水戸黄門 第38部  TBS/CAL

キャスト
水戸光圀/里見浩太朗 佐々木助三郎/原田龍二 渥美格之進/合田雅吏 お娟/由美かおる 新助/松井天斗 志保/小沢真珠


第1話 「小藩を救え!いざ西へ」 2008.1.7  

 隣り合う藩の境界争いが、柳沢のせいでおおごとに。志を枉げて柳沢に取り入り藩の存続をはかる若き留守居役は助さんの学友、彼の妹が無茶を仕出かす段で老公登場、以後瀬戸内へ赴くことを将軍に言上の運び。

ロケ地
・瀬戸内・赤津藩から江戸屋敷に向けて走る早駕籠、琵琶湖東岸の浜(沖ノ島の見え方と浜の草地などの様子からすると佐波江浜あたりか)
・水戸藩江戸屋敷、西本願寺大玄関門。後段、助さんを訪ねて山内がやって来る場面では大玄関も。
・野良帰りの老公が野菜泥棒に笊をおっつけられるくだり、不明(谷地田の真ん中に地道、見返りでは鎮守が映り込む)
・瀬戸内・赤津藩出城、不明(瀬戸内っぽい、島の点在する海に突き出た岬に陣屋)
・柳沢吉保邸、大覚寺大門。六義園は二条城清流園。将軍御成りの駕籠が来るのは大覚寺参道石橋、狙撃された老公らが立ち回りは心経宝塔前にスイッチ(広場に灯籠あしらい)
・登城する老公、江戸城イメージに皇居巽櫓
*赤津藩留守居役は中村繁之、妹の志保は小沢真珠、国家老は滝田裕介。柳沢への取り入り方を指南する大目付は成瀬正孝、彼が紹介する悪徳商人は小沢象。係争地で松を伐ったとして花崎藩士に斬られた爺さまは真実一路、今までキャストロールを見て宝塚の姉ちゃんだと思いこんでいたので青天の霹靂、でもこんなうすらバカはおそらく自分だけ。スナイパーの一人に福ちゃんチラリ。


第2話 「嵐を呼ぶ瀬戸内の謎」 2008.1.14  

 留守居役の死が知らされ花咲討つべしの声が沸騰、一方花咲藩城代と悪徳商人はその動きを牽制するため、村上水軍を引っ張り出す。一行のはたらきで城代の目論見は暴かれ、また誇り高い水軍の長ははじめから悪党の企みには乗せられていなかった。

ロケ地
・赤津港イメージ、不明(瀬戸内か)
・赤津の若侍たちが集まり議論を戦わせる寺、西壽寺(本堂をイメージカットに)
・赤津藩留守居役・山内家、民家長屋門
・花咲藩城代家老邸、民家長屋門
・助さんが物思う赤津の浜、琵琶湖東岸(佐波江浜と思われる)。村上水軍の「砦」も同所。
・若侍たちの暴発を宥め猶予を願った志保が老公のもとへ走る道、民家塀際
・兄の墓に参る志保、二尊院墓地。老公らが待っている坂、紅葉の馬場。志保を加え旅ゆく一行、不明(田畔/前回出た谷地田と同じか)
*花咲の城代は中山仁、村上水軍の長は竜雷太。


第3話 「昼行灯とあっぱれ女房」 2008.1.21  

 伊之助の足取りを追って石見銀山へやって来る一行、そこでは思わぬ黒幕が悪徳商人と組んで銀の横流しを行っていた。

ロケ地
・本物の石見銀山を写したあと、一行がいる荒地にスイッチ(不明/あずみ等でも使われた例の砕石場みたいなそそり立った崖のアレ)
・女房の引く大八に乗せられて到着する新任代官のくだり、大森代官所門は勝持寺東門、女房が大八を曳いてくるのは仁王門から南門に至る参道の塀際、南門下坂から役人たちが下りてきて怪しの夫婦を誰何。
・羅漢寺反橋を映したあと真田屋寮にスイッチ、宝厳院通用門
・山師・作蔵のもとへ行く志保と助さん、不明(岩山)
・石見神楽の神社、平岡八幡宮舞殿。石段下で代官の妻女の掏摸騒ぎ、本殿玉垣際で公儀隠密が斬られ。
・山中の坑口、不明。
・当地を去る弥七のくだり、鳥居本八幡宮広場の前に出る長い石段の神社、城上神社か(参道脇にナギの大木)
*代官夫婦は坂口良子と江藤潤、悪徳商人は和崎俊哉、ダンジョンに棲む黒幕のおじゃるは西沢利明で正体は落盤で死んだ筈の前代官。


