必殺仕事人 激突!

1991-1992ABC/松竹

キャスト
中村主水/藤田まこと 夢次/中村橋之助 お歌/光本幸子 秀/三田村邦彦 山田朝右衛門/滝田栄 初瀬/酒井和歌子 さだ/麻丘めぐみ せん/菅井きん りつ/白木万理 同心成川/目黒祐樹


第1話「ねずみ小僧の恋人」1991.10.8

 奉行所では仕事人狩りの特別チームが組まれ、大々的な摘発に。慎重を期し当初不参加を表明する主水だが、仲間に殺到する覆面組との戦いに現れ白刃をふるったことから「仕事」にも参加。
的は、奥向き女中をたばかり恋人を鼠小僧に仕立てて殺し、彼女を28年も幽閉した挙句母子ともども始末した大藩の留守居役たち。

ロケ地
・狩られ重傷を負い逃げて来た紋太を船に乗せて逃げる秀、大覚寺大沢池船着(小)。紋太は自刃し身を大川に躍らせる。
・お化け騒動で主水が呼ばれてゆく浜町の松平宮内少輔屋敷、随心院薬医門。鼠小僧が憑いて暴れるお女中が主水に上野東照宮への願文を渡す座敷は建仁寺久昌院座敷(座敷から庭がのぞく場面も)。
・中掾E初瀬が代参に出かけるくだり、お城イメージに姫路城天守。駕籠が出てゆく門は菱の門。上野東照宮は日吉東照宮
・山田朝右衛門がお歌らとのツナギに赴く際くぐる門、南禅寺三門。ツナギのお堂は大覚寺聖天堂、周囲に墓石などあしらい(内部はセット撮り)
・今戸河岸に住む娘に会わせるとしてお女中を屋敷から連れ出す留守居役たち、随心院拝観口。駕籠が渡ってゆくのは流れ橋、橋下に主水や林、夢次。
・殺到する覆面組とやり合うのは南禅寺三門
・お歌が誘き出しのニセ手紙を渡すお屋敷の門、大覚寺大門
*仕事を頼んだお女中は谷口香、主水を疑っていた、実は覆面組の林同心は平泉成。


第2話「大久保彦左衛門のたらい」1991.10.15

 遊里に甲冑まとって現われ現世を批判する大久保彦左衛門の末裔・彦次郎は駿河台の爺と評判、出入りの魚屋をつかまえ一心太助に仕立てて悦に入るなど奇行を繰り返す。その魚屋を悪党が禁制品運びに利用、悲劇が発生する。

ロケ地
・大久保彦次郎邸、相国寺大光明寺門。後段、夢次が探りに入る段では式台玄関も。
・太助と町をゆく彦次郎、相国寺大光明寺南路地。首斬り朝の気合を聞きつけ覗き込む塀は大光明寺南塀。
・太助が斬られる道、鳥居本八幡宮鳥居前。
・上野東照宮、日吉東照宮。仕事人たちのツナギ、大覚寺聖天堂
・太助の後釜に座った定吉が朝右衛門に仕置される夜道、大覚寺五社明神舞殿。
*大久保彦次郎は織本順吉、太助は有光豊。舅を利用する悪党は中丸新将、悪徳商人は当銀長太郎と芝本正、後釜の魚屋は黒田隆哉。


第3話「水戸黄門の印籠」1991.10.22

 斬首される直前の罪人が葵の印籠を持ち出すという椿事が出来、処刑は中止。裏に何かあると感じた山田朝右衛門は彼を自邸に引き取り、仕事人たちと一時対立の様相を呈するが、大店乗っ取りの悪謀と、愛した娘に打たれ改心した色悪の真実が明らかとなり、「仕事」の的は変更される。

