素浪人 月影兵庫

2007年 テレビ朝日/東映

キャスト
月影兵庫/松方弘樹 焼津の半次/小沢仁志 お涼/賀来千香子 彦次郎/小林滋央 桔梗/古手川祐子 榊原東馬/高知高生 ナレーター/品川隆二


第1話 2007.7.17

 気儘な旅の浪人・月影兵庫は、足を挫いた老爺を背負い平塚宿へ。そこで起こる放火騒ぎ、阿漕な材木商と金貸しとチンピラの三兄弟で民を苦しめるが、筋を書いた大悪党は善人面のまま宿場を去ろうとしていた。

山室

ロケ地
・寝ていた兵庫が焼津の半次と出会う橋の下、流れ橋
・娘にちょっかいを出す酔っ払いを懲らしめる街道筋、不明(葦原、道に轍。河原か)
・平塚宿、火事で焼け出された町衆が身を休める鎮守、鳥居本八幡宮(広場、舞殿など使用。被災者に食料を持ってきた代官と兵庫が出会う)
・桔梗に出くわし逃げた兵庫が代官所へ向かう道、民家南塀際。代官所、民家長屋門
・おみつが兵庫はやっぱり犯人ではないと言い出す喜平の墓、鳥居本か。
・嬉々として江戸へ戻る代官の前に現れる兵庫、山室堤道
・駕籠をおり山なみを眺めやる桔梗、谷山林道頂上付近。
・お涼が兵庫を待っている道、谷山林道切り通し。
*蕎麦屋の親爺・喜平は北見唯一、材木商(悪党三兄弟の長兄)は鶴田忍、代官は石倉三郎。兵庫に昔はご浪人さんと二人連れで旅したもんだと語る酒肆の親爺に品川隆二、ナレーションも担当。材木商の用心棒に福ちゃん、ラス立ちのけぞりアリ。


第2話 2007.7.24

 道連れになった家出娘の素性はお姫様、困惑する娘を諭した兵庫はお家乗っ取りの悪党を退治してまた旅の空に。

酵素

ロケ地
・箱根山中でのんびり兵庫、保津峡遠景を映したあと落下岩に腰掛けるダンナ、半次は崖道を登ってくる。蜘蛛でからかわれた兵庫が半次を追うと娘が飛び出してくる山道は谷山か。
・兵庫がお奈津とうどんを食う茶店、谷山林道頂上付近にあしらい。半次がふらふらとやって来る道や桔梗の駕籠が来るのは切り通し(今回街道はだいたいここ、両側植林杉の林道は一部不明)
・つけてくる侍を誰何する兵庫、清滝川水系か。
・お奈津の生母と目されるお稲の家、酵素民家セット(木の前に畑、「左岸」に鳥居などあしらい、竹林や河川敷を村人が行き交う。民家セット内部からのアングルも。後段では降り口に刺客が殺到したり、ラストでは鈴を振り合う母子がダートと河川敷で)
・着物の袖ほ繕う兵庫、菩提滝(導入は滝上から、お奈津が滝壺で足を湿している)
・実は兼光藩の姫と知らされ困惑するお奈津、兵庫に泣き縋る水辺は沢ノ池東岸。
*お奈津は沢井美優、お稲は日下由美。途中から「姫」側になる藩士は菊池隆則、「分家」付きの剣客は清水紘治、「じい」は三谷昇。


第3話 2007.7.31

 堅気を殺ったことで心に傷を負い三年を過ごした男、幼馴染の女のもとに転がり込んでいたそのヤクザこそお涼の亭主を殺めた仇。荒んだ男の意外な優しさを見た兵庫は、憎しみを露わにするお涼との間に立って話を聞くうち、品川屋清造殺しの矛盾に気付く。

