大江戸もののけ物語

全5話、2020年BSプレミアム

作/川崎いづみ
音楽/吉俣良
妖怪監修/荒俣宏
妖怪デザイン/井上淳哉
語り/美輪明宏

※一話分の尺は60分みっちりあった。


第一話 「お雛の願い」 2020.7.17

 冷や飯食いの、冴えない寺子屋師匠・一馬。幼時体験のため怪異に詳しくなった彼が、妖怪の力を借りて教え子の悔恨を昇華させてやる、起こりの一話。

御室霊場

ロケ地

  • 寝坊して寺へ駆け込む一馬、清庵寺は龍潭寺参道〜山門。
  • 寺子屋が開かれているお堂は神光院中興堂で、堂内も使うがセットも併用。後段、幼い一馬が和尚に怪異のことを尋ねるシーンでは、本堂外廊下も使われている。
  • 新海家、妙心寺壽聖院。南側の路地も使い、行き交う人々が演出されている。
  • 沈んだ様子のおようを尾行する一馬、荒れ寺へ向かうシーンは御室霊場石橋〜札所への石段。火炎土器が置いてあった寺はセット撮り。

新海一馬/岡田健史 天の邪鬼/本郷奏多 およう/山田杏奈 猫又/森川葵 河童/青山美郷 お雛/平尾菜々花 新海一之進/高田翔 新海せつ/宮本裕子 魂さがし/酒向芳 おりん/馬渕英里何 お雛の父/佐渡山順久 新海源之進/甲本雅裕 清庵和尚/イッセー尾形

演出/川村泰祐


第二話 「狙われたおよう」 2020.7.24

 おように手習いを教授し始める一馬だが、彼女は理不尽な借金を背負い吉原へ売られてしまう。お雛にどやされ救出に向かうものの、腕はからきしで敵わないうえ、郭の主の正体は妖怪なのであった。
今回も、「味方」の妖に大いに助けられる。

妙心寺

ロケ地

  • 清庵寺、神光院龍潭寺にセット併用で演出。神光院は中興堂外観と内部、お堂の階をおようが拭いている描写や、須弥壇が印象的。龍潭寺は前回同様山門と参道を使い、蛙の弱点を和尚に教えて貰う段では手水場も映っている。寺子屋部分はセット撮り。
  • 新海家、妙心寺壽聖院。暮れの描写で、門を映す。

新海一馬/岡田健史 天の邪鬼/本郷奏多 およう/山田杏奈 猫又/森川葵 河童/青山美郷 お雛/平尾菜々花 新海せつ/宮本裕子 お光/黒沢あすか お雪/川添野愛 呪々ガエル(郭の主)/石丸謙二郎 百鬼/藤本隆宏 新海源之進/甲本雅裕 清庵和尚/イッセー尾形

演出/川村泰祐

※郭は濱夕、お雪はそこの女郎でおようの姉さんポジ。百鬼はチラ出、野望のため天の邪鬼を要すると「説明」。


第三話 「新海家の秘密」 2020.7.31

 一馬に逆玉の縁談が舞い込むが、おようを悲しませお雛を怒らせ、相手の御令嬢は些かアレという仕儀。そのうえ兄が代わりを申し出てひと悶着、池田家当主には大妖が憑いて混乱の極みとなる。

大覚寺

ロケ地

  • おようと一馬が待ち合わせの「境内」、御室霊場・池近くの「祠」脇(木橋の傍、札所順路)。二人はお雛の偽文で呼び出されたもので、当のお雛は物陰から見ている次第。
  • 新海家まわり、妙心寺壽聖院門と近くの路地。上機嫌な父が鯛持って通ったり、後段には深刻な顔して早暁出て行ったり。
  • 勘定奉行・池田忠勝邸、随心院薬医門(門番付き)。源之進との対面は書院。後段、河童とお雛が一馬のお相手を見に来るくだりでは、蓮っ葉な令嬢が煙管吹かしてるのが本堂前縁で、河童出現の井戸は前庭に置いてある。
  • 清庵寺、龍潭寺山門と神光院中興堂。
  • 父を案じてやってくる一馬と一之進、大覚寺大沢池畔(遣水跡)、ここで一馬に予感兆す。走り出す兄弟、父の危機に割って入る竹林は大覚寺竹林、猫又が一馬を連れ出して梅林へ出てくる(ここで天の邪鬼出現、百鬼の憑いた忠勝と対峙)