ロケ地
・大黒屋の後見人・仁兵衛が頼みの文を置きに来る上野東照宮、日吉東照宮(頼みの筋をしたためた文と金を置くのは楼門、初瀬の駕籠が拝殿前に)
・印籠を持ち出した罪人・弥之助を自邸に引き取る朝右衛門のくだり、引き取って帰る夜道は大覚寺五社明神(奉行所影組の目が光る気配)。朝右衛門邸は建仁寺久昌院門
・弥之助が会いたい娘・お勢がやって来る筈の、御会式が行われる池上のお祖師様・本門寺、妙顕寺。露店あしらいの参道は山門越しの参道で、五本線入りの塀も映し出される。大黒屋一統がお籠りにやって来るお堂は本堂縁先、太鼓を叩く法華衆に混じってやって来る弥之助は参道、朝右衛門の機転で会う二人は下鴨神社河合社脇にスイッチ、見張るお歌らは紅葉橋下に潜む。仕掛けに来ていて事態を見守る主水は妙顕寺三菩薩堂・尊神堂間の渡廊(現在は無い自然木を用いたアーチの一件)、影組が現れるのは鐘楼前(弥之助とお勢が殺されるのは下鴨神社河合社脇)
・屋敷を出てきた朝右衛門にツナギをとるお歌(尼姿)建仁寺三門
・出陣の朝右衛門がゆく夜道、大覚寺五社明神
*弥之助は鷲生功、彼が誑しにかかるも純情に打たれ断念した大黒屋当主のお勢は塚田きよみ。お勢の後見役は小沢象、つるむ勘定所お勝手方の役人は久高惟晴。


第4話「八百屋お七の振袖」1991.10.29

 いい嫁と評判の長崎屋の後家はとんだ性悪、主を殺し娘を罪に落し乗っ取りをはかる。これに連座するかたちで秀がまさに「土壇場」まで行く、緊張の場面も。小道具に、長崎屋が所持するお七自身の振袖が使われる。

ロケ地
・長崎屋に品を納めた帰り、秀が顔を洗う小川、上賀茂神社ならの小川
・代参に城を出る初瀬の方、姫路城天守を望む三の丸広場を駕籠がゆく。上野東照宮は日吉東照宮、楼門前にお供がずらりと控える。
・悪女の後妻・お藤の寮、中山邸通用門。寮に特攻をかけた秀が覆面組に追われる掘割、大覚寺有栖川大沢池溢水口付近河床(秀を止めに来た夢次も一緒)
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・仕掛当夜、見張られている秀が夜釣りの態で出る水辺、大覚寺大沢池。船上にいるふうに繕い水中から溢水口に出て袖から水振りまきながら出陣。溢水口に顔を出す秀のシーンでは、大沢池に浮かぶ船が背景に来る。
*火刑になるお小夜は杉浦幸、後妻は小野さやか、勘定方お勝手掛は中田博久。


第5話「弁天小僧のかんざし」1991.11.12

 人気役者と大奥女中の心中に裏あり、菜種油買占めでぼろ儲けを決め込む悪徳商人と役人の証拠隠し。仕置の的には役者の弟子である頼み人自身が含まれていたが、真意を知る秀は実行せず。

ロケ地
・秀の簪を握った死体が見つかる水辺、広沢池東岸(仕事人同士の喧嘩と処理され)
・上野東照宮、日吉東照宮(初瀬が主水に秀の始末を指示)
・菊次郎に菊之丞に作った簪を見せる秀、わら天神本殿脇。
・大奥女中の妹に話を聞いた菊次郎が沈思する水辺、大沢池北西岸。菊次郎の回想の、強請りの遊び人が消された川端も大沢池。
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・油屋の寮を訪ねる菊次郎、中山邸(門)
・師匠の墓に参る菊次郎、真如堂墓地(三重塔映り込み)
・事後巡礼姿で旅立つ菊次郎、罧原堤下河原(対岸の自転車道鮮明に映る)
*菊次郎は高汐巴、油屋は上野山功一、グルの南町同心は岩尾正隆、黒幕の勘定勝手方は柳原久仁夫、岡場所にいた大奥女中の妹は栗田陽子。朝右衛門は登場せず。*殺された役者の十八番が弁天小僧、簪は大奥女中と対の誂えもの。


