月から来た男佐伯幸三監督作品

1951.11.29大映
(大映・新歌舞伎座提携作品)

キャスト
戸澤小十郎/長谷川一夫 矢場女お清/水戸光子 妹お霜/長谷川裕見子 いもりの音次/東野英治郎 原田與四郎/澤村国太郎 中山陣之助/阿部九州男 浦部半太夫/南部彰三 聖天の熨斗蔵/東良之介 屋根職松吉/殿山泰司 寺島の滝蔵/寺島貢 高井主水/原聖四郎 矢場女お千代/大美輝子 矢場辰内儀お辰/金剛兼子


 つらい運命に縫いとめられた矢場女が満月の夜に会った侍は、やはり別世界の人。彼女を責め苦から解放して去ったと見えた男が帰ってきた夜には、出会いの日と同じきれいな月が出ていた。

 長屋のみんなが頼る「先生」はご大身の若様、弟に家督を譲るべく家をおん出ての長屋暮らしで、いちおう傘張りなんかもしていて、友人にも居場所告げてなかったり。しかしお清の身請け金を借りたため発覚、一旦は連れ戻される羽目に。

 矢場の裏が墓地で、寺の築地塀が崩れて向うが覗くところが小十郎の長屋の裏という趣向。矢場の物干しから墓地を見たり、矢場二階の監禁部屋へ長屋から呼びかけたりとか、なかなか見せる作りのセット。

清凉寺

ロケ地

  • みかじめ料が徴収される、聖天一家のシマのお酉さま、不明(神楽を舞う巫女は舞殿、奥に本殿?が見えている)
  • 滝蔵が金を払わぬ男をシメる「境内」、今宮神社か(暴行を加えるシーンには「溝」らしきものと五本線入りの塀、検分シーンではその塀と路地)
  • 浅草寺、清凉寺山門、本堂前。門では大提灯越しにお堂を見せる演出。矢場の設定が奥山、場面は矢場を逃げだしたお清がやって来た朋輩を呼び止めるくだり。

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