ひとごろし

大洲斉監督作品  1976.10.16永田プロ/大映/映像京都

キャスト
双子六兵衛/松田優作 およう/高橋洋子 おかね/五十嵐淳子 加納平兵衛/岸田森 富山藩町方与力・宗方/桑山正一 仁藤昂軒/丹波哲郎


 自他共に認める、ヘタレ侍の双子六兵衛。己が嫁取りどころか、妹の縁談も阻害する惰弱ぶりだが、或る日意を決し、誰もが尻込みするお役目を買って出る。到底敵わぬ相手に捨て身でぶつかるかと思いきや、考えもつかぬ頓狂なやり方で、剣客を追い詰め弱らせてゆくのだった。

大内八木道

ロケ地

  • 登城途中の六兵衛が犬にビビる町角、彦根城天秤櫓
  • 仁藤昂軒が手荒い稽古をつける福井藩城下、仁和寺中門下。少しあとで出る絵では、御殿の塀なども映り込む。
  • 六兵衛が意地汚く饅頭を買い求める堀端、彦根城いろは松脇堀端
  • 家老の息子が乗った暴れ馬を制する昂軒、不明(両側よく繁った野道)。六兵衛居合わせ、もちろんビビって手出しできず、持ってた饅頭踏み潰され。
  • 加納平兵衛らを斬って退転した昂軒に殿の怒り炸裂、上意討ちの命が発せられるくだり、登城の触れ太鼓にわらわらと集まってくる藩士たち、彦根城石垣際。ざわざわひそひそ議論を交わす藩士たちが控える御廊下、建仁寺方丈縁先。喧騒から離れ、一人庭石に腰掛ける六兵衛、建仁寺方丈前庭の立石←ここでプルプルし始め、やおら廊下に上がり、お偉方のいる居室へ。
  • 旅をはじめる六兵衛、前をゆく武芸者を見てビビる山道、不明(林道か)。遂に昂軒と出会ってしまい、思わず「ひとごろし」と喚いて逃げ去る街道、不明(水食著しい崖、渡哲也のかかし半兵衛でも出たアレ。崖下に広がる迷路状の侵食地形も、逃げ回るシーンに使われる)
  • 逃げ回ったすえ思いついた奇策を実行に移す六兵衛、はじめて意図をもって昂軒を「ひとごろし」と呼ばわる街道の茶店、不明(野道、山中か)
  • 旅籠や飯屋を追い立てられて窮した昂軒が、畑の野菜に手を出しかけたところへ「人殺しのうえ泥棒か」となじる六兵衛、不明(丘陵地の段畑か、下に六兵衛がいる地道)
  • 旅籠で寝ているところをやられたあと、昂軒がゆく街道、不明(道端に萱葺きの見える谷地田、高所から見下ろし)
  • 雨のなか、足を引きずりつつ昂軒のあとをつける六兵衛、不明(野原)
  • しつこいのにキレた昂軒がオラァと槍を投げつける土手、大堰川堤か。
  • おようが道連れになったあと、初めて二人で「ひとごろし!」呼ばわりする街道、大内。おようがとりとめもない自分語りをしつつ来る曲がり道は、亀岡道の坂の終わり付近。西瓜を求めようとしていた昂軒は辻堂前、おようにもっとやれとぴょんぴょん跳んで合図する六兵衛は八木道に。
  • 昂軒がいるのを確認しておようのいる茶店に戻る六兵衛、不明(起伏のある農地、畔に軒を接する感じの萱葺屋根)
  • 二人してついてくるのに怒った昂軒が抜いて追い払おうとする坂道、大内・亀岡道の上り坂を辻堂付近から遠望。
  • 渡船に乗り込んだ昂軒に「呼ばわる」川、大堰川。昂軒の船は大騒ぎになり乗客乗員全員ドボン。
  • 富山藩城イメージ、彦根城佐和口多門櫓(部分、石垣ナメて)。昂軒を人殺し呼ばわりしていると役人が来て六兵衛が連行されるくだり、昂軒が入る旅人宿・だるまは今宮神社門前茶屋・かざりや(このとき、お役人の宗方どのが「ここは富山藩・松平淡路守の城下」と発言)。六兵衛の任務が理解されたあと、たいそうにしつらえられる宿陣、不明(門)。宿陣を出て対決の場に連れて行かれる六兵衛、門から彦根城天秤櫓にスイッチ。「下馬」の札に頭をぶつけて昏倒するのは彦根城内石垣際、意味不明なことを呟きつつ昂軒と相対する馬場は仁和寺参道(六兵衛の背後に中門、昂軒のうしろに二王門、ぐるっと幔幕がめぐらされ両門も参道の塀も半ば以上隠されている)
  • その後も街道をゆく昂軒、先に出た水食地形の崖。
  • 道端に座り飯を食う昂軒に人殺し呼ばわりの二人、怒った昂軒が追っかけてくる土手は大堰川堤
  • まだついてくる二人にキレた昂軒が竹を斬る竹林、北嵯峨農地
  • 富山城内での芝居の件で心配したと話すおよう、夜の川端は桂川大堰際か。
  • 昂軒が疲れ果てて休む松林、琵琶湖畔松並木。からかうように草原を逃げ回る六兵衛、琵琶湖畔葦原。もう嫌だ腹を切ると浜にどっかと座り込む昂軒、琵琶湖岸河口州汀←六兵衛は水の中。

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