必殺仕事人V風雲竜虎編


第1話「謎の二枚目殺し屋登場!」1987.3.13

 仕事人の大元締が殺され、主水を的の依頼が赤絵馬に記される。次いで大坂から義兄弟の仇を討ちに出張った元締も殺られ、裏稼業を束ねようとする黒幕が姿を現し主水に協力を迫るが、答は血で返される。

 ロケ地、柳島の元締が殺されたあと仕事人摘発の検問が張られ、江戸入りのお玉らがそれを窺う場面は広沢池東岸に柵セット。橋を通って行ったお玉を呼ばわる主水、広沢池東岸葦原(水無し)、ここで一番手の仕事人を斬り捨て。大老を狙う黒幕に呼ばれる長命寺、不明。政が出陣前にトレーニングの竹林(遠景に甍)、不明。
*新チーム初めての仕事は園遊会開催中に仕掛ける、お馴染みの趣向。*「葵」の殿様は御木本伸介、柳島の元締は加賀邦男で大坂の元締は北村英三。


第2話「将軍の初恋騒動!」1987.3.20

 大御所・家斉の初恋のひとは、いつ来るとも知れぬ文を45年も待ち続けていた。少女のような嫗を世話している夜鷹の娘は、その純情に苛つき不実な大御所を的の依頼を出す。新しい道を歩み始めた二人が凶刃に倒れ大御所は頓死し、仕事人たちは恋の邪魔をし続けていた者どもに的を変更。

 ロケ地、江戸城イメージ、彦根城天守(夜景シルエット)。庭番にお鹿を探せと命じる西の丸側用人、知恩院黒門か(夜景、切石の石段)。永代の夜鷹たちのねぐら、広沢池東岸(水少なし)に掘立小屋や苫家セット。お鹿と大御所が文のやりとりに使っていた両国の東照八幡宮、仁和寺九所明神(文を火袋に入れる灯篭は本殿前の織部灯籠)。江戸城イメージ、姫路城天守(昼間)。庭番がお鹿の恋文を側用人に見せる城内、知恩院黒門道(東望、北門続きの塀が背後に映り込み)。側用人がお鹿殺害を庭番に命じる城内、知恩院黒門道(北望、見上げ)。市中へ出た庭番が渡る橋、中ノ島橋。側用人の登城の駕籠にお鹿殺しの犯人について言上する主水、二条城本丸櫓門前の橋たもと(導入は門内側から遠望)
*お鹿に津島恵子、家斉に佐竹明夫、側用人に小林勝彦。*お庭番相手なので影太郎がアルコールを精製し火で攪乱。長屋が燃えないかヒヤヒヤ。


第3話「返り討ち悲話」1987.3.27

 主を的の依頼を出す中間、仇討ちなどやめてしまえと妻女を苦しめるその主は、当の仇と通じていた。芯から性根の腐った男が、田中さまの十手を盗みという挿話もある。
*ロケなしセット撮り、田中さまクビで筆頭同心を夢想する主水の与太入り。


第4話「政と女スリ、危機一髪」1987.4.17

 政の財布を掏った娘が岡っ引の殺しを見てしまい、政も巻き込まれる。柄は悪いが気のいい娘は、保身をはかる岡っ引により政の目の前で消されてしまうが、彼女は岡っ引を的の依頼を出していた。

 ロケ地、女掏摸のお百が政の財布をあらためていて聖天の弥助の殺しを見てしまう神社、今宮神社境内各所、殺しは稲荷社前。捕縛された政のことでツナギをとる主水、嵐山公園中州下手桂川右岸法面。奉行所に駆け込むも弥助の口八丁で連れ出されたお百が殺されかかる堀端、八幡掘。お百について話すお玉と影太郎、嵐山公園中州下手右岸河川敷(栗石部分)汀。弥助と一味を誘い込んで仕置する天神さま、今宮神社境内各所(政が吊るされるのは舞殿前、主水が弥助を仕留めるのは合祀摂社前)
*お百に高部知子、弥助に黒部進。*政とお百が互いの身の上を語る水場のセット、隠亡堀によく使われる趣向のアレ。


第5話「一夫多妻家族 悲しき暴走」1987.4.24

 妾が4人に子が13人、これら全てが同居という家族。何事も公平のルールのもと妙に明るいさばけた妾たち、宗教じみた不自然な暮らしは、自身には子の無い正妻の心を蝕んでいた。

