五社明神
・金さんを殺そうとしてできない喜八、与力一味がやって来て大立ち回りは赤山禅院西池か。
*喜八は村上冬樹、娘は小野恵子。鼈甲を渡した船頭は井上茂、潜りの正吉一味に福ちゃん(名のみクレジットあり、しかし「三」のとこすげー歪んでるのはひょっとして「二」だったのを直した痕では)。


第96話「お湯の中にも鬼が住む」1977.8.25 9

 青木さま連れて慰安旅行の最中に事件を拾う金さん、乗せられたフリで巧みに一味を誘導し、彼らを仇と狙う青年は捜査に邪魔なので乱暴に町方に渡して、ブツを買いに現れた顔役たちも一網打尽。運んでいるのは火薬と鉄砲、極端に火を恐れる一味の描写が傑作。

ロケ地
・箱根の湯宿、日吉山荘。夜中こそこそとツナギをとりに行く闇の半兵衛の段では飛竜の滝上を伝い歩き日吉大社白山宮の祠前を通り過ぎるシーンがある。
・北町御用の高札を掲げた一味が越えてゆく難所は保津峡落合崖道〜落下岩前、上の岩場から矢之吉が岩を落とすが失敗。
・江戸を指して街道をゆく一味が小休止の茶店、北嵯峨農地竹林際(茶店に金さんがいて火薬の詰まった箱に煙管をぽんぽん、凍りつく一味が大笑い)
*金さんをちょっとした色仕掛けで誘い込む女は弓恵子、番頭という触れ込みの闇の半兵衛は多々良純、浪人は睦五郎。一味に店を襲われた生き残りの青年・矢之吉は五味一孝。*青木さまの鼻ちょうちん浮揚や、赤目主従が湯でひん剥かれる仕儀などコミカル要素てんこ盛り。ラストは表題の都々逸を口ずさむ金さんで締め。結束信二脚本。


第97話「鯨のように飲む男」1977.9.1 9

 酒飲み親爺の自慢の息子が主に見返られ、ヤクザに命を狙われる仕儀に親爺ブチ切れ。奉行なんてお屋敷でふんぞり返ってとぶつ親爺に辟易しつつ、金さんは親子ともども助けてお白州へ。

*ロケなしセット撮り、出座の前に大覚寺宸殿がちらりと映るがバンクフィルム。*アル中親爺は玉川良一、お白州で酒量制限を勧められるが「二合では目薬」。倅の雇い主は永井秀明、川人足束ねのヤクザは五味竜太郎で手下に福ちゃん。阿る先の船手組頭は川合伸旺。


第98話「金のなる木を持つ稼業」1977.9.8

 悪徳商人の手助けをしていた悪党が、今度は依頼主を恐喝して左うちわを決め込もうとするが、桜吹雪がお見通し。ハメられてお店をクビになり仲間に引き込まれ、挙句娘をさらわれ脅されていた爺さまには、ちゃんと温情が下される。

ロケ地
・回船問屋の手代が口封じされ死体で見つかる新川堀、広沢池東岸汀。
・錠前師と、ターゲットの商家の元手代の爺さまが一味の男に連れ出されおもんの指示を聞かされる、屋形船が繋留されている川端、罧原堤下か。
*岡っ引の藤蔵は北村英三、悪いときはとことん悪くてコワい。情婦のおもんは白石奈緒美、逆に脅される立場になる悪徳商人は中山昭二。爺さまは鮎川浩。


第99話「奈落に落ちた玉の輿」1977.9.15 9

 お仙を後妻にと望む老舗の若旦那が現れ、金さんは妙に話を進めたがる。若旦那を半弓で射た女は「先妻」の姉、その死には哀れな事情と汚い野望が絡んでいた。

ロケ地
・福富の先妻である妹の墓に参る矢場女・おせい、招善寺墓地と坂。浪人に襲われるところへ金さんが現れ、おせいに事情を聞く段で坂が映る。
*おせいは北林早苗、若旦那は松橋登、番頭は佐原健二、手代の一人に井上茂。*若旦那の秘密は、人嫌いと称し婚礼にも姿を見せぬシルエットの老母。仕立てはまんま「サイコ」だが、若旦那自身は極度のマザコンなだけで悪事は犯しておらず、裏の沼から車が引き上げられることもない。


第100話「忍び絵図を掏った娘」1977.9.22 9

 富商の娘の双子の姉は、不吉と里子に出されて行方不明。そのお店を狙う一味の、絵図面の入った財布を掏った娘が実は、という奇縁。身柄は生家預かりの、遠山裁きで幕。

ロケ地
・お蝶が絵師から財布を掏る町角、大覚寺大沢池(茶店あしらい、赤目らがいて目撃する運び)
・預けた財布を返せとお蝶が金さんを引っ張ってゆく寺、西壽寺。本堂前を石段から見上げ、腰掛けて話すのは鐘楼。
*お蝶は松本留美で双子二役、父は伊沢一郎。賊の首領は天津敏。


第101話「誰がための五百両」1977.9.29 9

 お白州ではじまり完結する仕立て、得心のゆかぬ点の審理を尽くすお奉行は、頑なな老女に情をもって、言い逃れようとする悪党には詐術も用い真実に迫る。主軸は、不幸な生い立ちを持つ守銭奴の老女と、グレた娘の哀話。

ロケ地
・おとく婆さんの生まれ在所で聞き込む三郎太、広沢池東岸
・千住の岡場所の窓から外を眺めるおちかの耳に、演出されたおきぬの子守唄が聞こえてくるくだり、広沢池東岸(池辺にあった建物の中からと思われる)
・おちかの回想、母に甘やかされて育った幼い日、お参りのお宮さんは上御霊神社本殿〜参道石畳(露店演出、千歳飴をどっさり買い与え)
*おとくは丹阿弥谷津子、娘の安女郎は横山リエ。おとくを搾取していた質屋は吉田義夫、手下の強面は山岡徹也で口すべらし係。*この回、桜吹雪なし。


遠山の金さん 表紙


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