銀二貫

2014年NHK/松竹、木曜時代劇

原作 高田郁「銀二貫」

音楽/サキタハヂメ  語り(テンちゃん)/山口智充

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第一回 「仇討ち買い」 2014.4.10

 井川屋に来た新しい丁稚、その訳は・という起こりの話。
和助が仇討ちに際会し介入したいきさつを回想の形で描く。助けられた時より背丈も伸びた松吉だが、まだ武家臭さを残していた。

ロケ地

  • 呟き犬の正体は天神さんの狛犬と明かされるくだり、普請中の天満の天神さん境内は三井寺本堂前。
  • 父の塚の前で去就を問われる鶴之輔、北嵯峨竹林か。
  • 美濃志摩屋の寒天場、干し場を演出の谷地田は丹波か。洗い場は酵素か。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆/芦田愛菜 お里/いしのようこ 梅吉/尾上寛之 政江/音月桂 彦坂鶴之輔/玉山詩 松七/佐藤太一郎 竹吉/中村大輝 清二/関貴昭 松七(子役)/大野真矢 竹吉(子役)/福栄新 梅吉(子役)/向鈴鳥 彦坂数馬/石黒賢 建部玄武/風間俊介 半兵衛/板尾創路 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/梛川善郎


第二回 「商人の誇り」 2014.4.17

 上得意と見えた高級料亭が仕出かした「不正」が、井川屋を長く苦しめることになる。
日々の費えにも事欠く始末となり、禍つ神のように扱われ行き場を無くす松吉だが、心の奥底に灯りをともす存在と出会う。

ロケ地

  • 料亭・浮舟、三井寺光浄院門と参道。見返りの絵では、石積も映っている。原作にある浮舟の所在地は島之内、老舗高級料理屋。
  • 番頭の悲痛な声音に耐え切れず店を出てくる松吉、忙しい父に構って貰えずべそをかいていた真帆と出会うシーン、三井寺一切経蔵前。経蔵と石段、石段下の池泉に架かる石橋が使われる。夜間撮影。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆/芦田愛菜 お里/いしのようこ 梅吉/尾上寛之 浮舟宗八/西川忠志 松七/佐藤太一郎 竹吉/中村大輝 彦坂鶴之輔/玉山詩 真帆の祖父/上村厚文 多佳/徳田尚美 浮舟の女衆/金子珠美 なか/小谷早弥花 よし/大島夏乃 かね/原野琴美 彦坂数馬/石黒賢 半兵衛/板尾創路 松葉屋藤三郎/団時朗 嘉平/ほっしゃん。 山城屋与平/渋谷天外 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/梛川善郎

※今回の見もの、貧乏神送り出し行事の映像化。むかしの番頭はんら、ほんまにこんなことしてはったんや…塩見三省巧すぎ。


第三回 「ふたつの道」 2014.4.24

 左前どころか潰れるかもの井川屋、加えて「向いてない」ことに悩む松吉。
そんななか、重苦しさを吹き飛ばし、繁盛ももたらしてくれたのは、井川屋の寒天を使った極上の料理だった。

ロケ地

  • 配達に来た松吉を「送ってゆく」真帆、松吉が天涯孤独と知り涙し、駆け去るシーンは三井寺一切経蔵前。石段と石橋を使う。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆/芦田愛菜 お里/いしのようこ 梅吉/尾上寛之 半兵衛(回想)/板尾創路 政江(回想)/音月桂 彦坂鶴之輔(回想)/玉山詩 真帆の祖父/上村厚文 乾物屋/村上かず 甘味処/大竹修造 武士/藤間宏衛門 なか/小谷早弥花 よし/大島夏乃 かね/原野琴美 彦坂数馬(回想)/石黒賢 嘉平/ほっしゃん。 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/岡本貴也 演出/小島史敬


第四回 「さまよう心」 2014.5.1

 大火の後、真帆屋の人々は行方知れず。荒れる松吉だが、番頭はんのきつい言葉の裏を知って、心は解ける。
以来五年、こつこつ頑張る井川屋にまたまた試練、京の大火は仕入れ先を失わしめる。それでもなんとか凌ぐ日々、思いもかけぬ人との再会が用意されていた。

ロケ地

  • 真帆屋の人々を捜し疲れ道端に倒れこんだ松吉、番頭らに発見され保護され目覚める前に見た、真帆の出てくる夢、三井寺一切経蔵前石橋。
  • 和助の語る番頭の過去、丁稚に上がったばかりの幼い善次郎が、奉公先の家族と四人でゆく町角、三井寺唐院南端塀際〜東へおりる道。青年となった善次郎がお店の嬢はんを待つ橋、三井寺一切経蔵前石橋。大火で店と主人一家を失った善次郎が働く寒天場、1話と同所(干し場、丹波か)
  • 京で大火と聞いた松吉、願い出て見にゆく途中の街道、山室土手(残雪)。美濃志摩屋の寒天場(伏見)は、先の善次郎の逸話のものと同所。荒れ果てた作業場で再会した半兵衛と話す夜の野辺は酵素か。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆、おてつ/松岡茉優 真帆(少女時代)/芦田愛菜 お里/いしのようこ 梅吉/尾上寛之 お咲/浦浜アリサ 彦坂鶴之輔(回想)/玉山詩 善次郎(子役)/宮本弘祐、屋島昴太 お花/安養寺可蓮、古野本二葉 半兵衛/板尾創路 嘉平(回想)/ほっしゃん。 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/梛川善郎


第五回 「最後の約束」 2014.5.8

 お広の娘・おてつとなった経緯を、真帆の方から話しに来る。
しんみりと事情を聞いたあと、「真帆」を送ってゆく松吉、ひととき昔に戻ったかのような会話が続くが、ここでお別れ。しかし、二人の間にひとつの約束事が生じるのだった。