 ロケ地、大家族の実態を調べに行ったあと政がお玉らに報告する神社、北野天満宮三光門〜本殿裏手。
*はじめ女房から殺しの依頼を出される大工に車だん吉、女房に左時枝、女房の心に付け込むライバルに五味龍太郎。*依頼は途中で取り下げられるが「頼み人の弔い」で決行、仕事はライバル宅へ女房の仇をとりに殴りこんだ亭主の立ち回りを助けるかたちで進行、逃げる指示も出すのが大笑い。


第6話「替え玉お見合い騒動」1987.5.1

 息子可愛さのあまり無理を通す母親の行動は、当の息子をスポイルする。吉原の花魁を撲殺という愚挙はさすがに普通には揉み消せず、一旦は見逃した影太郎を身代りに立てようとする愚かな母性を、それでもいじらしく思う、母を知らぬ太郎さんなのだった。

 ロケ地、若様が顔を引っ掻かれたというだけで撲殺した腰元の死体を投げ捨てる家来、中ノ島橋(女は死んでおらず夜叉堂に這ってゆく)。影太郎をダミーに立てて行われる百花園でのお見合い、入る門は中山邸門、「若様」の席は枳殻邸回棹楼に金屏風を仕立て、お見合い相手が渡り会釈する橋は同じく枳殻邸侵雪橋。仕事が遂行される夜の桜林、仁和寺境内(若様が影太郎に殺られるのは鐘楼脇、さっきまで捕まってて金箔用意してないお玉は桜をチャフに)
*旗本・堀田家奥方の「母」に二宮さよ子。*仕事の場所は堀田の家来が影太郎を呼び出しに来た際、向島「かとうえん」と発言、字は河東か。


第7話「主水の刀を研ぐ男」1987.5.8

 15年にわたり主水の刀を研いできた老爺、持ち主の斬り癖を見抜く慧眼は、娘の男に暗い翳を見る。果たして男はとびきりの悪党、とっつぁんは刃物を呑んで悪党の巣へ。

 ロケ地、家を飛び出した研辰の娘が男の家へ向かう途中通る川端、広沢池東岸(池から)。男の家にいる娘を呼び出す主水、広沢池東岸(堤から見下ろし)。出陣する主水の背後に大覚寺観月台、逃げてきた常吉の前に立ちはだかる主水、五社明神(研辰から受け取ったばかりの刀で常吉の刃を叩き折り、研辰が言い当てた通りに柔らかな腹を突き刺す)
*研辰に村田正雄、インチキ宗教・般若神道の信者頭(実は親玉)で研辰の娘を騙し利用する鍼灸師の常吉に篠塚勝、大男の僧正に阿波地大輔。*鬼塚さま田中さまハイテンション、夜叉堂を嗅ぎ回る田中さまはギャグで終わる。


第8話「殺しの的は影太郎」1987.5.15

 親方の娘といい仲の相弟子を陥れる男、はずみで皆殺してしまう乱暴な展開。男に影太郎が犯人と吹き込まれ依頼を出した娘は、助けた政に夜叉堂へ連れて行ってと苦しい息で頼み込む。

 ロケ地、影太郎が植木屋の娘をチンピラから助ける祠のくだり、大覚寺天神島(朱橋も)。田中さまの捕物から逃がしてやったあとお玉とツナギをとる主水、五社明神。影太郎が隠れていたお堂、護摩堂。堀に入り込み牡丹を世話している影太郎、有栖川河床(木戸の下手)
*牡丹満開の野田屋の庭、個人宅でのロケか。


第9話「八百人目の恋は悲恋!」1987.5.22

 よくあるお店乗っ取り劇、帳簿を調べる娘に差し向けられる誘惑者。自分を魅力のないお多福と思い込んでいる世間知らずの可憐な娘と、名うての女誑しの、心の推移が見もの。

 ロケ地、スケッチ中の影太郎にあそこへご一緒して下さいとお品が指す池之端の出合茶屋、錦水亭東屋。影太郎が出合茶屋にいたことを難詰するお玉、上御霊神社合祀摂社。政のトレーニングの石段、不明(豊国廟に似たスクエアなもの、踊り場の脇に道が通じる)。主水が一味に呼び出され口止めされる屋形船(大川三俣)、船着きは大沢池か。
*お品と銀次が戯れる菜畑のくだりや、「翔んでみます」などのタームに時代性。*大奥役人や伊勢屋後見人の頓死を「主水、河童のせいにする」のだが、珍談奇談大好きで退職後本を書くつもりという、妙な趣味をお持ちだった田中さまが河童の取材に来てしまう。


