名奉行!遠山の金四郎

名奉行!遠山の金四郎

2017.9.25TBS

キャスト
遠山金四郎/松岡昌宏 おせん/稲盛いずみ 東条八右衛門/中原丈雄 小柴弦之介/神山智洋 鳥居耀蔵/加藤雅也 おたね/渡辺麻友 次郎吉/浜田学 三河屋/星田英利 石部孫大夫/青山勝 信太郎/村上剛基 仁平/不破万作 為七/生島勇輝 おくに/黒坂真美 喜三次/稲荷卓央 粂島屋/西田健 おそで/床嶋佳子 花菱/中島亜梨沙 朧月/実咲凛音 太吉/加藤虎ノ介 瓦版屋/山田親太朗 谷口高史 多賀勝一 白井滋郎 野口貴史 木谷邦臣 田井克幸 床尾賢一 浅田祐二 黒川英二 橋本隆志 山口幸晴 本山力 木村康志 重伸幸 川鶴晃裕 浜田隆広 西尾塁 奥山陽子 足達美咲 園英子 泉知奈津 重森三果 水野忠邦/菅原大吉 市村菊之丞/河合雪之丞 又五郎/平田満 寿々/原田美枝子 樋口勘解由/北大路欣也

脚本/いずみ玲 監督/吉田啓一郎

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 幕閣にありながら、市井の人々に心を寄せる北町奉行・遠山さまの物語。
南町奉行の「暗殺」が出来し、後継に妖怪・鳥居が抜擢されて波乱含みのなか、金四郎の盟友である魚河岸の束ね・粂島屋が変死を遂げ、政情は水野老中の思惑通りに進んでゆくかに見えたが、「金さん」とそのシンパの奔走で最悪の事態は回避される。その過程で、再開した恋人とまた別れゆく、哀しい定めも描かれる。

大覚寺

ロケ地

  • 祭り、神輿に乗って大団扇を振る金さん、大覚寺心経宝塔前広場。護摩堂の裏が映っており、その脇におせんがいて金さんを見つめている。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。後段にも頻繁に出て、中からのアングルや、夜の画もあり。
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。以降も出て、いろいろなアングルがある。
  • 幕閣の協議が行われたり、遠山奉行が謹慎を言い渡されたりする城内の居室、金戒光明寺方丈座敷(姫路城天守を奥に据えた合成画で導入、南から俯瞰のロングで縁先の人を映す)。座敷の画では、虎の襖絵が映っていたり、開口部から勅使門や庭が見えたりする。また、ここへの出入りに前廊下が使われる。
  • 粂島屋の「心中」後、魚河岸で聞き込みの金さん、魚屋たちが語る「二束三文でお城へ納める魚」の荷車が御用の札掲げて走る城内の情景、二条城桃山門内側(鳴子門から見る図)
  • 城中、勘定奉行・石部を呼び止め物を問う遠山奉行、東福寺通天橋。粂島屋から確かに申し出があったと答える石部のシーンは、中央部バルコニー、石部が去ったあと鳥居が出る。
  • 粂島屋の墓に参る後妻・おそでに声をかける金さん、金戒光明寺墓地。これに先立って、庫裏の大屋根越しに塔を見る図と、露仏越しに本堂破風を望む図が出る。
  • 師匠のおせんに言い寄りはねつけられる信太郎、追ってゆくところ賭場の男衆が出て囲む川べりは上賀茂神社ならの小川畔、露店あしらい。ボコられてヤバいところ、金さんが現れて立ち回り、男たちを川に叩きこむ。
  • 奉行の示唆を受け、変装して賄方へ聞き込みを行う小柴同心、大奥女中のみ腹痛と聞く厨は妙心寺大庫裏の竈。
  • 両国橋の河岸に荷揚げされ密かに運ばれる魚のくだり、河岸は八幡堀新町浜、小柴は変装して石垣際から凝視(後段、同心として三河屋と対峙するシーンもある)。三河屋のネーム入り箱で運び込むのを見届ける城門は二条城北中仕切門
  • 三河屋へ探りを入れる金さん、怪しまれ尾行され襲われる水天宮は、琴滝前に鳥居をあしらい演出。お参り中のおくにが巻き込まれ人質にされ金さんピンチのところ、編笠かぶったお侍が出て鮮やかに撃退(中の人は樋口さま)、すたすた去る。
  • 石部邸、大覚寺大門。三河屋が夜に来て、金さんなる怪しい男のことを報告するくだり。このとき天井裏に「女ねずみ」が潜んでいて、密談を聞く。 後段、「男ねずみ」次郎吉が油断して侵入してしまうくだりにも出る。
  • 酒肆・おかめへ金さんを呼びにくるおせん、外へ出て二人話すのは大覚寺大沢池北辺並木(水路端に祠や「街灯」あしらい)、この前に大沢池に咲く蓮が映し出される。おせんの話は、三河屋と石部の密談。
  • 矢口毒殺、大奥女中の膳に盛られた薬に関わっているとおせんに聞いた医者のもとへ行く金さん、入り込む門は随心院長屋門。医師が果てている内部はセット撮り。
  • 菊之丞の小屋から出た火事で焼け出された人々がたむろする広場、大覚寺遣水跡。後段、粂島屋と心中した花魁・朧月の朋輩だった女が半死の態で保護されるくだりにも出る。
  • おくにが勤める料亭・水月、大覚寺望雲亭。入口内外を使う。鳥居がご機嫌な座敷はセット撮り。
  • 御救小屋に保護された、朧月の朋輩だった「足抜け」女郎・花菱のことを金さんに報告する菊之丞、萬福寺大雄宝殿内部。
  • 信太郎が博打に引き込まれる、賭場が立つ寺、盆茣蓙しつらえは随心院書院
  • 店の金を持ち出そうとして義母に止められた信太郎、ふてて家を飛び出したところへおせんが現れてひっぱたく町角、上賀茂神社北神饌所前。
  • 信太郎の作った借金を払いにゆく義母・おそで、随心院裏手塀際を南へ歩く。このあと書院で三河屋と対峙、消されかかる母子を助けに金さん登場、立ち回りは本堂縁先から裏の竹林に及ぶ。
  • 証言者としてお白州に呼ばれた花菱、回想シーンで出る喜三次に絞められドボンの橋、中ノ島橋