大覚寺五社明神裏手

ロケ地
・明神の丑松が殺される道、兵庫や半次が役人に誰何される街道筋、不明。
・藤吉が酒を食らっていると吉蔵が来て「話」を持ちかける宿場はずれ、大覚寺天神島
・お涼の亭主・清造が殺された品川宿はずれ、大覚寺五社明神裏手(それぞれの回想において微妙に違うアングルで複数回出る。夜間)
・吉蔵に強要されドスを呑んで貸元・松五郎を殺しに行く藤吉、大覚寺観月台下〜五社明神(表側、お涼が立ちはだかり)。斬りかかるお涼らをいなしたあと立ち去る藤吉を追って問い詰めるおみね、護摩堂(藤吉がおみねに清造を刺したと告白)
・兵庫がお涼に藤吉が致命傷を与えていなかった可能性を示唆する水辺、大覚寺遣水跡
・藤吉が吉蔵を呼び出し清造殺しの真相を問い詰めるも人数を繰り出され殺されかかる宿はずれ、湖南アルプスか竜王か。
・桔梗らや兵庫たちが行く街道、山室堤道
*藤吉は寺島進、おみねは芦川よしみ、吉蔵は団時朗、松五郎は石山輝夫。品川屋清造は冨家規政。*桔梗さま半次に乗せられ博打を打つ大酒は食らうのお下品、しかし宿酔いは東馬。


第4話 2007.8.7

 盗っ人の代替わりのごたごたに巻き込まれた赤子を世話するハメになる兵庫と半次、遠慮なくわんわん泣く子を連れての珍道中。子を双親に返して気抜けするものの、いたいけな幼子を危険にさらした者どもはきっちり成敗。

摩気神社楼門

ロケ地
・カブトムシぶらさげて街道をゆく兵庫、山室堤道
・赤子を抱いた女が追われ殺される山中、赤子連れの道中、不明。
・子の伝手を求めて辿り着く秋葉大権現、摩気神社(参道、楼門)
・兵庫の行方を求める桔梗を無視してゆくお涼、兵庫がでんでん太鼓(自作)としゃぼん玉を交換する道、谷山林道切り通し。
*ラス立ち、あまりにものけぞる修験者の格好の一人は福ちゃんか。


第5話 2007.8.14

 桔梗の悲しい過去が清算される話、兄を裏切った許婚者である桔梗を憎悪する弟がグレた挙句に悪党の道具にされるのを、颯爽と助け悪を懲らし過去の悲しい事情も解きほぐす兵庫のダンナだが、ご自分の事はままならず今回も遁走。

八幡掘

ロケ地
・ダンナがやって来ている宿場町、イメージに八幡掘を映しセットに移行。
・権藤一味が仕込みの浪人を斬り捨てる騒ぎのあと、逃げた兵庫を追うも見失う東馬、八幡掘明治橋下堀端(ダンナは船に潜んでやり過ごす)
・娘に無体をはたらく男たちを懲らす伊織、八幡掘船橋(兵庫が堀端にいて剣筋を見定め)
・半次が鶏泥棒をはたらいて追われる百姓家、酵素民家セット。追うも自棄を起こす親爺のもとへ年貢アップの知らせが入る。
・高札を出す代官に詰め寄る百姓衆、大覚寺護摩堂前。
・庄屋・藤兵衛邸、摩気民家(導入は裏手、一揆と騒ぐ百姓衆の内庭の場面はセット、青年らをアジって出てきた権藤一味に立ち塞がる桔梗のくだりは門と摩気橋たもと)
・一味に加わっている伊織のことを話す兵庫と桔梗、摩気神社本殿裏手。
・代官所、大覚寺明智門
・「決起」に応じた百姓衆が暗殺されるくだり、堤下のクリークか。半次は酵素民家セットで。
・伊織を百姓衆殺人犯として葬ろうとする一味、鳥居本八幡宮か(竹林と大岩)
・事後、伊織に老中の書状を渡す桔梗、八幡掘新町浜
・桔梗から逃げた兵庫がフラれて落ち込む半次に声をかける河原、大堰川河川敷
*兄を見返り玉の輿と桔梗を恨む伊織は加藤雅也、彼を利用する旗本くずれのリーダーは谷口高史、悪代官は磯辺勉。


第6話 2007.8.28

 跡取りを亡くし寝込む女将のため、次男坊のフリをするよう頼まれてしまう半次。本物はとうに来ていて兄を害した悪党を探っていたが、身を持ち崩したことを恥じ母に顔見せならぬと渋るところへ、親子芝居をしてきた兄哥の鉄拳が見舞われる。