第10話「子連れ母殺し旅」1987.5.29

 死んだ仕事人の女房が、後を継ぐと江戸へ。体を張って取った初仕事だが、初手をしくじり二の手を打つ際に、的であるヤクザの跡目を狙っていたNO2に利用されてしまう。

 ロケ地、お吉に託された坊を連れ草加へ向かう政、養玄寺を田圃越しに。政の口を封じるため追う佐吉らが差し掛かる峠、大内亀岡道辻堂前。坊の祖母宅、民家(東側から。坊を行かせた直後南側の田畔から佐吉たちが駆け下りてくる。逃げる政は民家脇の川堤〜川中)。仕事人たちに仲間を殺られ鎮守に逃げ込む佐吉、鳥居本八幡宮(主水が石段から降りてきて、仕置は鳥居下で)
*お吉の亭主を掟破りで仕置したのは政。


第11話「大江戸F.F.騒動!」1987.6.5

 放送当時一世を風靡した写真週刊誌よろしく、スキャンダルを暴く江戸の紙芝居屋が登場。効果に目をつけたワルが政敵追い落としに利用、事が済んだあと夫婦は虫けらのように殺されてしまう。

 ロケ地、夜叉堂に来た話の裏をとりに的を探る政、校倉藩邸から出る倉重信濃守の駕籠、大覚寺大門参道石橋(政は御殿川南側に潜む)。倉重の宴席にいたつれない恋人を詰り、訴えると息巻いて消される女形、酔い覚ましに駕籠を降りたところを襲われるのは中ノ島橋、死体が見つかるのは嵐山公園中州下手汀、検分は右岸河川敷


第12話「不倫妻、身投げからくり」1987.6.12

 お気楽な夫を見限った妻は脂ぎった山伏と通じるが、待遇に不満を述べ夫殺しをチクると居直った途端娘ともども消されてしまう。影太郎は山伏らの非道を目の当たりにするが、なす術もなく雨中に立ち尽くす。

 ロケ地、影太郎がお玉の代わりの長屋の娘と玉すだれ芸をする戒法院境内(彼女の両親も隣に店を出す)妙顕寺尊神堂前。修行から帰った大先達にひれ伏す信者たち、参道石畳。義覚に水難の相ありと脅されたあとの帰り道、大覚寺放生池堤。言い争う両親に落ち込むお妙にお祓いを受けるからと宥める父、護摩堂。お祓いを受けに戒法院へ夜参りに行く一家、妙顕寺尊神堂。お妙に厠へ行くと言い置く父、回廊。頬被りをした「父」が寺を走り出て身投げする橋、中ノ島橋。この「水難」が評判となり人が詰め掛ける戒法院、義覚に不審を言い立てるも逆に恫喝された主水が物陰から様子を見るのは妙顕寺御真骨堂脇。死んだ浪人の妻を尾行する政、妙顕寺本堂前〜尊神堂。三味をさらうお妙が影太郎に母に対する不満を口にする祠、大覚寺天神島祠。浪人のときと同様に頬被りの「母子」が身投げしたあと、別の場所で川に捨てられる母子を見る影太郎、堤かセットか不明(大量の放水)
*お玉は冒頭に描かれる仕事で捻挫→湯治で不在、仕事は影太郎が仕切り、一家との関わりからメインターゲットも彼が殺る。仕掛けは荒行中に遂行。義覚は八名信夫。


第13話「剣豪の妻、悲願の御前試合」1987.6.19

 御前試合常勝の水戸に待ったをかけると評判の武芸者、山出しの彼を支えるのは妻女。夫に迫る刺客との縁を切ってとの願掛けも空しく、夫婦とも試合会場に散る。

 ロケ地、無二斎の稽古場所(幔幕張り)天神島ほか大覚寺境内。刺客が出るくだり、天神島のほか放生池堤、政が追うのは天神島朱橋大沢池木戸大門(水戸上屋敷)。尾張上屋敷、随心院薬医門。無二斎が誘き出され負傷させられる屋形船、広沢池東岸。目をやられた無二斎に間合いを覚えこませる妻女、大覚寺五社明神祠脇。御前試合会場、下鴨神社馬場(幔幕と竹柵あしらい)
*妻女に本阿弥周子、水戸の江戸家老に亀石征一郎。*レースとか試合とかあると出る主水の胴元、鬼塚さまも田中さまも賭けてたりして、もちろん主水の大損に終わる。