第6話「徳川家康のキセル」1991.11.19

 ずっと目をつけられていた秀に遂に手がのび、哀れにもさだの娘が巻き添えを食う。秀を匿ったお歌は捕縛され、初瀬には暗殺の陰謀が忍び寄り、大がかりな仕事人狩りが計画されるのを受けて、食うか食われるかのハードな戦いがはじまる。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守シルエットのほか三国濠端から見た連郭。
・みよの野辺送り、嵐山自転車道
・城を出てゆく初瀬の駕籠、姫路城菱の門前坂。上野東照宮、日吉東照宮。立ち聞きした女中・みねが走り去るのは神社境内か。
・朝右衛門が仕事人狩り「調査」のくだり(闇組の符牒ゲット)、ほぼセット撮りだが一部彦根城護国神社塀際(堀端)
・みねが尾上に始末される城内、彦根城佐和口多聞櫓
・夢次が初瀬とツナギをとるため登城するくだり、彦根城佐和口多聞櫓通路。
・仕事人のツナギ、大覚寺聖天堂(初瀬の指令が来る)。いつものように内部はセット撮りだが、今回夢次が外の縁先に。
・城へ潜入する秀と夢次、彦根城佐和口多聞櫓の石垣を濠からよじ登り。
・若年寄・篠村備中守の顔を夢次に確認させる初瀬、備中守が立ち働くのは彦根城博物館前の堀端土手。仕置もここで(夜)
・朝右衛門の出陣、彦根城護国神社塀際(堀端)。下城の奉行を斬るのは佐和口多聞櫓通路。
・大奥へ侵入する秀、彦根城博物館冠木門〜表御殿縁下。秀に指示を出す夢次は佐和口多聞櫓内側(別撮り)
*仕事人狩りの頭目だった与力は菅貫太郎、南町奉行は早川純一、初瀬追い落としを目論む尾上の方は水原まき。


第7話「江戸繁盛の裏の顔」1991.11.26

 仏づらで無宿人を世話する口入屋は、裏で数多の娘たちを泣かせていた。
朝右衛門宅の中間は、騙され岡場所に売られた幼馴染を救おうとして悪党の手にかかり、恨みを仕事人に託して逝く。

ロケ地
・山田朝右衛門邸、建仁寺久昌院門。植え込み越しに門をナメて前庭を望む画。
・預かりものの刀を売ろうとした与之吉の前に立ちはだかる朝右衛門、大覚寺護摩堂前。
・足抜きしたお吉を追う楼の男衆、南禅寺三門(石段下に夜鳴き蕎麦が出ている)。お吉は階段落ち→居合わせた秀に保護され←頭打って記憶喪失。
・国へ帰ろうとした与之吉とお吉が悪党とグルの同心に斬られる橋、中ノ島橋(与之吉川落ち)
・上野東照宮、日吉東照宮。仕事人たちがツナギのお堂、大覚寺聖天堂
*口入屋は田畑猛雄、悪党とつるむ与力は大林丈史で同心は大橋壮太。哀れな男女は小川敦子と畠山久。*仕事人狩りは終了、今回は無宿人狩りで同心たちに摘発のノルマが課される。ハードな展開はなくなりルーティン化。


第8話「新門辰五郎のまとい」1991.12.10

 30年来のめ組のけんか相手、相撲取りの四ツ車大八は深川の材木商・出羽屋となっている。彼が殺され鳶口が現場に残されていたことから、め組の金次の犯行とされ追われることに。もちろん仕組まれたことで、金次と恋仲だった跡取り娘は、身代狙いの悪党に殺されてしまう。

ロケ地
・妙が頼みを出す上野東照宮、日吉東照宮(妙のいる石畳は別撮り/大覚寺式台玄関前か)
・捕まりかけた金次を救う朝右衛門、岡っ引の安五郎をボコるのは大覚寺五社明神(また自邸に保護)
・飛騨屋の倅に犯され身投げのお妙、死体が上がる水辺は罧原堤下汀
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・飛騨屋とその黒幕が一堂に会する与力・坂口邸、相国寺大光明寺の門内外と式台玄関。朝右衛門が同心らを斬るのは南路地。
・妙の墓、不明(仕事人IVの38話と同所)
*金次は加納竜、お妙は守谷佳央理。主水のでんぐり返しセコ突きは見もの。


