銭形平次

1997フジ/東映  第六シリーズ

キャスト
銭形平次/北大路欣也 お静/真野あずさ 八五郎/三波豊和 万七/伊藤四朗 清吉/山西道広 保科源次郎/三浦浩一 菊村数馬/丹羽貞仁 並木藤兵衛/中村梅之助 笹野新三郎/神山繁


第1話 「呪いの花嫁井戸」  

 「恨んで死んだ」女中の霊に悩まされ、大店の娘は懊悩。通りかかって入水を止めたことで平次が関わり、巧妙に仕組まれたからくりは解かれ、悪党は懲らされる。

ロケ地

  • 平次と八が来かかり藤屋の娘の入水を止める川端、流れ橋。橋桁が無い姿で、大水のあと設定。娘が袂に石を入れる場面は、左岸側の橋脚の丈が短い部分で。河原には漁具あしらい、網の架台を銭で倒して娘の足を止める。
  • 寿々屋の寮、中山邸通用門(用心棒どもに見送られ寿々屋が駕籠で出るシーン、直後平次と八五郎が忍び込み)。池からマツモを採取し、池端に下がり藤の紋入り根付を発見する、寮の庭のシーンは白紗村荘にスイッチ、池は倚翠亭前で倚翠亭の飛び石が手前に映りこむ。後段、謎解きの段で出る「殺しの現場」は切石橋。
  • 藤屋の葬儀が営まれる寺、粟生光明寺阿弥陀堂。前を開け放ってあるので中の仏さまがばっちり映り、座敷から外を望む絵もあり、派手な内陣の装飾もなかなか効果的。指弾され逃げる悪党はお堂のステップを階段落ち、直後わっと湧いた用心棒どもの先陣を切って福ちゃんがかかってくるが、すぐにやられてステップ下で苦悶、このあと石段に移動する大立ち回りには参加せず。

ゲスト 北原佐和子、鈴鹿景子、原田清人、冷泉公裕、井上倫宏、北見唯一、玉生司郎


第2話 「煙の罠」  

 金がかたきの世を揶揄するかの如き盗っ人が横行、蔵前の旦那衆を泣かせる。しかし大胆すぎる手口が仇となり、平次がアドバイスを求めに行った先で手口を晒す羽目となる。

ロケ地

  • 貸付金を持った用人が出てゆく水戸藩邸、西本願寺大玄関門。保科のダンナが語る、「煙の半次郎」の三年前の犯行の回想シーン。
  • 千両富の富突きが行われる谷中・感応寺、梅宮大社舞殿。
  • 東金屋に仕込みで入った御新造姿の半次郎が、東金屋の手代に化けた平次を従え、ターゲットの質屋に戻る道、中ノ島橋〜付近の中州石積護岸端。このあと入る鰻屋は嵐山公園の料亭・

*笹野さまが御家人に縄を打てと怒りをこめて指示するくだり、同心部屋で物書き中の一人に福ちゃん。

ゲスト 池端慎之介、津村鷹志、北町嘉朗


第3話 「風鈴の女」  58

 保科のダンナの昔の恋がクローズアップされる、しんみり哀話。勘定方に勤める保科の旧友は、己が手を汚しても女房の命を永らえさせようとするが、当人に経緯が知れてしまう。

ロケ地

  • 上総屋の番頭が土左衛門で見つかる川辺、罧原堤下桂川汀。
  • 三倉宅を訪ね、奥方の病を知った保科が、三倉と話す市中、仁和寺観音堂前。背景に五重塔が映り込む。
  • 三倉に凄まれる平次、仁和寺観音堂前。保科が現れるのは御室桜林から。三倉が走り去った後、保科に推理を話す平次は観音堂階脇。
  • 三倉の妻女は自分が愛したただ一人の女だと話す保科、仁和寺水場下。
  • 三倉家の墓に参る保科、不明(巨木聳え、五輪塔林立する墓地、高台か)

ゲスト 高岡健二、西沢利明、中田浩二、井上高志、寺田玲、波多野博、姿晴香


第4話 「血文字の謎」  

 将棋狂いの祖父を支える孫娘、その気持ちに応えようとした老爺。二人を死に追いやった悪党を燻り出すため、大きな釣り針が仕掛けられる。

ロケ地

  • 孫娘が殺されて見つかる石原町の火除地、五社明神か。「塀」に謎めいたダイイング・メッセージ。
  • 将棋指しの祖父が縊れて見つかる木、大覚寺天神島
  • 万七の袖に投げ文を入れた女掏摸を見つける平次、車折神社参道。
  • 平次と算哲の勝負が行われる真砂屋の根岸寮、大覚寺望雲亭
  • 寮を出たお静に接触し次手を聞き出そうとする算哲の弟子、中山邸参道。奥に竹垣。

ゲスト 西田健、青山裕一、黒田隆哉、内藤武敏


第5話 「顔のない男」  

 古顔の目明しが暗殺されて発覚する、抜け荷がらみの悪企み。怪しの虚無僧に襲われた平次が一時失踪したり、かねて手配の大悪党の人相が妙にショボい事こそ鍵だったり、見所の多い一話。

ロケ地

  • 政五郎親分の情婦・お梅の酒肆を出た平次が虚無僧に襲われる町角、今宮神社稲荷社前。立ち回りのところ、子供が走りこんで水入りとなるシーンは、高倉脇坂をうまく使ってのクレーンショット。
  • 政五郎親分の下っ引が殺されて見つかる川端、広沢池東岸池底(水無し)
  • 抜け荷の儲け話をでっち上げて八五郎が相手を待つくだり、八幡堀。大八を停めて待つ橋は白雲橋、捕り方が走るシーンは明治橋〜堀端。遠くから「白雲橋」を見張る平次が、虚無僧にピストル突きつけられて船に乗せられるのは明治橋下堀端。誰も現れないのに焦れて地団駄踏む八五郎は明治橋の欄干に凭れていて、捕り方が見守る窓の格子越しのアングル。
  • 虚無僧が殺し屋の正体を現し、緊迫の対決となる海浜、琵琶湖東岸河口州。波高し。
  • 平次「失踪」後、加賀屋に現れた虚無僧を、お梅の使嗾で殺しに行く番頭のくだり、宗忠神社。虚無僧が上がってゆく坂は二の鳥居下の参道、番頭はツツジの植え込みから横っ飛びに現れる。その後拝殿前を経て本殿脇へ入って行く流れ、内部はセット撮り。

*大八を曳いて町をゆく八五郎に辻でぶつかって文句を言う男と、虚無僧の船を操る船頭が福ちゃん。「通行人」のほうは筋に関係あるかどうか不明。

ゲスト 塚田きよみ、睦五朗、小沢象、伊東達広、高峰圭二、大矢敬典


→ 北大路欣也版 銭形平次  表紙


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