遠山の金さん II

1982〜1986 高橋英樹主演作品 東映/テレビ朝日

第34話 「越後三味線の女V 暗殺篇」 1986.7.15  9a

 瞽女のおもんは、その超常の能力で北町奉行暗殺を未然に防ぐが、狡猾な悪党の小細工でおもんも奉行も窮地に陥る。配慮により逃がされたおもんだが、自分が白州に立たねば奉行が切腹と知り、見えぬ目で馬を駆り江戸へ辿り着くのであった。

流れ橋

ロケ地

  • 学問所前での遠山暗殺を阻止したあと、奉行の示唆で江戸を離れたおもん、ゆく道は山道切り通し〜溜池端土手〜菱格子のある、あの荒れ寺(里人に三味を聞かせる)〜川か湖か、細流流れ込み?の汀(渡渉)〜白い岩肌が露出した山際の道(渡世人がつけてくる)〜セットへスイッチ。
  • もし南町に捕まったら死罪なのでおもん呼び寄せは不可と奉行に言われ、ぶつぶつボヤきながら町をゆく早田、大覚寺五社明神本殿前(露店あしらい)〜護摩堂脇(お蘭とツナギ、これを志乃に見咎められタイヘン。背景に聖天堂が来ていて、露店や通行人を演出)
  • 学問所前で下総の目明しを殺したのは瞽女のおもんとお柳に吹き込まれた平目、出世間違いなしと喜び勇んで駆け入る南町奉行所門は大覚寺明智門
  • お柳を待っている島五郎、流れ橋上。やって来たお柳に平目へのタレコミの首尾を聞き、流山へ帰ってゆく。後段、島五郎たちがうろうろ歩くシーンもこの付近と思われる。
  • 渡世人が相変わらずついてくる、おもんがゆく道、山中の溜池端山際か(雑木の斜面)。このあとおもんが汀へおりてゆくシーンあり、襲撃の際は土手見上げの画。
  • 金公をお供に旅ゆく平目、「香取鹿島道」は九十九折れの山道。この旅はお柳に吹き込まれてのもの、尾行者の渡世人・勝造が白足袋の目印をつけてある運び。
  • 木颪宿で馬子に呼び止められ、馬を勧められるおもん、溜池端。馬子は勝造の示唆を受けており、金のためおもんに斬りつけるが返り討ちに遭う。直後、土手を馬子の倅の男児が「ちゃん!」と叫んで走り寄り、おもんを人殺しとなじる(この子が走ってくる際、白い崖際の道が見える。また、おもんは男児に詫びと言って小判を渡し、その後彼から流山の島五郎の名を聞く次第)
  • 流山への船に乗るおもん、広沢池
  • 木颪宿へやって来た平目と金さん、馬子の男児に瞽女のことを聞き、その女は磔と平目が言うや十手を盗られ逃げられる。この際、彼の馬に飛び乗った金さんが馬を賭けさせる汀は広沢池東岸。駒をとめて水を飼うのは広沢池西岸、養魚場端の水辺。
  • 遠山に老中・越前守の呼び出しがかかるくだり、お城イメージに姫路城天守(三国濠端から見上げの図)。金さんは遠出中のため、早田さまが代理で出る。南町奉行・鷹場の使嗾で、25日におもん引き据えて白州開廷と言い渡されてしまう。
  • 島五郎の賭場へ乗り込み刺されたおもん、傷をおしてゆく街道、小柴垣の道(流山一家の追っ手が殺到する際に見える奥には、スタンダード仕立ての若い杉)
  • 追っ手から逃れ、民家端で夜明かししたおもん、今日は25日もう間に合わないと嘆くところ、あの少年馬子が通りかかりこの馬で行けと励ますくだり、民家は坂上に建ち、馬子はその上の道から来る。民家は何度か見たことのあるもの、棚を舁いた側面が見えている…中野あたり?
  • おもんが馬を駆り江戸へ向かう道、溜池端土手(既出)〜九十九折れ山道(既出、分岐に茶店仕立て、ここで江戸への方向を聞く)木津堤流れ橋下河原(ここで島五郎たちが待ち伏せ、下総から江戸へ入るにはこの橋を渡るしかないと発言、千手大橋設定か)。このあとセットにスイッチ、北町へ駆け込み。

遠山金四郎/高橋英樹 お弓/由紀さおり お蘭/かたせ梨乃 虎さん/古代一平 熊さん/北野清治 おちよ/三田篤子 おつる/加藤由美 平目銀次郎/仲本工事 早田志乃/中島ゆたか 早田彦十郎/宮尾すすむ おもん/松山容子 島五郎/藤岡重慶 お柳/藤江リカ 松野越前守/伊沢一郎 鷹場甲斐守/小沢象 勝造/西田良 矢部義章 白井滋郎 岩戸隼人 大月正太郎 山田永二 藤長照夫

脚本/山田隆之 監督/松尾昭典

※島五郎は以前遠山奉行に裁かれ遠島になったことを逆恨み、事におよぶ。お柳は壺振り。福ちゃん二態、平目がおもんのことを南町奉行に伝えた際同心部屋で書き物をしていた同心の一人と、賭場でラス立ちの際出て来た用心棒のセンセイ。
※おもんを白州に据えてのお裁き、次の間に老中と南町奉行がいて、彼らが桜吹雪を見たからどうせ切腹と笑うお奉行に、おもんが「障子の向こうにはもう誰も」と言うので見てみると二人は消えている次第で、「一件落着!」。


→ 遠山の金さん II 表紙


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