水戸黄門 第37部  TBS/CAL

キャスト
水戸光圀/里見浩太朗 佐々木助三郎/原田龍二 渥美格之進/合田雅吏 お娟/由美かおる アキ/斎藤晶 鬼若/昭英 新助/松井天斗 美加/瀬戸早紀 静枝/池内淳子 夜叉王丸/山口馬木也


第1話 「将軍御落胤の野望」 2007.4.9  

 西山荘へ何事かを訴えに来た侍を保護すると襲撃の雨嵐、事切れる前に聞き取った手がかりから、一行は館林へ。綱吉ゆかりの代官領では御落胤騒動が持ち上がり、集まってきた浪人たちで情勢は不穏を極めていた。

ロケ地
・OP背景は西山荘をたっぷりと。
・傷ついた旅装の侍が追われる鎮守(祭りの稽古中)鳥居本八幡宮(神楽の稽古は舞殿、その崖下をざざっと追っ手が走り抜ける。舞殿を見上げのアングル)
・野良に出ている老公に変事を知らせにやって来るアキ、北嵯峨農地・広沢池際。
・水戸城イメージ、二条城北大手門
・西山荘を見張る気配に気付き外へ出た美加が拉致される鎮守、鳥居本八幡宮竹林。
・西山荘に駆けつける助格が襲撃される山道、不明。
・江戸城イメージ、姫路城天守
・綱吉に会い御落胤のことを質す老公、等持院方丈縁先をナメて茶室を望むアングルのほか、庭を東望のアングルも。
・一行が旅装に固めて老公のもとに集まってくる縁先、等持院方丈縁先(南側、老公は座敷にいて前庭と通用門が映り込んでいる)
・館林代官の娘が野遊びの場から母に怪しの情景を指すくだり、野は広沢池畔、襲撃を受けている庵は酵素民家セットを竹林越しに。
・館林へ向かう老公一行が休む茶店、酵素ダートにあしらい(待避所)←虚無僧の襲撃。
・襲撃を逃れた一行が駆け入る茂林寺、西壽寺石段、本堂。茂林寺説明に本物の山門と狸像の群れ。
・娘をさらわれた館林代官が脅迫状に応じ出向く城沼東岸、広沢池西岸湿地(養魚場流れ込み付近、幼女は木に括られ。お娟が爆薬投げて逃れ)
・難を逃れた代官が老公と話す屋敷(代官所ではない模様)等持院境内(十三重石塔等映り込み、座敷から見えるのは内庭)
・旅立つ一行を見送る代官ファミリー、西壽寺本堂前。
*代官は風間トオル、御落胤を持ち上げる首謀者は栗塚旭。浪人たちは改易になった越後高田藩士、今回はそこを目指す旅に。


第2話 「赤城の山はカカア天下」 2007.4.16

 舞台は前橋、生糸を買い叩く悪徳商人に苦しむ里人を救済する話。システムを工夫して生産効率を上げる元気な婆さんは、ヘマ亭主を追い出し中。藩のお偉方もつるんでの悪事に婆さんがエラい目に遭うところ、亭主は殿の御前で悪人どもを糾弾する八木節を歌い上げる。

 ロケ地、前橋へ四里の街道をゆく一行、大堰川堤(道は幅広地道でバラス敷き。繭を運ぶお茂婆さんと出会う河原は竹の河畔林)。喜作と新助が出会う地蔵、事情を聞く茶店、不明(山際の地道、石垣の見えるいつもの所)。お茂婆さんの「名主」宅、民家門(喜作が帰ってくるくだりでは塀の南西角あたりから映る)。女房のお茂に出て行けと言われ飛び出した喜作を追う新助、鳥居本八幡宮(石段を中心に使い、舞殿で八木節も)。八木節の歌競べが行われる前橋城イメージ、不明(郭内部、石段と塀・石垣は四角四面)。前橋を発つ一行、山室堤
*ダメ亭主の名主に左とん平、女房は赤木春恵。悪家老は近藤洋介。


第3話 「亭主参った嫁姑対決」 2007.4.23  

 舞台は松井田、市を寂れさせ儲けを一手に握ろうとする悪徳商人、代官も家老もグル。彼らに取りこまれかける若き代官手付が、勇を鼓し正義を貫く話。騒動のなか、何かというと角突き合わす彼の母と嫁が和解の運びでメデタシ。