第4話 「人形一座に春が来た」 2008.1.28

 舞台は淡路、人形浄瑠璃の太夫のもとに身を寄せていた訳ありげな女は、悪党の秘密隠匿のため殺された夫の仇をとろうとするが、老公に諌められる。タイトルは、事後おさまるところへ納まった一家の謂。

ロケ地
洲本城、模擬天守。
・火傷した勘太を送ってゆく一行、随心院裏土塀(後段も頻出)。太夫が滞在する寺、門は不明(門前にスロープの薬医門)、境内は随心院本堂前庭(後段では本堂や書院の縁先も)
・家老邸イメージ、西本願寺大玄関門
・殺された穴吹の医師について弥七に調査を指示する老公、不明(五本線塀際、檜皮の社殿頂部がのぞく)
・叱られたあと姿を消した勘太を捜すくだり、時間経過を示す鐘楼、不明。助格が覗き込む祠は随心院裏手にあしらいか。
・穴吹の里で野良の女に聞きこみの弥七、北嵯峨か。
*勘太の父の太夫は佐戸井けん太、医師の女房だった女は比企理恵、藍玉横流しの家老は千波丈太郎で用心棒は石倉英彦と東田達夫。ラス立ち福ちゃん入り、立ち回りのほか印籠見てびっくりして左右に動くうちの一人で、家老の家来の緑のお仕着せ。


第5話 「暴れ若様まかり通る」 2008.2.4  

 伊之助の行方を追って和歌山へ赴く一行、城下では鬱屈した殿様の四男坊と、虐げられ食いものにされる水害被災者を見る。短慮な乱暴者の若様を「鍛える」老公、八代様の萌芽を手助け。

ロケ地
・伊之助が求める山師のネタを仕入れる大坂、イメージに極楽橋から見た大阪城天守
・紀州イメージに紀三井寺
・乱暴に馬を駆る源六ぎみに出会う老公、下鴨神社馬場
和歌山城に本物の天守、北からの全景ほか、二の門下から見上げの大天守、岡口門見越しのアングルなど多種。
・「被災者」の小屋の民たちが働く普請場、不明(崖地)
・源六ぎみを呼び出す老公、下鴨神社糺の森
・悪党にとっ捕まった源六ぎみが連れ込まれる屋敷、宝厳院門。
*源六ぎみは柳沢大介、じいは近藤洋介、わるい勘定奉行は伊庭剛。ラス立ち福ちゃん入り。*和歌山ロケは役者さん入らずのイメージ映像。ワル会談場面の蠢く伊勢海老がインパクト強し。


第6話 「険しい恋路の吉野山」 2008.2.11  

 舞台は吉野、悪徳商人と組んで抜け荷をはたらく代官を探る、隠密たちの悲哀を描く。老公一行を隠れ蓑に使った女密偵、死んだ仲間も一行も彼女の幸を願い、二世を誓った男のもとに送り出すが、訪ねた先には女房子供と幸せそうに暮らす元隠密がいた。

ロケ地
・吉野イメージに桜の吉野山蔵王堂。一行がやって来る蔵王堂は仁和寺経蔵前、東西の石畳を西望の画が出て鐘楼も映り込み、石畳傍には蔵王堂と書いた石標があしらってある。ここで出会った「弟を捜す姉」・おもんに話を聞く茶店は仁和寺茶店、外に床机。林間から怪しの雲水が窺っている。
・おもんの弟捜しを手伝ってやる格さん、似もつかぬ老爺を呼び止めお芝居のおもんは仁和寺林間、笑う格さんの背後に金堂映り込み。ここから女人禁制と別れる勝手神社、入口のステップは平岡八幡宮、「境内」は梅宮大社境内、舞殿や蔵に社務所、神苑の門等が映る。
・雲水に追われる隠密・音次郎、仁和寺九所明神大堰川河川敷(負傷し川に飛び込んで逃れる/吉野川設定)
・追っ手の一人・仙石をつけるお娟、山道は不明、入ってゆく不知火屋の寮も不明(草戸を入ると正面に山形の破風の「お堂」)
・勝手神社のツナギ文を見たあと吉水神社方面へ向かうおもん、不明(山道、崖地)
・代官たちが抜け荷の銃を試し撃ちする林、神護寺境内か。
・不知火屋を探るも露見し撃たれた音次郎、助からぬと覚り身を躍らせる川、不明。
・お娟に化けさせたおもんを伴い旅籠を出た一行が、亭主のいるという黒滝村へ送り出す道隈、不明(シリーズで何度も出ている野道)。黒滝村イメージ、美山・かやぶきの里。家族持ちの八十吉を見て駆け去り泣くおもん、酵素ダートか神護寺境内林間か。
・老公のもとに戻り顛末を話すおもん、不明(山上の見晴らし台のようなポーチ)
・任務を復したおもんが一味に追われるくだり、大堰川河川敷から映画村日本橋にスイッチ。お娟介入、大和郡山城に駆け込む場面では本物の追手向櫓をイメージに挿入。
・「おもん」を追って繰り出した一味の前に老公が出るくだり、大堰川河川敷。立ち回りも印籠もここで展開。
・当地を去り高見峠へ向かう一行、不明(山道)
*おもんは三原じゅん子、音次郎は菊池健一郎。*今回の悪代官は「近畿代官」、耳がアレなのかと思い公式サイトを見るとホントに近畿、どんな範囲の代官なんだ凄すぎるぞ水戸黄門。突っ込み所はもう一つ、五十嵐義弘演じる郡山藩城代家老の役名を「五十嵐義弘」って老公がはっきり言った件(役名クレジットは「家老」とのみ)。