第9話「対決!邪剣VS.剛剣」1991.12.17

 跋扈する凶賊、彼らに身内を殺された者の恨みが仕事人に託される。そして的の凶賊の首領は、呪詛を吐きながら家を出て行った朝右衛門の実兄なのだった。

ロケ地
・お歌に示唆された信吉が小銭を添え願い状を出す上野東照宮、日吉東照宮。後段、錠前を作って消された職人の女房も願いを出しにやって来る。彼らを見守るお歌や主水は別撮りか。
・金蔵の型をとった髪結いのことを主水に告げ駄賃を貰う夢次、粟生光明寺石段最上部に腰掛け。
・お歌が凶賊と与力の関係を主水に告げる「入口」、不明(随心院拝観口に似る例のアレ)
・山田朝右衛門邸、建仁寺久昌院門。
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
*凶賊の首領のアイパッチ浪人は堀田真三、情婦の髪結いは高沢順子、グルの火盗与力は石山雄大。元仲間で合鍵作りを強要された挙句消される職人は中嶋俊一。*表題にもなっている朝右衛門と兄の対決は尺をとって描かれ迫力(いつもの白鞘でなく普通の拵えの大刀を佩く)。夢次のダブル貫通やお歌の参加、主水の手馴れて大胆な殺しも見もの。*初瀬登場せず。


第10話「主水、出勤日数をごまかす」1991.12.24

 お歌の知り合いの鍛冶屋夫婦に降りかかる難儀、女房の病を治すため大金が入用な亭主は鉄砲密造を請負わされる。彼は近江国友村の出なのだった。女房・お千代は、お歌の亡くした子そっくりという因縁。事件は、阿片戦争がらみで暗躍する政商の手前勝手な悪企み。

ロケ地
・清六の鍛冶屋仲間(失踪中)の死体が見つかる堀端、大覚寺御殿川落ち口近く河床。
・倉田屋を探るお歌がデート中だった夢次の苫船を徴発する川端、広沢池東岸
・探索中見つかり追われるお歌を助ける朝右衛門、大覚寺大沢池北西畔
・清六が作り上げた鉄砲で撃たれる仲間の鍛冶屋、酵素河川敷
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・大目付を仕置する主水、広沢池東岸(屋形船)
*清六は椎谷建治、お千代は斉藤絵里。倉田屋は小林勝彦、大目付は溝田繁。*タイトルは皆勤賞狙いの中村家コント。初瀬登場せず、東照宮も出ず。


第11話「主水、阿片戦争に気をもむ」1992.1.7

 事件は阿片がらみ、密売組織の目隠しに利用されていた不良グループの頭目の青年は、大金をつかもうとして虎の尾を踏み、恋人の女郎をも酷い運命に引き込んでしまう。

ロケ地
・阿片を調べていた岡島同心が殺される稲荷神社、車折神社か(死体の傍に匕首を持った弥生)。その件で若頭の三蔵に食ってかかる政太郎、大覚寺天神島碑前。
・聞き込んできた政太郎の事を秀に報告するお歌、大覚寺放生池堤
・薬種問屋・蓬屋寮、中山邸門、参道。中は阿片窟。
・引き回し(担当は主水)から弥生を連れて逃げた政太郎たちの前に三蔵らが立ち塞がる橋、中ノ島橋。斬られ落ちた弥生を追って政太郎が飛び込み。
・落し前をつけにいった政太郎の死体が引っかかって見つかる木杭、桂川大堰
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
*政太郎は妹尾洸、弥生は北原佐和子で秀の知り合い、死に際に仕事を依頼。わざと主水を引き回しの宰領に抜擢した筆頭与力は宮口二郎、蓬屋は西山嘉孝。*朝右衛門は出張で不在、初瀬登場せず。


