長七郎江戸日記 第二シリーズ 1988-1989NTV/東映

41〜62話

→第一シリーズ →第三シリーズ

二尊院紅葉の馬場キャスト
松平長七郎/里見浩太朗 三宅宅兵衛/下川辰平
おれん/野川由美子 牛吉/高品格 辰三郎/火野正平
おみつ/速川明子 利助/新田純一 お銀/高木美保

→長七郎江戸日記2 表紙


第41話「妻たちの仇討」1989.2.7

 作事奉行の不正を追っていた徒歩目付、小人目付に協力者の飾り職人、やっと証拠を掴んだ矢先に三人とも消されてしまう。以降、残された女たちが捨て身で仇に向ってゆく物語が描かれる。

ロケ地
・それぞれに仇の周囲に潜入した女たちがツナギをとるお堂、神護寺五大堂裏手。奉行宅へ潜入していて露見し逃げた女を助ける長さん、参道南側の林間。墓参も神護寺か。
*作事奉行に菅貫、もうたっぷりと悪い悪い。瓦一枚十両とか吹いてるし、潜入した未亡人に迫り「あーれー」もやる。最後も姑息に立ち回り、女二人に前後からぶすぶす刺されてんのに再びぐわぁなどと喚き向ってくるのも凄い。*辰、お薦さんに変装して張りこみの際、また反故でできた妙なオリジナルコスチュームをまとう。


第42話「まかない屋おりき」1989.2.14

 寺社奉行を狙う御側衆、これに出資の悪徳商人、悪企みの過程で泣かされる賄い屋のイキのいい女将の話が主体。何度も騙される善人の働き者を中村メイコが好演。

ロケ地
・御側衆の中間と大喧嘩のおりき、今宮神社(楼門、稲荷社)
・入水はかるおりき(×2回)大覚寺大沢池水門脇(夜)
・おりきが昔の男に騙されて赴く谷中・正源寺の掘っ立て小屋のくだり、大沢池木戸(開口部から鐘が見える)天神島(ボロ小屋をセット)
・おりきの店の男衆が増上寺へ配達途中襲われる道、嵐山東公園か。この仕儀を笑って眺めるライバル商人(釣り)罧原堤下汀(対岸からズーム)
・おりきの店に放火した男が口封じに消される、五社明神
*ラス立ち福ちゃん入り、御側衆稲葉の家士。真っ先に斬り込んで「ぐわぁ」、しかし後でもう一遍廊下に現れ、つごう二回バッサリ。御側衆は西山辰夫で手下は石倉英彦、悪徳商人は長谷川弘。


第43話「弟よ!小蝶涙舞い」1989.2.21

 江戸家老が出入り商人と組み私腹肥やし。その商人の義姉で家を出て軽業師となっていた小蝶太夫は、思い詰めた藩士たちに襲われるのを独楽で救うが、悪事は見逃せず情をもって弟を諭す。しかしワルと手を切ろうとした彼は用済みと消されてしまうのだった。

ロケ地
・徳利担いでお弁当持って法恩寺の梅林へ鶯の音を聞きにゆく長さん、大覚寺心経宝塔と青空をバック。
・江戸を発つ一座を見送る長さん、大覚寺放生池堤と池畔。
*太夫は新藤恵美、弟の杏花堂に並木史朗、家老は外山高士で手下に岩尾正隆。


第44話「少女の叫び」1989.2.28

 母を目の前で殺された娘は町を彷徨い長さんに拾われるが、衝撃で言葉をなくしていた。親の無い子に弱い長さん、乗り出して治水工事で不正をはたらいていた悪家老を成敗。監禁から救出の際、幼女の口から「速水のおじさん」と声が出る運び。

ロケ地
・おみつと遊んでいたしづかがさらわれる、大覚寺天神島大沢池堤
・吉津藩士・大月力が兄の死体を見る河原、罧原堤下河原
*悪家老は近藤宏。大月力は辰巳琢郎。ラス立ち福ちゃん入り。