第7話 「味が命の人情包丁!」 2008.2.18  

 脛に傷を持ち人目を避けて流れ歩く料理人だが、生来の気質と職人かたぎゆえ、あくどい店に圧迫され窮地に立つ料亭を助ける羽目に。彼の腕を知悉するおじゃるなんかも登場し、コンテスト会場は成敗の段になだれ込み。

ロケ地

・母の塚に焼き鮎を供える彦蔵、沢ノ池東岸。後段、味の判定人が富小路卿と知り思い悩む段でも登場、この際は汀。
・伊勢イメージ、二見浦、内宮・宇治橋
・薬草摘みの志保に声をかける村人、鳥居本八幡宮境内崖地。
*彦蔵は中条きよし、手際の悪い料理人見てキレる・親方殺しが早とちりなどの泣き笑いを好演。おじゃるは金田龍之介、輿に乗って登場するが裸の腰元が担いでたりはしない。足がついていた親方は河原さぶ、山田奉行は河原崎長次郎で悪徳料亭の主は出光元、「手口」について微妙にタイムリーなエピソードも。奉行の家来で福ちゃんと峰さん。


第8話 「炭より黒い悪党ども」 2008.2.25  

 夫を救うため不義者を装い討たれようとするお内儀は、二人の思い出の場所へ。訳を知った夫が二人して逃げようとしたところへ悪党ばらが湧いて出るが、印籠出てメデタシ。

ロケ地
・安土手前の街道筋、不明(黄門で頻出の山中の林脇に石積のアレ)
・一行が湖畔にさしかかるくだり、「琵琶湖」とテロップの入る場面は琵琶湖西岸汀で、実際に一行がゆく松原は湖東。
・宇佐美が熊木屋と会う宿、窓から見える琵琶湖は湖西、対岸に三上山(合成と思われる)
・宇佐美夫妻の思い出の地の彦根・松原港、琵琶湖東岸(汀には水制、多景島が望まれる。砂浜で背後には松原。松原港設定以外の湖畔もほぼ同じ場所での撮影と思われる)
*新宮藩炭仕入方の宇佐美は田中実、妻女は宮本真希。炭横流しで私腹を肥やす炭奉行は柴田p彦、悪徳炭問屋は中田浩二、彼らに与する彦根町奉行は北町嘉朗で配下に福ちゃんや峰蘭さん。


第9話 「世捨てお公家の悪退治」 2008.3.3

 帝の名を傘に着て港町の商人から大金を巻き上げる悪いおじゃる、加えて阿片持ち込みの外道ぶり。悪謀を関知した老公の示唆で、世を倦み隠棲していた大納言が動く。

ロケ地
・敦賀へ向かう一行、琵琶湖は竹生島を望む本物。新助が腹痛を起こす山道は酵素か沢ノ池付近か。山中に見つける世捨て人の庵は酵素民家セット。
・敦賀イメージ、気比神宮気比の松原西福寺
・敦賀へ向かう世捨て人の公家と老公たち、休む茶店は酵素ダートか。
・海辺で竜笛を吹く世捨て人に身分を指摘し自らも名を明かす老公、沢ノ池東岸
・庵へ帰る大納言が始末されかかる山道、沢ノ池ダートか。
・当地を発つ一行、不明(山道)
*大納言九篠良房は中村梅雀、悪いおじゃるの東北篠少将は渋谷哲平でお供は谷口孝史。公家侍で福ちゃんラス立ちに登場。*悪い麿は印籠出たあとも悪あがき、ここへ大納言が勅持って出てくる運び。


