赤西蠣太

伊丹万作監督作品  1936.6.18千恵蔵プロ/日活

キャスト
赤西蠣太、原田甲斐/片岡千恵蔵 青鮫鱒次郎/原健策 お磯/比良多恵子 安甲(按摩)/上山草人 松前鉄之助/杉山昌三九 鱶平/林誠之助 伊達兵部/瀬川路三郎 小波/毛利峯子


 伊達兵部の屋敷にやって来た新参者は、奸臣の悪事を暴く密命を受けていた…などと書くと深刻な、或いはステレオタイプの活劇とも聞こえるが、本作の主人公は飄々とした変わり者で、他の登場人物もいたってコミカル。このため「御大」が二役で演じる、型にはまった悪者が際立つのだが、当時アイドル的存在だった千恵蔵が演る醜男ぶりは徹底していて凄い。

 なにしろ古い作品なので、ロケ地については皆目見当つかず。親も生まれてないような年代のはさすがに難しい。後年撮られた市川崑監督のテレビ作品では、この映画に出てくる風景をなぞったかたちでロケ地が選ばれている。

*伊達騒動概略
 三代目の殿様の放蕩に端を発し、殿の隠居・幼君擁立ののちは後見人の叔父が一門と対立し、幕府も巻き込んだ大事に発展し刃傷沙汰に。なんとかお家は存続するも、今度は幼君長じてのちにまた一騒動でまたまた隠居騒ぎ、ごたごたは元禄年間まで持ち越される。


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