第45話「銃声に謎あり」1989.3.7

 長さんが拾った怪我人は、銃の暴発で手を砕かれていた。鍛冶職人の彼は母の薬代のため禁制の短筒密造に関わったが、大老暗殺に使われると知りわざと部品を抜いて作り、自ら負傷してみせることで一味から逃れようとしていた。恋人が傷つけられ、母の業病からして罠、鉄舟の診察で母はただの喘息と知れ、彼は長さんに全てを打ち明けるのだった。

ロケ地
・夜釣りの長さん、大覚寺大沢池汀。朝吉が銃の暴発で負傷、大沢池堤
・帰宅する朝吉を待っている銃密造の田島屋の手先、中ノ島橋たもと(言い合いしながらゆく朝吉とお咲のゆく道は南岸・水路脇の並木下、尾行の辰がベンチ脇に)
・お咲が治療代を貰うため田島屋と会う清源寺護摩堂、大覚寺護摩堂
*朝吉は加納竜でお咲に杉田かおる、大老暗殺を企む失脚した元若年寄は波田久夫、田島屋は高桐真、強面の手下は宮口二郎。


第46話「狸がくれた五千両」1989.3.14

 困っている人を見過ごしにできぬ、気のいい大工の留吉。かつて彼に施しを受けて感動した富商から、五千両の遺産譲渡の話が降ってくる。意味の無い金は貰えないという留吉、殺されたその富商のじいさんの仇を討とうとする過程で、老爺が同業者の騙り一味に殺されたことを知る。犯罪にからんだ金は没収、留吉には一銭も渡らない結果となるが、手もとには老爺から差し向けられた可愛い使者が残ってハッピーエンド。

ロケ地
・辰三郎にしつこく借金を迫られる留吉、首吊り女を見てなけなしの金を与えてしまう川端、下鴨神社参道〜泉川畔。その女が手にした金を弄び嘲笑うのを目撃する長さん、大覚寺大沢池北辺並木
・騙りにやられた大黒屋に事情を聞く宅兵衛、大沢池畔
・遺産の手形を受け取った帰りの留吉を襲う浪人たち、大沢池堤。これを首吊りの騙り女が見ている、天神島
・遺産を託した淀屋から遣わされた小女・お春に事情を聞く長さん、仁和寺塔下〜茶店。
・お春がさらわれ、身代金受け渡し場となる聖天の境内、大覚寺五社明神
*留吉に本田博太郎、施しの動機は身寄りひとつとてない寂寥感からという、哀しみに縁取られた好人物を熱演。独特の訛りが効果的で、感情を高ぶらせ大音声を発するシーンでは狂的キャラもほの見えて見応えアリ。*盗っ人の上前をはねお家再興資金にする元江戸家老は江見俊太郎。


第47話「蘇える面影」1989.3.21

 友吉の命日、彼が亡くなった現場へ花を供えに行ったおみつは、追われる男が押し包まれ斬られるのを見る。男は一命を取りとめるが、記憶を失っていた。親身に世話をするおみつ、どうしても重ねてしまう友吉の面影。周囲は案ずるが、男は使命を果たしに去り、おみつもまた執着せず成長を見せるのだった。事件は小藩の隠し金山がらみの汚職事件、殿様に罪を被せようとした江戸家老一派は長七郎ぎみに乗り込まれ皆殺し。

