右門捕物帖 妖鬼屋敷

毛利正樹監督作品 1954.3.24宝塚映画/東宝

原作/佐々木味津三 脚色/賀集院太郎

キャスト
むっつり右門/嵐寛寿郎 田島伊右ヱ門/岡譲二 あばたの敬四郎/上田吉二郎 おしゃべり傳六/川田晴久 ちょんぎれ松/内海突破 和久守之進/中川晴彦 咲江/寿美花代 七蔵/清川荘司 香取伊織/植村謙二郎 丑五郎/寺島雄作 谷清/荒木忍 小櫻/榎本美佐江 光月院/毛利菊枝 お藤/東郷晴子 市崎友次郎・瀬川玉之丞/市川男女之助 安坊/本末一成 遠藤靫負/雲井三郎

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 捕物上手・右門のダンナ、今回は美女連続殺人の謎に挑む。
漏れ聞く情報から的確な推理を働かせる右門だが、縄張り違いゆえ奥ゆかしく、乞われるまで出張らない。
のっそり縁側に寝転んで鶯の相手をしている姿も、型決まりまくった殺陣も、さすがのアラカン。
導入とラストを、川田晴久の美声で飾るのも楽しい。

金井戸神社

ロケ地

  • むっつり右門の活躍を歌いながら川端をゆく傳六、宇治川派流堀端。導入は水面に映る月桂冠の酒蔵、傳六は西岸を南から歩いてきて、派流が大きく曲がるところまで行く。あまり使われない、長建寺対岸の長塀も映っている。
  • 女風呂で出た変死体騒ぎを見ていた七蔵に声をかけるお藤、二人が三百両の大仕事の密談をする川端、不明(河原に材木積み上げ、岸辺に家並み。二人は土手法面にいる)
  • 七蔵が中間をしている市崎屋敷、青蓮院長屋門。ここが問題の闇男屋敷なので、後段も頻出。御殿はセット撮り。右門が伊豆守の命で出向く際に使われている玄関も同所か(長屋門内側映り込み?)
  • 小唄師匠のお藤に逃げられ、彼女が犯人と決め付ける敬四郎、事件から手を引けと侍たちに囲まれる帰り道は三栖神社御旅所・金井戸神社。導入は肥後橋上、橋たもとで囲まれ、鳥居をくぐって境内へ。境内の西側はすぐ濠川で、いまある歩道が無い感じ、水面に橋や対岸の民家が影を落としている(肥後橋は伏見・濠川の橋で、大阪・土佐堀川のそれではない。また現地橋標には濠川ではなく、宇治川派流と書かれている)
  • 次に狙われると目される美女・芸者の小櫻の護衛と称し、さんざ飲み食いする敬四郎のダンナ、弦声響く夜の川端イメージ、濠川か(屋形船浮く静水域、岸に蔵立ち並ぶ)
  • 市崎邸を探りに出る右門、その帰りに咲江が芝居を仕掛ける屋敷町は青蓮院参道坂(門越しに坂を見る図、中間にからまれているあばら家前は別撮りか)
  • お藤が市崎家の家老を呼び出し大金を強請りとる松林、不明(並木越しに甍がのぞく)。彼女をつけていった七蔵が斬り殺されるお堂、不明。
  • 右門宅に毒饅頭を置いてきた咲江を呼び止める香取、不明(塔頭の門?、石積みの上に植え込みの塀際。咲江を迎えに出た和久の背後は松林)
  • 右門が市崎邸へ忍ぶくだり、右門を追う侍たちがわらわら出てくる通用口、不明(小川べりに長塀)。たまたまそこにいて追っかけられる敬四郎たち、逃げ回る町角もロケか。このあと追いつかれ捕まる寺は七蔵が死んでたとこと同所。敬四郎の危機を救い、物も言わずすたすた去ってゆく頭巾姿の右門、くぐる門は不明(門外に石畳、右手に塔頭のような門が見える)
  • 事後、今度のことは闇に葬ろうと敬四郎に持ちかける右門、不明(よく出てくる川堤の道、土手下に甍が接する)

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