第10話 「人情長屋の心意気!」 2008.3.10  

 訳あり道中の「浪人父子」が、閉ざし鎧った心を気のいい長屋衆に開く情話。「父子」を付け狙う悪者が、長屋の地所を狙う土地の悪党と結託し襲うが、印籠出て一巻の終り。ここで暮らしたい・家は弟が継げばいいと言う「若君」に、心にもない出て行け発言の長屋衆という、ベタなお涙頂戴も良し。

ロケ地
・福井イメージ、東尋坊
・福井城下手前の街道、年寄り扱いに怒った老公に先に行かれてしまった助格がボヤく道は大覚寺遣水跡付近、老公が駕籠屋と揉めている浪人父子を見かける道は大沢池北辺並木
・親子連れの武士を臨検して歩く「追っ手」の押方一派、大覚寺大沢池堤
・知り合いの剣客の行方を捜す柏木浪人、神職に消息を聞くのは下鴨神社河合社脇。
・亡くなっていた剣客の墓に参る柏木、仁和寺経蔵前に墓標あしらい、崖下からの撮り。助さんが彼の腕を試すため斬りかかるのは経蔵前石段。
・摘み草の小太郎を襲う押方一派、仁和寺林間(弥七介入)
・柏木の回想、命を狙われていた「若君」を奪い去った「馬場」、下鴨神社馬場
・松と喜六の駕籠に乗り黒姫藩領へ向かう若君、嵐山自転車道。陰から見る弥七は東公園。当地を去る老公一行、大覚寺遣水跡
*元指南役の柏木は宇梶剛士、彼を拾う芸者は若林志穂、同じ長屋の住人だった気のいい駕籠舁きは加藤満と長江健次。「若君」小太郎は武井証、達者な子役。町奉行は石田登星、悪徳商人は津村鷹志でつるむ地回りは草薙良一。柏木が押方に喧嘩を吹っかけられた宴席に福ちゃんチラリ、奉行の繰り出す捕り方に峰蘭さんチラリ。*ご当地色は東尋坊とセットの越前鳥の子紙の店、長屋衆涙の三国節くらいでいつもより薄め。


第11話 「にわか侍一直線!」 2008.3.17  

 城代の病をよいことに悪政の限りを尽くす一味あり、養父が罪を着せられた事に憤激した「俄侍」は悪党の屋敷に乗り込んでゆく。圧政に泣く民の泣き笑いも、妙な形で挿入される。

ロケ地
・郡上入りの一行がゆく道、不明(端に石垣のアレ)。郡上の町イメージに宗祇水の屋形。
・お城、郡上八幡城天守
・助格が悪党の月番家老について報告の川べり、上賀茂神社ならの小川畔。素振りの吉之助を見て声をかけるのは北神饌所裏手。吉之助の回想に出てくる病に倒れた養父を助けた里の道、北嵯峨か。
・当地を発つ一行を見送る吉之助ら、大覚寺大沢池(放生池堤石橋たもと/志保が取り上げた赤子に命名)。郡上踊りで一行を送る百姓衆は天神島、老公は北の対岸から眺める趣向。
*百姓の孤児で侍の養子に望まれた吉之助は宮下裕治、養父は樋浦勉。月番家老は立川三貴で悪徳商人は河西健司、運上を取り立てる二足の草鞋は丹古母鬼馬二。一揆衆を抑え弥七を信じる庄屋(老爺)は住吉正博。福ちゃん峰蘭さんお揃いで「三態」。百姓衆が押しかけた奉行所の衛士にお揃いの衣。赤子が生まれた祝いに舞い踊る衆の中で三味弾いて(福ちゃん)太鼓叩いて(峰さん)歌う(福ちゃんは一揆の相談ぶってるとこにもちらりと登場)。月番家老邸で「出会え」の声に応じ出てくる家来衆にもお二人で登場。これはレアケースかも。*赤子が生まれる際のお芝居はツッコミ所満載だが、イキナリの踊りの輪がシュール過ぎるのでもう何も言わない。


第12話 「縁は切られぬ偽親子」 2008.3.24

 倅の成長がくすぐったい親爺、反発しつつも具合の悪い父のため心を砕く息子。過去から立ち現れた因縁が彼らを苦しめるが、悪党を懲らしめたのち老公は温情を示唆。

ロケ地
長良川イメージに本物(金華山を望む河畔)、老公らがいるのは大堰川河川敷か。
・薬草園、酵素河川敷に門等あしらい。立ち入り厳禁の看板を見て戻ってきた金太が幼馴染の加代にボヤく鎮守は大覚寺五社明神(本殿、舞殿)
・当地を発つ一行、不明(山道)
*元錠前破りで押し込みの際金太の父を誤って殺害・以降足を洗い子を引き取って育ててきた父は峰岸徹。金太は若林久弥。前歴をタテに三番蔵を開けさせようとする賊は伊藤高。追い使った賊を始末しに出てくる勘定方のくだり、捕り方の一人に福ちゃん、ラス立ちに移行し印籠後悪者を引っ立ててゆく姿もあり。


