子連れ信兵衛2

子連れ信兵衛2

原作/山本周五郎「人情裏長屋」
音楽/栗山和樹

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第1話 「女剣士と子育て侍」 2016.11.11

 折笠の使嗾を受け、久しぶりに道場破りに出かける信兵衛だが、その道場師匠が借金を残して亡くなり、礼金をせしめるどころではない事態。しかも、残された娘はとんだ大騙りに魅入られていた。

ロケ地

  • 血の付いた包丁を持った女が入水する夜の「川」、広沢池東岸汀。後段、榎戸のダンナたちの回想で出る検分シーンでは昼間の画で、葦が刈り払われているのが判る。
  • 本郷道場、民家長屋門(上写真)。向かいのラウンド塀も効果的に映り込んでいる。前庭も使うのは珍しい(というか、何十年?ぶりのロケで、地元の方も「おばあちゃんには聞いてたけど」などと話しておられた)
  • 折笠の回想、本郷又右衛門と立ち会った御前試合会場、大覚寺心経宝塔前広場に幔幕張り巡らせ。
  • 美玖が思い人・直助と待ち合わせをする神社、今宮神社稲荷社。直助は西側の摂社前から現れて美玖を驚かす。直助はその後、絵馬堂前で町方が手配書を手に聞き込みをしているのを見て、そそくさと立ち去る。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 平七/鶴田忍 源吉/新井康弘 おせい/長谷直美 おかつ/川俣しのぶ 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 おりき/一木美貴子 助次郎/庄野崎謙 浜蔵/森下能幸 峰蘭太郎 白井滋郎 千葉のぶひろ 山田永二 田中千尋 大西由恵 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 中野芽愛 伊東瑛進 美玖/黒谷友香 折笠五郎左衛門/笹野高史 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/酒井信行

※劇中出てくる騙りの例が、ほぼオレオレ詐欺で笑える。


第2話 「さらわれた赤ん坊」 2016.11.18

 信兵衛さんの屋台で食い逃げをはたらいた夫婦、他にもやばいヤマを踏んでいて殺されかけるが、心強い助っ人はちゃんと来る。受け入れてくれた恩を仇で帰した大馬鹿者を、それでも許す人々が泣かせる。

芦刈園

ロケ地

  • 団子を盗って逃げる卯之吉・おさと、明神さま門前の茶店は仁和寺茶所。逃げおおせて団子を食っていると、浪人たちが現れて囲むのは塔。夫婦の悲鳴を聞く信兵衛は総門近くの塀際、彼は屋台を引いている。夫婦が逃げて来て、襲撃者が信兵衛の大声で逃げだすシーンは九所明神の拝殿と鳥居の間。
  • 卯之吉が賭場で浪人たちに斬られ、長屋に辿り着いて手当てしてもらい助かったあくる日、堀端に佇むおさと、もりやま芦刈園水路端。船が行き交い、荷揚げ風景が演出されているほか、露店なども出ている。鶴坊を抱いた信兵衛が通りかかり、おさとに声をかける。このあとおさとは、隠していたことも告白。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 平七/鶴田忍 源吉/新井康弘 おせい/長谷直美 おかつ/川俣しのぶ 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 おりき/一木美貴子 卯之吉/石井智也 おさと/山下リオ 桝田屋惣右衛門/石山輝夫 徳兵衛/細川純一 山口幸晴 黒田啓之 三上祥弘 脇谷悠記子 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 伊東瑛進 松本一馬 美玖/黒谷友香 折笠五郎左衛門/笹野高史 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/酒井信行

※夫婦が持っていた小判は贋金、出所は両替商の桝田屋。


第3話 「おぶんの涙」 2016.11.25

 重助爺さんが言いたがらない、おぶんの両親のことが知れる。きっかけは、香華を供えて去った若い男。なぜかおどおどした物腰のその青年は、盗みをはたらいて逃げている最中なのであった。
おつね婆さんがらみの情話のほか、榎戸のダンナの、ドジを踏みつつの活躍ぶりも見どころ。