第12話「霊感少年を操る極悪人」1992.1.14

 霊験あらたかな若き祈祷師は実の父母と称する悪党に騙され、人々を釣る餌に。夢次の見知りの親子が外道の手にかかり、娘は仕置を願った直後に始末されてしまう。

ロケ地
・お里が父の病気平癒の祈祷にゆく浄楽寺、粟生光明寺薬井門、阿弥陀堂。入ったまま帰らぬお里を案じ掛け合うも追い返される夢次、同様の届けが出ている旨彼に告げる主水は石段上部。お里がたばかられ牢に案内されてしまう廊下は裏手渡廊。中揩ノ化けて探りに入ったお歌が女の啜り泣きを聞くのは本堂縁先。
・贄にされた娘たちを遊里に売り飛ばすため乗せる船、罧原堤下桂川か。
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・事後、墨染の衣に身を包み旅立つ浄円、谷山林道
*お里は鷲見利恵、大工の父は北見唯一。ホントに大経師の血筋だった浄円は蔵下輝美、「父母」は北九州男と桃山みつる。*夢次の節穴から煙管ビームなどトリッキーなアングル多し。初瀬登場せず。


第13話「夢次、見合いする!?」1992.1.21

 美人局で示談金がっぽりの悪どい口入屋を仕置する話、道具に使われた男女の哀れが軸となる。親玉は元仕事人で、秀といきさつがある設定。

ロケ地
・夢次が逆玉を目論み出雲屋に大金はたいて見合いに赴く席、梅宮大社神苑(行くと待っていたのはお歌、双方年齢と職業詐称)
・秀の回想、清十郎(女形)に危機を助けられた「仕事」の川、不明(流れの早い浅瀬、桂川か)
・出雲屋主催の集団見合会場、阪口青龍苑(萱葺の北門、四阿点在する芝地の庭)
・本所の松平主殿邸、大覚寺大門
・出雲屋に雇われて刺客となった緒方浪人が知らずに自分の女を斬ってしまう夜の町角、大覚寺天神島
・緒方浪人が願い状と金を置きにゆく上野東照宮、日吉東照宮(雨を演出、主水が見守り)
*御家人くずれの緒方浪人は山口仁、美人局バイトのお澄は高島礼子。出雲屋清十郎は吉田次昭、松平主殿は白川浩二郎、用心棒の元相撲とりは阿波地大輔。*出雲屋は女形上がり、将軍家お血筋の殿様と衆道つながり。恋人を斬ってしまった浪人は仕置の場に現れ、主水の刃を己に誘導する運び。*朝右衛門も初瀬も登場せず。


第14話「主水一家のバブル」1992.1.28

 大勢を巻き込み狂騰した米相場は禁令を境に暴落、しかしそれは勘定吟味役とつるんだ悪徳札差の仕込み。大損をさせられた挙句無惨な目に遭う一家の恨みは、秀により元締に。

ロケ地
・たつみ屋が縊れて見つかる夜の神社、鳥居本八幡宮(広場、鳥居下)
・たつみ屋を殺した男をシメて新次郎に面通しさせる秀、大覚寺護摩堂
・お照の死体が投げ捨てられる川、渡月小橋。川から遺体を拾い上げる秀、広沢池東岸
*騙され相場で大損をした挙句掛け合いに行って殺されるたつみ屋、娘のお照は若林志穂、婚約者の板前・新次郎は熊谷俊哉(祝言のための簪を秀に注文していた経緯あり)。悪徳札差・阿波屋は中田浩二、つるむヤクザの稲城屋は五味龍太郎でたつみ屋殺しの手下は伊藤高、勘定吟味役は千波丈太郎。*朝右衛門も初瀬も登場せず、「元締からおりた仕事」と名のみ出る。


第15話「夢次、女盗賊にほれる」1992.2.4

 大捕物のすえ捕まったかげろう組の女首領は即日斬首、手下は島送りに。しかし首領が実は生きていると知った姉妹は命をかけて島抜け、そして他ならぬ自分たちを捕えた与力と組んだ汚い企みを知る。