第13話 「弥七に恋した影の女」 2008.4.13  

 老公の学友が物騒な言葉を残し頓死、出てきたのは幕府転覆の陰謀。その友は隠密だし、裏柳生は暗躍するし、弥七は抜け忍のくせに里へ戻ってお屋形さまの娘に迫られるなど目まぐるしい展開。そして企みの中心にいた謎の「ふう様」が遂に姿を現すが、印籠出て手下やっつけられて老公に「ハウス!」されちゃってすごすご。

ロケ地
・尾張イメージに名古屋城熱田神宮。友のもとへ向かう老公、大原野神社参道。津田清芳邸、宝厳院通用門。
・伊賀の里、弥七が帰ってきたと囁く野良の衆、北嵯峨か(畦道)。お屋形・音羽孫右衛門邸、不明(スロープあって門が萱葺のアレ、また又三匹第4話で出た一件)
・津田邸を襲った裏柳生とやりあう助格、不明(林)
・馬を駆るふう様に手下が尾張から催促と伝える野道、不明(丘陵地?)
・柳生兵庫が一行を隠す宮の中のやしろ、不明(檜皮葺の門、塀は瓦練り込み塀)
・尾張藩年寄役・馬渕邸、大覚寺大門(お娟が忍び込み)
・伊賀から尾張へ駆け戻る弥七、水辺は不明(溜池?)。助さんに呼び止められるのは大覚寺護摩堂裏手。
・弥七を見送るお春、不明(林の中)。当地を去る一行、不明(マジ海っぽい)
*ふう様は風魔三郎で大御所の血を引く裔、せっかく隆大介をキャスティングしてあるのに尻すぼみで勿体無いが、印籠に控えない風格は○。弥七を慕う伊賀忍頭領の娘・お春は紫吹淳、里で弥七に立ちはだかる忍び二人は下元年世と安部潮。尾張の年寄役は原口剛、清芳の孫娘は楯真由子。ラス立ち印籠直前の捕り方(?)に福ちゃんチラリ。


第14話 「盗っ人最後の恩返し」 2008.4.21  

 気さくなお侍に命を助けられ心打たれた泥棒、足を洗おうと申し出ての「最後の仕事」は、当の恩人を窮地に陥れてしまう。

ロケ地
浜松城天守に本物の天守(イメージ映像)
・浜松へ向かう一行がゆく海辺、和歌山の海岸(片男波か温山荘か、潮が引いている)。風待ちのあとゆく道は不明(林)
・城を下がってきた家老・大杉を出迎える老公、和歌山城追廻門。茶碗盗は内部に手引きした者がと話すのは西の丸付近石垣際。
・儀十が隠れていた荒れ寺へやって来る山猫一味、不明(裾が石積の土塀に簡素な門)
・儀十が茶碗を隠していた海辺、和歌山の海浜(田倉崎か雑賀崎か)
・郡奉行配下の侍に斬られた儀十に乞われ家老邸へ向かう弥七が船をやる堀、大覚寺大沢池北辺水路(天神島の北)
・儀十の回想、蝮に咬まれ大杉に助けられた林、不明(はじめに出た道と同所)
・無事戻った茶碗で野点の殿様、和歌山城二の丸庭園(天守望)
*儀十は下條アトム、大杉家老は美木良介。黒幕の郡奉行は杜澤たいぶん、家老より派手なキンキラ衣装を着込んで判り易過ぎの悪党ぶり。儀十を斬る部下は篠塚誠。福ちゃん捕り方、解き放ちの囚人を追うほかラス立ちにも。


第15話 「気弱亭主と気丈女房」 2008.4.28

 ダメ亭主に怒った女房の行動は、女たちの誤解から政治色を帯びる。話はふくらみ、奉行所へ押しかけ気勢を上げたり城代の妾をさらったりするが、役人に追われるところへ老公登場、夫婦喧嘩もめでたく解消して幕。

ロケ地
・飯田イメージに天竜峡。飯田へ向かう一行、大堰川堤
・問屋場の権利を狙う扇屋が城代に与えている寮、宝厳院通用門
・亭主にキレて家を出たお朝が駆け込む尼寺、不明(切石の段のぼって門、鯱反りぎみ。両に石灯篭)。「恵恩寺」の扁額が映るがホントにそこに付いているものどうか怪しい。やって来た老公が立つ門前は道隔てて田んぼと藪、但し画面切り替えてあるので別撮りの可能性あり。
・女たちが牢内の問屋場の女将に激励の声をかける奉行所裏手、映画村内「広隆寺」塀際。
・問屋場の女将と城代の妾の人質交換が行われる鎮守、鳥居本八幡宮(主に広場、石段から鳥居見下ろしのアングルや竹林際も)
・当地を去る一行、大堰川堤。見送るお朝一家が堤下の田んぼから手を振る。
*お朝は渡辺梓、城代は石山輝夫。ノリのよい尼様や奉行の奥方、妾の太夫もいい味。太夫拉致の際止めに来てお娟にのされる衛士に福ちゃん、ラス立ちにもチラリ。