ロケ地
・現場の水辺に花を投げるおみつ、大覚寺大沢池北西畔。男が斬られるのを見る、五社明神。悲鳴を上げたおみつが追われる、放生池堤(向こうから辰と長さん)
・幸田藩士で男の友人という橋本に事情を聞く長さん、天神島(辰が張り付いているのは大楠)
・幸田藩下屋敷、大門
・囮の辰をつけてきた藩士たちが長さんに蹴散らされる、妙心寺大庫裏脇辻
・「真鍋」がおみつとお参りの祠、大覚寺五社明神本殿。身の上話の道、放生池堤護摩堂
・橋本に真実を迫る長さん、妙心寺法堂北回廊下。
・橋本の偽手紙で呼び出される真鍋、法輪寺参道。
・国へ帰る真鍋を見送る、罧原堤下河原
*真鍋左内は本間優二、橋本は下塚誠、江戸家老は勝部演之。*柳生が介入の件は尻切れトンボ。関わったら殺すまで言ってるのに。


第48話「お銀哀歌」1989.3.28

 駿河大納言の遺臣が企む悪事に、見せかけの首領として利用される長七郎ぎみ。悪事というのは、銃をもって南の島の王族を殺し国を乗っ取るというちょっとアレな設定。そして柳生は、これを好機と長さんの命をお銀に狙わせるのだった。

ロケ地
・柳生邸、大覚寺大門
・駿河訛りの押し込み強盗について話す長さんと宅兵衛、大覚寺放生池堤
*一味の首領にカマをかけるため公儀に不満とお芝居長さん、これを床下で忍び聞いたお銀「信じていたのに」とムカ入り、マジモードで殺しにくる一幕あり。首謀者の軍学者は小林昭二。


スペシャル「長七郎、大奥まかり通る」1989.4.4

 長さんと辰三郎が夜釣りに出て釣り上げた大物は女の死体、奥女中の楓。この後白昼の町なかでも奥女中が変死、しかしその都度町方が「無かったこと」にしたり奥医師が「卒中」だと言い張ったりの怪しさ。死んだ女たちは上様お手つきの者ばかり。
 奥医師とツナギのあとバックれ同心は長さんのかつての同門の剣客で琉球拳法の使い手の二階堂左門に始末される、大覚寺五社明神
 死んだ奥女中の妹・雪絵は宿下がりして道伯を調査、斬られかかるところを長さんに助けられる。雪絵に事情聴く長さん、大覚寺天神島。御年寄・淡路の企みを知る。雪絵は大奥に戻る際家の女中と偽りおれんを伴う。また、家からの荷として持ち込む長持の中にグロい一件が仕込まれている。大奥に入り込み天井裏から淡路と道伯の密談を聞く「お辰」、雪絵を消す相談しているのを聞き長七郎に報告すべく大奥を出ようとするが淡路の姪・忍に見咎められおれんと「お辰」は逃れるが雪絵は捕まり淡路らに責め問いされる。
 一方柳生が動いていて長七郎を犯人に仕立てて始末しようとするが長七郎に付けられていたくの一・おぎんは遂に長七郎につくことを明らかにし、小頭の小弥太と一騎打ちは流れ橋下。
 裃着け登城の長七郎君、非常の際と言いずかずか大奥へ入り雪絵を救出、激怒した淡路は薙刀軍団繰り出すがそこへ上様のお成り。長七郎の働きに謝し淡路らを処断。
 道伯が事成ったとほくそえむ座敷に長七郎君、今日のお召は青に白。さくっとワル医者始末した頃出てくる二階堂左門、長七郎と一騎打ち。割とあっさり殺られる。
 その後家綱将軍には子生まれず柳生宗冬の画策通り犬公方誕生のナレーションが被る、大沢池畔をゆく長七郎。千代田のお城は今回彦根城を使用と思われる。


第49話「奇妙な息子」1989.4.18

 息子を傾き者に殺された母を気遣う若者、彼は盗っ人の一味で目的はその家の床下に隠した千両箱だったが、世話をするうち情が移り孝行ぶりは本物になってゆく。長さんは彼の正体を知るも心底を見極め、諭し庇うが、ワルが「母」を謀殺するつもりと知った男は怒りにまかせて打ち込み落命。折り良く集まった一味を始末の長さん、事後も「母」には事実を気取られぬよう計らうのだった。