ロケ地
・八丈島イメージの岩場、不明(柱状節理の岬)。本物の海の波打ち際も。
・隠れ夜鷹をしていたおちかが制裁を受けるところへ介入の夢次、吉田神社竹中稲荷(三高碑への石段、本殿玉垣際)
・朝右衛門らに大口屋への疑惑を話す主水、南禅寺三門
・子供の流したお面を取ってやろうとしたおたきに主水が手を貸すふうにして腕の傷(捕物時主水が斬ったもの)を確認する、大覚寺放生池堤
・姉・おきぬの墓に参るおちか、不明(沼の端の墓地か)
・おちかに溺れる夢次の件でツナギの主水たち、南禅寺経蔵裏手回廊
・おたきがおちかをたばかり連れ出して刺す神社、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下(見返りでは宗忠神社の玉垣も映り込む)
*元与力の両替商・大口屋は西沢利明、内儀におさまっている元かげろう組首領のおたきは朝比奈順子。おちかは藤奈津子、姉のおきぬは吉本真由美。


第16話「夢次、江戸のテレクラでバイトする」1992.2.18

 お店乗っ取りの隠れ蓑にする男をひっかけるのに「風俗」が使われる趣向、テレクラならぬ照蔵屋には仕切った個室に糸電話が置いてあり相手の顔を見ずに「お話」。ここで「ティッシュ配り」のバイトをしていた夢次、「個室」で知り合った女はとんだ毒婦で、彼もあわや邪魔者退治の道具にされかかる。

ロケ地
・おしまがスリに遭うのを見て財布を取り返してやる秀、上御霊神社(境内で店を出していた秀、掏摸をシメるのは本殿裏手、おしまに財布を渡してやるのは楼門)
・出勤途中、北の鏑木同心の手柄話を聞く主水、真如堂裏手か(塀際に石橋)。おみのと新八の処刑場、不明(林)
・備前屋の女将そっくりの女のことをツナギの門、南禅寺三門
*備前屋の女将と、双子の妹だった女はもちろん二役で一色彩子。後釜におさまった番頭は原口剛、グルの北町同心は高品剛。番頭の女房で殺された備前屋の姉のおしまは志乃原良子。*朝右衛門も初瀬も登場せず。


第17話「主水、幕府のクーデターにまきこまれる」1992.2.25

 庶民のため改革に邁進する大老に幕閣はじめ大商人は猛反発、遂に大老を誘拐監禁の挙に出る。恃みとした老中も実は一味、孤立無援の大老を助けようと奔走する朝右衛門だが力及ばず、頼み人となって金を置く。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守。株仲間解散に反対し大老に撤廃を迫る幕閣たち、協議の座敷は建仁寺か。下城の大老が拉致される夜道、北野天満宮東塀際。
・朝右衛門が鑑定を頼まれていた刀を持って訪れる大老・後藤備前守邸、随心院薬井門(門前に詰めた侍たちに阻まれる/夜に再度来て拝観口から入り娘と会う)
・大老拉致後、行方を忖度するお局さまと老中のくだりで出る江戸城イメージ、彦根城外濠・いろは松付近。
・高柳を尾行する秀、入ってゆく門は中山邸通用門(塀を乗り越え侵入)。無畏庵に大老監禁(内部はセット撮り)。脱出の際高柳に見つかるのは参道。
・江利備前守の駕籠に駆け寄り後藤の件を訴える朝右衛門、粟生光明寺山門前。監禁の首謀者について告げる江利の屋敷は大覚寺大門。その帰り、門前で待ち構えていた高柳とやりあう朝右衛門、建仁寺久昌院(主水が介入、高柳逃走)
・東雲の局の代参、粟生光明寺阿弥陀堂。局を待ち構え将軍家への書状を渡そうとするが斬られる後藤、本堂廊下。駆けつける朝右衛門は石段、本堂縁下に後藤の亡骸を見る。
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・高柳と対峙する朝右衛門、相国寺大光明寺門内前庭(江利邸内)
後藤備前守は小林昭二(登場時黄門ふうで頬には派手な傷演出、お供は「格さん」)、息女は西初恵。老中首座の江利対馬守は石浜朗、大目付・日下部主膳は藤沢薫、東雲の局は松村康世、将軍家指南役の高柳は伊藤敏八。*大物に仕掛ける「大仕事」だが、的の悪党が一堂に会しているのでお城潜入等はなく通常の仕置。朝右衛門の父が大老に恩を受けた設定。*夢次、初瀬登場せず。