 ロケ地、中山道をゆく助さん、大堰川堤(2話と同所)妙義神社へ代参の助さん、イメージに唐門。松井田へ向かう道、蒟蒻の味噌田楽を食す茶店、不明(田代の母と妻女と出会う)。嫁と喧嘩し一人で先に帰った母が老公と出会う道、山室堤、畦道。田代が暮らすお長屋、本能寺塔頭(ビル消し)。松井田の商家へ納める荷が襲われる山道、酵素ダート(俯瞰映像あり)。田代の母と妻が監禁される五島屋の寮(?)宝厳院通用門。老公一行を見送る街道、山室堤
*姑に中尾ミエ、家老は磯辺勉で代官がエド山口、五島屋は出元光。田代家従僕に小峰隆司、旅籠の主に芝本正、善玉商人に柴田p彦。


第4話 「頑固一徹職人魂」 2007.4.30  

 不本意な仕事を受けた弟子と、彼について家を出た娘を許さぬ頑固親父。しかし亭主亡き後店を切り盛りする娘に降りかかる難儀、老公のとりなしに加え亡き弟子の真意を知った頑固親父は、未熟な孫を叱咤して献上品完成に協力するのだった。
 ロケ地、松本へ向かう山道、不明。松本城、本物の天守。松本を発つ一行、谷地田脇の畦道か。
*頑固な元指物師に中野誠也、娘は仁科亜季子、悪家老は中山仁でつるむ商人は入川保則、冒頭の山道で出会う年寄りの歩荷に玉生司朗、ラス立ち峰蘭太郎と福ちゃん入り。


第5話 「陰謀砕いた美人姫」 2007.5.7  

 舞台は旅の目的の越後高田、改易となった元の高田藩士は当地に留まり新田を拓くが重税にあえぎ、姫をさらって年貢軽減を迫ろうとしていた。その頭目は密かに悪家老と通じ、郷士らも姫も危地に陥るが、城に立て籠もった郷士を姫ごと砲撃するというド派手展開。

 ロケ地、姫の到着を知らせに城へ急ぐ早馬を見る郷士たち、谷山林道頂上付近。お国入りの姫の駕籠を襲う郷士たち、酵素ダートか。藩士の子弟に苛められる郷士の子を助ける助格、酵素ダート河畔。姫を連れて老公が隠れる小屋、酵素河川敷(小屋あしらい)。越後高田城、福知山城。天守まわりに実際に人を入れ撮影、映画村の門や高田城(復元された三層櫓、イメージカット)等と組み合わせて使ってある)。
*減免されたはずの郷士の年貢を私していた悪家老は林与一、武者姿が優雅でさすがの風格。彼と通じる郷士の頭目は石丸謙二郎。里を襲う兵士の中に福ちゃん、物頭っぽい。*己の城をドンパチ砲撃って無茶っぽいのと、ラス立ちが誰を相手か混乱してそうでなんかアレ。


第6話 「家族涙の隠し金山」 2007.5.14

 佐渡へ行くと家を出たまま消息知れずの父を追う子供たち、父は金山で働いていたが、好待遇のうえ破格の報酬というのはきっちり怪しいのだった。

 ロケ地、柏崎の浜辺、佐渡の隠し金山の抜け穴や浜辺、間人海岸各所。隠し金山の坑口は、例の小滝落ちる砕石場跡のような岩壁、爆破シーンあり。金山解説に道遊の割戸
*子らの親父は佐川満男、仲間を気遣う好人物のおっちょこちょいがよくお似合い。人夫らを好条件で釣り、用済みになるやヤマごと発破かける留守居役は成瀬正孝、父親の命をタテに娘を呼びつけた次の間にはお布団。


第7話 「家族を捨てた母の愛」 2007.5.21

 絵蝋燭職人の亭主と諍い家を出た女は、その死を知り戻るも息子に拒まれる。献上の品を作っていた亭主の死後に製作者が選び直されることになるが、父に力量及ばず悩む息子に、母は憎まれ役を買って出て心にもない悪態をつき奮起させるのだった。

