桃太郎侍

第184話 「いかさま武士道」 1980.4.27

 最近長屋に越してきた傘張り浪人は、二年前殿様が松の廊下で刃傷におよび改易となった藩の出。討ち入りのあるなしを忖度する江戸っ子たち、仇の老中・稲葉の屋敷は本所松坂町ときている始末。タイトルが示唆するとおり、「百年前のようなこと」はないのだが、世の評判を利用した黒い企みはなされているのだった。

宝厳院

ロケ地

  • 稲葉邸へ興行に行き、間取りを見てきたすずめ、島田浪人に絵をかいて説明する水辺は大覚寺放生池堤(放生池側に塀をこしらえてある)。島田に口封じされるところ、桃さんが出て秘匿を約束、金打する。
  • 相川屋から「献金」を貰った帰り、腹心に今日は大漁と軽口を叩く笹山藩元家老・豊田、仁和寺九所明神(拝殿越しに本殿前にいる二人を見る図)
  • すずめらは秘密を守るから手を出すなと同志に話す島田、仁和寺観音堂脇。討ち入りの日取り変更を知らされ、集合場所は相川屋と告げられる。
  • 桃さんに頼まれ、豊田を見張る田之助、ちょっとした山科閑居と呟く屋敷は中山邸通用門。豊田の駕籠が出てきて参道を北へ、次いで突き当たりを東へ去る。このとき、田之助を見ていた相川屋が「まさか稲葉の間者か」と後をついてくるが、笑い話ではなく惨劇の呼び水。

桃太郎/高橋英樹 彦助/谷村昌彦 仁兵ヱ/深江章喜 お勝/絵沢萌子 とん太/北野清治 おさよ/川本美和 長谷川明男 江見俊太郎 増田順司 北原義郎 中村錦司 笹木俊志 大木晤郎 筑波健 大月正太郎 小坂和之 司裕介 中江一郎 星野美恵子 玉川すずめ/西川峰子 蛙の田之助/山城新伍

脚本/山本英明 監督/井沢雅彦

※島田浪人は長谷川明男、堅物で暗く、騙されていた浪士たちのなかで一人だけドツボに嵌る。浮様よろしく遊んでいた笹山藩元家老・豊田は江見俊太郎、これと裏で通じていた稲葉家家老は北原義郎・狙いは己がお家の金蔵。仇討ちを期待して豊田に大金を貢いでいた笹山藩恩顧の相川屋は増田順司、桃さんの患者。相川屋番頭は中村錦司、桃さんに豊田のことをボヤく。ラス立ち福ちゃん入り、稲葉家の家来と思われる…三回も派手に斬られているが、視認難度はA級かも。
※つばめは親戚の不幸で不在。

★役名、役者についての記述は間違っている可能性があります。


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