時代劇の風景  ロケ地探訪

日吉大社

− 日吉山荘 −

西本宮前の大宮川 日吉山荘入口付近

 日吉大社西本宮の前を流れる大宮川を少し遡ったところに鄙びた旅館がある。これが日吉山荘で、夏には川に設けられた床で瀬音を聞きながら風流な食事もできる。建物は谷筋に建てられ、飛竜の滝と名づけられた小さな滝の前に本館が建つ。一見すると建物が川を跨いで建っているように見えるが、川はここで曲折しているのである。

 何の気なしに「飛竜の滝はこちら」と書かれた看板につられて行ってみてびっくりのロケ地発見だった。湯治場の旅館という設定でけっこうよく見かける建物がいきなり眼前に飛び込んできたのだ。今まで清滝川沿いの三尾のいずれかだろうとたかを括っていたので、嬉しい不意打ちであった。
準備をなさっていた宿の方にお聞きするとやはり間違いなくロケに使われていて、最近では水戸黄門だとおっしゃっていた。

日吉山荘本館 飛竜の滝
 三匹が斬る!「湯の里は地鳴り剣鳴り腹も減る」では浅間の麓の雄花の湯という設定で使われ、地回りに営業妨害されながら健気に頑張る母子が営む鄙びた山の温泉宿がここである。これに殿様が肩入れし、甲斐甲斐しく立ち働く様が描かれる。
 暴れん坊将軍 II 「め組が消えた異変街道」では北条氏の埋蔵金騒動が持ち上がる伊豆・修善寺の湯治場として使われ、同「箱根八里の鬼退治」では足を痛めて湯治の加納さまが滞在する箱根の旅館として使われ、例によって出現のめ組の大宴会が催されたりする。

日吉大社 表紙

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