八幡堀

ロケ地

  • 両親の墓参に行くおぶんにつきあう信兵衛、下谷の寺の墓地は二尊院墓地。足を悪くしたおつねが行けなくなった理由である坂を、竹垣際の通路等を使って表現。
  • 重助と喧嘩して家を飛び出したおぶん、荷車が落としていった木片をえいと投げ捨てる橋はセットの橋、下の堀端に来合わせた榎戸に水がかかるシーンは八幡堀堀端。このあと榎戸が団子を買ってきてやり話を聞くシーンは、同新町浜のステップ。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 源吉/新井康弘 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 おりき/一木美貴子 捨五郎/金井勇太 彦蔵/加藤虎ノ介 美濃屋七兵衛/杜澤たいぶん おせき/遠藤真理子 おしま/高橋あけみ 弥助/片岡信和 や乃えいじ 渋谷めぐみ 吉井基師 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 竹内煌 伊東瑛進 おつね/中村玉緒 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/清水一彦


第4話 「十手の誇り」 2016.12.2

 島帰りが仕出かす、お礼参り殺人。あと一人狙われると目される男のところへ、榎戸が派遣されるが、それは腐った芯の仕向けた、汚い策であった。

大覚寺

ロケ地

  • 北町奉行所、大覚寺明智門。同心たちの出入りが描かれる。
  • 又八の居所を捜しまわる榎戸のくだり、ご支配とともに訪れる荒れたやしろは鳥居本八幡宮。舞殿に扉を付けて神輿小屋ふうに仕立ててあり、中に誰もいないのを確かめた二人が、石段をおりて鳥居をくぐる。舞殿の中から見た、扉が開く画もある。二人を注視する又八は、木陰に潜む。
  • 又八の回想、園部与力に復讐対象を吹き込まれた水辺、大覚寺天神島祠裏。北辺水路端に立つ二人を北側から撮ってあるのが導入、逆向きの大沢池が見えるアングルも出る。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 平七/鶴田忍 源吉/新井康弘 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おかつ/川俣しのぶ おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 おりき/一木美貴子 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 園部甚太夫/伊吹吾郎 又八/武田航平 田島屋与左衛門/東根作寿英 矢部義章 伊庭剛 松島紫代 西尾塁 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 伊東瑛進 美玖/黒谷友香 折笠五郎左衛門/笹野高史 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/清水一彦


第5話 「まことの親子」 2016.12.9

 鶴坊の実の伯母さんが突然現れて、引き取りを申し出る。もちろん返したい筈も無い信兵衛だが、筋は通っているし先方の事情もわかるし。
気持ちの整理がつかないまま、解決はあさっての方からやって来る。

妙心寺

ロケ地

  • 里緒の申し出のことを道仙に話す信兵衛、道仙が釣りをしているのは広沢池観音島
  • 信兵衛と鶴坊が一緒にいられるよう願をかけるおぶん、今宮神社摂社。ここへ美玖もやって来て、二人はこのあと喜助茶屋へ立ち寄る運び・そこで「猪熊川」の名を聞く。
  • 喜助に因果を含められた茶汲女・おすずが出向く、「客」の待つ料理茶屋、錦水亭東屋。木戸をくぐり橋を渡るのを、内側からも撮ってある。
  • 旗本・猪熊川邸、妙心寺衡梅院。前庭と、式台玄関を使う。
  • おすずの母を知っていたと告白する猪熊川、回想のデートの小川は上賀茂神社ならの小川。手を引いて渡る。
  • 父母と子が揃った家族は良いという猪熊川の意見に思いを致した信兵衛、鶴坊の母になる気はと美玖に問う茶店、今宮神社絵馬堂下に設営。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 源吉/新井康弘 おせい/長谷直美 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 猪熊川里緒/櫻井淳子 猪熊川久右衛門/羽場裕一 喜助/おかやまはじめ おすず・おはつ/河内美里 濱口三津子 石田直也 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 伊東瑛進 折笠五郎左衛門(回想)/笹野高史 沖石主殿(回想)/原田龍二 美玖/黒谷友香 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/清水一彦


