藪の中の黒猫

新藤兼人監督作品  1968.2.24東宝

キャスト
中村吉右衛門 乙羽信子 佐藤慶 戸浦六宏 太地喜和子 殿山泰司 観世栄夫 江角英明 大木正司 加地健太郎

近代映画協会、日本映画新社提携作品  脚本/新藤兼人

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 畑を耕していて、鍬を持ったまま蝦夷討伐軍に駆りだされた青年は、敵将の首をとりただ一人で帰還。武勇を嘉され頼光の「五天王」となり、母と妻の待つ家へ一目散、しかし無残な焼け跡が広がるばかり、愛する者の消息は杳として知れず。
そして、「藪の銀時」に妖怪退治の命が下される。相手は、夜な夜な羅生門に出て侍をとり殺す美女。あやかしの誘いに乗ってみる銀時、女たちは彼の母と妻に酷似しているばかりか、引き込まれた屋敷は彼の家があった場所に建っているのだった。

東福寺

ロケ地

  • 野盗たちに襲われ炎上する「藪」の家、不明(竹林際、土手下は農地で家の前に小川が流れていて、酵素みたいなビジュアル。北嵯峨農地かも)
  • 羅生門、東福寺三門。ほとんど夜景で、楼上も使う。経蔵の鑢盤宝珠が月光に照らされて輝くシーンもある。
  • 頼光を召し出し、妖怪騒ぎについて叱責する帝、仁和寺金堂
  • 銀時が夷狄・クマスネヒコを討ち取る葦原、琵琶湖内湖か。都へ帰る銀時が馬を駆るシーン、不明(広野、浅川、山道)
  • 頼光が銀時に妖怪退治を命じる庭、不明(広い芝地?お堂点在、大木あり)
  • 黒猫のあやかしが切り落とされた腕を取り返しにくる段、銀時が籠もるお堂は仁和寺経蔵。外観イメージのみ。

※銀時の名の由来、夷狄と戦った際、坂田金時を思い浮かべとっさに名乗ったもの。生地の藪をつけて「藪の銀時」。
※母と嫁は、魔神と契約し怪しのモノに。あらゆる侍の生き血を啜るという使命が、銀時が侍になったことでジレンマに。


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