白虎隊   2007年1月 テレビ朝日/東映


第一部 2007.1.6

 駅前でヘタれていて昔気質の祖母に怒られる、白虎隊士の血を引くいまどきのお子たちを前振りにはじまる作り。会津の「母」は「現代」と正反対の猛母、息子をいざという時立派に御役に立つ会津武士にと願い、後顧に愁いを持たぬよう情けを排し接する厳めしさ。少年たちが什の掟を守り過ごすさまと、緊迫する情勢が重ねて描かれる。

妙心寺

ロケ地
・藩校・日新館へ初めて上がる峰治がゆく城下の道、子供たちが唱和する什の教えを漏れ聞くのは妙心寺海福院前路地・南望。それを唱和しつつ歩みだす場面は同じ海福院前・北望で遠景にお城を合成。鶴ヶ城天守は本物、藩校は復元された会津藩校日新館。迷子を見捨てておけず遅刻を決心する道は妙心寺大庫裏脇路地・黄鐘調鐘脇。
・会津藩江戸屋敷、大覚寺大門
・容保公が守護職に任ぜられ京へ向かう街道、流れ橋上。
・砲術の授業を覗く峰治たち、不明(幼松の生えた野原・火器使用)
・峰治らが砲術指南を受けに行ってご婦人方と出くわす野原、酵素河川敷・木の前。
・黒谷会津本陣、金戒光明寺三門内側に警護の兵あしらい。
・8・18の政変で堺町御門に押し寄せる長州勢、随心院薬医門前に「御門」あしらい。西郷隆盛の背後に大玄関の向唐門が見える。
・守護職拝命を断るよう進言し退けられた家老・西郷頼母が釣りをする会津の湖畔、沢ノ池東岸汀・遠景に雪嶺合成。
・薩摩が京を追われた長州と密かに手を結ぶ情勢下、本陣の階に佇み物思う容保、不明(お堂の縁先に池泉)
・鳥羽伏見の戦い、大堰川河川敷、流れ橋と下の河原を併用。
・雪中の飯森山に母のための薬草を採りに行き岩場を滑落する峰治、保津峡落合落下岩に雪あしらい(合成かCGか不明)
・進軍する官軍、不明(山道/畔道)。会津藩兵が堡塁を築くのは黒谷本堂前か。
・整列し日向内記の訓示を聞く白虎隊士たち、二条城二の丸広場。
*峻厳な会津藩家中の暮らし向き、薩長の卑劣さの描写、ともにけっこう過剰な演出。


第二部 2007.1.7

 圧倒的な装備の差に戦況は悪化の一途を辿り、容保は苦衷のすえ白虎隊を実戦に投入。初陣は若殿のお供、少年たちはお出かけ気分ではしゃぐが、やがて悲惨な運命が訪れる。ほんの僅かな別れ道が、生きたいと願っていた者を死なしめ、死ぬ事を叩き込まれていた者を生かす皮肉、降伏後「泣血氈」を掴みしめた峰治は語り継ぐことを誓う。

金戒光明寺

ロケ地
・日新館、復元された会津藩校日新館
・引き続き八重子らに砲術を習う峰治たち、酵素河川敷・木の前。
・国境での戦闘、日光口不明、白河口はセット。鶴ヶ城、本物の天守。閲兵で殿に激励を受ける白虎隊、二条城二の丸広場。
・板垣退助ら官軍参謀が軍議の神社、大覚寺五社明神。母成峠の戦闘、谷山林道頂上付近と向いの杣道で応酬。
・白虎隊出陣の回文が各家庭に伝えられるくだり、峰治が儀三郎の家へ走る道は妙心寺海福院前、儀三郎が次の家へ走る道、妙心寺海福院前で遠景にお城合成。尚走る坂は金戒光明寺長安院下坂。雄次の家、金戒光明寺永運院(門を走り出て忘れ物と母に止められ/出陣してゆく道は永雲院下坂)。集合場所へ行く峰治を呼び止め、儀三郎へとお守りを託す小夜子、妙心寺大庫裏脇路地
・城内の風景や、出陣する白虎隊を見送る隊士の母たち、彦根城か。
・戸ノ口原で待機ののち、薩摩兵との戦闘や城へ戻る野道、一部酵素と思われるが不明。戸ノ口堰洞穴へ辿り着く儀三郎の属する一団、菩提滝・滝上から見下ろし(洞窟はセット)。はぐれた峰治が又八を拾い、犬の導きで辿り着く庄三の家、酵素民家セット。庄三の家を出て又八と別れる道、酵素ダート

キャスト
酒井峰治/山下智久 篠田儀三郎/田中聖 伊東又八/藤ヶ谷太輔
峰治母/薬師丸ひろ子 峰治祖母/野際陽子 峰治父/高嶋政伸 儀三郎母/若村麻由美
松平容保/東山紀之 照姫(容保姉)/和久井映見 西郷頼母/小林稔侍 頼母妻/浅野ゆう子
浅井小夜子/黒木メイサ 山本八重子/中越典子 山本覚馬/松重豊 日向内記/的場浩司
世良修蔵/渡辺いっけい 板垣退助/片岡鶴太郎
酒井峰男(新太郎祖父・峰治子孫)/伊東四朗


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