第16話 「太鼓叩きゃ出るホコリ」 2008.5.5  

 不正を見つけた勘定方の若侍は斬られ逃げるが、金を持って出奔したことにされてしまう。彼を救いに現れる「鍾馗さま」は祖母と結婚するはずだった老爺、老公のサポートを受け悪党を誘い出す役を見事にこなし万事メデタシ。

ロケ地
・老公一行が「鍾馗さま」伝右衛門と出会う伊那の街道、不明(堤下の田地、畔の傍らに水路も見える。堤には河畔林、すぐ近くに建物も。山室に似て微妙に異なる)
・諏訪入りの伝右衛門が休む茶店、不明(境内か)
・高島城下の伝右衛門の生家(現当主は甥)民家門
諏訪大社に参る一行、本物の上社や鳥居をイメージに挿入、実際のロケ地は不明(社殿がちらりと映り込む)
・伝右衛門たちが役人に追われる娘を助ける町角、民家南塀民家北西角付近。その娘が落馬した伝右衛門を連れて入る高岡家、民家長屋門
・小川で水を飲んでいて昏倒してしまう高岡清四郎、酵素ダート下汀(猟師が覗き込む)
・かつての婚約者に伊那へ帰るよう促されたあと湖畔で老公に昔を語る伝右衛門、琵琶湖西岸河口州(太鼓の練習の民のくだりでは雪嶺が映り込む。浜には養浜の水制も)
・清四郎に飯を運ぶ猟師が誰何される山道、酵素ダート(弥七登場)
・太鼓の叩き競べが行われる高島城、本物をイメージに。
・当地を発つ一行、冒頭の伊那街道と同所。
*伝右衛門は長門裕之、まんま鍾馗さまの髭と髪。元婚約者の婆さまは水野久美、孫の清四郎は市瀬秀和で許婚者は高松あい。大社改修の勧進に不正をはたらき私腹を肥やす家老は内田勝正、太鼓フェチで往年の名人・伝右衛門の音にたまらず誘い出される設定、いつもの極悪ぶりがうまく作用しコミカルに可愛い勝正が見もの。グルの奉行たちは草川祐馬と夏夕介。伝右衛門の甥は野仲イサオ、剣突の応酬が笑える。印籠に驚く藩士の一人に福ちゃん、峰蘭さんも。


第17話 「娘の涙は金の粒」 2008.5.12  

 伊之助と志保の再会話に、母の死を境に心が擦れ違ったままだった父子の情話が重ねられる。銀鉱を見てもらう山師から伊之助に持ちかけられた「儲け話」は武田の埋蔵金、欲深い一味が嗅ぎつけ大騒動となるが、信玄の黄金は山鳴りとともに地の底深く落ちてゆく。

ロケ地
・甲府イメージに武田神社甲府城。一行が甲府さしてゆく道は不明(道端に石垣のアレ)
・当てにしていた山師は亡くなっていて墓に参る伊之助、酵素「木」の根方。代わりに銀を見てくれる山師・清三郎の家は民家セット。
・友吉をシメる伝蔵一家、大覚寺五社明神裏手(弥七介入)
・沈む友吉を連れ出し訳を問い詰めるお光、愛宕念仏寺石仏群前。
・清三郎と伊之助が入る「武田金」のある坑道、井上長石鉱山(京滋バイパスから見える桜峠脇「水畝宮」の奥)
・助格介入の件で友吉をシメにかかる伝蔵一家、大覚寺護摩堂前。
・友吉に父が隠していた武田金を渡すお光、大覚寺天神島(夜間撮影)
・清三郎宅を出て当地を去る一行、酵素民家セット〜河川敷。
*お光は水橋貴己、父の清三郎は中西良太。お光の勤める酒肆の板前・友吉は伊東孝明で主は野口貴史。金座主人は外山高士、横流しでつるむ金山奉行は石山雄大、手下の二足草鞋の伝蔵は木村栄。奉行配下で福ちゃんチラリ。


第18話 「駆け落ち妻の目に涙」 2008.5.19  46

 父の病を聞き亭主とともに戻ってくる駆け落ちした娘、しかし老舗を守る父は店に入るなと拒否。過去の経緯と現在の境遇にクサる亭主が出直そうとしたところへ、店を狙う悪党の手が伸びる。