 ロケ地、家を出たあとのおきぬが仲居として働く羽州・温海の湯治場、鳥居本・愛宕参道の家並み羽黒山五重塔、本物。妹のおはなが助さんに母への伝言を託す水辺、母を探すおはなを見かけた山室屋の番頭がおきぬの仕事場へと誘う木の根方、母がライバルになると知った和吉が自棄になり酒肆へ走る道、大覚寺天神島。お参りの和吉・おはな兄妹に悪態をつきつつアドバイスする神社、大覚寺五社明神本殿。鶴岡のお城イメージの「門」、不明。鶴岡を去りかける母に戻ってくれと駆け寄る和吉、大覚寺天神島北辺並木
*おきぬは藤真利子、勘定奉行と通じ最上川回漕利権のため絵蝋燭に手を出す悪徳商人に伊藤高。


第8話 「嘘泣き父子の二人旅」 2007.5.28

 舞台は秋田・久保田城下、哀れを装い善男善女から涙金を毟る「父子」には血縁はなく道連れ。子のない夫婦に望まれ養子話が出たり、「親父」はヤバいヤマに足突っ込んだりで切れかけた縁は雨降って地固まる。

 ロケ地、老公一行と騙り親子の出会いの鎮守(秋田音頭の練習場)鳥居本八幡宮(練習等は鳥居下、坊を引き取ってきた一行が談義の際は舞殿も)
*「父」はうじきつよし、「子」は篠田拓馬(くりくりイガグリ坊主)。彼らを構うきりたんぽ屋の女将は大場久美子、子を貰いたがる大黒屋夫婦(上納金拒否で狙われ)は堀内正美と三浦リカ、悪徳商人は黒部進でグルのヤクザは草薙良一、ラス立ちに福ちゃんチラリ。


第9話 「異国の娘が抱いた謎」 2007.6.4

 舞台は男鹿、道で出会った青年の家へ招かれる一行だが、その家には記憶をなくした清国の娘が保護されていた。海賊と郡奉行が結託していたり、海賊の正体が悪徳商人自身だったりの展開、メインは異人の娘と青年の恋物語。

 ロケ地、男鹿三山の一・本山の赤紙神社五社堂、本物(イメージカット)。男鹿の海浜に琵琶湖東岸(露出した岩の見える浜などをうまく使い、間に本物の荒磯のイメージを挿入。一行が当地を発つラストシーンでははっきりと沖ノ島が映り込む←伊崎との位置関係からすると牧町あたりか)。海賊・黒鯱が遠見をする岩、保津峡落合落下岩(下に鳥居あしらい・川部分は映さず)
*黒鯱=北国屋は隆大介(ラス立ちでは大わらわ/印籠後も逆らって杖でどつかれ)、郡奉行は浜田晃で配下に木村栄、清国娘は中国の人。*アキちゃん、じいじ→御隠居さまに呼び方変えて次回への布石。


第10話 「死ぬな!風の鬼若!!」 2007.6.11  

 舞台は能代、アキは一行と離れ母方の祖父が山守を勤める里に。爺さまはアキと会う前に殺されてしまい柘植の抜け忍が犯人とされるが、真の悪党は忠義面をして傍に控えていた。

 ロケ地、アキと鬼若が祖父のいる里に向かう道や里に酵素ダートと川、河川敷。毒矢を受けたお娟が身を隠すお堂、不明(直指庵の奥にあるお堂や御室霊場のお堂に似る)。お札山へ入り込み襲撃を受け、一時アキを五郎太に預けた鬼若が探し当ててやって来るも裏切りに遭う山中、不明(岩壁際)。鬼若と五郎太が落下する峡谷は保津峡、先の岩壁と合成部分あり。
*傷心のアキは鬼若が追ってくると信じ一行とともに旅立つ。アキさまの危機に現れる夜叉王丸だが、鬼若の危機には居合わせず。*アキの爺さまは綿引勝彦、配下の五郎太は清水宏次朗、山奉行は亀石征一郎(はじめから思い切り悪人臭ぷんぷん)で悪徳商人は小沢象(はじめはすげー善人面)。ラス立ち福ちゃん入り。


