桃太郎侍

第72話 「絵筆に賭けた命」 1978.2.26

 長屋へ越してきた絵師親子を気遣う桃さん、江戸一と言われるその絵師には、良からぬ輩の黒い手が忍び寄っていた。
絵師への最初の仕掛けとなる殺人、これの導入に、仁兵ヱ・熊造・与之助の面子で「三枚起請」を賑やかにやらかす。

広沢池

ロケ地

  • お散歩桃さん、スケッチ中のお鶴を見かけ声をかける水辺、大覚寺放生池堤。お鶴が描いているのは対岸の望雲亭、水草の浮かんだ水面に影を落とす図。
  • 春光がガキを使ってお鶴を呼び出しデートする水辺の祠、広沢池観音島。渡る橋の表面に木の造作が見えるが、木橋か「装飾」かは不明。
  • 娘・お鶴をモデルに起用し徹夜で描く梅園、早暁版元の扇屋へ赴く途中襲撃に遭うのは大覚寺参道(並木とどん突きの塀しか映らず)〜勅使門橋上(打擲のすえ腕を斬られる)。桃さんが駆けつけるシーンに、明智門が映り込んでいる。
  • 梅園襲撃犯のチンピラが入ってゆく叶屋寮、大覚寺望雲亭(春光が見ている)。チンピラの件を主に報告する栄助、青龍苑池泉端(このあと春光が叶屋に苦言を呈すも、恩を着せられやりこめられるシーンの「縁先」も青龍苑の建物と思われる←池越しの図、今のどこに当たるのかは不明。巨大な沓脱石が据えられている)
  • デート中、春光の様子がおかしいのに気付くお鶴、広沢池観音島(「池側」から見た、水に突き出た部分の石積みが、崩れたようにランダム。岸から見た図ではそうでもない)。いたたまれずその場を走り去った春光、なんであんな奴の子飼いかと身の上を嘆く木の根方、大覚寺天神島(桃さんが出て立ち聞いたことを詫び、お鶴が父に代わって色を入れている事情を話す)
  • 叶屋から絵を取り返そうとして失敗した春光、夜中お鶴を呼び出し会うのは広沢池観音島(夜仕立ての絵、チンピラが出て二人を駕籠で拉致。見張っていたかん平が阻止しようとするが、池に落とされる)。このあとかん平が這い上がってきて駕籠を追うシーンは、東岸で撮られている。

桃太郎/高橋英樹 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ おみよ/吉本真由美 かん平/桂小かん 仁兵ヱ/深江章喜 押川春光/佐藤仁哉 お鶴/鳥居恵子 芳亭梅園/成瀬昌彦 扇屋徳兵ヱ/外野村晋 叶屋泉三郎/外山高士 北尾重政/北原義郎 栄助/中田博久 お染/橘麻紀 伝造/小池雄介 仙八/重久剛 獄門竹/蓑和田良太 鉄次/北野清治 玉川すずめ/西川峰子 雉の与之助/藤岡琢也

脚本/松山威 監督/牧口雄二

※梅園を陥れ、扇屋を蹴落としてナンバーワンに成り上がろうとする叶屋、バックに筆頭与力(職掌の詳細不明)・北尾という構図。この与力、庭に赤い芥子を植えてて、怪しのパイプで何やら吸っているが、その道具立ては芝居にからまない。ただ、ラス立ちではその花が真っ赤っかの光を放ち、桃さんはその陰から現れたりする。芥子は、観音島にも少量演出されている。


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