第15話「江戸大仏からくり開眼」1987.7.3

 砂町にできた金ぴかの大仏は見たとおりの銭吸い仏、非難した者は罰と称し殺される。的に蝶丸の昔馴染みが含まれていて、悪たれ坊主もさすがに沈む。

 ロケ地、不覚の名を絵馬から消そうとして影太郎に阻まれる蝶丸、大覚寺護摩堂。大仏一味の巫女と寺社方吟味役の駕籠をつけるお玉、有栖川畔。悪事に気付き逃げ出した不覚が追われ、その駕籠へ助けを求めてしまうのは五社明神、不覚がここへ至るのにくぐるのは大沢池木戸。不覚の女房を見送る蝶丸とお仙、北嵯峨農地
*不覚は津村隆。


第16話「白か黒か大商人誘拐騒動」1987.7.10

 お城の畳替え入札を競う三つの店、出し抜こうとする悪党は一人を殺し自分は誘拐された芝居で、残る一人を罪に落とす。悪党の女房がヤクザの妹というのがちょっと捻り部分。

 ロケ地、お城イメージに姫路城天守。談合持ちかけが不調に終わった宴席の帰りに誘拐される大蔵屋、大覚寺五社明神。船に乗せられるのは大沢池船着(小)。誘拐された筈の大蔵屋が女房と屋形船にいるのを目撃する下女、大沢池(柳原堤)


第17話「恐怖の辻射ち!」1987.7.17

 講武所の新設が決まり、教授方のポストをめぐり醜い企みがなされる。父に代わって鍛錬のすえ強弓を見事引いてみせた息子と、倅の成長を喜ぶ父は、殺された挙句汚名を着せられてしまう。

 ロケ地、競射が行われる御弓場、相国寺法堂方丈の間に幔幕張ってしつらえ。警備に狩り出された主水は回廊に座り込む。見物衆が取り付く竹矢来は方丈西塀際にあしらい。影太郎が夜鷹たちとともに射られたことを主水に告げに来るお玉は法堂基壇。大貫流弓術道場、大光明寺。大貫流の若様が稽古の林、大覚寺天神島
*ブルワーカー設計して政に作ってもらう大貫の若様は大橋吾郎、ライバル道場の父子は中田浩二と伊庭剛(夜鷹を的に稽古)。中田浩二、矢持ちすぎ。


第18話「身代わり大名悪人討ち!」1987.7.24

 影太郎の双子の兄の殿様が登場、病の殿様をよいことに藩では悪企みが進行中だった。もちろんタイトル通り太郎さんが化けてお屋敷に入り、悪を懲らして一巻の終わり。

 ロケ地、影太郎が藩の事情を聞きこんだ腰元(じいの姪)を問い詰め、やりすぎで殺す家老一味の高遠藩士、大覚寺五社明神船着(小)。その検分、大沢池北西畔。影太郎の回想、幼い日山寺に訪ねてきてくれたじい、不明(お堂は蔀戸、背後に回廊)。じいにツナギをとった政が影太郎のもとへ連れてゆく橋、大覚寺天神島朱橋。二人が再会するのは護摩堂。使者が語る、若君が死んだ笹子峠、谷山林道か。
*悪家老に内田勝正、じいに内藤武敏(依頼人)。


第19話「主水ひとりぼっち」1987.7.31

 最終回は大仕事で解散のおきまり、的は大奥のお局さまで仕事料は千両。仕掛けはとんとんと進むが、この日御金蔵破りも同時に起きて大騒ぎ、からくも逃げおおせるものの金は取れず、主水を残し仕事人たちは散ってゆく。

 ロケ地、雲龍の元締が主水を呼び出す湯島天神境内、大覚寺五社明神(背景にライトアップされた心経宝塔。後段、元締が町方に捕われるのも同所で昼間)。お城イメージ、姫路城天守。雲龍一座がお城へ向かう堀端、彦根城内濠端。城門、彦根城天秤櫓。芸を見せる大奥の庭、枳殻邸印月池畔芝地(御席はゲストハウスに、お女中が渡るのは侵雪橋)。脱出の地下水路、大覚寺有栖川に蓋。御金蔵破りが金箱を運び出すのは彦根城佐和口多門櫓と濠。逃げた仕事人たちが落ち合う行徳河岸、流れ橋。政がゆく野道、北嵯峨農地田畔。影太郎とお玉が別れる山道、谷山林道(お玉は下り道を、影太郎は登り道をゆく)
*雲龍の元締は島田順司。


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