ロケ地
・思い詰めて入水しようとする「母」、広沢池北西岸(設定・大川)


第50話「桜川・母娘花」1989.4.25

 生活苦から売った継子を探しに江戸へ来た母、娘と出会えたのは、職場が凶盗に襲われた凄惨な現場。賊の頭に命じられ母を殺しに来た娘は曲折あってようやく心を開くが、母は娘のため賊に斬りつけ敢無く落命してしまうのだった。

ロケ地
・花見の大川、木津河原
・常陸の里で女衒に売られるおきわ(回想)広沢池西岸(設定は水害後のお救い小屋)
・常陸への街道を行くおきわ、木津堤。長さんがおきわを連れ戻る道、橋は流れ橋
・事後、国へ帰るおきわの見送り、木津河原
*母子は和田幾子と山下智子、凶盗に伊藤敏八、女衒に小峰隆司。*辰、ヘアースタイルを自慢、髪の伸びる話をしている。*ラス立ち、名乗っても効果ない賊どもにもきっちり着替えてくる長さん、なんかおかしい。小屋の戸勝手に開くし。桜が殺陣の背後で竜巻状だし。


第51話「別れ霜」1989.5.9

 大身旗本家で起こる事件、繕われた嫡男の死には二重の裏。首斬り役人だった父が不祥事で切腹、お家断絶の際受けた多大なトラウマから、その娘は長じて嫁した家の存続の危機に、放蕩者の嫡男の首を刎ねるという大事を仕出かす。これは女のトラウマを利用した用人の使嗾、横領を隠蔽しお家を簒奪するための悪謀だった。

ロケ地
・一膳飯屋の亭主の死体が見つかる川端、桂川か(ロングから導入)
・平河町の戸沢家、相国寺大光明寺(前庭、玄関は南塀越しのショット)。屋敷を辞した鉄舟に追いすがり剣を教えてくれと土下座の戸沢家の次男坊、法堂南・仏殿跡の林間。
・戸沢家の後妻・於滝の身の上を語るお銀、嵐山公園中州舳先(南側)
・於滝の父は剣を封じていたと報告するお銀、中ノ島橋たもと・堰堤脇に茶店セット(お銀が己の過去を語る一幕も)
・戸沢に嫡男の死の真相を告げる鉄舟、南禅寺三門
・武士を捨て長崎へ旅立つ戸沢父子、谷山林道か。
*於滝に姿晴香、戸沢家当主に大林丈史、用人は小沢象。*於滝は暗殺者として出る際紫頭巾で登場、剣は首斬り役の父に伝授された、刀を担いで首を狙う殺気こもる技。これ一つしか習得していない事が猟奇な結果に。


第52話「闇を斬る女医者」1989.6.6

 天誅と称し腐れ役人や富商を暗殺する一団あり、根城は六間堀のスラム。彼らに力を貸すかに思われた謎の女医は目付方の密偵で、しかもその役人の実の娘なのだった。父の密偵をしていて落命した母の仇を討とうと、父に反発しながら身を危険に晒して動く女医が泣かせる。

ロケ地
・六間堀へ潜入しようとする女医・弥生を止める父の目付・鏑木、広沢池東岸か(暗すぎ)
・鏑木に放たれる刺客、広沢池北西岸
・スラムから出た黒幕を追った弥生が気づかれ囲まれる夜道、妙心寺黄鐘調鐘楼下。娘の危機に駆けつけ馬上筒で撃たれる父、法堂と方丈間の渡廊の下(狙撃手は廊上)
・弥生の父と同役の伊藤監物邸、妙心寺大龍院
*村岡弥生に桂木文、父は山田吾一、弥生を支える下男に河合絃司、同役の伊藤は中野誠也。


第53話「下総一ノ瀬変り桝」1989.6.20

 藩主の病弱をよいことに苛政を敷く一ノ瀬藩江戸家老、一升桝を五合と言い立てる悪辣ぶり。一揆寸前の民衆を止めた名主が江戸の殿に直訴にやって来ての難儀を救う長七郎ぎみ、義民としての死を望む男に説得のシーンも。

