桃太郎侍

第119話 「女宿無し恋の雨」 1979.1.28

 強盗をはたらいているところを桃さんに見つかり、さんざん懲らされた娘は改心し、桃さんにほのかな恋心を抱く。しかし、手下の青年二人を含め「遅かった」哀話。親に棄てられたことがトラウマとなり、誰とも結婚しない・けして母にならないと呟いていた娘悲し。

嵐山公園

ロケ地

  • 町方が取り逃がしたおふね、桃さんに匕首を突きつけ脅す渡し船は罧原堤下汀から出る。堤法面を捕方が駆け下りてくる。
  • 桃さんを脅すつもりが、鈴ヶ森刑場が怖くて縋ってしまうおふね、下鴨神社糺の森に梟首台など演出。
  • おふねを番所へ突き出すと言いつつスルー、説教して放してやる桃さん、下鴨神社河合社前。三井社の玉垣が映り込んでいる。
  • 近松にかぶれ、「忠兵衛さま」とか喚いて嘆息するすずめ、嵐山公園中州岸(流れが背景、円窓越しの絵に作ってある)
  • あの侍(桃)さえ出てこなければとボヤく与三郎、不明(草深い石仏の傍ら)。捨吉がこれで良かったと言い、おふねも実は気が進まなかったと言い野仏を拝む。
  • 御数奇屋坊主邸、不明(古い東映作品で頻出の、瀟洒な細竹編の門口)
  • 今度の相手は悪どい御数奇屋坊主とおふねに話す与三郎、嵐山公園中州岸(川から見上げ)。ここでおふねは、中ノ島橋下河原を桃さんたち(おみよとすずめ)が来るのを見かける運び、画面は切り替え。桃さんたちは水路の梯子をのぼって右岸堤へ、桜並木のところでおふねが追いつく。橋も映り込んでいる。桃さんが薬草摘みの野原は中州下手河原、おふねが身の上話をするのは汀、事後のラストシーン桃さんが笹舟を流すのも同所。
  • 田之助が桃さんに御数奇屋坊主のことを報告しているのを漏れ聞いたおふね、やめさせなければとみちのく屋を飛び出したあと佇む川べり、中ノ島橋下背割上。幼い三人が肩寄せ合い食い物をむさぼった回想シーンが入る。後段、襲われて逃げてきた与三郎がおふうのもとへ駆けてくる際にも使われている。
  • 麻田藩の家老が御数奇屋坊主に金を渡す屋形船、嵐峡か。与三郎たちが金を強奪。
  • 強盗に遭ったことを報告に行く御数奇屋坊主、相国寺大光明寺南路地〜門。側用人・朝倉邸。田之助が尾行。

桃太郎/高橋英樹 彦助/谷村昌彦 仁兵ヱ/深江章喜 お光/西川ひかる おえい/関悦子 おみよ/吉本真由美 とん太/北野清治 萩奈穂美 小野川公三郎 古代一平 菅貫太郎 北九州男 曽根晴美 吉田良全 大辻慎吾 市川男女之助 須永克彦 白井孝史 司裕介 宮崎博 宮永淳子 浪花五郎 福山千夏 弓周市 辻村重樹 玉川すずめ/西川峰子 蛙の田之助/山城新伍

脚本/和久田正明 監督/山下耕作

※おふねは萩奈穂美、手下二人は小野川公三郎と古代一平。御数奇屋坊主は北九州男で用心棒のセンセイは曽根晴美。黒幕の側用人は菅貫太郎、出番は少ないけど、桃さんの名乗りを聞いた際の「何ィィ」という乾いた声が傑作。

★役名、役者についての記述は間違っている可能性があります。


  → 桃太郎侍 表紙

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