ロケ地
身延山久遠寺、本物をイメージに。老公が参る場面は木島神社参道〜本殿。
・おしの夫妻と相部屋になったあと、彼らの事情を忖度しながら先に発つ老公たち、山室か(川堤、河畔林は竹。富士山合成)
・株仲間の件を蹴った柿島屋のことを協議する川口屋と町奉行、嵐峡に屋形船。船着きに茶店があしらわれ、ちょうど弥七が休んでいる。
・娘に会ったと亡妻に報告しにゆく柿島屋、不明(参道はランダムな石段、墓地は浄土宗っぽいつくり。黒谷か)
・勘六とおしのがうまうまと誘い出される料亭・水月、大覚寺望雲亭。門のみ、内部はセット。
・瀕死の勘六が語る「駆け落ち」の経緯の回想、不明(背景に石段)
・事後、弥七が権高侍にイタズラの茶店、嵐亭南側の道にあしらい。
・駿府を発つ一行、茶畑をイメージに挿入したあとの浜は琵琶湖か(松原、富士山合成)
*おしのは国分佐智子、父の柿島屋は寺田農。いい人すぎる番頭は水野純一、自業自得なところもあるが気の毒すぎの元手代・勘六は松尾諭。悪徳商人は江藤漢斉、つるむ町奉行は浜田晃。ラス立ち福ちゃん入り。


第19話 「わははオヨヨの珍道中」 2008.5.26  

 孤児を養いつつ旅する女の稼業は騙り、或る日立ち寄った宿の夫婦の身の上話を聞き愕然とする女。夫婦が亡くしたとばかり思っていた赤子は、その女に拾われていた。子の未来を思い突き放すように宿を去る女だが、宿を狙う悪党に子がさらわれたと聞き取って返し、得意の騙りで奪還に向かうのだった。

ロケ地
・三島イメージ、富士山三島明神(三嶋大社)。富士講の巡礼が入ってゆく門は上御霊神社楼門、本殿が映り境内で三島暦が売り出される。老公がいる茶店は藤棚付近にあしらい。
・三島暦を旅人に高く売りつけるおかね・長吉コンビ、仁和寺経蔵。大儲けと北叟笑むのは九所明神、弥七が騙りに皮肉を言って去る。
・日暮れて町に出る助さんと新助のくだり、時の経過を示す鐘は大覚寺鐘楼。以降も登場、夜と昼とあり。
・次の騙り芝居は仇討ちと発想のおかね、やり口を想像する段で出るのは仁和寺五重塔前。騙されて金をくれる涙もろい侍は峰蘭太郎。実際にやりかけてお娟に阻止される道は不明。
・ふじ芳の女将が語る赤子を亡くした次第の回想、崖崩れの箱根峠は谷山林道分岐道の切り通し、富士山合成。落石とマネキン落ちあり。ここで赤子は不明に。
・おかねの回想、イカサマがバレてヤクザに追われ隠れた山道、不明。ここで赤子の長吉を捨て子として拾う運び。
・蓮っ葉な芝居で長吉を突き放した翌早暁、おかねがゆく街道は大堰川堤か。長吉が追ってきて地回りにさらわれる。
・弥七がおかねに長吉拉致を告げる街道、大覚寺大沢池北辺並木。駕籠で取って返すおかねは大堰川堤か。
・当地を発ち修善寺へ向かう一行(+弥七)、不明(山道)
*おかねは中村玉緒、老公に「説教でっか」が大笑い。ふじ芳の夫婦は吉見一豊と仲代奈緒。悪代官は谷本一、悪徳商人は小沢象。ラス立ち福ちゃん入り、浪人。


第20話 「温泉芸者が結ぶ仲」 2008.6.2  46

 名人肌の父に反発する息子、その相克は悪党が持ち込んだ無理難題に巻き込まれたことにより清算される。頑固者同士気脈を通じる面打師と老公が、ちょっといい味。

ロケ地
・天城越えを前に修善寺温泉へ立ち寄るくだり、イメージに浄蓮の滝と福地山修善寺。温泉宿は日吉山荘
・志保が薬草を採っているところへやって来る照葉、不明(崖際)
・圭吉に彼の母の死の真相を語る照葉、飛竜の滝端。
・天城山を越えてゆく一行、谷山林道か。
*頑固親爺は津嘉山正種、倅の圭吉は田中優樹、幼馴染の芸者・照葉は加藤恵。代官手付は有川博、彼を使嗾し名人の能面を入手しようとする岩槻藩使番は井上高志(面は柳沢への賄賂用)。*母をこき使い疲弊させ死に至らしめたことと、幼時より厳格な指導をされてきたことへの恨みという圭吉の「理由」は、どこかの料理漫画を髣髴とさせるが、恋人により誤解が解かれ和解に至るへんなんか、どこの栗田さん。*悪党に面を見せる場面で老公の舞登場、面は平太みたいな一件。