ロケ地
・名主・清兵衛の妻子を送ってゆく中川の渡し、広沢池東岸汀に船頭の小屋と桟橋セット(船を繋ぐ鎖を斬るかと思いきや杭のほうをバッサリやる長さん)
・事後、定法通り唐丸で一ノ瀬へ送られる清兵衛を見送る野道、北嵯峨農地北辺・陵前。
*清兵衛は横光克彦、江戸家老は小林勝彦で殿様は伊庭剛。*清兵衛を処分しようとする際、彼を苦しめるため幼い娘から打ち首にしようとする悪家老、剣を構える家士は福ちゃんで、長さんに小柄投げられて腕にぐっさり。もちろんラス立ちにもいて、余りな高速のけぞりはフレームからはみ出ている。駕籠訴のくだりでも股立ちとったお供にいたような気がする。


第54話「瓦版かっぱ騒動」1989.6.27

 遊び人や鋳物職人の無残な死体は河童の仕業とされ、瓦版で評判に。しかし裏には偽金作りの一団がいた。長さんは河童話を書いた男と息子に肩入れし、悪を暴き剣を振るう。

ロケ地
・「河童にやられた」男たちの死体が上がる竜神池、広沢池(東岸汀、観音島)
・大介が銀屋を強請って金を持ってこさせる竜神さま、大覚寺五社明神(本殿、舞殿)
*大介の父は左とん平、黒幕の旗本は五味龍太郎でグルの両替商は高桐真。*河童騒ぎの傷は銀屋の手下が持ってるメリケンサックふうのヘンな武器。


第55話「蛍の哭く川」1989.7.11

 高家肝煎・畠山家出入り献残屋で、馬鹿息子を博打と女で籠絡する女。目的は仇討ち、長さんとゆかりのある公家・今出川中納言家の妹姫で、父と姉を畠山に殺されていた。年月を経て邂逅した長さんと姫だが、間もなく永の別れとなる。

ロケ地
・夜の散策に出て蛍を見、京を思い出す長さんと宅兵衛、大覚寺大沢池畔。頭巾の女がお数寄屋坊主・宗達を刺殺する、大沢池木戸前。
・長さんの回想、四条河原で蛍狩りの幼き日々、桂川中州下付近か。
・一橋家の姫と野点の畠山の若様、枳殻邸印月池畔芝地。
・お甲がお参りの寺に出向く長さん、二尊院(お参りは本堂、声掛けは黒門近くの塀際、身の上話と説得は紅葉の馬場)
・畠山家へ仇討ちの仕上げに入り失敗、斬られたお甲を助け出し横たえる木、広沢池東岸。お甲の求めで船を出すのは広沢池上。
・事後、お甲の墓に参る長さんが登る坂、紅葉の馬場
*事情を聞いたあとうかうかとお甲をそのままにしておく長さん、きっちり畠山親子に意図見破られてておじゃん…長さんってこの死なずに済んだのにパターン多い。*ラスト、唐突にオカマ辰がうっふん、いったいナニごと。*お甲は東千晃、高家肝煎・畠山に永井秀明。


第56話「川開き・大輪の花」1989.7.18

 将軍上覧の花火大会に向けて、ライバルを蹴落とそうとする悪徳商人が富士屋の主を暗殺。養父亡きあと必死に頑張るまだ前髪の息子、これを見て花火作りに手を貸す男は彼を捨てて出奔した実の父だった。長さんは、暗殺現場に居合わせたり、江戸へ舞い戻るもまた博打で簀巻き男を助けたり、夫に去られた妻の心情を汲んだり、まんべんなくケアしたあと悪徳商人と組んだ鉄砲弾薬奉行をまとめて成敗。