新海一馬/岡田健史 天の邪鬼/本郷奏多 およう/山田杏奈 猫又/森川葵 河童/青山美郷 お雛/平尾菜々花 新海一之進/高田翔 新海せつ/宮本裕子 池田忠勝/池内万作 しず/川島鈴遥 お雛の父/佐渡山順久 一つ目小僧/石井正則 百鬼/藤本隆宏 新海源之進/甲本雅裕 清庵和尚/イッセー尾形

演出/川村泰祐

※秘密は一之進の出生、猫又との関りもちらり。
※天の邪鬼は七支刀で結界を突破。


第四話 「騙された清庵」 2020.8.7

 百鬼の意を受けた強敵が出現。幼子の心に付け込み、和尚をも操る妖怪は、一馬を一時人事不省に陥らせるのだった。

妙心寺

ロケ地

  • 清庵寺、龍潭寺山門と神光院中興堂。中興堂は和尚の読経シーンで内部も使用、一つ目小僧が前縁に現れたり、蔵の屋根に飛び乗ったりする(合成)
  • 頓珍漢な師匠に呆れボヤきながら帰るお雛、一つ目小僧と出会う道は大覚寺大沢池堤。地蔵や道標(これより神田の記述)があしらわれている。
  • 師匠の急を聞き、皆を連れてやってくるお雛、妙心寺壽聖院と前路地。 おようが門前で祈るシーンでは、向かいの徳雲院などにあしらいものが多数。
  • 一つ目小僧に食って掛かる和尚のくだり、妙心寺壽聖院(小僧が塀に乗っているように映してある。このあと大庫裏の屋根に飛び乗る演出)〜福寿院道(一馬の名前書いた紙破き、自分に帰り悶絶)
  • 一つ目小僧と天の邪鬼の立ち回り、大覚寺五社明神本殿裏手林間(夜)

新海一馬/岡田健史 天の邪鬼/本郷奏多 およう/山田杏奈 猫又/森川葵 河童/青山美郷 お雛/平尾菜々花 新海一之進/高田翔 新海せつ/宮本裕子 一つ目小僧/石井正則 百鬼/藤本隆宏 新海源之進/甲本雅裕 清庵和尚/イッセー尾形

演出/川村泰祐

※病床で一馬が漏らした名前から、両親がおようを認識。
※百鬼と天の邪鬼のからみ、回想シーンで土器片付いてない姿が。
※一馬は妖怪とヒトをつなぐ存在と、和尚と妖怪たち。


第五話 「さらば天の邪鬼」 2020.8.14

 妖怪長・百鬼が、遂に一馬に迫る。少年漫画的死闘のすえ天の邪鬼と力を合わせ敵を討ち果たすが、妖たちと会えなくなる一馬。幼き頃より彼らとともに在ったことを思い出した彼は、人々にそれを知らしむべく一巻の書をしたためるのであった。

仁和寺

ロケ地

  • 新海家、妙心寺壽聖院と前路地。呼び出されたおようが一馬の両親と会うくだり。
  • 清庵寺、神光院中興堂まわりと龍潭寺山門。
  • 塾を襲った百鬼の手先との立ち回りがなだれ込む林、雑木まじり竹林のアレ。百鬼出現シーンには「大岩」を使う。
  • おように会いにゆききちんと求婚する一馬、仁和寺九所明神本殿前。お雛は拝殿の陰から覗いていて、得意げに参道を南に去ってゆく。

新海一馬/岡田健史 天の邪鬼/本郷奏多 およう/山田杏奈 猫又/森川葵 河童/青山美郷 お雛/平尾菜々花 新海一之進/高田翔 新海せつ/宮本裕子 お光/黒沢あすか お雛の父/佐渡山順久 百鬼/藤本隆宏 新海源之進/甲本雅裕 清庵和尚/イッセー尾形

演出/川村泰祐

※一馬の親たちはおようを嫁に迎えようとするが、働き手が自分一人と本人が断わる次第。
※塾襲撃時、和尚がお堂に貼ったお札は元三大師の鬼の柄のやつ。
※天の邪鬼は百鬼を父と思っていたが、妖力の強い子をさらってきたと言われる。
※猫又は新海家の飼い猫だったと明かされる。また、蔵に出て助けてくれたのは天の邪鬼キレイver.と知れる。幼い一馬が覗き込んだ井戸からも気配がしていた次第。


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