第11話 「母と娘つないだ風車」 2007.6.18

 辛い過去を持つ娘がやっと探し当てた母に拒否される、その間隙に付け込む悪党ども。母の真意を知った娘は、老公のアドバイスで汚い企みから母を救うことになる。

 ロケ地、お鈴を含む旅人にからむ雲助を懲らしめる弥七、不明(谷山林道に似た山道、設定は青森へ一里の峠)。当地の紹介に岩木山(雪嶺)弘前城(東南櫓を改造の天守)。倉沢屋女将の回想、名主の若旦那から身を引き赤子を置いて藤崎村を出たあと、精魂尽き果てて入水しようとしたところを倉沢屋の主人に止められた五所川原の岩木川畔、桂川罧原堰堤下右岸・中州派流合流点(左岸堤上に岩木山を合成)。母の話を立ち聞いたお鈴が物思う水辺、広沢池東岸池底(弥七が出て老公に相談と示唆)。印籠が出て事件解決後、老公が母子をとりなすも生まれかわって出直すと駆け去ったお鈴が佇む水辺、大覚寺放生池堤(母の三味の音を聞き陥落、涙の抱擁)。当地を発つ一行、嵐山東公園
*お鈴は前田愛、母・倉沢屋女将は平淑恵。首席家老失脚を狙う次席家老は原口剛、グルの役人は大橋吾郎でつるむヤクザは石山輝夫。*弥七が内藤剛志でカムバック、老公とは感慨深げなやりとりがあるものの、他のレギュラーとのからみはなく「昨日もいましたがナニか」的扱い。風車、数投げすぎ。


第12話 「剣では得られぬ宝物」 2007.6.25  

 苛政に泣く村の若者は、隣村の者が侍に取り立てられたと知り、自分も剣で身を立てようと志す。稚気あふれる青年を誘導し自ら悟らせる老公、悪党退治と同時進行。

 ロケ地、侍志願の吾平と出会う十和田湖畔、沢ノ池東岸汀(茶店は堤にあしらい、本物の十和田湖も挿入)。吾平の住む三本木村、酵素河川敷(奥入瀬渓谷のイメージカット挿入)。吾平の母が語る苛政、米がとれるはずもない沼を検地する役人、広沢池池底。悪徳米問屋について報告するお娟、酵素「木」の裏手。吾平に意趣返しするため人数を引き連れてくる武芸者のくだり、お忍び視察の大殿一行のゆく山道等不明。当地を発つ一行を見送る吾平たち、大覚寺五社明神。一行がゆく街道、沢ノ池ダート
*吾平は佐藤祐基、お忍びの大殿は長谷川哲夫。悪徳商人は津村鷹志で悪代官は沢竜二、手先のヤクザに丹古母鬼馬二。*弥七、老公以外のメンバーとのからみチラリ、ツナギの風車を見て助さんが「弥七…」の呟き。なんか溶け込ませかたにナーバスになってる感じ?*ラス立ち福ちゃん入り。


第13話 「藩を救った女剣士」 2007.7.2

 かつての朋輩を八戸に訪ねる老公、ちょうど彼の娘が別式女に取り立てられるところに来合わせる。凛とした女武芸者に育った娘が実は捨子だったり、藩侯の奥方が次席家老の悪事の証拠を掴もうと無茶をしたり、男として育てられた女武芸者が助さんにほのかな思いを抱いたり、とお決まりネタがてんこ盛り。

 ロケ地、八戸城イメージ、皇居巽櫓。別式女選抜の試合会場、神護寺山門内側に幔幕を張り藤の方が座す。南宗寺へお出ましの藤の方の行列が襲われるくだり、南宗寺のイメージカットに続き神護寺五大堂東をゆく行列を下の林から見上げ、立ち回りはその杉林でも行われる(弥七が放たれた矢を防ぐシーンに「CG」)。抜け荷の品を運ぶ一味、および奥方の意を受けて動く目付方を待つ紅緒のくだりは鳥居本八幡宮、鳥居下と広場を用いる(設定は「おかみ神社」、クレジットにはこの字が表記されている。抜け荷の品が隠されているという荒れ寺へ赴く藤の方と紅緒のシーンでも舞殿の屋根がインサートされる)。父と老公の話を立ち聞き、出生を知った紅緒が佇む水辺、広沢池北西岸
*紅緒は岩崎ひろみ、父は山口崇。悪い次席家老は磯辺勉、「お娟の風呂」に挑み風呂桶に足引っ掛けてドボンのベタなギャグあり。


第14話 「大食い男の恩返し」 2007.7.9

 人の借金をおっ被せられ窮した男は、富商と見てコソ泥に入り五両だけ拝借。元来人のよい男は、そのとき見たその家の幼い娘の顔が頭を離れずやっとこさ金を作って返却に来るが、当の店は潰れ娘は気の毒な境涯にあった。筋立ては、欠所に追い込んだ悪党懲らしめ。

