着ながし奉行
1981.5.1CX/映像京都


 原作は山周「町奉行日記」、濠外をお掃除の破天荒奉行を描く一作で、望月小平太に仲代達矢。

 お奉行の遊び人ぶりは渡辺謙、役所広司より板についている。なりもいちばんみすぼらしい感じでマル。濠外の親分衆を丸め込むくだりは説得力あり、カツシンのとはまた違った男臭さ。
濠外で繰り広げられるドタバタ宴会はリズミカル、いかにも岡本喜八らしい。健士隊の若侍に役所広司、益岡徹がいるのも楽しい。謎めいた侍くずれの「佐渡」の岸田森は見た目も凄い。濠外のビジュアルはやっぱり映画のどら平太には負けるものの、橋のシーンはなかなか凝っている。

橘橋

ロケ地
・小平太が西尾藩領に入る街道筋、木津堤流れ橋見える河原で小助とお昼(健士隊が一当たりしてくる)。柾木が引き上げを呼ばわるのは橋上から。
・望月宅を窺う健士隊コンビ、民家北西角塀際
・勘定奉行・内島邸、相国寺大光明寺(濠外の親分の駕籠が入るのは南通用門)
・健士隊を煙に巻く小平太、妙心寺大通院裏路地
・町奉行所、随心院長屋門
・望月宅、京都郊外民家長屋門
・佐渡に斬りかかられる小平太、鳥居本八幡宮(小柴垣〜鳥居下)
・健士隊の集まる荒れ寺、丹波国分寺(門外のはざ木のある畦道〜門〜境内)
・大目付の刺客が小平太を襲う夜の宮、今宮神社(若宮社〜合祀摂社〜高倉)
・大目付・堀と話す石段、豊国廟参道石段(男坂)
・濠外の橋、宇治川橘橋


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