第21話 「父帰る!ここは下田の湊町」 2008.6.9  46

 名乗らず娘を見守り続ける「父」の情話。悪党がお店を潰す道具にされた娘の亭主を、身を挺して庇おうとした父だが、二人ながら始末されかかるところへ老公乗り込み。

ロケ地
・天城越えの山道、不明(前回と同所か)。下田の海、現地か。
・荷揚げ作業が行われる下田港、八幡掘新町浜
・駿河屋の番頭が黒松屋と密会する屋形船、八幡掘明治橋付近に係留。太吉が番頭に声をかけるのは堀端、石段も使われる。
・番頭が仁吉に呼び出され始末されかかる夜の鎮守、鳥居本八幡宮。弥七が出て番頭を叱りつけ仁吉をシメる。
・実は父ではないと置手紙して下田を去る留吉、不明(植林杉の林道)
・当地を発つ一行、嵐山自転車道
*留吉は石倉三郎、「娘」のお君は木内晶子で亭主の太吉は石本興司。下田奉行所筆頭与力は磯辺勉、悪徳商人は森次晃嗣。格さんに参ったの牢名主は大島宇三郎。福ちゃん二態、酒肆で助格に喧嘩を売られる黒松屋の人足とラス立ち要員。*留さんが父でないと認識していたお君の根拠は母から聞いていた父の容貌「凛々しくていい男」。


第22話 「俺の姉に手を出すな」 2008.6.16  46

 歓楽街建設を目論む悪党に魅入られる旅籠、そこを切り盛りする女将は、恩ある養親に報いるため弟を立派な跡継ぎにと躍起・己の幸せも顧みぬ健気な女だった。

ロケ地
・小田原へ向かう一行、富士山を映したあとの山道は不明。空を飛ぼうとして屋根から落ちた良太郎を助けるのは大覚寺護摩堂
・小田原入りイメージに小田原城
・さよに拒否されたあと物思いに沈む藤乃木屋の若旦那、嵐峡(巖上)
・若旦那が博打のカタに鑑札を持ってゆく夜の鎮守、鳥居本八幡宮本殿前。
・当地を去る弥七および一行、不明(山道、いつものアレか)
*さよは大路恵美、良太郎は黒田勇樹、若旦那は鷲生功。悪徳商人は仙波和之、手下のヤクザは丸岡奨詞、郡奉行は青山良彦。さよを陥れる仕込みの食中毒事件で連行しに来た役人のお供に福ちゃん。*良太郎は天然くさいからくり狂い、求婚者の若旦那は易々と賭場に連れ込まれと、さよ周辺の男どもは情けない系。


第23話 「まぶたの母はおえん!?」 2008.6.23  

 ご浪人さんと、その養い子の情話。恋にも似た切ない思いは、虚構も境遇も超えて「親子」を結び合わせる。

ロケ地
・参拝客に絵図を売る茜、神護寺石段。
・鎌倉へ向かう一行、不明(山道、切り通し)
・清因尼が住持する英勝寺、本物をイメージに。
鶴岡八幡宮、本物。帰り道の石段は神護寺
・伊原浪人が塒にしている荒れ寺、浄智寺をイメージに用い鳥居本八幡宮らしき絵も。
・伊原が女衒から茜を買い戻した道、北嵯峨か(回想シーン)
鎌倉大仏を映したあと絵図売りの二人と会う帰り道は神護寺、江戸へ向かう一行がゆく街道は嵐山自転車道
*伊原浪人は寺島進、濃すぎ設定の人物を飄々と演じて妙味を醸す。


第24話 「禁断の園!大奥の謎」 2008.6.30  47

 大奥表使いの滝川が探る、御側室の秘密。姉の仇を求める女に関わった老公は、大奥に入ってみたり悪党を成敗したりで、上屋敷にも寄らず江戸を去る。

ロケ地
・江戸城イメージ、皇居巽櫓
・お京の方と恋仲の役者が僧に身をやつし潜む下谷・報徳寺、鹿王院。山門と客殿、回廊が使われる。
・水戸へ向かう一行、大覚寺遣水跡
*元辰巳芸者の滝川さまは十朱幸代、彼女に執心の御広敷役人は桂文珍で元伊賀者。御側室の恋人の役者は新田純一、兄だった呉服商は成瀬正孝。


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