 ロケ地、三ツ石神社、本物(老公一行が前にいる絵を撮ってあるが石の端っこが掠めるのみ・トリックくさい)。一行がおさきから草餅を買う市中、神護寺五大堂裏手。草餅を売り歩くおさきに因縁をつける繁三一家の三下、今宮神社稲荷社前、親分の繁三が高倉脇坂をおりてくる。幸助が現れ餅を買い上げ平らげるくだりは合祀摂社前と近辺、後日また買って「営業」も同所。繁三にハメられ藩公の御霊屋に足を踏み入れてしまうおさき、上御霊神社本殿裏手摂社(禁域表現に玉垣あしらい?)、突っかかった幸助がボコられるのは本殿脇。わんこそば大食い大会会場、神護寺山門内側(幔幕張り巡らせ)。禁域侵犯の過料を払うため、おさきの待つ奉行所へ走る幸助、ドジをかますくだりは映画村で、走る道は嵐山自転車道。事後、盛岡に住み着き大工仕事をする幸助、神護寺明王堂屋根からおさきの茶店を見る。当地を発つ一行、谷山林道か。
*幸助は風見しんご、おさきは神田沙也加、町奉行は中丸新将で二足草鞋の繁三は工藤堅太郎。


第15話 「三下り半は御免蒙る」 2007.7.16

 息子の嫁取りを契機に離縁を願い出る古女房、家を出たあともつきまとう亭主を袖にするが、お店には欲をかいた悪党どもの魔手が伸びてくる。

 ロケ地、浄土浜のカット挿入後一行がゆく浜は琵琶湖東岸(岸に水制、灯台あしらい)、宮古の港は八幡掘新町浜、嫁入りの船を見るのは明治橋から。小料理屋を覗いていた亭主を連れ出し話すも喧嘩別れの堀端、八幡掘堀端。息子の懇願を撥ねつけたあと堀端に佇むお志津に声をかける老公、八幡掘明治橋上手堀端。御用の品が燃え代品も調達できず絶望して入水の陸奥屋、西の湖園地太鼓橋(魚を買出しに来ていてこれを見かける助さんたちは園地汀、海イメージ挿入)。宮古を去る一行、弥七は西の湖園地汀、老公たちは琵琶湖東岸松原
*志津は浅茅陽子、陸奥屋は山本亘、志津の老母は淡路恵子。悪代官は中田浩二で手下は谷口高史、御用鑑札狙いの悪徳商人は大河内浩。


第16話 「美人妻と武士の一分」 2007.7.23

 勘定方の「木っ端役人」が気付いた城代の悪事、冴えない男は命を賭して訴えようとするが捕まり、妻の命をタテにされ万事休す段で老公のお出まし。

 ロケ地、イメージに南部曲がり家。遠野入りの一行がゆく街道、不明。勘定方・貫井家、妙心寺雑華院。城代屋敷、妙心寺大通院。殿様に訴えに行く途中捕まる貫井、大覚寺大沢池北辺並木。遠野を発つ弥七、大沢池畔。一行のは不明。
*貫井は寺門ジモン、城代は石田太郎、悪徳商人は入川保則、御用を外される篤志家の米問屋は住吉正博。


第17話 「育ての母、涙の決心」 2007.7.30  

 破傷風で父を亡くし医師を志す少年、彼の意思を尊ぶも費えのため実親に返そうとする母。健気に互いを思いやる母子に、城中の陰謀が飛び火する。

 ロケ地、当地イメージに中尊寺・毛越寺・厳美渓。実の親のもとへやるため芝居を打った母に突き放され、泣きついてきた新吉と話す格さん、普済寺(導入は総門から、諭すのは鐘楼門下、陰で見る母は参道の並木)。新吉を拉致した悪党が母を呼び出す普源寺も同所、用人が姫に献上の袴に仕込めと針を渡すのは鐘楼門脇の林間。一関を発つ一行、不明。
*母は北原佐和子、実父は江藤潤。中年寄のお局さまに加担する用人は立川三貴。悪党の手下にくノ一もいるが弥七にあっさり制圧される。ラス立ち福ちゃんや峰さん入り、裃つけた藩士。


第18話 「真夏の恋の物語」 2007.8.6  

 短筒作りで脱藩した男に差し向けられた討手は友、しかも妻女はその「友」に婚約を破棄された女。愛憎渦巻き陰謀蠢くが、悪い役人だけ排除して友情を復し老公は去ってゆく。妻女の恨みは印籠が出る前に自己解決。