萬福寺

※遠山奉行が金さんであることを知るのは、内与力の八右衛門や、密偵をつとめる酒肆・おかめの亭主・又五郎のほか、盟友・粂島屋や古馴染の役者・菊之丞で、北町同心・小柴はお白州で片肌脱いだ際に知る運び。母上・寿々は「金さん」を知らないが、息子の刺青を肯定するヒト。金四郎がやむなく遠山家を継いだのは、父・叔父続いて亡くなったためと、ちらっと語られる。金四郎が家を出ている間におせんと出会い、家督を継ぐごたごたの間は音信不通で別れてしまっていた模様。
※鳥居は目付から一足飛びに南町奉行という水野の人事、後段では水野さま操られている感も。鳥居の愛人はおくに、料亭・水月勤務(経営?)。
※勘定奉行・石部が、粂島屋に成り代わろうとした三河屋と通じ悪事をはたらく設定、もちろん水野と鳥居の意向が裏に。喜三次は三河屋の腹心で、金さん襲撃のほか、粂島屋と心中した花魁・朧月の朋輩・花菱を操った挙句殺そうとした荒事系のヒト。
※次郎吉は、姐さんと慕うおせんの身代わりとなって「ねずみ小僧」として果てる。おせんの表稼業は常磐津の師匠、弟子には粂島屋の若旦那・信太郎。信太郎の義母となる、粂島屋の後妻・おそでは、吉原から落籍された人。
※酒肆・おかめの看板娘はおたね、常連に北町のダンナたち、出入りの魚屋は太吉。
※毎晩のむ薬に毒を仕込まれ頓死する南町奉行・矢口駿河守定則は白井さん。たまたま忍び込んでいた「女ねずみ小僧」おせんが、そのさまを天井裏からつぶさに見る次第。
※樋口さまは若年寄、水野の改革自体は支持するものの、やり過ぎはダメと考えるスタンスで、遠山を手助け。
※ラス立ち福ちゃん入り、三河屋が飼っている用心棒のセンセイの一人。
※「23年ぶりに桜吹雪が帰ってくる」という触れ込みは、ナショナル劇場「江戸を斬る」第八シリーズ最終回(里見版、1994/7/25OA)から数えてのこと。


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