第18話「主水、釣友だちの恨みを晴らす」1992.3.3

 頑として土地を売らぬ道場主が、ハメられて殺される。殊勝な後妻や弟子に役人も加担した企み、残された娘と真面目な弟子も毒牙にかかり、仕事人に恨みが託される。

ロケ地
・片山道場、随心院長屋門
・道場から帰る上州屋が不明(はぐれ医者等でも出た「池端」、塀はクリーム色五本線入り)
・「穴場」の大川端で主水と釣りの片山、大覚寺大沢池堤。夜釣りに来るのは大沢池(上州屋の番頭が現れ脅す)。逆袈裟に斬られた番頭の死体検分は少し離れた池端。
・片山の刀は血を吸っていないと主水に話す朝右衛門、大覚寺五社明神舞殿(主水腰掛け)
・片山の娘・亜耶に逆袈裟を伝授された者について尋ねる主水、仁和寺御影堂前(石段下からのアングル)。
・後妻の頭に上州屋が買った簪を見たと主水らに話す秀、大覚寺護摩堂(秀が階に腰掛け、裏手からのアングル)
・銀之助と後妻が娘らを始末する密談の川端、先に出た水辺と同じ塀際の池端。
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
*濡れ衣を着せられ獄死する道場主・片山惣十郎は島田順司、剣客ぶりもちゃんと披露される。土地を買い漁り歓楽街を作ろうとするほか抜け荷も計画の上州屋は荒木しげる、彼と通じていた後妻は北川めぐみ、グルの吟味与力は五十嵐義弘、裏切者の弟子は伊庭剛。主水が「釣った魚」を買った魚屋は小船秋夫。*朝右衛門は一度見た片山の逆袈裟の技を用い剣の道にはずれた外道を始末。*夢次、初瀬登場せず。


第19話「秀、女絵師のモデルになる」1992.3.10

 秀をモデルに望んだ女が巻き込まれる事件、親切ごかしに大家の模写を勧める版元は大悪党。画は汚い奴らの欲のために使われていた。
女は、下駄職人なのにむごたらしい殺され方をした父が仕事人ではないかと疑っており、その姿を描きたいと願っていた。

ロケ地
・お歌と贋作のことを話す主水、仁和寺五重塔前。
・篠文が千菊に描かせた贋作を持って入る勘定奉行邸、相国寺大光明寺
・秀と待ち合わせ注文した簪を受け取る千菊、広沢池東岸(水無)
・篠文に騙されたと秀峰に相談を持ちかける千菊、仁和寺九所明神
・父の死に様を秀に語る千菊、広沢池東岸(水無)。千菊の父が惨殺され引っ掛かっていた千本杭、桂川大堰
・出陣の主水、相国寺境内路地
*千菊は吉川十和子、元々贋作を描いていた相弟子・秀峰は草見潤平。篠屋は佐川満男、勘定奉行は石橋雅史で腹心は石倉英彦。贋作を掴まされたと騒ぎ立てて消される商人は北見唯一。*夢次、朝右衛門、初瀬登場せず。