 ロケ地、銀山の説明のくだりに白銀の滝、延沢道は不明(林道、脇に低い石垣)。短筒作りが行われている廃坑、酵素に坑口をセットか。坑に忍び込んで見つかった真崎翔之介を逃がしてやるお娟、嵐峡(船で逃走、ここは以降何度も出る)。真崎が身を寄せる兼吉の家、酵素民家セット。上意討ちが行われる野、酵素河川敷に幔幕張り巡らせ(「木」の前あたり、川も使用)。尾花沢を去る真崎と友情を確かめ合う津久井、吉田神社竹中稲荷本殿前。お娟に別れを告げる真崎、竹中稲荷参道と舞殿を見下ろす、三高碑へ通じる坂。メソって走ってきたお娟を慰める弥七、神護寺明王堂前の林間。当地を発つ一行、酵素ダートか。
*真崎は永島敏行、短筒作りの津久井は新藤栄作で妻女は若林志穂、代官所手代は藤堂新二。上意討ちの場に控える見届け人の一人に福ちゃん、立ち回りはあんまりないが印籠にびっくりしてキョドり。


第19話 「耐えて忍んだ嫁いびり」 2007.8.13

 家を守るため郡奉行に言われるまま貢いできた庄屋の女将だが、色好みの悪党の要求は募り、後家の嫁を差し出せと言い出す。ワルを懲らしめたあと女将にも「裁定」を下す老公、二人の女を縛ってきたしがらみは解きほぐされる。

 ロケ地、山形イメージに最上川。紅花を洗う女たち、大堰川河原。アキが平吉の流した手拭を拾うのも同所。庄屋女将の紅餅買い叩きをおはなに訴える百姓衆、龍潭寺山門。おはなの回想、父が紅花の種を落としてしまった小川、堤下のクリークか。当地を発つ一行、大堰川堤か。
*女将は二宮さよ子、庄屋は滝田裕介、おはなは高橋由美子、京で成功したと嘘をついていた幼馴染の平吉は二反田雅澄。郡奉行とグルの高利貸しは浜田晃。


第20話 「男意気地の悪退治」 2007.8.20

 舞台は松島・代官領、弱きを助け強きを挫く、一徹馬鹿の男伊達がいた。面に貰った向こう傷の謂れも笑いを誘う強面が悪役人どもに二重にハメられるのを救い、老公は去ってゆく。

 ロケ地、現地イメージに松島遠景と瑞巌寺。浜辺の情景は琵琶湖岸。長兵衛を襲う目付の部下、弥七の介入で見失うのは大覚寺境内。長兵衛が代官に呼び出され殺されかける家、大覚寺望雲亭、ここへゆく父を見かけるお久は勅使門橋、長兵衛が渡るのは参道石橋
*長兵衛は名高達郎、啖呵切って裸になったあと老公のちゃんこ着たり女房の着物着たり傑作。彼を支える女房は朝加真由美、代官は伊藤高でつるむヤクザは上杉祥三。実は悪かった目付は永井秀和、部下は峰蘭太郎。ラス立ち福ちゃん入り。


第21話 「おとぼけ主従の珍道中」 2007.9.3

 風采の上がらぬ主の供をしながら人捜しの老僕、養子に出した倅を見つけるが、養親は陥れられ改易の憂き目を見ていた。

 ロケ地、白石へ向う一行が休む河原、由良川か。白石城下へ向う途中、仙台藩祐筆が馬を御しかねて暴走するのを助ける道は大覚寺大沢池北辺並木、落馬した祐筆の手当てをするのは天神島祠脇。白石城、本物の天守(祐筆が入ってゆく城門は東映城)。前紙奉行の息子・鹿之介が紙梳きに励む家、美山民家。祐筆が紙奉行の日誌抜け落ちの話をする寺、神光院(山門に駒繋ぎ、和尚と話すお堂は中興堂)。祐筆に白石を出るよう脅すヤクザ、映画村内「広隆寺」塀際。老僕・峯蔵に幼子を養子にしたと聞く老公、大覚寺石仏前。
*峯蔵は赤塚真人、藩史編纂のお役をつとめる主は山田吾一。鹿之介の養父を陥れた現紙奉行は河原崎次郎、つるむ悪徳商人は和崎俊哉、監督不行届の殿様は鷲生功。