ロケ地
・富士屋の花火試射を大川の橋上で見る長さん一行、中ノ島橋。打ち上げの河原は中州下、簀巻き男を助け上げるのは湛水域。
*富士屋の情報リークにイヌがいると鋭い辰、見張り中唸ってみせる。また、奉行屋敷の床下で密談を聞いていて露見し、畳ぐっさりやられて「きゃいーん、チュウチュウ、にゃぁお」と混声で鳴いて逃げる…余人に真似できぬワザ。*ヘタレ父の茂兵衛に松崎しげる、鉄砲弾薬奉行は深江章喜でライバル店の主は田中弘史、憎たらしい金貸しに北見唯一。


第57話「夕映えの女」1989.7.25

 長さんが拾った薄幸の女は、運命に抗いきれず命を落とす。小太刀を使う女はその技能により不幸に落ち、贖罪ののちも腕を見込んだワルに目をつけられてしまうのだった。

ロケ地
・屋形船で暗殺される回船問屋の番頭、広沢池東岸
・その船宿から島帰りを理由に岡っ引に引っ張られるお夕、ボコって逃げ出すところで長さんと出会う道、大覚寺放生池堤
・お夕の回想、奉公先の娘を救うためからんだ侍を斬ってしまう茶店、仁和寺茶店
・引退した元北町筆頭与力の戸張一閑の隠居所、中山邸門。
・一閑の手先の殺し屋が回船問屋を嗅ぎ回る御徒士目付を暗殺する、大覚寺五社明神本殿前(雲水は有栖川のほうに去る)
・一閑の投げ文で禅導寺に呼び出されるお夕、仁和寺塔下。
・お夕の名を記した灯籠を流すおれんと長さん、広沢池上に船(夕景、これがタイトル)
*一閑に呼び出され殺し屋になれと迫られたあと思い決めたふうに彫師を訪ねるお夕、入れたのは「長さま命」…薄幸のヒロインが一気にヤンキー。演じるのは芦川よしみ、一閑は田口計で凶悪な隠居姿・元北町筆頭与力。グルの回船問屋は牧冬吉、黒幕の御留守居番は高野真二。


第58話「影のある女」1989.8.22

 幸薄く悪の道に踏み込んだ女につきまとう鬼同心、行く先々に現れ居場所をなくすと見えた行動の真意は「愛情」。それを知った女は、過去を清算すべく情夫の悪事を密告し自ら縄につく。
事件は富商の弱味に付け込んだ勘定奉行の悪謀、貸し倒れ金を盗られた芝居で救済金を騙し取り、上前を半分もハネての丸儲け。

ロケ地
・美濃屋三番番頭の吊り現場に来る「鬼同心」丹下、大覚寺放生池堤端の石橋たもと・吊りの木(輪っか残留)護摩堂脇大楠
・長屋にいたたまれず引越しのお紋が大八をとめて佇むところへ来た長さん、身の上を聞くのは大沢池木戸脇、有栖川畔。
*ほとんど綿引勝彦ワールドの一作。鬼同心実は仏のピュアなぶっきらぼうというキャラクターがたまらなくよく適っている。立板に水かと思えば唐突な胴間声の台詞まわしも魅力的、お紋が自宅に訪ねてきた際のあたふたぶりが可愛すぎの保存モノ。*丹下の上司の与力に中村錦司、ワルの勘定奉行に波田久夫など脇の脇も渋い。ラス立ちには福ちゃんも登場、長七郎ぎみがぱっと双剣を抜くのに驚いてかさかさと後退。


第59話「辰も男だ!」1989.8.29

 辰三郎がフライングで大失敗、ライバル店蹴落としの陰謀にうかうかと乗る。おれんのきつい叱責を受け夢楽堂を飛び出した辰は、書きたてた相手の涙なみだの事情を知る。あとはもう辰っつぁんの青春パワーで負傷しつつ奔走「辰さん、頑張る!」。島帰りの青年としんみり身の上を語り合うくだりがクサくも泣かせる。

