五瓣の椿

2001年 NHK金曜時代劇

キャスト
おしの/国仲涼子 青木千之介/阿部寛 徳次郎/堺正人 おこよ/中森友香 青木彦四郎/蟹江一平 米沢作馬/阿南健治 佐吉/野村祐人 中村菊太郎/植本潤 岸沢蝶太夫/国本武春 海野得石/隆大介 香屋清一/及川光博 菱川国宣/竹中直人 おつる/左時枝 矢部定謙/岡本富士太 おその/秋吉久美子 丸梅屋源次郎/江守徹 喜兵衛/奥田瑛二

原作/山本周五郎
脚本/中島丈博
美術監修/西岡善信
時代考証/大石学
所作指導/猿若清三郎
殺陣指導/宇仁貫三
演出/黛りんたろう

エンディングテーマ曲「あなたのかけら」 唄・華原朋美


第1話 「復讐の炎」 2001.11.30

 病をおして働く父を案じつつ暮らす娘、しかし無理が祟って父は儚くなる。今までもずっと夫を顧みず、男と遊び暮らしていた家つき娘の母、その口から漏れた己の出自を聞いて、娘は復讐鬼となる。

摩気橋

ロケ地

  • いつも見ていたと父が語る、川崎在の池畔の藪椿の古木、河畔か湖畔か。
  • いよいよ病篤く臨死の父に望まれ、仕方なく亀戸の別宅へ駕籠で連れてゆく道、土手は大堰川堤か。駕籠の中で亡くなってしまう雪の橋は摩気橋、橋脚は木。印象的な、真上からのショットあり。
  • 炎上し三つの亡骸が見つかった武蔵屋の亀戸別宅、検分が行われる焼け跡は大堰川河川敷か(背景に河畔林らしき竹林がちらり)

第2話 「変身」 2001.12.7

 男に媚びる術をわざわざ学習し、目的を遂行するおしの。もはや恋人の言葉すら届かず、贄の傍らにまた一枚、椿の花びらが置かれる。

大覚寺明智門

ロケ地

  • 蝶太夫が死んでいた茶屋の仲居が事情聴取を受ける町奉行所、大覚寺明智門
  • 医師・得石が「謎の女」と会っていた茶屋、不明。

第3話 「絶体絶命」 2001.12.14

 蝶太夫が殺された店の仲居が、清一とおしのが使う茶屋に手伝いに来ていて「見てしまう」。この女だとまくしたてる仲居、しかし青木はおしのが殺人を犯すような娘と覚えず見逃し、そして起きる清一殺し。傍らにはいつものアイテムに加え、おしのから青木へのメッセージが置かれていた。

錦

ロケ地

  • おしのが清一と逢瀬を重ねる、深川の料理茶屋・かね本、嵐山公園・(桜宿膳の看板がそのまま)
  • かね本の一室で迫る清一をかわし、場所を変えると外へ出たおしのが「また今度」と踵を返す坂、今宮神社高倉脇坂

第4話 「宿命」 2001.12.21

 四番目の的に手こずるおしの、その間もお上の調べは進み、焼死体がおしのでないことが明らかに。危機を知らせに来た徳次郎と一夜の夢を結んだことが、絵師の劣情を刺激する。

*ロケなしセット撮り。


第5話 「父と娘」 2001.12.28

 遂に最後の的であり、最も憎むべき「実父」と相対するおしの。つまみ食いして孕ませた女は母だけではなかった。身勝手で女を踏み躙り、鳥の生態に擬えて養父を揶揄する下衆さ加減に、おしのの怒りのゲージははね上がるが、心の奥底より湧き上がる肉親の情が、一線を踏み越えさせてくれない。

錦水亭

ロケ地

  • おしのが丸梅屋を誑し込むのに使う、本所枕橋近くの茶屋・むらた、錦水亭東屋(池越し外観、夜景)
  • 青木が奉行の叱責を受ける南町奉行所内の一室、相国寺方丈座敷(開け放たれた襖から、法堂と北庭両方が望まれる)
  • おこよが店の小僧から徳次郎の消息を聞いて駆けつける弁天のやしろ、車折神社参道石畳。徳次郎の姿が掠める背景に、朱玉垣(字は霞んでいる)。おしのを乗せた駕籠舁きに話を聞く青木も、同所の石畳。
  • 同心たちにおしののあとを追わせている間に青木が休む茶店、今宮神社高倉下にしつらえ。ここへ青木宛のおしのの文が届き、そこを窺う彼女の気配に席を立ってやって来る青木のシーンは稲荷社裏手。
  • 徳次郎が八丈送りの船に乗せられる船着き、広沢池東岸

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