第22話 「嘘から出た真ごころ」 2007.9.10  

 安達ヶ原も近い寂れた旅籠に泊るハメになる一行、客も稀なその宿を狙う者がおり、転がり込んでいるお調子者は悪党の手先。しかし内実は気のいいあんちゃんで、子を思う女将にほだされ悪事は働けないのだった。

 ロケ地、一行がゆく阿武隈川沿い、不明。二本松城、復元の二層櫓。旅籠・鶴屋、酵素民家セット(立ち回り等に河川敷)。宿の裏山に湧いている温泉、不明(崖地)。鶴屋を脅したあとヤクザたちが捨吉がマジで殴ったと笑う帰り道、大覚寺五社明神(後段、鶴屋乗っ取りを急かされる捨吉のくだりは祠脇)。当地を発つ弥七、大覚寺大沢池畔。一行がゆく野道、北嵯峨か。
*女将に野川由美子、捨吉は森脇健児、ヤクザは中田博久に石倉英彦、悪代官は原口剛。ラス立ち福ちゃんチラ出、陣羽織着てるからちょっと位高い?*鶴屋に就職の捨吉、ちゃっかり「水戸御老公お忍びの宿」で営業が大笑い。


第23話 「次期将軍を狙った野望」 2007.9.17  

 水戸へ戻り大日本史の編纂に勤しむ老公のもとに、凶報が届く。怪しの者どもに拉致された老公の孫・吉孚は、父の教育方針に反発していた間隙を衝かれるかたちで、事件のさなかに息子の成長を見た父・綱篠は無事を喜ぶとともにこれを寿ぐ大団円。誘拐の目的は紀伊大納言家の将軍への野望にまつわるもので、うるさ方の老公を制そうとした陰謀。

ロケ地
・本草学への傾倒を叱られた吉孚が守役に「どこかへ行ってしまいたい」と愚痴をこぼす庭、随心院本堂脇池泉(本堂をナメて書院を望むアングル)。水戸家上屋敷の庭イメージは小石川後楽園大泉水や円月橋。
・孫・吉孚に凶兆をみた老公が江戸へ赴く街道(松戸宿付近等)、大覚寺境内か。
・将軍に拝謁し大日本史を献上する老公、江戸城イメージは皇居巽櫓
・根来衆の情報を聞き込むため昔助けた塗師・権太を訪ねる弥七、回想シーンの鈴鹿峠は糺の森か(野盗の一人は福ちゃん)
・水戸藩江戸留守居役の情婦・染乃の真意を確かめるべく喧嘩を売るお娟、石塀小路
・吉孚拉致の主犯・露庵にカマをかける弥七、上御霊神社(楼門、本殿、水場脇)。設定は入谷鬼子母神、露庵の母が信者とは権太情報から。本名を呼び逃げられた弥七が追うと雲水が出て阻むのは下鴨神社下鴨神社河合社脇、露庵が消える紀州の上屋敷は随心院薬医門
・とるものもとりあえず紀州屋敷へ乗り込もうとした息子・綱篠を諌める老公、随心院大玄関
・脅迫状の指示に従い、屋敷の南小門に出て待つ綱篠、映画村内広隆寺塀。計略の乗せられ馬で出た綱篠を追う弥七、随心院土塀下鴨神社馬場〜池跡。弥七の残した目印を頼りにやって来る助格老公も馬場から池跡。老公が見咎める古井戸も糺の森か。
・助格と弥七がツナギをとる茶店、上御霊神社参道石畳脇にあしらい。
・吉孚が「監禁」されている薬草園、不明(林の中に萱葺、外回りは生垣)
・囮になったアキが籠められた駕籠がゆく夜の橋、中ノ島橋(弥七がつけてゆくが、吉孚を乗せた屋形船が橋上手の湛水域をゆく「擦れ違い」を演出)
・柘植の里へ帰るアキを見送る老公、大覚寺境内か。歩み出すアキは大沢池堤で、鬼若の幻が出る。
*紀伊大納言は平幹二朗、江戸家老は西田健、根来衆のかしらは三浦浩一、手先の兄妹は萩原流行と宮本真希。陰謀の片棒を担ぐものの怖じ土壇場で老公に味方する紀文は中村敦夫。老公の息子の水戸藩主・綱篠は国広富之。鈴鹿峠の護摩の灰ほか紀伊国屋の人足に福ちゃん。


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