第6話 「約束の白い花」 2016.12.16

 矢場へ入る強盗、客として居合わせたと称する青年は、どうした訳か信兵衛に弟子入り志願。果たして悪い奴らの下っ端だった彼だが、果たさねばならぬ遠い約束を抱えているのだった。

山室

ロケ地

  • 花占いをする折笠に声をかける信兵衛、大覚寺天神島木の根方。池端を通行人がゆく。
  • 鉄平とおゆうの回想で出てくる故郷・米沢の情景、山室堤。幼い鉄平が駆けてくるのは、堤外地の竹林際の坂。おゆうは土手上にいて、堤外地から見上げの図〜土手上の木たもとのアングルに切り替わる。木の根方には、地蔵の祠があしらわれている。
  • 吉原で男衆に痛めつけられたあと奉行所へ向かう鉄平だが、「仲間」に見つかってしまう奉行所近くの堀は大覚寺御殿川河床。このあと上賀茂神社ならの小川にスイッチ(夜になっている)、殺されかけるところへ信兵衛さん。
  • 寄場へ送られる鉄平、船がゆくのは西の湖か(丈高い葦原、ヤナギ群落)
  • 鶴坊を連れて美玖も誘って行く祭り、鳥居本八幡宮に演出。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 平七/鶴田忍 源吉/新井康弘 おせい/長谷直美 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 おまつ/まつむら眞弓 鉄平/向井康二 おゆう(ゆめ香)/小川あん 伊代吉/成田瑛基 勘太/小平大智 由松/榎田貴斗 多賀勝一 芝本正 白井哲也 加藤千果 清川千里 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 南出凌嘉 林夏香 伊東瑛進 美玖/黒谷友香 折笠五郎左衛門/笹野高史 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/酒井信行

※山室のロケ、あまり見ないアングルが使われているが、堤内地の畦に電柵が設けられたためか。


最終話 「人質奪還大作戦」 2016.12.23

 凶賊の隠し金はとんだところに隠匿されており、おぶんたちが巻き込まれる。この立てこもり事件は、鶴坊の母を求める信兵衛の早まった行動を止める結果となるのだった。

大覚寺

ロケ地

  • 番屋を覗きに行く信兵衛についてくるおぶん、大覚寺放生池堤。負傷した榎戸の様子を聞いたあと、鶴坊と美玖と三人で幸せになってと告げて去る。

松村信兵衛/高橋克典 重助/左とん平 おぶん/小島梨里杏 榎戸誠三郎/宮田俊哉 平七/鶴田忍 源吉/新井康弘 おせい/長谷直美 おかつ/川俣しのぶ 竹造/及川いぞう おたえ/真由子 おちか/小柳友貴美 万平/寺井文孝 常/池田たかひろ 吉/田井克幸 おまつ/まつむら真弓 猿渡房之介/四方堂亘 阿修羅の駒太郎/坂西良太 仁蔵/濱田和幸 宗六/黒川英二 紋次/増田修一朗 木谷邦臣 西山清孝 奥田圭悟 藤枝政巳 小泉敏生 三浦憲世 船津正康 藤田更紗 井上優吏 松田苺 松本和真 伊東瑛進 美玖/黒谷友香 折笠五郎左衛門/笹野高史 小泉道仙/中村嘉葎雄

脚本/いずみ玲 演出/酒井信行

芦刈園

EDロケ地
 もりやま芦刈園土管橋(上写真)…鶴坊と渡る
 大覚寺天神島および遣水跡草原…鶴坊を遊ばせる 子らをかまう信兵衛さんは前作と同じのもある

→ 子連れ信兵衛 第一シリーズ (2015年)


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