ロケ地

  • 荷車押しのバイトを終えた松吉、真帆のことを思い佇む橋は三井寺一切経蔵下石橋。松吉のところへ駆けよる梅吉は、経蔵下石段を下りてくる。
  • 和助に言われ、真帆と天神さんへ行く松吉、三井寺唐院前・村雲橋手前、一切経蔵石段下。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆、おてつ/松岡茉優 真帆(少女時代)/芦田愛菜 お里/いしのようこ お広/映美くらら 梅吉/尾上寛之 多佳/徳田尚美 お咲/浦浜アリサ 半兵衛/板尾創路 嘉平/ほっしゃん。 山城屋与平/渋谷天外 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/小島史敬


第六回 「ふたりの夢」 2014.5.15

 真帆との約束を果たすため、松吉は半兵衛の寒天場へ。彼の抜けた穴を、黙って埋めてくれる井川屋の人々。しかし二年経っても理想は実現せず、一旦頓挫。再び松吉を揺り動かしたのは、火事に遭った真帆がくれた「生きている」サインだった。

ロケ地

  • 荷駄を曳いてバイトにいそしむ松吉と梅吉、難儀して車を曳く坂は三井寺境内坂。後段、松吉に代わってお咲が曳く際も同所。
  • 島上郡・原村の、半兵衛の寒天場、既出の美濃志摩屋の寒天場と同所。作業場のセットもまるきり同じだが、家の前の干し場として「酵素」似のセット民家が出てくる。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆、おてつ/松岡茉優 真帆(回想)/芦田愛菜 お里/いしのようこ お広/映美くらら 梅吉/尾上寛之 多佳/徳田尚美 お咲/浦浜アリサ 半兵衛/板尾創路 嘉平(回想)/ほっしゃん。 山城屋与平/渋谷天外 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/岡本貴也 演出/梛川善郎


第七回 「糸寒天の味」 2014.5.22

 怪我の功名で糸寒天ができあがり、井川屋の名物に。そして「二人」、気持ちは通じているが約束は頑なに守られたまま。
井川屋には、天神さんの火事に続いて、美濃志摩屋の妨害という災難が降りかかり、やっと貯めた銀二貫は右から左へ消えてゆく。

ロケ地

  • 井川屋の糸寒天を使ったスイーツを売り出す茶店、大覚寺有栖川畔に小屋を設営、緋毛氈敷いた床机も出す。大沢池木戸なども映り込む。
  • 半兵衛の回想、荒廃した美濃志摩屋の寒天場、既出の谷地田。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆、おてつ/松岡茉優  真帆(回想)/芦田愛菜 お里/いしのようこ お広/映美くらら 梅吉/尾上寛之 彦坂鶴之輔(回想)/玉山詩 多佳/徳田尚美 お咲/浦浜アリサ 茶屋娘/真由子 長屋の男/蟷螂襲 長屋の男/や乃えいじ 美濃志摩屋孝三/植村好宏 菓子屋/門田裕 乾物屋/村上かず 八重/まつこ なか/小谷早弥花 かね/原野琴美 彦坂数馬(回想)/石黒賢 建部玄武/風間俊介 半兵衛/板尾創路 山城屋与平/渋谷天外 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/岡本貴也 演出/小島史敬


第八回 「追いかけてきた過去」 2014.5.29

 はなればなれの恋人たちそれぞれに、過去の清算。憑き物が落ちたような松吉と、レゾンデートルをもぎ取られる真帆。
慈愛が、昇華されてゆく。

ロケ地

  • お咲から知らせを受け、おてつの長屋へ走る松吉、途中の道は三井寺唐院前の大路×2アングル。村雲橋を越えて南へ走る。

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆、おてつ/松岡茉優  真帆(回想)/芦田愛菜 お里/いしのようこ お広/映美くらら 梅吉/尾上寛之 政江(回想)/音月桂 お咲/浦浜アリサ 建部源ヱ門/大鷹明良 美津/梅田千絵 彦坂鶴之輔(回想)/玉山詩 長屋の男/蟷螂襲 玄武の妻/西村亜矢子 医者/酒井高陽、後藤基治 元藩士の百姓/孫高宏、今仲ひろし なか/小谷早弥花 かね/原野琴美 彦坂数馬/石黒賢 建部玄武/風間俊介 松葉屋藤三郎/団時朗 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/梛川善郎


最終回 「井川屋の暖簾」 2014.6.5

 プロポーズはするものの、祝言は銀二貫達成まで持ち越される。この間、松吉はあの寒天で練羊羹を作り上げる。
店は大繁盛、立派に暖簾を継ぐ松吉、「その後」は端折りぎみにエンディングで見せる。

ロケ地

  • やっと伊豆で得心のいく天草を見つけてきた半兵衛、彼を送ってゆく松吉は三井寺唐院前大路(村雲橋付近)

松吉/林遣都 善次郎/塩見三省 真帆/松岡茉優 お広/映美くらら お里/いしのようこ お咲/浦浜アリサ 政江(回想)/音月桂 彦坂鶴之輔(回想)/玉山詩 お咲の夫/サタキハジメ 松七/佐藤太一郎 竹吉/中村大輝 八重/まつこ 桜花堂手代/辻本祐樹 井川屋手代/山形匠 井川屋女衆/鎮西寿々歌 半兵衛/板尾創路 彦坂数馬(回想)/石黒賢 建部玄武(回想)/風間俊介 嘉平(回想)/ほっしゃん。 松葉屋藤三郎/団時朗 お和歌/萬田久子 和助/津川雅彦

脚本/森脇京子 演出/梛川善郎


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