ロケ地
・三河屋の飛脚・さぶが襲われる強羅の街道、酵素ダートか。
・辰がさぶを匿うボロ小屋、広沢池西岸湿地
*さぶは美木良介、三河屋を敵視する飛脚問屋差配に長谷川弘、南の筆頭与力は原口剛。さぶ襲撃犯の浪人のリーダーに小峰隆司、派手な目張りで思い切り人相ワル、これがカワイイんだよね。


第60話「迷い込んだ女」1989.9.5

 将軍・家綱の病で次期が取り沙汰され、長七郎ぎみのもとへ刺客が放たれる。徳松ぎみを擁する大目付は、返り咲きを目論む風魔一族を使い手の込んだ芝居を打つが、当のくの一は長さんや夢楽堂メンバーの心にほだされ、使命を果たせず自ら毒を呷るのだった。

ロケ地
・本物のおしゅんが消される深川の汀、広沢池東岸
・仲間に囲まれたくの一・室生を庇って斬られる長さん、大覚寺天神島
・室生の墓、放生池畔。
*風魔くの一に風祭ゆき、導入の騙り芝居やお銀とのやりとりなど見せ場多し。大目付は小林勝彦。長さんは、寝込んでたくせにラス立ちでは忍び相手に大立ち回り。


第61話「長寿のご利益」1989.9.12

 嫁姑の犬猿の仲を利用し大店乗っ取りと借金チャラを目論む悪党、長七郎ぎみの知るところとなり敢無く皆殺し。姑の婆さんのほうに辰がからむ人情劇、亡母にそっくりと世話を焼く辰だが、安物の炭を持ち込んで不完全燃焼、年寄りを一酸化炭素中毒で殺しかけるというお間抜けなエピソードを入れられちゃってる火野正平…長さんに先駆けてマサカリ持ってワルの旗本屋敷に乗り込みという一見勇ましい晴れ姿や、綿入れ貰って喜びの踊りもあり。

ロケ地
・お松婆さんが大金を貯め込んでいると長さんに聞く辰、大覚寺天神島朱橋上。
*元気に嫌味も飛ばす意地っ張りのお松婆さんに千石規子、ハマリ役。嫁は三浦リカで、黒幕の旗本は上野山功一、グルの同心は石山雄大・番頭は唐沢民賢。ラス立ち福ちゃん入り、旗本成敗直前に斬られてきれいにくるくる回る。


第62話「十年目の危機」1989.9.19

 長さんが犯行の動機に酌量の余地ありとして情をかけ助けてやった盗っ人・風の市兵衛。その際罪一等を減じるため当時の北町奉行に入れた念書が、将軍に嗣子できぬ状況で長七郎ぎみが邪魔な大老・酒井へ取り入る道具に使われてしまう。

ロケ地
・市兵衛の昔の仲間・茂作殺しについて長さんに報告する宅兵衛、大覚寺護摩堂前。
・市兵衛の娘・お咲に事情を聞き夢楽堂へと誘う長さん、大沢池船着(小)上。
・元北町奉行で現若年寄・川瀬鉄之助邸、相国寺大光明寺(門、張り込みの宅兵衛に話を聞くおれんは方丈南西角)
・市兵衛の遺骨を抱いて父の故郷へ帰るお咲を見送る長さんと辰、大覚寺大沢池堤
*市蔵に橋本功、川瀬は北原義郎で稲毛屋は幸田宗丸。*辰、宅兵衛さんに金貰って口止めされたのにつらっと長さんに喋る…オマエは。そのあと市兵衛の危機に屋根から降ってきて悪者を瓦でボッコンは見上げた度胸だが、ラストのナンパがいけない。