錦水亭

ロケ地
・兵庫がゆく街道、腹減り半次が草を食らう池辺、茶店等不明(堤/溜池?/地道)
・料亭・和泉屋外観、錦水亭東屋(セットにも「紅殻」をあしらい)
・和泉屋の跡取りが土左ヱ門で見つかる堀、八幡掘新町浜近くの堀端。
・兵庫を待つ桔梗が釣り糸を垂れる堀、八幡掘白雲橋−明治橋間左岸堀端(下段)
・和泉屋の仲居・お美代の回想、ヤクザにからまれているのを助けてくれた弥助、大覚寺五社明神(大沢池や心経宝塔も映り込み)
・また釣りに出た桔梗が常磐屋の土左ヱ門を見つける堀、八幡掘舟橋下手左岸堀端、戸板に乗せられた常磐屋に取り縋る女房と弟は舟橋上。
・当地を去る兵庫と半次、琵琶湖畔か。
*女将は野川由美子、幽鬼の如き病人が怖すぎ。半次の作った塩入れすぎ粥のくだりが泣かせる。本物の息子・弥助は志村東吾、代官と組み料亭に魔手を伸ばすヤクザは中田浩二。和泉屋のために立ち回るも消されてしまう気の毒な常磐屋は峰蘭太郎。


第7話 2007.9.4

 領民が拠出した金の記録を焼いて誤魔化そうとはかる城代、半次と兵庫を火付けの犯人に仕立てる荒事に出る。正義感の強い藩主のご母堂が悪党の企みを挫こうとするが、この尼様は兵庫と祝言目前で引き裂かれた、師匠の娘なのだった。

ロケ地
・きつね雨の降る街道、東焼田橋に似た橋続きの地道。
・文書庫に火をつける悪党が巣食うお城、遠景は彦根城天守
・半次が文書を燃やす役人を見る葦原、西の湖か(この前に出る橋は冒頭のそれと同じ)。追われ捕まるシーンは広沢池北西岸にスイッチ。
・白秋院(藩主御母堂)が住まう寺、宝厳院門。
・当地を発つ兵庫、山室堤道か。
*白秋院はかとうかず子、弟の蔵人は小沢和義、城代は深水三章。*場所の設定はテレ朝公式サイトによると「滋賀藩」。


第8話 2007.9.11

 凶賊に名を騙られてしまう兵庫、亭主を殺された女に狙われたり、「仲間」が捕われ処刑されかかったり。圧倒的な力で解決のダンナ、しかしそれぞれに道は別れてゆく。

瑞穂

ロケ地
・宿場へ入ってくる兵庫、仁和寺鐘楼前石畳。おしず母子が女衒にからまれているのを助けるのはそば(基壇のみ)、九所明神や経蔵がちらりと映り込み。
・お涼らが休んでいた茶店にやってくる兵庫とおしず、大堰川河川敷に茶店あしらい。ここでおしずが半次やお涼から兵庫のことを「ムチャクチャな奴」とか「悪い人」とか聞かされる。ダンナが坊と河原で石投げなども。
・半次が浪人者からお里を助けるくだり、下りてくる坂は今宮神社高倉脇坂、お里を助けるのは稲荷社前。
・おしずが兵庫に斬り付ける町角、神護寺毘沙門堂脇。兵庫が去ったあとお堂階に佇むおしずに、仇を討たせてやると頭巾の侍がやって来る。
・東馬が桔梗らの難を告げに兵庫のもとに走ってくる段のお堂、仁和寺経蔵
・刑場、瑞穂造成地に柵や磔刑台あしらい。兵庫が現れ大立ち回りのあと、正体を現した凶賊がおしず母子をタテにとる場面は保津峡落合落下岩にスイッチ。狙撃され落ちた兵庫を捜す桔梗たち、清滝河原(戸板に乗せられていたのは土左ヱ門で、ダンナはおしずが危ないと走り去る)
・おしずを売り飛ばすか殺すかとやっている賊のもとへ現れ大立ち回りの兵庫、神護寺林間
・それぞれ違う道へと別れゆく「仲間」たち、瑞穂造成地(「大通り」からの分岐道をうまく利用し道隈を表現)
*おしずは池上季実子、裏の顔は凶賊の首領の代官手付は中原丈雄。品川隆二がサービスで再登場。問屋場の主従が小峰さんと峰蘭太郎で、代官所お白州にいる役人が福ちゃん。


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