第20話「主水、京に上る」1992.3.17

 大仕事を頼まれ京入りの仕事人たちだが、待たされる間に情勢は変わり、的は依頼者自身と仲立ちをした元締に変更される。

ロケ地
・老中が松倉に内定した人事を伝える座敷、建仁寺久昌院方丈縁先(生垣映り込み)
・京をさして東海道をゆく秀、嵐山自転車道(富士山合成)。お歌は罧原堤下汀。荷物持ちの矢助を伴い道中の主水が通る松原、琵琶湖西岸
・お歌が道中で襲われる御堂、大覚寺五社明神舞殿に扉セット。
・これより鈴鹿、の東海道をゆく主水、広沢池西岸沿いの道(田んぼ越し)
・入洛の秀、渡る三条大橋は渡月橋。京イメージに東寺五重塔(南大門越し外観)
・ツナギをとる秀とお歌、中ノ島橋上。
・お里が働く茶店、粟生光明寺境内。
・京入りの主水たち、セット背景に東寺塔合成(上三層を貼り込み)
・京都所司代、二条城東大手門(上部のみ)。松倉が挨拶の座敷、建仁寺方丈座敷(賄賂出して怒られ)
・京の町を逍遥の松倉、粟生光明寺本堂前。十年前殺した女とそっくりのお里を茶店に見る。
・物思いに沈むお里を見かける秀、不明(花頭窓のお堂前)。塚の前でここに父母と姉がと泣くお里、不明(山腹の墓地)
・父母と姉を斬った侍のことを秀に話すお里、上賀茂神社ならの小川神事橋下手汀(奈良社鳥居映り込み)
・お歌とツナギをとる主水、真如堂塔脇。
・松倉に頼まれお里を誘い出す用人・横田勘十郎、連れ込む屋敷は中山邸通用門
・松倉から逃げたお里が西の元締に始末される夜道、粟生光明寺石段上部。お里は駆けつけた秀に「仕事」を依頼。
・主水にツナギをとる秀、中ノ島橋下右岸(背割上)
・お歌が白川女のなりで松倉の用人・横田を尾行する道、北野天満宮参道
・用人から金を受け取った元締をつけると、入って出てきたときには風体が変わっている寺、西明寺山門
・お歌に西の元締からツナギが入る石段、神護寺金堂前石段
・主水の出陣、夜の北野天満宮参道
*元締・暗闇の喜平次は綿引勝彦、現京都所司代暗殺をはかるロリ変態の松倉内膳正は原田清人で腹心は大竹修造。お里は吉野真弓。主水のお供は芦屋小雁。*夢次、朝右衛門、初瀬登場せず。


第21話(終)「最後の大仕事」1992.3.24

 貨幣改鋳でたっぷり甘い汁を吸う一味、根は大奥にまで伸びている。巨悪に徒手空拳で挑んだ正義漢の瓦版屋が消され、恨みの筋は東照宮に届けられる。仕掛けるのが大物揃いゆえチームは解散に追い込まれるが、お城潜入などの荒事はなし。

ロケ地
・瓦版屋の文蔵が密殺され捨てられる川端、広沢池東岸(水無)
・文蔵は強請りの果て返り討ちに遭ったと同業の矢源太に聞かされる誠三郎、大覚寺有栖川畔、御殿川からのアングルで背後に大沢池。
・勘定奉行の腹心が朝右衛門に真剣で挑む道場、随心院長屋門
・相模屋を強請った矢源太が斬られる夜道、大覚寺五社明神。本殿に隠れるが露見。
・誠三郎の刷っている政道批判の瓦版を秀に見せ危ないと言われつつのろけるお歌、大沢池北西畔
・お歌が正平を連れ金を置きにゆく上野東照宮、日吉東照宮。初瀬のお供の場面もある。
・悪党が一堂に会する相模屋寮、大覚寺望雲亭
・ツナギのお堂、大覚寺聖天堂
・後藤を殺って金座から逃げた秀を追う捕り方が角から出た朝右衛門にやられ、奉行の腹心が斬られる夜道は相国寺大光明寺南路地
・江戸城イメージ、彦根城佐和口多聞櫓と天守シルエット(潜入はなし、初瀬が手を下す)
・役者買いの咎で遠島に処せられた初瀬が送られる浜、琵琶湖西岸松原
・解散するチーム。秀がゆく山道、保津峡落合河口右岸汀。正平を連れ旅立つお歌、嵐山自転車道。夢次が来ている長崎港イメージ、バンク映像か。
*結城誠三郎は清水章吾、元武士で主水の幼馴染、お歌が世話を焼いていた設定。勘定奉行は黒部進、金座後藤は田中弘史で悪徳商人は田畑猛雄、大奥年寄は湖条千秋、捜査を壟断する筆頭与力は芝本正。


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