スペシャル「最後の挑戦 さらば長七郎」1989.9.26

 黒装束に身を包んだ怪しい僧形の三騎がゆく甲州路、谷山林道。日野原村の山中の小屋に住む三枝半兵衛を襲う、酵素。川の中で立ち回り、僧らは三位一体剣とか言って組体操仕立てのヘンな技で半兵衛を斬る。娘・茜は村の老人に父の遺体託し馬で追いかける。
 江戸では長七郎のご落胤が現われ大騒動。母の名を聞かされ自分の子かもと告白の長さん、回想シーンの切り下げ髪と若作りが可笑しい。
柏屋が無礼打ちされる、大覚寺五社明神。行き合わせ侍達を叩き伏せる長さんだが仇を討ちたいという娘・お葉に剣を教えることに。修行の場、大覚寺天神島祠前(このあとラブラブ表現・長さんのは珍しい)。仇討ちの場、大覚寺心経宝塔前。そこで長さんの身分知ったお葉は身を隠すのだった。
 ご落胤の東吾は甲州出の剣術道場の主・都築が預かっておりそこで対面。東吾を公儀に推挙せよと迫る都築、東吾自身も出世に強い意欲を見せる。そんななか酒井大老は柳生宗冬に調査を依頼。
 甲州から怪しの僧らを追ってきた茜は都築道場へ侵入、ご落胤の演技カマしている東吾を見て何事かと糺し父が殺害されたことを告げ犯人がここへ入ったと言う。その後三人の僧に襲われ深手負う茜を長さんが助ける。
その夜、東吾は宗冬の手のものにさらわれ柳生邸に監禁されるが都築は何故か黙過。三人の僧・忍び崩れの黒木三兄弟は酒井の邸へ。
 酒井大老の下城の駕籠を止める長七郎、二尊院紅葉の馬場。黒木三兄弟のことを問いただすが惚けられる。
 日野原村へ赴き三枝の墓前で茜と東吾が兄弟と知るおれんと辰三郎、辰の道中は相変わらずおどけたロボット風の歩き方、どの作品でも一緒。道中に一部酵素ダート使用か。
 東吾の行方捜さぬ都築を怪しむ宗冬、禍根断つため殺せと示唆する影の十三、長七郎との過去を回想する宗冬、神護寺金堂前での立会い。殺せぬと呻く宗冬の態度は酒井大老に伝わり次の手が打たれる。その夜、東吾は柳生邸から逃がされ都築道場へ。
一連の騒動が宗冬失脚を狙った酒井の陰謀と看破した長七郎、宗冬に蟄居の命下るを聞き将軍に拝謁する覚悟を宅兵衛に語る、大覚寺石仏前。宗冬が若年寄に詰腹を切らされる直前に将軍にナシ通し事を収める。
 柳生の仕業に見せかけた東吾暗殺を下命の酒井、都築道場を出された東吾は河原で斬られかかる、木津川流れ橋下。長さんが駆けつけチャンバラ。銃弾から身を挺して庇ってくれた長七郎の血だらけの姿を見て改心し真実を告白し謝罪する東吾。だー、やっぱりの展開。
長七郎は都築道場に乗り込む。今日のお召は墨色ラメにグレー。「長七郎君とて構わん」で大殺陣。都築らをぶった斬ったあとには黒木三兄弟が出てきて組体操技で襲ってくるが、スローモーションで二刀流の冴えを見せる。都築道場を出た長さんのもとへお銀がよろよろと這って来て宗冬の陰謀告げ腕の中で死ぬ。SP4で六さん殉死と同じパターン。
 身に迫る危機を悟り夢楽堂を出て旅立つ決心を固めた長さん、別れの愁嘆場の外では柳生がとんでもない人数を繰り出している。表へ出た長さん、お銀を殺った影の十三だけはキッチリ成敗、真剣白刃取りを見せる。その刀を宗冬の前に突き立てこれ以上無用の殺生をするのかと呼ばわる。丹哲の下知で消える忍びたち。旅立つ長さんと宅兵衛がゆく、放生池堤


→長七郎江戸日記2 表紙


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